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鉄道ネタ

1キラーカーン:2009/10/20(火) 00:28:26
床屋政談(航空機と新幹線)

 今回は、視点をガラッと変えて、新幹線他の交通政策です。

 最近、整備新幹線の着工に関する記事があり、北海道新幹線をとりあえず「スーパー特急」方式で着工すべきという意見に対する反対意見(=フル規格へのこだわり)があったとのことです。
 ということで、まず、各種新幹線の方式のおさらいです。世上言われている新幹線には「かつて」4種類ありました。つまり
1 フル規格新幹線(東海道、山陽、東北、上越、九州)
2 標準軌新線(北陸(長野))
3 ミニ新幹線
4 スーパー特急
の4つです。このうち、2の「標準軌新線」は事実上の「簡易フル規格」というべきものですが、今では、1の「フル規格」に含められ(事実上同じ規格の現九州新幹線も「フル規格」といわれている)、現在では3種類です。このほかに、「逆ミニ新幹線」というべき「フリーゲージ・トレイン」という別解が研究中です。

 で、正規の新幹線の定義は「主たる区間を200キロメートル毎時以上の速度で走行できる幹線鉄道」というものです(by新幹線整備法)。しかし、事実上の新幹線の定義は、「主たる区間を200キロメートル毎時以上の速度で走行できる幹線鉄道」で標準軌(軌間1435mm)であるもの(その派生的なものとして「踏切がない」、「全線高架」といったことが見た目の特徴となります)とされています(改正前の新幹線特例法で「東京都と大阪府とを連絡する日本国有鉄道の幹線鉄道であって、その軌間が一・四三五メートルであるもの」を「東海道新幹線鉄道」と定義されていたため。現在ではこの条文は削除)。したがって、上記「2」の標準軌新線もこの定義を満たすので現在ではフル規格新幹線と同じものとして扱われています。で、法律上に該当する新幹線は上記の「1」、「2」、「4」となりますが、「標準軌」という制限(と「主たる区間」の解釈による問題?)から、「4」は新幹線から外れ、「1」、「2」の2つが正真正銘の新幹線ということになります。

2キラーカーン:2009/10/20(火) 00:28:59
この4つの類型の特徴は次のとおりです。
「1」のフル規格は上記の新幹線に乗ったことがある人であれば、見たままです。
「2」の標準軌新線と「1」との違いは
  ・「1」の駅が16両対応であること(「2」では8両対応の駅がある)
  ・「1」の駅には「こだま」が「のぞみ」や「ひかり」を待避できる退避線がある
  (例外:熱海駅、新神戸駅)
  ・「2」は最高速度が260km、高架ではない部分もあり
  (「1」では270km〜300km(あるいはそれ以上の)運転が可能、全線高架)
というものです。

 「3」のミニ新幹線とは在来線の線路の幅を標準軌(在来線は1067mm)に変更して新幹線の電車が在来線にも直通可能としたもので、それ以外は在来線と同じです。従って、法令、運転規則、料金制度上、ミニ新幹線区間は「在来線」として扱われます(列車(電車)に対しては「新在直通特急」という言い方がされます)。端的な例はでいえば、ミニ新幹線区間では最高速度は在来線と同じ時速130kmであり、踏み切りもあり、ミニ新幹線以外の各駅停車の電車も走っています。このことから、ミニ新幹線区間のみを利用する場合の特急料金は在来線と同じですが、「(フル)新幹線」区間とまたがって利用する場合の特急料金には、新幹線と在来線との「乗り継ぎ割引」料金を基準にした「特別の料金」が適用されます。したがって、ミニ新幹線用電車は基本的に在来線と同じ規格で作られ、大きさ(幅、長さなど)は在来線の特急電車と同じ大きさになります。

