したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

【竜宮】浦島伝説と女神信仰【異界】

1寒月:2004/11/29(月) 07:18 ID:T5.27jWU
昔話で知られている浦島伝説では、主人公は海の中の竜宮城で乙姫の接待を受けますが、
あそこに竜はでてきませんでしたね。竜宮というからには、竜の宮殿であるはずなのですが、
おかしいと思いませんか。弁才天や市杵島姫神が女神であり、竜神でもあるように、
乙姫もまた竜の化身だったのではないのか? 伝説をベースに異界の観念についても考えてみます。

【松岡正剛の千夜千冊】※浦島伝説全般を読み物風にまとめてあります。まずはこちらからどうぞ。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0635.html
【浦島伝説に見る「記紀」以前の女神信仰】※「丹後国風土記」逸文にみられる神女伝説の考察。
http://www12.ocn.ne.jp/~sr.sanae/urashima_0.htm

2名無し竜:2004/11/29(月) 07:21 ID:T5.27jWU
丹後国風土記だと乙姫はそのまんま「助けた亀」だね。
水江の浦嶋子と亀比売って名前だけど。
結末は見ようによっては浦島自身も亀になっちゃったと思えなくもない。
行き先も本来は蓬莱山だが明治時代に日本昔話みたいな本にまとめられて
竜宮城に定着した。

3名無し竜:2004/11/29(月) 07:23 ID:T5.27jWU
竜神と女神といえば豊玉姫もワニでサメだけど、蛇扱いされてるね。
女格ではないけど石神井に豊玉って地名があるのは習合のあとかもね。
みしゃくじさまも蛇神みたいだし。

4名無し竜:2004/11/29(月) 07:26 ID:T5.27jWU
>>3
豊玉姫が鰐の姿をしていた、という部分を龍と記述してる文献がどっかに
あったみたいだけど忘れた。ワダツミの宮も竜宮っぽいな。

5名無し竜:2004/11/29(月) 07:32 ID:T5.27jWU
松岡は浦島子が釣った大亀が美女に変じたので
感極まって二人で海に入ったところ、そこに蓬来山があったので
そこの仙人衆とともに仙人界を巡って遊んだと書いてるけど
海の中の蓬来山というのはアストラル界のことだろう。
竜宮が異界へと通じる境界門だったとすると
常世の国とか、ニライカナイのような死の世界の観念とも
近いような気がする。

丹後風土記逸文の海の神女については前に書いたんだけど
もともと丹後半島の伝説では豊受大神と同一視されていたんだよね。
やっぱり海の中に星の世界があったとか、金星の女神だったとか
色々と書かれているんだけど、なぜか伊勢の外宮では
御饌の神にされてしまってる。

6名無し竜:2004/11/29(月) 07:33 ID:T5.27jWU
そういえばワダツミが竜になったのも時期的にいつぐらいからなのか?

7Zanoni:2004/11/29(月) 07:35 ID:T5.27jWU
竜宮ネタなら話題としてもまとまりがあるし、過去スレからも書き込みをこぴぺ
すれば、結構ネタとしての広がりもあるので、早いとこスレ立ててしまいません?

8丑年で上昇宮牡牛座辰巳天中殺の生まれの者:2004/11/29(月) 07:37 ID:T5.27jWU
牛竜スレ、もう、最高です、最近の私の一番のお楽しみかも。
楽しみって言ってはいけないかも知んないけど、見ずにいられない。
さてネタというか、私がものすごく影響を受けた本があります。
多分もう絶版になっていると思うんですが、ムーブックスの「夢開運」という
本で、不二龍彦さんが書いたものです。
この本では、大国主神話をモデルに、集合的無意識に由来するイメージの解説
がなされています。
ぶっちゃけ全部引用したいくらいですけど、一部引用させてもらってみます。
蛇と牛っていう構造がなんで生まれたのか、よくわかんないけど。

