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ちょっと専門的なQ&Aスレ

1ミケ:2006/07/30(日) 13:26:06 ID:KO.P9.dA
第一掲示板にて、わりと専門的な質問が出ることがあります。
そういう質問の場合、答えを理解してもらうにはある程度の基礎知識が必要。

ただ、それをやってるとべらぼうに長くなってしまい、
第一掲示板の特性上、少々他の方に迷惑をかける結果になりかねません。
(↑つうか自分のことだわ、コレ)

そこで、思う存分ながながと答えるためのスレッドを設けました。
教えてクンの誘導も推奨。
備忘録スレ・論点整理スレと役割がかぶりそうですが、
備忘録スレはウォッチ、論点整理スレは議論、
このスレは質問箱的な感じで使い分けていけばいいかと。
第一掲示板への答えとしてむこうにリンクを貼る場合は、
スレッドではなく発言へのリンクを貼ると良いでしょう。
誘導の場合はスレッドへのリンクで。

48fukken:2006/10/19(木) 14:03:17 ID:M5vfENrY
>管理人さんが日記の中で多少触れた話題に関して別のどこかで意見に齟齬があったような内容をわざわざここでやりたいのでしたら新しくスレッドを建てていただけませんか?

つーか、屁理屈くんのゴタクは鬱陶しいだけなので、できれば他所でやるか、sage進行でお願いしたい。
と、過去の自分へのいくばくかの自戒を込めて言っておきます。

49diamonds8888x:2006/10/20(金) 05:20:01 ID:IgreeRk2
−中立説私論−まとめ−

 中立な変異と表現型の変化する変異を図示すると下記のようになる。

|−−−表現型A−−−| >適応進化> |−表現型B−|
|A1,A2,A3・・|
(−中立進化、多型−−)

 同義変異のようにアミノ酸配列が同一であればタンパク質の機能は全く同一だから環境の如何によらず互いに適応度は等しい。しかし非同義変異でアミノ酸配列が異なれば多少とも機能が異なることもあるが、Aの機能をまともに果たす限りはほぼ中立で、浮動により互いに置換しうる。そして環境が変化してBの方が有利になれば、A1,A2,・・の中でBに近いものが淘汰され、だんだんBに近づく。と言いたいところだが、ここに問題がある。遺伝子Aの機能は実は無くなっては困ることが多いのである。言い換えると自己複製子Aにとっての環境はほぼ不変なのだ。

 ゲノム中のある自己複製子A(例えばヘモグロビン遺伝子)は生物体中で定まった機能を果たすことで生存している。自己複製子Aにとっては、ゲノム全体の織りなす機能のネットワークこそが生きる環境であり、その中のAだけが占めるひとつの位置に適応して生存しているのである。生物個体にとっての外部環境が大きく変化しても、Aが生きているネットワーク中の位置に大きな変化はない。その進化が保守的なのも当然と言えよう。逆にA自身も他の自己複製子にとっての環境を形作っており、Aが機能を果たせぬほど変化すれば環境そのものが激変して他の自己複製子ともども死滅してしまう。

 さて遺伝子重複によりAのコピーA'が生まれると、A'はAの機能をなさないまでに変化しても中立でいられる。こうなるとA'はゲノムに寄生しているようなものだが、生物体にとっては多少の、いや相当量でも寄生ゲノムの存在はほとんど不利にはならないらしく、A'も生存することができる。そして生物集団ではA'は多型となり中にはBも生じてくる。そしてBが機能を発揮することで有利な環境になった時、Aと共にBを持つ個体が生き残ってくるのであろう。

 これはゲノム全体として見ると余裕をもっていると言えるが、見方を変えると自己複製子Aはコピーをゲノム内につくることで子孫を増やしているとも言える。ひとたびゲノム中にできたAの子孫はやがて変化し、そのうち別の機能を果たすことも起きる。こうして遺伝子族は多様化する。

 こうして見ると遺伝子重複説を提唱した大野乾も偉大ですね。

 あまりまとまったような気がしませんが、ひとまず中立説私論を終えます。

50ミケ:2006/10/21(土) 11:59:29 ID:KO.P9.dA
お久しぶりです。
スレ主としましては、別に進化論限定じゃなくても構いませんが、
>>1にあるとおり、
第一掲示板で話題に上ったもの限定でお願いしたい次第です。
NATROM さんのブログで出た質問に対してはそのブログのコメント欄か、
ご自分のブログまたはHPにて回答していただきたく思います。
長文コメントによる迷惑を考えるならば後者推奨ってことでしょうか。

進化論と創造論第一掲示板での記事が流れてしまって
質問者が回答を見つけられないという事態を避ける、、、
というのがこのスレの主な目的ですので。

53生がき:2008/07/01(火) 00:09:07 ID:NAYRpT7A
教えて君ですが、失礼致します。

進化論は考えれば考えるほど分からなくなってきます

例えば、よく引き合いに出される目。

光に反応する蛋白質が突然変異により作れるようになったとします。

で、その情報が神経を伝って脳に伝播されますよね。

でも、脳は光によって反応した情報なのか、それ以外の圧迫だとか熱だとかとの情報と、どのよう様にして区別することが出来るようになったのでしょうか?

