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YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!2

166ファンタ ◆jz1amSfyfg:2010/12/31(金) 15:59:56 ID:ttwadXpA
【目指せ、甲子園−16】





「ふう……」

俺は今、花坂高校の食堂にいる。
すでにトイレで用は済ませたが、色々な事がいっぺんに起きて疲れたため、座れる場所で休憩をとっている。
しばらく休んで、だいぶ楽になってきた。

「もう大丈夫そうですわね」

春風さんが、俺の顔を覗き込み笑顔で言った。

「あ、はい。すいません、ご心配をおかけして……」
「気にしなくてもよろしいですわ。治ったなら行きますわよ、野球部を見学するのでしょう?」
「はい!」

春風さんには『俺が野球部を見学する』と説明しておいた。
春風さんは野球部に所属している上に、多分だが顔を覚えられた。なら、むしろ『見学』と称して堂々と見に行けばいい。
皮肉な事に、コンプレックスに思っていた高校生に見えない低身長が、今回に限っては俺を『高校見学に来た中学生』に見せるという状況にしてくれた。俺としては不本意な方法ではあったけど。
と、そんな訳で今、俺は野球部へと『案内』してもらってる。
しばらく無言で歩いてたが、春風さんが口を開いた。

「ところで、あなた」
「なんですか?」
「ポジションはどこですの?」

この場合の『ポジション』と言うのは、野球の守備位置の事だろう。

「キャッチャーです」

嘘だらけだと、ボロが出やすくなるだろうから、嘘はできるだけ少なめに。それ以外は本当の事を答える。

「女性でキャッチャーとは……珍しいですわね」

春風さんは、ジロジロと物珍しそうに俺を眺めている。
まあ、しかし実際珍しいかもしれない。
うちの先輩女子は二人とも内野だし、クラスメイトの女子は色んな面で捕手向きじゃない。春風さんも口ぶりからして捕手ではないだろう。
それにプロ・アマ問わず大体のチームでは男が正捕手やってるから、女性キャッチャーは確かに珍しい。

「昔からずっと捕手やってて、他の守備位置を経験した事ないんです」

だから、今となっては捕手をやっているというより、捕手しか出来ない状態に近い。

「そうでしたの」

春風さんの言葉を最後に、またしばらく無言の状態が続く。

「貴女、ここに見学に来たと言う事は受験するつもりですの?」

春風さんが、唐突に聞いてきた。


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