9丑年で上昇宮牡牛座辰巳天中殺の生まれの者:2004/11/29(月) 07:40 ID:T5.27jWU
【引用】
ユングはある種の動物の夢は、その動物と対応する身体部位ないし機能の障害
を表すことがあると書いている。たとえば蛇は「脳脊髄組織、とくにより低次
の脳の注水、ことに延髄や脊髄}を象徴すると書いている。そこでたえず
蛇が夢に現れその人を脅かすなら、前述の障害の可能性も疑ってみる必要が
あるというのだ。・・・略・・・さて大脳新皮質を夢の象徴(イメージ)で
表すとい「人」になる。(略)旧皮質は「獣」によって象徴される。ライオン、
牛、馬、犬、サル、など、あらゆる哺乳類のイメージがこの脳に属した内容を
象徴する。動物的な本能、感情、衝動などがそれだ。(略)オオナムジ神話
ではこの旧皮質の問題が「ウサギ」や「猪」となって最初に現れている。
それよりさらに古態の原始的な脳が脳幹部・脊髄である。ここは旧皮質より
さらに基礎的、根源的な生命の座で、獣に見られるような個性はない。
「たとえば、大脳から旧皮質、新皮質がすっかりなくなっても脳幹が健在で
あれば生きることはできる」
オオナムジ神話では、この脳の部位を「蛇」=爬虫類で示している。
・・・脳みそレベルという区切りでいうなら、
「牡牛v竜」=「哺乳類(旧皮質)vs爬虫類(脳幹)」
と、区切ってみても、面白いかも知れない。

10 丑年で上昇宮牡牛座辰巳天中殺の生まれの者:2004/11/29(月) 07:42 ID:T5.27jWU
↑あのスレ、1〜3まで、まともに理解しようと思うと、もう、大変です。

11名無し竜:2004/11/29(月) 07:46 ID:T5.27jWU
>>25
日本書紀だよ!基本中の基本。
今と違って「竜」という言葉と画像と概念が完璧に一致してるわけではないから、
どれを考えるにあたってもこの3つは切り分けて分析しないとね

12寒月:2004/11/29(月) 07:51 ID:T5.27jWU
>>10
たんに電波と基地外がうなずきあっているだけの会話も多いので
適当にスルーするように。

13名無し竜:2004/11/29(月) 18:07 ID:T5.27jWU
不ニ龍彦はカール・セイガンの「エデンの恐竜」から影響を受けたんだろうね。
人間の脳は進化の途上で獲得した形質が三重構造になっていて、
必然的に本能と理性の葛藤状態におかれている云々とかいうやつ。

現行スレの630あたりには恐竜の話がでてるし、案外関係してるかも。
殷か、周か忘れたけど古代中国に竜使いの一族がいたとされていて
諸星大二郎の「孔子暗黒伝」なんかでは、恐竜を飼う巫術師の末裔が描かれていたりする。
まあ実際は恐竜ではなくて鰐だったとか、蛇だとかいうのだけど、妙に爬虫類めいた伝説が多い。
豊玉姫も日本書紀では竜だけど、古事記では八尋鰐の姿をしていたと書かれてるし、
どの辺から竜のイメージや観念が生まれたのか。

14名無し竜:2004/11/30(火) 10:15 ID:5nqD1G9s
恐竜と竜の関係も面白いな。
なんか多少妄想も入った、そういうスレがあってもいい気がする。

15名無し竜:2004/11/30(火) 14:51 ID:5SNR0y.g
ミクロネシア連邦のポナペ島には「ナン・マドール」という遺跡がある。
島の浅瀬には、直方体に切り取られた巨大な玄武岩を積み重ねてつくられた
人工の島が縦600m、横1200mの広大な敷地が広がっているが、誰がいつ作った
か全く分かっていない。近年、港の新設工事で航路確保のため浅瀬海底を掘削していたところ
珊瑚礁3メートル下から玄武岩の石材が大量に出て来た。ちなみに珊瑚が3メートルの厚さに
育つのに5千年はかかるとのことだ。
ナン・マドールはポナペ語で「天と地の間の場所」という意味で、地はポナペ島の住民が住む場所
間は王族貴族の住むこのナン・マドールを示した。そして出口の先には「天」の意味する場所があるという。
そして、ポナペ島にはこんな伝承が残っている。語る事は禁忌とされているようだが。
ナン・マドールの出口を出た所に、カーニムエイソと呼ばれる聖都が沈んでいる。

16続き1:2004/11/30(火) 14:52 ID:5SNR0y.g
昔、ある男が海を泳いでいると亀に出会い、泳いでついていくとカーニムエイソを見つけてしまった。
その男は海の底で、王にカーニムエイソでの体験を絶対話してはいけないと言われた。
しかし、地上で彼は周りの人たちに話してしまい、その瞬間、男は死んでしまった。
又、カーニムエイソでは時間の感覚が無くなってしまうといわれ、旅人を煙で持て成す行事がある。
浦島太郎の図案荷描かれる腰蓑は、この島の民族衣装でもある。怖いくらいに類似点が多い。