そもそも、光という概念は、光が在ると分かっているから体得できることであって、光のまったく無い世界に住んでいる生物 (目を持たない生物) に光を説明することは出来ません。

光を見るという目的を持たず (目的があったら ID の領域ですよね)、偶然に出来た目という器官の使い方。いったいどうやって脳は体得できたのでしょうか?

まぁ、実際に目と言う器官は存在していて、脳との連携が出来ているので、何らかの理由で出来るようになったのでしょう。

不思議なのは、人間の目はハイビジョンを超える解像度の情報をリアルタイムで処理していますよね。

これは人間の目の RGB を感知する錐体細胞が約 650 万個だそうで、一個の細胞を一画素とすると 650 万画素というところから来ています。

ハイビジョンは 1920 x 1080 = 2073600 = 207 万画素にしかなりません。

# 明度を感知する桿体細胞は 1 億 2000 万個あるようですが。そちらはとりあえず置いておいて。

Blu-ray ドライブとテレビを接続する HDMI ケーブルは 4.95Gbps ものデータ転送を行っています。

HDMI の駆動周波数は 165MHz ですので、1 サイクルあたり、光ですら 1.8m しか進めないんですよね。

それが、2 倍の転送容量が必要だとしますと。恐ろしい話です。

まぁ、生物はデジタル処理じゃないし、必要なのは中央付近の情報のみで、それ以外は間引きするから、それほど大容量な転送能力は必要ないのでしょう。

問題は、それらの形状、必要な材料、製造方法などの情報が、遺伝されなければならないと思うのですが、人間の核ゲノムって計算してみると CD-ROM 一枚程度の容量しかないんですよね。

これって、かなり少ないように感じます。

核ゲノムの情報ってどのような情報なのでしょうか?

54NAN:2008/07/01(火) 13:51:29 ID:.mkR8c.E
>>53:生がきさん

>光に反応する蛋白質が突然変異により作れるようになったとします。


「外的刺激に反応するたんぱく質(ここでは機能性を持つたんぱく質)を突然変異により作れるようになった」という仮定はおそらく正しいものですが、その変異は相当に古代から、生物がやっと生物らしき構造を持つようになった頃から受け継がれているものである、と考えられます。
これは「走性」として知られる現象で、単細胞生物にも多細胞生物における細胞ひとつでも、あるいは、それらを統合した「身体全体」でも観察することができます。
※走性についてのwiki→ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B0%E6%80%A7

複雑な構造を持つ生物の代表としては、植物の苗を考えてください。発芽し、葉を広げだした植物は光に向かって茎を傾けたり葉を動かしたりします。無論、植物に目はありませんが、きちんと光に反応していることが分かります。つまり、光に細胞が反応することは「目の有無」に関わらず生物全般に広く見られる現象であり、そこから目の構築までには相当の飛躍があります。


>でも、脳は光によって反応した情報なのか、それ以外の圧迫だとか熱だとかとの情報と、どのよう様にして区別することが出来るようになったのでしょうか?

区別する必要はありません。
とても単純な生物を想像してみてください。彼は光の「明暗」に反応することができます。無論、目はありませんが、身体全体が明暗に反応するのです。また彼は「明るい」とも「暗い」とも考えないでしょう。ただ、明るさという「刺激」があると、身体が勝手にそっちに動いたり、逆方向に動いたりするのです。その結果、より明るさに向かう傾向が強い個体群と、暗い方向に向かう個体群にやがて枝分かれが起きます。明るさ、つまり「光を好む傾向」を持った個体は、目を持つ生物たちの祖先となったのでしょう。やがてそれは可視光線の波長に対する反応の違いとなり、それらを「刺激の強弱(量)」や「刺激の種類(質)」として認識するようになるでしょう。

生物の進化は、とても小さな変化の積み重ねです。これは「ほんのちょっとの差でも、より生存に有利だった形質が生き残り、発達していく」という意味です。同じ光を浴びたとき、ほんのちょっと、たとえば僅かな月明かりに反応できたほうが生き残るのに有利だったのなら、その個体の子孫はもっと僅かな光にも反応できる傾向を持つようになるでしょう。こうして、キャッチできる光の「分解能」が上がっていったのだ、と考えられるのです。

55NAN:2008/07/01(火) 13:52:23 ID:.mkR8c.E
つづき

>そもそも、光という概念は、光が在ると分かっているから体得できることであって、光のまったく無い世界に住んでいる生物 (目を持たない生物) に光を説明することは出来ません。

「光という概念」は、云うまでもなくヒトが持つ「言語」です。
ヒトは言語で考えますが、それは生物全体の中で極めて稀な現象です。また、ヒトが「言語」を操る器官である大脳の言語野は、進化の過程で云うと、目よりも随分と新しく、ごく最近に備わったものです。

