したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!

511青色1号 ◆YVw4z7Sf2Y:2009/05/01(金) 18:31:15 ID:/FjEEag2
 ―――ハルさんの遺志を継いで、女体化する人達を食い止める。

 ただ、それだけ。
 今まで、気まぐれで二人の仲を取り持とうとか、陸に対して恋心まがいなものを抱いたりとか、そんな面倒な遠回りを重ねたから……こんなことになったんだ。
 "条件"なんて、知ったことか。
 "想い"なんて、知ったことか!

「―――陸」

 ……私は、この日―――初めて陸を呼び捨てにした。
 遠回りは、もうゴメンだから。

「……したいんでしょ。私と……えっちなこと」
「っ!」

 あからさまな動揺の色が、陸に浮かび上がる。
 彼が肯定も否定も出来ないことを知っていて、私は意地の悪い質問を投げかけていた。
 だから、陸は話をはぐらかすって思ったのに。

「あぁ、好きな女抱きたくねぇ道理がどこにあるっつーんだ」

 ……この場に至ってまだ私を口説く度量があるのか。―――と、素直に感心してしまう。……そんな場合じゃないっていうのに。

「ふ、ふぅん。……じゃあ"青色通知"を出せば相手して―――」
「―――いいんだよ。もう」

 私が取り繕うように放った売り言葉を、制して陸は言う。
 でも、それは……決して私を責めるようなものでも、私の挑発に乗るようなものでもなかった。

「……俺、女になるわ」
 
 ロータリーからバスが数人の乗客を乗せてから、ゆっくりと発車して、十字路を曲がり―――見えなくなる。それくらいの沈黙が私と陸を包み込んだ。
 ……え? えっ? 何達観した顔してるの?
 
「―――満足なんだよな。
 好きな女が出来て、気持ちが伝えられて、ダチになって。気になってた女から告白されて。
 気付けば男としての幸せが、この数日で一気に押し寄せてたんだな。
 もしかしたら"コイツ"が運んでくれたのかもな」

 ……そう言って、陸は自らに届いた青色通知をポケットから取り出して、感慨深そうに眺める。

「でも、もう、仕舞だ」

 そして私の目の前で封筒ごと、その幸せを運んだ青色通知を勢い良く―――えっ!?




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板