17続き2:2004/11/30(火) 14:53 ID:5SNR0y.g
ナンマドール沖の海底には実際に遺跡らしきものが発見されている。与那国の海底神殿と同じで
考古学的にはまだ調査中であるが、写真や映像を見る限り、俺には人工物にしか思えない。
高さ7mの円柱が規則的に並んでおり、半円を描くようにして海底に並んでいた。
発掘作業も、祟りを恐れる島民の反対と強い磁場のせいでなかなか進まないようである。
別に俺はムー大陸なんて信じてないが、ニライカナイや浦島伝説みたいな説話はものすごく不思議
だと思ってしまう。海とユートピア信仰が結びついたこの種の説話がどこから発生してるのか?
他にも類似した話はあるのか?詳しい方がいたら教えていただきたく思います。

18名無し竜:2004/12/01(水) 02:19 ID:GFa/uI.2
>13
その630やら色々を書いたんで補足。
夏王朝の孔甲の話。元ネタは史記だけど十八史略しか今手元にないんで
そっちの記述を大体整理すると

夏王朝の徳が衰えたので天から龍が二匹雄雌降ってきた。
陶唐氏(尭の子孫)の子孫の劉累というものが龍の飼い方を学んでいたので
孔甲は御龍氏という姓を与え飼育させた。雌の龍が死んでしまったので
塩漬にして保存した。これを食った孔甲はもっとよこせと言った。
劉累は恐れて逃げ出した。

とある。注を読むと「馴れさせ嗜慾を得て養う」みたいな事が書いてあるので
イメージ的には単純なエサやりというよりは
もうちょっと高等な馴致調教に近いイメージの飼育だった…らいいなと思う。

まあ、蛇やワニも馴らせるっちゃ馴らせるけど、
ここは一つ鳴き声そっくりの龍使いの笛でも吹いて
「龍以って礼楽を知る」の根拠にでもできたら夢とロマンが広がるぞ。

19名無し竜:2004/12/01(水) 02:35 ID:GFa/uI.2
>15
蛇足だがそのポナペ島、密かにラヴクラフトのクトゥルー神話に
頻出する「南太平洋カロリン諸島のポナペ」と同じ島なのね。
ナンマドールは暗に水の悪神クトゥルーの眠る神殿扱いされてます。
オカ板ではあまり触れられてないけど。
実際この遺跡が西欧に紹介されたのはオコンネルっていう漂流者が
18世紀半ばに手記を書いて以降なんで、
ラヴクラフトが直感で発見前に遺跡を予言! 
ではないんだが、なかなかいいセンスではあると思う。

20名無し竜:2004/12/01(水) 02:48 ID:GFa/uI.2
ただナンマドールも付近の沈降遺跡も実際は謎の遺跡ではない。
メディア的においしいんで謎の遺跡にしてるんだけど、
14世紀頃当時の人口が一万人弱になったころサタラーという
酋長みたいな権力者が聖なる都として水路から
近くの玄武岩を船で加工して運んで建設、
反乱が起きて未完成で廃棄されその後ジャングル化して忘れ去られ
「精霊が作った」とかいうことにされてしまった。
実際ダイビングで行ってみたけど、意外に小さい遺跡で雑な作りだった。
住民は…若干インスマス面(w しかも魚がうまかったよ。

ただ、亀のトーテム、ナンササップっていうのが信仰されてたと
現地の資料館にあった。アピス神事やイヨマンテみたいに
一年飼って生贄にしてたらしい。

21名無し竜:2004/12/01(水) 08:54 ID:v8fEdVu6
なんでみんなsageてんの?

22名無し竜:2004/12/01(水) 14:10 ID:v8fEdVu6
>>19
クトゥルーと言えばニュージーランド沖の海底都市ルルイエって、ある意味竜宮みたいな存在だよね。
竜の柩でも、シュメール文明を気づいた異星人は、海から上がって来たと書いてるし、民俗学的な
竜宮解釈(海上の特定の島が竜宮)ばかりでなく、オカルト的な海中竜宮説についても、誰か
ぶちまけてくれないかなぁ。

23名無し竜:2004/12/01(水) 14:36 ID:CMxqHaF.
久しぶりにオカ板らしい実践領域の話をするとだな
本来、神殿というのは神々と接するために、古代の神官たちが
アストラル界につくりあげた境界領域のことなんで、
必ずしも現実の三次元世界に存在しなくてもいいんだ。