先にも述べましたが、目は、それを「光だ」と言語的に認識する必要がありません。
簡単な電子回路を考えましょう。この回路は単純な金属板と光電効果によって光を検知しますが、回路や金属板は光の粒子が当たったときに「あ、光だ!」などと考えません。単にぶつかった光の粒子に応じて電子を吐き出すだけです。

このような仕組みは、音でも温度でもその他のもの…匂いや湿度に対してでもいくらでも作ることができ、実際、生物たちは盛んにそうしたセンサーを利用しています。光のまったくない世界に住んでいる生物は、そもそも光に頼って生きていないのですから、光に反応する必要がありません。しかし、光を必要とする生物は、自ずと「概念」など知らなくても光に反応する「性質」を備えているのです。

>光を見るという目的を持たず (目的があったら ID の領域ですよね)、偶然に出来た目という器官の使い方。いったいどうやって脳は体得できたのでしょうか?

進化は、偶然に起きるものではありません。ここが、進化論に対する「もっとも初歩的で根本的な誤解」です。
突然変異は偶然に起きるものですが、その変異がある環境において有利なものか、あるいは中立的で有利でも不利でもないものでなければ、子孫に伝わることはありません。

ほんの僅かでも光に反応する傾向を持った個体の方が生存に有利であったなら、その子孫はさらに光に反応する傾向を強めていくでしょう。やがてそれらの形質は「神経」という、感覚を司ることに特化した細胞を生みます。これは非常に原始的なセンサーであり、私たち人間が持っているものも、その数が膨大なだけで機能的にはごく単純なものでしょう。つまり、光粒子がぶつかると電子を吐き出したり、音によって振動があると電子を吐き出す、という「だけ」のものです。

言語など持たない原子的な脳であっても、光センサー1番からの反応が強いときはそっちに向かう。3番の反応が強いときには逃げるみたいな、ごく簡単な情報処理を行うことができます。このような「簡単な処理」を多く持ったほうが生存に有利であるなら、その子孫はもっと多くの処理をこなせるようになっていきます。やがて「動物種」はセンサーを脳の近く、つまり顔にさまざまな形で集中させ、効率よく外世界を「見る」ようになります。音で見る(エコーロケーション)を発達させた生物もいれば、電磁波で見る(ある種のウナギなど)もいるようです。生物はさまざまな形で「見る」ことができますが、それは決して「偶然に」できたものではありません。また、「偶然」という誤解を解いたとき、はじめて進化の仕組みを理解することができるのではないでしょうか。

56NAN:2008/07/01(火) 14:01:24 ID:.mkR8c.E
え〜と、ちょっと質問の意図と違う説明を書いた風情ですので、補足します。

>でも、脳は光によって反応した情報なのか、それ以外の圧迫だとか熱だとかとの情報と、どのよう様にして区別することが出来るようになったのでしょうか?

脳が先ではないのです。あくまで、光に反応したり、音に反応したりという「感じる細胞もしくは形質」が先なのです。
「光検知細胞」や「音(音波)検知細胞」や「温度検知細胞」が発達し、やがてそれぞれの神経細胞となり、それらの神経を結ぶことが「脳の発端」であろう、と考えられます。つまりもとから、それぞれのセンサーはそれぞれの受け持つ「刺激」に反応していますから、光検知細胞から発火(神経刺激)があれば、脳は「なにか見えた」と感じるでしょう。

これらの仕組みについては、昆虫の脳についての対談をご覧になってはいかがでしょう。
ttp://www.moriyama.com/netscience/Kanzaki_Ryohei/index.html

57生がき:2008/07/03(木) 09:34:10 ID:a7Bd8d/c
NANさん丁寧な説明ありがとうございます。
お教えいただいたサイトは参照させていただきたいと思います。
ただ、
>光に反応する傾向を持った個体の方が生存に有利であったなら、その子孫はさらに光に反応する傾向を強めていくでしょう。
の件ですが、ちょっと違和感があります。
これは、獲得形質が遺伝していくと読めるのですが、獲得形質は遺伝しないと聞きました。この場合は例外なのでしょうか?
また、
>より明るさに向かう傾向が強い個体群と
と言うのですが、光 (特に太陽光) と言うのは生命体にとって有害ですよね。
つまり、光を好む個体群は「飛んで火にいる夏の虫」状態になってしまって、生存に有利だとはいえないのじゃないでしょうか?
さらに、
>簡単な電子回路を考えましょう。この回路は単純な金属板と光電効果によって光を検知しますが、回路や金属板は光の粒子が当たったときに「あ、光だ!」などと考えません。単にぶつかった光の粒子に応じて電子を吐き出すだけです。
あたりの文章ですが、電子回路の場合は、人間がそのデバイスの特性を理解し、その特性を利用した回路を組むので、単に電子を出すだけで問題ないと思います。
しかし、生命の場合はそのジャッジを出来る仕組みが無いので、ただ単に電子が飛んでくるだけで、他のセンサーと区別をどうやってつけるのでしょうか?