 「4」は在来線(軌間1067mm)の車両が上記「1」(または「2」)の規格で作られた線路を走る(時速200km以上)ために作られる線路です。つまり、在来線の高速バイパス線という役割を果たします。この方式の利点は、好きな区間から着工できるということです。一例を挙げれば、山越えのため、既存の線路の改修では電車の速度向上がほぼ不可能な区間において、その区間だけ新幹線並みの速度で走行できる特急用の新線(トンネル)を作って、その前後の区間はこれまでどおり在来線を使用するという方法が可能になります。
 そして、この方式で、順次着工して、前線がスーパー特急方式の線路でつながったときに、線路を新幹線用の標準軌に置き換えれば(あるいは在来線と併用)、そのまま新幹線として営業できるというものです(高速道路の部分開業を重ねて、最終的に全線開業にいたる方法と同じ)。この方式で作られた線路としては青函トンネルがあります(青函トンネルには、新幹線用の線路を引く準備がされていて、新幹線と在来線が共用できる準備ができています。新幹線が函館まで延伸すれば、青函トンネルには、勿論、新幹線電車が、200km以上で走ります)。また、北越急行と湖西線は全線高架で踏切がないため、特別の許可を得て特急が時速130km以上の最高速度で運転をしています(一般の在来線では最高速度は時速130km)ので、「準スーパー特急」方式の線路ともいえます(青函トンネル、北陸トンネル内も同様)。
 というわけで、現在開業中の九州新幹線が当初「スーパー特急」方式で開業したのはそれなりの理由がありました。というのは、鹿児島本線の熊本以南は高速化が進んでおらず、また、高速化するのにも線路を抜本的に敷き直す必要がありました。それなら、新幹線規格で新規に線路を作って、当座は在来線の特急をその線路の上に走らせて、博多から熊本まで新幹線が延びたときに新幹線用の線路に引き直せば、そのまま九州新幹線の延長線として使用できるからです(新聞記事にもあった長万部−札幌間をスーパー特急でというのもこの発想です。北海道新幹線の事前着工区間を在来線特急用専用線として先行利用しようというものです)。で、現実は博多からの延長が確実になったので、先行的にフル規格として開業したのです。

3キラーカーン:2009/10/20(火) 00:29:23
上で少し触れました「フリーゲージ・トレイン(軌間可変列車)」というものもあります。これは、ミニ新幹線が、「新幹線電車の在来線への直通」という観点から作られたものに対し、「在来線から新幹線への直通」という観点で作られたものです。「フリーゲージ・トレイン」の本来の意義は特殊な台車を使うことにより、「異なる軌間(例:新幹線⇔在来線、京浜急行⇔東京急行、阪急⇔南海)」の間を直通できる鉄道という意味です。有名な例が、フランスとスペインとの間を走る「タルゴ」という列車です(但し、タルゴ本来の意味は「(特殊な車両構造の)軽量客車」というくらいの意味で、軌間可変機能は、その特殊な車両構造を生かした「おまけ」でしたが、現在ではその「おまけ」のほうが有名になってしまいました)。
 この方式を使えば、ミニ新幹線のように(その代償として、「在来線」との直通が不可能になります)わざわざ線路の幅を変えるという工事をしなくても新幹線と在来線との間の直通運転が可能となります。つまり、新幹線の途中駅に、在来線との連絡線と軌間変更装置をつければ、現状のミニ新幹線と同じ効果を生み出すことができます。また、在来線の特急でも、一部を新幹線の線路を走ることにより、大幅な時間短縮を図ることが可能です。例えば、大阪駅発(西明石−新山口駅間新幹線)山口行きや大阪発(西明石-博多駅(将来は新鳥栖駅)間新幹線)長崎行きという特急列車の設定も可能となります。現実的な可能性として取りざたされているのは、岡山経由の高松(松山)・米子行き、小倉経由の大分行き、(整備新幹線の成り行きによっては)新鳥栖経由の長崎行きというものです。白紙的には名古屋から北陸、伊勢志摩方面への直通も考えられるのですが、東海道新幹線の運転本数が多過ぎて、乗車定員の減るフリーゲージ・トレイン(フリーゲージ・トレインも在来線区間を走る以上、ミニ新幹線と同じく、大きさは在来線の特急列車と同じになり、新幹線電車より一回り小さくなります)を走らせる余裕はないということです。


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