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この本ってどうよ?! (旧:参考文献スレッド)
84
:
中根
:2006/03/05(日) 20:40:22
>NAGAICHIさん
王羲之は、古い本ですが『人物中国の歴史6長安の春秋』(集英社)に
宮川寅雄さんの「王羲之と顧緂之」が収録されてます。
今読んで居ます。全体として非常に誠実に書かれており、ゆるみのない
文章ですね。史料をかなり紹介して、考証を行って居ます。一般向けの
本としては相当高い水準ではないかと思います。晋書王羲之伝・
世説新語にしても「おおかたは逸話や伝承のたぐいで埋められ
ており、枝葉なことがらを洗いおとしてゆくと、家譜や歴任の官職の大まかな
推移になってしまう」と、非常に厳しい態度で見て居ます。
これは本当に宮川先生のおっしゃる通りだと思います。
(逸話伝承の類を削ると家譜と官職推移のみになっちゃう傾向が有るのは、
晋書全般にいえることなんですけどね。)
このシリーズでは、他に第5巻でゲンセキ・ケイコウを富士正晴氏、
6巻で陶淵明を興膳宏氏、唐の太宗を谷川道雄氏が執筆しています。
どれも相当レベルが高いですね。複数の史料を網羅しているので
史料案内としても中々です。
もっとも、このシリーズも当たりとはずれが大きいです。三国志演義の
丸写しをしている部分も有りますから。全部の巻がいいというわけでも
ないのですが、とりあえず6巻「長安の春秋」はいいです。
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