58NAN:2008/07/04(金) 22:49:07 ID:4cqozpBw
>>57:生がきさん

>これは、獲得形質が遺伝していくと読めるのですが、獲得形質は遺伝しないと聞きました。この場合は例外なのでしょうか?

獲得形質とは「後天的に」得た形質を指します。たとえば「記憶」や「傷(広義にはこれも記憶だけど)」などです。
遺伝する「形質」は、なにも姿・カタチだけではありません。ある器官の「機能」や「性質」というのも形質(正確には表現型)ですし、行動というのも形質です。

私が示した「光に反応する性質(行動)」は、生得的に「持って生まれた形質」です。

>光 (特に太陽光) と言うのは生命体にとって有害ですよね。

なぜ有害ですか?
緑色をした植物(葉緑素を持つ植物)は、太陽光がないと光合成ができません。また、太陽光によってもたらされる「熱」のおかげで、私たちは体温の恒常性(ホメオスタシス)をかなりの範囲で助けてもらっています。
無論、紫外線に長時間被爆したり、水分補給もないままに白日の太陽のもとで長時間活動することは自殺行為でしょう。
火山性の地熱や現代文明の恩恵を受けるヒトは特殊だとしても、地球環境は基本的に「明るい場所=暖かい場所」であり、「暗い場所=冷たい場所」でしょう。生物の「進化的戦略」として、明るい場所に多く棲息するだろう「餌」を獲得する競争に身を投じた生物もいれば、暗い場所で、数は少ないだろうけれど獲得しやすい餌を獲得する作戦に出た生物もいたであろう、ということです。ちなみにこれらも「生まれてから学習した(獲得形質)」という意味ではありませんよ。

>電子回路の場合は、人間がそのデバイスの特性を理解し、その特性を利用した回路を組むので、単に電子を出すだけで問題ないと思います。
しかし、生命の場合はそのジャッジを出来る仕組みが無いので、ただ単に電子が飛んでくるだけで、他のセンサーと区別をどうやってつけるのでしょうか?

論理(というかハナシ)の順番がおかしいです。
生命は、「脳から先」に生まれたわけではありません(先にも書きましたが)。
手や足や胃や心臓が先にあり、脳はあとからできたのです。

人間がロボットを組み立てるのであれば、手や足の制御回路を組み、それを中央演算装置に接続して「これは手を伸縮させる回路からの信号」だとか「これは足を回転させる信号」というプログラムを組む必要があります。しかし、私たちが「これは手、これは足」という意識を持つより遥かに昔、あるいは昆虫の脳のように単純な処理しかできない脳であっても、手足は正確に動かせます。生物的プログラムは人間が組むプログラムとは違い、ボトムアップなのだ、と考えていただければ理解の助けになるかも知れません。

>ただ単に電子が飛んでくるだけで、他のセンサーと区別をどうやってつけるのでしょうか?

ただ単に電子が飛んでくる(電流が流れる)わけではありませんよね。
ある特定の視神経なり、聴覚神経などから微弱な電流が流れてくるのです。脳はそれらをいちいちする必要がありません。もともとそれらは「視覚を司る脳の部位」や「聴覚を司る脳の部位」にハードウエアワイヤリングされているからです。

59生がき:2008/07/05(土) 22:07:33 ID:52Qgr1no
NANさん

それじゃ、論点を絞って。

> やがてそれは可視光線の波長に対する反応の違いとなり、それらを「刺激の強弱(量)」や「刺激の種類(質)」として認識するようになるでしょう。

ここの部分ですが、センサーに入力される刺激の強弱や質という情報は先天的ですか? 後天的ですか?

もちろん後天的な情報ですよね。

それじゃ、

> 「光検知細胞」や「音(音波)検知細胞」や「温度検知細胞」が発達し...

この発達とはどういう状態を示しているのですか?

後天的発達を示しているのでしょうか?

後天的発達なら意味は通ります。信号は生まれた後にしかセンサーに入力されないからです。

しかし、生物の目や耳などのセンサーは生まれたときには既にそれらの信号を処理できるように形成されています。

つまり、獲得形質は遺伝しないと世代間に渡る細胞の発達を得ることが出来ないのに、獲得形質は遺伝しない。

この矛盾はどの様に説明できるのでしょうか?

