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YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!2

105ファンタ ◆jz1amSfyfg:2010/09/28(火) 15:10:29 ID:YZYDeeig
彼女がプレートの前に立つと、続けてブルペンに入ってきた少女と同い年くらいの少年が、慌ててキャッチャー用の装備を着けている。どうやら、彼が彼女の球の受け手のようだ。
途中で彼女に急かされながらも装着が終わり、横一列に並んでいるキャッチャーの横にしゃがみ、構えた。
彼女もまた、横一列に並んでいるピッチャーの横に立ち、右手にボールを握る。
大きく振りかぶって、ボールを投げた。
ごく普通のオーバースローだ。
そう、普通の投げ方だった。
しかし、彼女が投げたボールは私の予想を超えた速さで、少年のミットに突き刺さった。

「な…………」

絶句していた私の耳に、川村君の驚いたような声が入りこんできた。
川村君にも私と同じ物が見えたらしい。という事は、今のは私の見間違いではないようだ。
そして、周りの部員達が何事もなかったかのように平然と練習を続けているところを見ると、まぐれでもないらしい。もっともまぐれで投げられるような球ではなかったけれど。

「今のどのくらい?」

そう言い、彼女は後ろを振り向いた。
彼女の視線の先には、ジャージを着たマネージャーらしき女の子がいる。手にはスピードガンを握っていた。

「えーとですねえ……」

マネージャーらしき子はスピードガンに表示されている数字を見て、小さく「わっ」と声をあげる。

「142キロ出てますよー!」
「当然よ。私を誰だと思ってるの」

報告を聞いた少女は腕組みをし、自信に満ち溢れた表情で答えた。

「流石です、遥お嬢様」

キャッチャーの少年が話しかけると、少女はさらに気を良くしたのか抑えきれなさそうな笑顔を浮かべた。
しかし、少年が言った「お嬢様」とは、変わったあだ名だ。
……あだ名だよね?
と、そんな時に他の部員達がヒソヒソと小さな声で話を始めた。

「しかし、春風は凄えよな。どっかいいトコのお嬢様ってだけでも十分なのに」
「それに加えて一年なのにあの実力だろ? 人生って不公平だよなぁ……」

なるほど。あの『春風 遥』と言う少女は本当にお嬢様だったのか。
しかし、知りたい情報が都合良く知りたいタイミングで出てくると、ちょっと不安になるね。


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