仮想世界でもあり、実在の世界でもあるというようなものから
チベットのシャンバラみたいに複雑な階層構造をもった次元のものまで、
さまざまだけど、高次元の神界に通じているというのは、どこの民族も同じなのね。
海洋系民族の場合は海の彼方とか、深海が入口になっているというのが
特徴的で面白いんだけど、まあ、それにこだわる必要はないと思う。

24名無し竜:2004/12/01(水) 15:22 ID:v8fEdVu6
ただ、竜の柩が革新的だったところって、神話世界の出来事とされてきたものを、なかば強引に現実世界のものと解釈しなおしたところにあるからなぁ。

25名無し竜:2004/12/01(水) 16:53 ID:CMxqHaF.
>>24
あらためて「竜の柩」専用スレをたてたらどう?   ラウンジで企画を考えるのなら相談にのるよ。

26名無し竜:2004/12/01(水) 17:54 ID:v8fEdVu6
>>25
竜の柩スレというよりは、神話の即物的解釈史観スレかな。
クトゥルー神話みたいな話も入ってくるし。

27名無し竜:2004/12/01(水) 18:29 ID:v8fEdVu6
>>1
>>2-7のように、書き込みの地の文だけをコピペしてしまうと、コピペなのかどうなのかが
分からなくなってしまう。
今度からは、「26 名前: 名無し竜 投稿日: 2004/12/01(水) 17:54」のような地の文の
一つ上の行から丸ごとコピーしてくれるとありがたい。

28名無し竜:2004/12/01(水) 18:31 ID:CMxqHaF.
>>26
コンセプトはそれで「竜の柩」をモチーフにすれば良い。
ともかく、ここで考えてもしょうがないし、とりあえずラウンジに移動しる。

29名無し竜:2004/12/02(木) 19:01 ID:cMVtM42I
俺が竜宮伝説に興味をもったのはまったく偶然なんだけど、
藤原不比等を調べていて、奇妙な伝説を見つけてしまったことがきっかけ。
記紀の綿津見の宮の神話では、兄から難題をふっかけられて、地上からやってきた山幸彦を
海の女神、豊玉姫が迎え、子宝と国の統治権をあたえるという物語なんだけど
それに習ったのかどうか、不比等一族も同系統の伝説を残している。これが不思議だった。

それは海女の玉取り伝説といって、香川県にある志度寺の縁起物語なんだけど
海人という能の題目でも有名になってる。長いんだが要約するとこんなかんじ↓。

30続き:2004/12/02(木) 19:02 ID:cMVtM42I
藤原不比等の子、房前(ふささき)は、讃岐国志度の浦で死んだと聞く母の追善のために
同地を訪れる。そこで会ったひとりの海人( あま)が次のように語った。「唐から奈良興福寺
(藤原の氏寺)に贈られた三つの宝物のうち、明珠が志度の浦で竜宮に取られた。
不比等は、それを捜すために志度の浦に来て土地の海人とのあいだに一子をもうけた。」

「不比等が玉を取り戻したらその子を世継ぎにすると約束したので、彼女は命綱をつけ、
剣をもって竜宮に飛び入った。玉を盗み取って逃げると竜神が追いかけてくる。彼女は、
剣で乳の下をかき切って玉を押し込めた。海人の命は失われたが、玉は取り返された。」

このように語った海人は、自分こそは御身の母、そのときの海人の幽霊であると房前に告
げて消えてゆく。中入の後、房前が供養をすると、竜女の姿で経巻を手にした亡母の霊が
現れて舞を舞い、法華経の功徳で成仏したと告げる。

31続き:2004/12/02(木) 19:03 ID:cMVtM42I
牛竜スレでは牛の一族が渡来系の征服民として、
竜の一族は出雲系の被征服民として語られることも多かったけど、
天皇家周辺というのは、その辺の対立構図がかなり曖昧で、ひょっとしたら
別系統じゃないかと考えはじめていた頃、この物語を見つけた。

伊勢外宮に祀った豊受大神も元はといえば竜宮がらみの女神だったし、
同時代を生きた記紀の編纂者、不比等みずから海にまつわる伝説を残していると
いうのも不思議な話だ。少なくとも牛をトーテムとするような一族とは全然、印象が違う。

2chの方でも誰か書いていたけど、ひょっとして日本というのは
もともと三つの異なる部族で構成されてて、三種の神器というのも、
それぞれの部族の象徴だったのではないか? なんて色々と妄想したりするんだけど
俺はただのオカルティストにすぎないんでね、
詳しい人がいたら何か聞かせてもらいたいところです。

32寒月:2004/12/03(金) 17:36 ID:dzU51vhA
>>27
次回から改めます。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板