60NAN:2008/07/06(日) 06:25:56 ID:4cqozpBw
>>59:生がきさん

>ここの部分ですが、センサーに入力される刺激の強弱や質という情報は先天的ですか? 後天的ですか?
>もちろん後天的な情報ですよね。

生物の「獲得形質」というのは、その生物が生まれてから得たなんらかの「変化」を指すものですが、中には体長や顔の特徴のように、親から遺伝した形質なのか、あるいはその個体がなにかをしたせいで得た変化なのか、判断できないものもあります。こうした変異が遺伝するとき、あたかも獲得形質が遺伝しているかのように見えてしまうこと「なら」あります。

しかし、可視光線によって「読み取れる情報が増える」のは、このような文脈とは大きく違います。
私は、ある個体の生涯の中で、つまり単一の個体の中で「個体が感知できる視覚情報が増えていく」という説明をしていません。もしそう「読めた」というのでしたらそれは私ができる限り簡潔に説明しようとしていることからくる不手際ですが、そもそも生がきさんの質問は的が絞られていないので、本気で答えようとすると膨大なレスを返さなければならなくなります。できればまず、きちんとした「進化論を解説する本」を読んでおくことをお勧めします。(※1)

生物にとって「光」は重要な役割をもっています。それは地球にとって太陽が不可欠であることと同じ意味です。
なので、生物が「明るさ・暗さ」を識別できる度合いによって生存に有利になったり不利になったりしたことは、間違いのないことでしょう。また、同じ明るさを認識するにしても、その度合いが「ほんのわずかだけ」違えば、より暖かい場所を素早く見つけられたり、より餌の多い場所をライバルよりも見つけられたであろうことも理解できます。

ここで、「ほんの僅かライバルより明るさを細かく検出できる」ことは、その生物が生まれてから得た「学習」ではなく、生得的に得た「突然変異による表現型の変化」を指しています。たとえば昆虫類が持つ「複眼」はそれぞれが特定の色(光の波長)を識別できるものですが、この数が増えれば、それだけ多くの情報を「視覚」として認識できます。遺伝子には(たとえば)ホメオボックスという、たったひとつの遺伝子なのですがそれが変異することによって大きな形態変化をもたらすものがあることが知られています。つまり、場合によってはたったひとつの遺伝子が変異するだけで、複眼の数が増えたり減ったりすることがあるのです。これは複眼に限らず、その他の生物が持つ視覚細胞にも同じことが云えるでしょうし、無論、その他の神経細胞についてもやはり同じです。

ただし神経細胞が増えることは、それだけでは有利とも不利とも云えません。それは環境に依存しています。
生物の変化と環境の相互作用を考えるときには、できるだけ簡単な事象…たとえば石と「ふるい」を考えてみることが助けになる、と私は思います。石をふるいにかければ、当然、大きい石はふるいに残り、小さな石は落ちていきます。ある場合には、ふるいに残ることが生存と繁栄を指すでしょうし、別の場合にはふるいから抜け出て新たな環境に移ることが繁栄を指すこともあるでしょう。どちらにしても「ふるいの目の大きさ」という基準によって、個体群には有利さと不利さというシンプルな「傾向」が生まれます。より大きくてふるいから落ちにくい石が他を圧倒し、もっと増えていくのであれば、それは「大きいほうが生存に有利だった」と解釈できます。逆に、より小さくてふるいからどんどん抜け出たり、さらには(水中生活者を考えれば)気まぐれにもといたふるいの中に戻れるような個体が有利になれば、もっともっと小さい個体が繁殖していくでしょう。

さて「光をより細かく識別できること」というのも、生物にとっては「ふるい」と同じです。また、より細かく識別するためには、先の複眼の例のように、基本的には視神経細胞の数を増やしたり、葉緑素の数を増やせば良いのですから単純なDNA変異として「起き易い」ことが分かります。(逆に数を減らしてしまうような変異も起き易い)
また、繰り返しますがこれは「ある個体が生まれてから死ぬまでに学習すること」ではありません。ほんの僅かな遺伝子の変異として起きることです。視神経細胞がたったひとつ多いほうが生存に有利である環境であれば、ふたつ多い個体のほうが「もっと有利」なのは自明ですから、その環境に住む個体群は視神経細胞を増やす傾向を帯びます。どこかでピークがきて落ち着くまではその傾向が強まるでしょう。これは河川が発達したり山が形成されるという自然界の仕組みの中にある「進化的な現象」と原理的には同じメカニズムです。

61NAN:2008/07/06(日) 06:26:47 ID:4cqozpBw
つづき

>後天的発達なら意味は通ります。信号は生まれた後にしかセンサーに入力されないからです。
>しかし、生物の目や耳などのセンサーは生まれたときには既にそれらの信号を処理できるように形成されています。

ぶっちゃけた話、ご自分がなにを主張しているか分かっていますか?
かなりの混乱があるようですが、まずはリチャード・ドーキンス「盲目の時計職人(原題:ブラインドウォッチメーカー)」あたりを読んでおくことを強くお奨めします。(※1の回答)

62生がき:2008/07/07(月) 10:52:15 ID:vIWwr2LQ
NANさん
> リチャード・ドーキンス「盲目の時計職人(原題:ブラインドウォッチメーカー)」
はちょっとお時間をください。

