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鎖骨骨折

1ほわ:2013/07/05(金) 23:21:29 ID:2mUN04m20

理学療法士の学校に通う学生です。
鎖骨骨折で保存療法を続けている患者様に対するPTの治療アプローチを
見学させていただいていたときのことです。
前腕回内肘伸展位での肩外 転(60°くらい)は頚部に疼痛が出現するのですが、前腕回内肘屈曲位での肩外転(60°くらい)では疼痛出現していませんでした。2関節筋の影響など考えたのですが頚部疼痛と肘関節の関係がわかりませんでした。
どなたかヒントでもいいので
教えてください。

2名無しのPTさん:2013/07/05(金) 23:46:35 ID:eh9kLr/Y0
>>1
まぁ座位又は立位姿勢で、肩関節60°外転時、同側の頸部に疼痛が起こる場合ということで、
肘関節屈曲位の場合 と 肘関節伸展位の場合
で考えてみよう。
正直、情報が圧倒的に不足しているので、その点は想像で埋める。必要に応じて補足してくれ。
まぁ、その点差っ引いても、そんなに難しい話でもないと思うが。

鎖骨骨折で保存療法、というと、クラビクルバンド等、何らかの手段で固定されていると考えられる。
これによって上肢挙上における肩甲帯のいわゆる肩甲上腕リズムに代表されるような運動は制限される。

この制限された状況下において、上肢の挙上を自主的にでも強制的に実行しようとした場合、肩甲帯に関わる筋群は運動が生じないまでも何とか実行しようと収縮しようとし、その結果として代償的な運動が生じる。
認識できないまでも、何らかの形でその兆候は表れる。

上肢外転挙上の場合、例えば体幹・頸部の側屈がそれ。
肩甲帯の挙上は、僧帽筋上部や肩甲挙筋等、頸椎に起始部を持つ筋群が関わる。
そしてこれらの筋は、クラビクルバンドによる固定圧迫の影響を受けづらい位置に付着するから、収縮は容易。
つまり、上肢挙上の代償運動で過剰努力的な収縮を起こしやすい状態にある。
肩甲帯が物理的に拘束され、上肢挙上が制限された状況下で、さらに上肢を無理やり外転拳上しようとした場合に代償動作として頸部体幹が側屈する。
しかし、本来目的とする外転挙上運動はほとんど起こらない。
さらに拳上しようと無理な収縮が促されるので、僧帽筋上部や肩甲挙筋にはさらに過剰な収縮が促される。

3名無しのPTさん:2013/07/05(金) 23:47:30 ID:eh9kLr/Y0
さて、本題の肘関節と頸部疼痛との関わりだが、頸部疼痛が発生する下地としては、>>2に挙げたようなものがある。
肘関節が伸展している場合、代償運動を含む肩甲帯挙上(小)、頸部体幹側屈運動のモーメントアームは、肘関節屈曲位より長くなり、頸部周囲筋にかかる負荷は大きくなる。
逆に、肘関節が屈曲していればモーメントアームは短く、頸部周囲筋にかかる負荷も減る。

つまり、肘関節伸展によって長くなったモーメントアームが頸部周囲筋への負荷を増大させ、そのメカニカルストレスによって疼痛が惹起された、と考えられる。

とまぁ、こんなところなんだが、どうだろうか?

4ほわ:2013/07/05(金) 23:57:57 ID:2mUN04m20
すごくわかりやすい説明ありがとうございます(^^) 情報不足でほんとにすみませんでした。
詳しい情報としては
クラビクルバンド装着しています。
骨折部位は右鎖骨です。
モーメントアームは座位*立位で特に
関係すると思うのですが本患者様は背臥位での疼痛でした。
現在安静時でも痛みがある患者様です。
あとPTは治療で頚部を右回旋させてたまま肩外転をさせたり、
後頚部の筋肉のモビライゼーショーンをおこなっていました!

これらの情報からプラスで教えていただけることがありましたら
お教え願います!

5252:2013/07/06(土) 00:00:23 ID:eh9kLr/Y0
>>4
>現在安静時でも痛みがある患者様です。
疼痛部位はやはり頸部?

