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15、16歳位までに童貞を捨てなければ女体化する世界だったらその4

114名無しさん:2014/11/05(水) 00:48:43 ID:???
「ま、まてよ……俺もお菓子買うからさ…………そろそろ終わりにしようぜ? 冗談だよな?」

「もうおせーよ。まだ誰かくるまで時間もあるし…………いや場所かえりゃなんだってできるかもな。お前、女になって力弱くなってんだろ?」

 その通りだ。さっきから抜け出そうと力を入れてはいるのだがまるで動かない。きっと抵抗なんてできないだろう。前に腕相撲したときはここまでの差なんてなかったはずなのに。よく見れば腕の太さからして全然違っていた。

「ユウカ」
 名前を呼ばれただけなのにまだ顔が熱くなる。熱でも帯びているかのように。
 望月の手に力が入ってるのがわかる。少しずつ、距離が縮まって――








「ジョーダンジョーダン! そんなに焦るなって!!」

 すっと手が軽くなった。手はもう握られていない。
 望月は笑っていた。今まで見たことのないくらい。

「いやー、悪い悪い! ついやりすぎた! 少しマズイかと思ったけど、菓子奢ってやったしそれくらいいいよな? ………………あれ?」

 安堵した瞬間、全身の力がスルスルと抜けて行き、そのままスルスルと壁に倒れこんだ。立とうと思っても立てない。腰も抜けたみたいだ。

「もち…………づきぃ…………」

 自然と涙までこぼれてきた。すごく怖かった。襲われるとかそういうのもあったけど、自分の知ってる人が豹変してしまったみたいで。自分が女になった、それだけで。

「すす、す、すまん! 本当にやりすぎた! 許してくれ!」


 元の望月だった。今はだいぶ慌てているが、それでもさっきまでの望月ではなかった。

「はは…………ビックリした…………。今後はもうこんなのごめんな。すっげー怖いから」

「…………本当に悪かった」

「もう気にすんなって。ほら、教室に戻ろうぜ。もしかしたら誰か来てるかもしんないし。帽子と箒の感想聞かないとな!」

「まだやるのか」

「次は襲われねーようにするよ。…………結構身にしみたし。それよりもハロウィンだからさ、楽しまなきゃ損だろ?」

 しょうがないやつだな、と愚痴をもらしつつも望月も少しだけ楽しそうだった。
 ハロウィンはまだまだ始まったばかりだ。


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