ただ、
> 遺伝子には(たとえば)ホメオボックスという、たったひとつの遺伝子なのですがそれが変異することによって大きな形態変化をもたらすものがあることが知られています。
このたった一つの遺伝子とは一つの塩基という意味でしょうか?
これは非常に違和感を感じるんですよね。
と言いますのは、私はコンピュータのプログラムを組むことがあるのですが、たった一文字 (1byte) で動きを制御することは出来ないんですよ。
プログラムと言うのは知っているとは思いますが、究極的にはあるゲートをどのようなタイミングで on/off させるかと言うことに過ぎません。
生物も基本的には機械と同様に単純なことの繰り返しのはずですので、どの蛋白質がどのようなタイミングでどこの場所にあって、それが化学変化でどのように変化して、それが次に伝播して... となら無くてはならないわけです。
もし、それがたった一文字で表現できるとすると、それはバックグラウンドに非常に精巧な仕組みが既にあると言うことに他ならないと思うんですよね。
マシン語と呼ばれるプログラミングできる一番低レベルの言語であっても、一つ一つのゲートを制御すると言うことはありません。
プログラムはある程度抽象化され、それを極めて具体的に処理する為のプロセッサと二つがペアで始めて実行できるんです。
DNA によって伝播できる情報はこのプログラムレベルだと思うのですが、
極めて具体的に情報を処理する為のプロセッサに相当する部分はどのように次世代に渡し、製造することが出来るのでしょうか?
しかも、先にも書きましたが人間の核ゲノムの容量は CD-ROM 約一枚分しかないんですよ。

63NAN:2008/07/07(月) 22:48:17 ID:YMYTEnW2
>>62

>私はコンピュータのプログラムを組むことがあるのですが、たった一文字 (1byte) で動きを制御することは出来ないんですよ。

プログラムなら私も組みますよ。主にCG用のスクリプトやライブラリ(C++)ですが。
そのうえで、生がきさんがどう「混乱しているか」分かります。「たった一文字で」「動き」を制御できますが分かりませんか?forループみたいな典型的な繰り返しルーチンを考えましょう。その繰り返し回数に言語的構造が必要ですか?n回の指定をするだけですみますよね。このnは、まさに一文字です。マシン語の喩えはまったく無意味です。生物はコンピュータではありません。

nの回数が任意に書き換われば、while文やforループの繰り返しは変更されます。たった一文字で複眼や背骨の数が大きく変更されてしまうことは「コンピュータプログラムにおいてですら」十分にあり得ます。

どんなに複雑な動きをするプログラムであっても、ひとつの手続きは非常にシンプルです。また、そうあるべきです。アセンブラで足し算を覚えれば四則演算が全部できることと同じです。ものごとは「複雑なものを複雑なままに」捉えることで理解に近づくこともありますが、たいていはできる限り還元してシンプルな処理を想定することで理解を深めるものではないでしょうか。

64NAN:2008/07/07(月) 23:33:39 ID:YMYTEnW2
さて次に「DNAがたんぱく質をコードする」という意味について、拙い説明を試みてみましょう。

たとえば「骨」を組織するたんぱく質群というものと、これを生成するDNAがあるのだとします。ここでDNAは、生がきさん流のコンピュータプログラム的発想に基づくと、それが「骨という部位」であることの宣言にはじまり、その形状、組成、関節であれば可動範囲やジャンバル角度なども定義しなければまともに機能してくれそうにありません。ところが、実際のDNAにそれほど「ていねいな」人間風のプログラムは書かれていません。これは、人間がより高度なプログラムを組む、と考えることもできなくはありませんが…最小限の情報量で最大の構築を行うという意味においては、DNAが遥かに高度である、と考えることもできます。

ここで忘れてはならないことがあります。DNAというのもまた、炭素ベースの高分子であり、それら高分子は「物質として」様々な性質を「この世界そのものによって」持たされている、ということです。つまり、DNAはそれら物質の特性までをプログラム(コードする)必要はないのです。DNAは、骨材料Aというたんぱく質を作ることができたのなら、あとは骨材料Aという高分子が持っている性質によって、同じ骨分子Aとつながり、温度や水分やPH値や酵素の働きなどによって骨を形成していきます。それら「設計図」の大半は、その物質と生命システムそのものが持つ性質によって「必然的に」身体を構成するのです。

DNA自体は紛れもなくディジタル情報ですが、生物の身体はちょうど機械式オルゴールやアナログシンセザイザー(オルガン)のように、その構造そのものがアナログプログラム的でもあります。オルゴールはドラムの回転速度とピンの高さを定義すれば、音楽を演奏します。別に音楽理論〜ト音記号やフラットやシャープやスタッカートや倍音の理論や和声の規則を記述することもなく、音楽を演奏できるのです。

65生がき:2008/07/08(火) 09:24:39 ID:UpWuEPFE
なるほど...