6252:2013/07/06(土) 00:07:49 ID:eh9kLr/Y0
それと、安静時痛があるということは、運動や運動時のアライメントの特異性が無くなってしまうと思うのだが。

7252:2013/07/06(土) 00:44:43 ID:eh9kLr/Y0
まぁ取りあえず、運動時疼痛が増強する、という話で進めてみよう。

60°外転位であれば、上腕骨の骨軸と僧帽筋上部の前部線維、つまり鎖骨の付着部からの走行方向が一直線上に並ぶ。
クラビクルバンド固定によって、肩甲帯の遊び制限されるから、肩甲骨の水平面における回旋運動も制限されてしまうので、上肢の重量は直達的に僧帽筋上部へと伝達される。
という仮説が正しければ、あとは>>3のモーメントアームの解釈でも、説明はつく。

その他、補足的・背景的なものになるが

上腕二頭筋の伸張

肩甲骨の前傾

肩甲骨上部の胸郭への接近・圧迫、特に上角下包の圧迫

肩甲胸郭関節の摩擦力増大

肩甲骨にわずかに許される内転・挙上・上方回旋の制限

頸椎に起始を持つ肩甲帯拳上筋群の過剰収縮
ってな流れもあるかもしれんな。

8252:2013/07/06(土) 00:45:16 ID:eh9kLr/Y0
>>4
>あとPTは治療で頚部を右回旋させてたまま肩外転をさせたり、
>後頚部の筋肉のモビライゼーショーンをおこなっていました!

この辺は、なぜそれをするのかっていう理由は訊いた?
もし聞いてたら教えて。

9ほわ:2013/07/06(土) 01:57:45 ID:2mUN04m20
遅くなってすみません。
なんとなく理解することができました! PTの方に質問する機会などは設けていただけませんでした。

今回始めてこの板を利用させていただきましたが、情報量の少ない質問に対して親切にご回答いただきありがとございました!

10sin:2013/07/06(土) 06:44:30 ID:Q2EO/Nr.0
完全に出遅れてしまいましたが•••

担当PTのアプローチと痛みが出ているのが背臥位であることを加味すると、

大胸筋と上腕二頭筋の隣接部の滑走性の問題もあると思います。

クラビクルバンドをしたまま背臥位をとっているのだとしたら、肩関節が伸展位になりやすいことからも、この仮説は支持されると思います。

また、ヘッドフォワード傾向になるために後頭下筋群のアプローチをしているのではないでしょうか?

11252:2013/07/06(土) 20:00:53 ID:eh9kLr/Y0
>>9
>PTの方に質問する機会などは設けていただけませんでした。
それもどーなんだという感じだな。
せっかくの見学に、質問の機会も無いとは。

>>4
>頚部を右回旋させてたまま肩外転をさせたり、
もしこの手法で外転運動時の疼痛が軽減していたとすれば、
頸部を右回旋することによって頸椎〜肩甲骨の距離を短くし、筋張力を極力抑えた状態で外転可動域訓練を行っていた可能性が高い。

>後頚部の筋肉のモビライゼーショーンをおこなっていました
安静時痛もあったってことだから、こりゃまぁ対症療法的な頸部へのリラクゼーションだろう。
運動時痛のみならともかく、安静時痛もあるとするなら、これだけじゃちょっと物足りない気もするが、まぁ標準的な手法としては妥当だろうね。

12252:2013/07/06(土) 20:03:07 ID:eh9kLr/Y0
>>10
補足感謝ですv
>大胸筋と上腕二頭筋の隣接部の滑走性の問題もあると思います。
鎖骨骨折に限らず、肩関節系のPTには結構ポイントになる問題だよね。

