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54中村:2004/12/01(水) 22:11
列女伝の指摘 その3

馳騖風埃,脱落名教,頽縱忘反,於茲爲極(馬を走らせて土ぼこりが舞い(戦乱が巻き起こり)、名教は脱け落ち、頽廃や放縦や忘恩や謀反は、このとき極まった)…訓読すれば、馳騖、風埃ありて、名教を脱落し、頽縱、忘反すること、茲において極たり、か。「頽縱」は退廃してやりたい放題になる、退廃して秩序がないこと。「忘反」は純朴な状態に返ることを忘れる、純朴を忘れること。軍馬が走り土ぼこりが舞(戦乱が巻き起こ)ってから礼教は地に落ち、退廃して秩序が無く純朴さを忘れることは、このとき極まった。

至若惠風之數喬屬(そのような状態にいたって恵風(愍懐太子妃王氏)が喬属を責め)…「至若」は〜がごときに至りては。例として挙げる時の言葉。後句の「斯皆冥踐義途,匪因教至」の直前までかかる語。恵風(愍懐太子妃王氏)が喬属を責め〜〜〜〜たりというようなことは。

斯皆冥踐義途,匪因教至(これみな正しい道を踏んで亡くなったのは、教化によるものではないか)…「匪因教至」は普通に否定でとらえていいかと。このようにみな正しい道を踏んで亡くなったのは、教化によるものではないのだ。その意味は、史臣曰くのすぐ後や後句に書いてあるように、列女伝に記された人々は教化によるものではなく、教化・秩序が低落した時期にあってある意味当たり前のこと(再嫁しないなど)を行った人たちだから、ということだろう。

聳清漢之喬葉,有裕徽音;振幽谷之貞蕤,無慚雅引(〔彼女らは〕天の川がそびえ立ち、葉が高いところにつくように、ゆったりとすぐれた評判があった。幽谷の節操が垂れ下がっているのを奮い立たせ、もとより引いて恥じることなく)…「清漢」は天の川の他に天空の意もある。「貞蕤」は冬でも枯れない常緑樹の葉。「雅引」は、『漢語大詞典』に正曲のこととあり、文選の劉孝標「広廣絶交論」に見える語。
天にまでそびえる高木の葉には非常にすぐれた評判がある(のは当然だ)が、山深い谷底に揺れる冬でも枯れない葉もまたただしい調べと言ってもその名に恥じない。(高い木=君子などの正しい行い、にはすぐれた評判があるのは当然だが、谷間の常緑樹=秩序の乱れた時のただしい行動(つまりは列女伝の女性たち)、にもまた賞賛すべきことである)

比夫懸梁靡顧,齒劍如歸,異如齊風。可以激揚千載矣。(男をならべて梁(はり)に引っかけて顧みることなく、剣をならべてあるべきところに落ちつくようであり、普通でないやりかたで風格を整えるようであった。千年のあいだも称揚すべきであろうか。)…まず原文のが「異如齊風」は「異日齊風」の間違い。また中華書局の断句の「異如齊風,可以激揚千載矣。」でいいかと思う。「比夫」は発辞の句で、「このごろそれ」。「懸梁」は梁(はり)に(縄を)かけて自害すること、「靡顧」は顧みない、気にかけないこと。「齒劍」は殺害されることまたは自害すること、「如歸」は前後の脈絡、対句の表現のありかたからすれば、家に戻るよう(に当たり前の様子)であった、の意か。「異日」は以前と以後の両意あるがここでは後世の意か。「齊風」は風俗を正しくする。
ここに挙げたように躊躇せずに梁に縄をかけて自害したり、当たり前のように殺害された女性たちは、後世の風俗を正しくするもので、以後千年のあいだも称揚すべきであろう。

賛曰:從容陰禮,婉娩柔則。載循六行,爰昭四紱。操潔風霜,譽流邦國。彤管貽訓,清芬靡忒(訳文省略)…「靡忒」は靡慝に同じく、変わることがないの意。訓読すれば、從容たる陰禮,婉娩たる柔則。ここに六行に循い,ここに四紱を昭らかにす。操潔、風霜は、誉れ邦國に流る。彤管もて訓を貽(おく)り,清芬は忒(かわ)ること靡し。以下私訳。たおやかな女性の規範、麗しき女性の規律があれば、〔孝、友、睦、婣、任、恤の〕六つの行いに従い、〔婦徳・婦言・婦容・婦功の〕四つの徳を明らかにする。純粋な操は風や霜のようであれば、そのよい評判は国中に流れ、〔女性が使う〕朱色の筆が遺訓を書き残せば、清々しい徳行は不変なのである。


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