でも、
> たった一文字で複眼や背骨の数が大きく変更されてしまうことは「コンピュータプログラムにおいてですら」十分にあり得ます。
と言うことは、別の言い方をすれば、ほんのちょっとの変更が重大な変質をもたらす。
ある意味、壊れやすいと言うことですよね。
実際問題、突然変異による有意な情報の発生よりも、情報の欠落の方がかなり多そうな気がします。
例えれば、競馬で大穴狙いで掛け金をつぎ込んでいって、一発当たれば良いけれども (でも、実際にはその一発も小さい)、実際には失うお金のほうが大きいわけですよね。
でも、自然界には複雑な機構を持った生命が多数存在していますので、その辺の折り合いをつける仕組みがあると言うことなのでしょうか?

また、
> それら高分子は「物質として」様々な性質を「この世界そのものによって」持たされている
は単純な物理的現象として細胞を生成できると言う解釈でよろしいでしょうか?
しかし、もしその解釈が正しいとしますと、骨を生成する DNA、脳の細胞を生成する DNA と場所により必要な DNA の位置が異なりますが、どのように折り合いをつけているのでしょうか?
それに単純な生成の繰り返しで大腿骨だとか腰骨だとかと言った形状は決定できるものなのでしょうか?

66NAN:2008/07/08(火) 22:49:16 ID:YMYTEnW2
>>65

>と言うことは、別の言い方をすれば、ほんのちょっとの変更が重大な変質をもたらす。
>ある意味、壊れやすいと言うことですよね。

はい、まさにその通りです。そしてそれは重要な理解です。
ショウジョウバエの実験では、ホメオボックスの変異によって目から足が生えてしまったりという重大かつ致命的な「破壊」が起きることが知られています。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9

自然界で起きる「大きな表現型の変異」は正確な数値は分かりませんが99%が役に立たないか、命取りになるような変異でしょう。それはヒトをはじめとする動物たちの奇形としても知られています。またそれが、トカゲの前足が一気に鳥の羽根には「ならなかったであろう」という推測の正しさを物語っています。トカゲの前足や体表の「羽毛への変化」は、ヒトが通常思い浮かべる時間スケールではおよびもつかない試行錯誤(世代交代)を繰り返し、ほんの少しずつ蓄積されていったのだろう…ほんの少しずつの変異でなければ、変化の負担が大きすぎて生存・繁殖できなかったであろうことを教えてくれるのです。

>例えれば、競馬で大穴狙いで掛け金をつぎ込んでいって、一発当たれば良いけれども (でも、実際にはその一発も小さい)、実際には失うお金のほうが大きいわけですよね。

絶滅種の膨大さを考えれば「まさに」ですね。
ときには万馬券のような「大当たり」もあったのでしょうが、大半の変異は「針の穴がほんの数ミクロン広がったり滑らかになったおかげで糸を通しやすかった」という程度の、数世代単位で観察しても分からないくらい小さな蓄積でしょう。預金の金利みたいなものです(笑)。(しかもそれより僅かだと思う)

>でも、自然界には複雑な機構を持った生命が多数存在していますので、その辺の折り合いをつける仕組みがあると言うことなのでしょうか?

これはまったくの私論で、学術的な根拠などありませんが…ヒトが生命システムそのものを実験室で今のところは生み出せそうにもない事情も、そこにあるのでしょう。ある種の動物たち…たとえばワニ程度に複雑な生物でさえ、成獣になってから環境に応じて性別が変わってしまうことがあります。もちろん、DNA配列にそうした「性の変更可能性もしくは柔軟さ」が記述されているのでしょうが「いつどこでどのように」みたいな詳細はないのだ、と思っています。(ちなみにジュラシックパーク〜マイケル・クライトン原作のカタストロフに至るネタはこれですね)

>それに単純な生成の繰り返しで大腿骨だとか腰骨だとかと言った形状は決定できるものなのでしょうか?

いわゆる「胚性幹細胞(ES細胞)」の研究で、すべての身体の部位は「ひとつの共通の材料細胞」から生成されるらしいことが確かめられつつあるようです。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%9A%E6%80%A7%E5%B9%B9%E7%B4%B0%E8%83%9E
つまり、材料となる細胞は一種類あればよく、あとは初期段階で「分化」さえ起きればその後はおのおのの器官へと成長してしまうらしいのです。(もっと極論すれば、クローン人間ができてしまう可能性すらある)
コンピュータプログラムの比喩は一歩間違うと問題とかけ離れてしまうので慎重に行うべきですが…フラクタルによる樹木や地形パターンの生成がCG技術では定着していますが、このプログラムは実にシンプルで単純なものです。そして、初期値に鋭敏な「複雑系の性質」を持っていますので、ほんのちょっとパラメータを動かすだけで無限のパターンを生成することが可能です。しかもすべてが「木に見える」という便利なものです。おそらく、生物の細胞分化や発生においても、そのものではないでしょうが似たような仕組みが働いているのではないか、と思います。生命の基本は「自己複製=子孫を残すこと」ですから、再帰的数学の一種によって、シンプルな初期値からスタートし、およそ想像もつかないくらい複雑な構造を生み出す「もと」になるのではないか、と思うのです。