13名無しのPTさん:2013/07/07(日) 10:34:37 ID:r2d9ApWY0
結論から言いますと、頚部痛の原因は、1.肩鎖関節・胸鎖関節、2.頚椎・胸椎椎間関節、3.肋椎関節の運動が十分でないために生じた痛みと思います。
以下はその理由です。注目すべきところは、肩甲胸郭関節です。
鎖骨骨折による頚部痛の原因を探るには、肩甲上腕関節(以下、肩関節とします)や肩甲胸郭関節(肩鎖関節・胸鎖関節、椎間関節、筋)の関連の理解が必要です。
鎖骨は、2つの関節面を持ち、一方は、胸骨、もう一方は肩甲骨と連結し、胸鎖関節、肩鎖関節を構成しています。
また、肩甲骨は肩甲挙筋、前鋸筋、菱形筋、僧帽筋の活動によって安定と運動を可能し、機能的関節と言われている肩甲胸郭関節として存在しています。
これらの筋は、頚椎下部、胸椎・肋骨と肩甲骨に付着しています。
鎖骨と関連のある肩甲胸郭関節の運動には、まずは充分な肩鎖・胸鎖関節と頚椎・胸椎椎間関節、そして肋椎・肋横突関節運動が必要ですし、筋の適度な張力・持久力も必要でしょう。
肩関節は、前述しました肩甲胸郭関節の充分な機能の基に運動を可能にしていると思います。
また、肩関節の屈曲と外転では、肩甲骨の外転運動は肩関節外転のほうが大きいです。
さて、鎖骨骨折後に生じた頚部痛が、肩関節外転60°で起こるというのは、肩甲胸郭関節に含まれている肩鎖・胸鎖関節や椎間関節などの関節運動が不足してることでそれに関連する筋に痛みが起こっていた可能性があると思います。
したがって、治療としては、まず、筋が付着している関節運動の改善を優先します。
肘伸展と屈曲位での頚部痛の変化は、どなたかが言っておりましたようにモーメントアームの長短による患部への負荷の違いでしょう。
私は、まだまだ未熟者ですが、考えを述べさせていただきました。拙い文章のため読みにくいとは思いますが、ご参考になれば幸いです。

14252:2013/07/08(月) 21:24:27 ID:eh9kLr/Y0
>>13
他人が書いた文章を読むというのは、やはり大変勉強になりますな。
関節に焦点を当てた内容と論理展開になってると思うのだが、個人的には骨・筋に焦点を当てて関連付けた論理展開の文章を読みたい。

15ほわ:2013/07/10(水) 00:40:35 ID:M110n/so0
スレ立てたものです!
皆さんの投稿大変参考に
なりました^o^!
今回学んだことを自分なりまとめて
PTに提出したところ、興味あるんのならとそれに対する治療を
かんがえてみたらと言われ、継続して見学する機会をいただきました!
本当にありがとうございます!

以下座位での評価補足です!
座位 内外転より屈曲進展で疼痛増強する!←肩内外旋や前腕の回内外では疼痛の変化はない!体幹の屈伸時による運動での疼痛変化もあまり見られない!です。


座位ということで重力の影響が大きくなり疼痛増強したことはわかりました。また肩甲骨の動きの制限を強めず、重力を除いたソクガイでの治療が最適だろうと考えました。

知識や文章力がなくてすみません!
抗重力では筋緊張を増加させるだけであり座位で治療を行うメリットはほとんどないと考えたのですが、どうでしょうか?

16252:2013/07/10(水) 23:24:54 ID:eh9kLr/Y0
>>15
>興味あるんのならとそれに対する治療を
>かんがえてみたらと言われ、継続して見学する機会をいただきました!

よかったねぇ。その調子で頑張って。

>以下座位での評価補足です!
そういえば、訊くの忘れてたけど、頸部以外に疼痛ってあるの?

>座位ということで重力の影響が大きくなり疼痛増強したことはわかりました。また肩甲骨の動きの制限を強めず、重力を除いたソクガイでの治療が最適だろうと考えました。
いいね、自由な発想。
それを、実用的な治療手段に結び付けてこそ、臨床家の第一歩だから、まだその手前だけど、自由な発想というのは、理学療法を面白くするスパイスみたいなもんだから、とても重要だと思う。
まぁ、自由な発想に捉われ過ぎると、却って自分の思考や行動を縛ることに繋がるんだが、まぁ今はそこまで考えなくていい。

17252:2013/07/10(水) 23:25:30 ID:eh9kLr/Y0
一応、ここで苦言を。
>また肩甲骨の動きの制限を強めず、重力を除いたソクガイでの治療が最適だろうと考えました。
>抗重力では筋緊張を増加させるだけであり座位で治療を行うメリットはほとんどないと考えた
とあるのだが、まず君は何に対してアプローチがしたい?
肩関節の可動域改善?
それとも頸部痛の軽減?
それとも、その他の部位の疼痛の軽減かな?
その辺りを明確に区分し、さらにそれを繋ぎ合わせる。
分析と統合というやつだ。

多少面倒かもしれないが、この手順を踏むことによってより自分のメソッドの目的が明確になり、さらに深いところまで認識できるようになると思うよ。


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