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YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!

973青色1号 ◆YVw4z7Sf2Y:2010/02/05(金) 22:14:11 ID:yCYO23cg

 次第に、ローファの石畳を降りていくコツコツという音がこっちに迫ってくる。
 ―――呼吸が浅く、小刻みになる気がした。

 出来ることなら走って逃げ出したいくらいなのに、俺の体がそれを拒んでいて身動きがとれない。

「―――ね、覚えてる? 此処で予行デートの待ち合わせした時のコト」

「………」

「遅刻するわ、デリカシーは無いわ、言葉遣いは乱暴だわ……ホントにサイテーだったよ?」

「………」

「"こんな奴、好きになる物好きなんていない"って思ってたのになぁ」

「………」

「……でもね」

「………――――っ!!?」

 不意に、背中に、俺より一回り小さな温もり。

「……今日、今、この瞬間。
 そんなサイテーな奴が、男のままでホント良かったって、私は思ってるんだ。
 へへっ、おかしいよね。自分でも、笑っちゃうよ」
「……はつ、き……っ!」

 名前を呼ぶ声が、震えた。
 理由も分からないまま、みっともなく目頭が熱くなって、今、背中を抱きとめている女の名前を呼んだまま、言葉が出なくなる。

「……誕生日、おめでと、陸」
「……初紀……っ!!」

 俺は……初紀のことが好きなんだ。
 そう自覚した瞬間には、俺は自分より一回り小さな温もりを、力一杯に抱きしめていた。

「ちょ……っ、く、苦しいって……」
「……っ」

 ………ヤバい。
 俺は、るいや初紀の言う通りサイテーな人間なのかもしれない。
 俺の胸の中で小さく切なげに訴える声。
 両腕を介して伝わってくる線の細い華奢なカラダ、体温。微かに香るシャンプーの匂い。肋骨辺りに感じる控えめな膨らみの感触。
 
 ……それらが、否が応にも俺の下半身を押し上げる原因となってしまうなんて。

「―――っ、ちょっ、陸……っ」

 抗議と、羞恥と、当惑と、期待とが入り交じったような目が俺を見つめてくる。

「……わ、悪ぃ」
「ちが、う。嫌なんじゃなくて、その……びっくりした……だけだから」
「え……っ?」




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