67生がき:2008/07/09(水) 09:48:48 ID:recw10M.
>>66

> たとえばワニ程度に複雑な生物でさえ、成獣になってから環境に応じて性別が変わってしまうことがあります。
いや、ワニどころか人間でも途中で性別が変わったと言う報告があるみたいですよ(ソースは忘れましたが)。

特にある地域では頻繁に起こるらしいです。


> すべての身体の部位は「ひとつの共通の材料細胞」から生成されるらしいことが確かめられつつあるようです。
これはある意味当然だと思います。人間は (というか多くの生命は) 皆一つの卵細胞から成長していきますよね。

> シンプルな初期値からスタートし、およそ想像もつかないくらい複雑な構造を生み出す「もと」になるのではないか、と思うのです。
フラクタルはずいぶん前にもてはやされた時期がありましたよね。

ただ、生命に適用しようとすると終わりが無いので、際限なく大きくなってしまうことでしょうねぇ。

68生がき:2008/07/10(木) 09:46:36 ID:jgIrGPFc
>>58

>>光 (特に太陽光) と言うのは生命体にとって有害ですよね。
>なぜ有害ですか?
これについてレスし忘れてしまいましたので。
確かに現在の生命体にとって光はさほど有害ではありません。
しかし、初期の生命体にとってはどうでしょうか?
紫外線などの保護機構をまだ持っていない生命体にとって DNA を損傷する光は有害です。
# 保護機構を持った現在でも紫外線の長時間暴露によって DNA が損傷し、皮膚ガンが発生しますよね。

同じように現在の生命体にとって必要な酸素も初期の生命体とっては猛毒でした。
これは細胞内にミトコンドリアを取り込んだことによって解決したんでしたよね。

70NAN:2008/07/12(土) 23:24:59 ID:w9hWvpe2
>紫外線などの保護機構をまだ持っていない生命体にとって DNA を損傷する光は有害です。

初期の生命は云うまでもなく陸上ではなく水中(海洋)で生まれたことが有力視されています。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%A7%8B%E7%94%9F%E5%91%BD%E4%BD%93

私は熱水噴出口における原始生命の誕生説を支持しているのですが、
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E6%B0%B4%E5%99%B4%E5%87%BA%E5%AD%94
この噴出孔は海底火山などの周辺にあり、当然、太陽光線を直接浴びることはないでしょう。生命は化学進化を経て海底で生まれ、やがて海面付近やより深い海へ進出していったのではないだろうか、と思っていますが、海面付近に進出していく生命にとって太陽光線との「戦い」は不可欠なものだったでしょう。


オゾン層のほとんどない原始地球では、紫外線はおそらく、海水が適度に散乱・拡散させてくれていたのではないだろうか、と私は考えています。また、紫外線バリアが現代より遥かに薄かったことは事実ですが、これにより遺伝子変異の加速度が今よりはるかに大きかったことが想定できます。生命の進化とは、絶滅の繰り返しであり、紫外線やその他の波長の太陽光に対して有効な耐性を得られなかったのなら、すべての生命は死滅しこの地球に生命は残らなかったのでしょう。逆に云えば、有害な光線さえ利用してしまう変異(変化)を地球生命は果たしてきたのでしょう。
なお、紫外線は有害なだけではありません。適度に暴露することで先にも書いた遺伝子の変異原となりますし、ビタミンDを合成する触媒にもなります。

71NAN:2008/07/12(土) 23:48:52 ID:w9hWvpe2
>ただ、生命に適用しようとすると終わりが無いので、際限なく大きくなってしまうことでしょうねぇ。

フラクタルについては「過剰な持ち上げ」は終わりましたが、私の関わるCG分野をはじめ、自然界をシミュレートする必要のあるあらゆる分野で利用されています。ちなみに、フラクタルによる樹木などのシミュレーションや血管のシミュレーションにおいては、際限なく大きくすることも、適度に収束させることもできます。生命の発生メカニズムにフラクタルそのものが「そのまま」関わっているかどうかは不明ですが、情報圧縮の観点から云えば、なんらかの数学的規則によって4次元的にポイントを配置していくほうがはるかに効率的ですので、フラクタル的な「なにか」が働き、それをヒトが真似したものの一種が生物的フラクタルなのでしょう。

なお、生命体が際限なく増殖してしまわない要因としてアポトーシスがあります。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%B9
アポトーシスは生物の発生に密接に関わっています。
オタマジャクシの尾がなくなることや、ヒトの指が形成される仕組みがアポトーシスによって制御されていることが既に確かめられていますが、ほかにもテロメアとヘイフリック限界(細胞分裂回数の上限)のかかわりなど、生物が「そのカタチであること=恒常性を持つこと」と遺伝子プログラムのかかわりは相当に密接かつ複雑であり、ソースにもあるようにただ遺伝情報がデータとしてどうなっているかではなく、他のタンパク質や酵素との「相互作用」によって全体としてのシステムを構築するのだろう、と思います。
#DNAだけ解析してもおそらく生命活動そのものは解明できない、という意味です。

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