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RNA:Ritsumeikan News Association vol.1

518名無しの立命生:2008/06/25(水) 13:33:04 ID:UYES3zPQ0
(続き)
2.概 要
 本プロジェクトでは光(LED)による微生物活性化や遺伝子解析技術による微生物の定量化技術を組み合わせた高効率なバイオレメディエーションを開発し、さらに汚染拡散シミュレーションや地盤中での自在削孔技術、二重管による注入・回収システムなどの土木技術を融合させることにより、工場直下などでの原位置浄化が可能となるオプト・バイオ土壌浄化システムを目指して、開発に着手しました。原位置浄化工法は米国でも年々採用割合が増えており、今後わが国でもそのニーズがますます増加すると思われます。成果の適用先は製造工場のほか、製油所・油槽所、ガソリンスタンド、空港などが想定されます。
 研究は3つのプロジェクトで進め、それぞれ①バイオレメディエーション技術の高度化(立命館大学、星和電機)、②バイオレメディエーションのためのシミュレーション技術の開発(立命館大学、熊谷組)、③原位置バイオレメディエーションのシステム化(熊谷組、立命館大学)を担当しました。
①バイオレメディエーション技術の高度化
 石油分解菌の特異的・定量的な検出方法として、すでに構築しているe-DNAによる土壌中の総菌数検出技術をさらに発展させ、e-DNAを用いた石油分解菌のみの検出技術(real-time PCR手法)の構築に成功しました。石油分解菌のライブラリーの構築として、既存の分解菌のほか、新規に分離した石油分解菌、合計61菌株について、油の種類・成分ごとに分解性能や増殖能、微生物分類を解析しライブラリーを完成させました。光(LED)照射による石油分解菌の活性化については、まず光波長の違いによる増殖能への影響を調べ、特定の波長において石油分解菌の生育向上を確認しました。次に、光(LED)の直接照射による石油汚染土壌の分解活性を調べた結果、やはり特定の波長において20〜30%の分解率向上を確認しました。なお、使用する石油分解菌の安全性評価の調査を行い、人体への安全性を動物試験により確認しました。現在、環境安全性として土壌中の微生物に与える影響について、上記のe-DNAやreal-time PCRを活用した解析手法により試験中です。
②バイオレメディエーションのためのシミュレーション技術の開発
 シミュレーション技術として、油汚染源探査のためのシミュレーション、菌体注入条件の最適化のためのシミュレーション、原位置バイオレメディエーションの浄化予測のためのシミュレーションモデルを構築しました。また、油汚染の分布把握のためのモニタリング手法として電気探査法の優位性を確認し、土槽実験結果とシミュレーション結果の整合性の検証に活用しました。現実的なシミュレーションモデルを目指して、現在大型土槽実験にて検証中です。
③原位置バイオレメディエーションのシステム化
 自在削孔技術に関しては、既存技術をベースにシステムの改良を施し、微生物の地盤中への注入や回収が可能となるような二重管の設計・試作とともに自在削孔システムを構築しました。また、カラム実験により飽和土壌中での油の生物分解効果を把握しました。各要素技術の検討後、熊谷組のつくば技術研究所においてフィールド実験を実施し性能検証を行いました。フィールド実験の結果、GL-5mの位置で自在削孔を行い、深さ方向・水平方向とも約30cmの精度で削孔できることを確認しました。削孔後の二重管の敷設、二重管からの地盤中への微生物の注入を行い、所定の位置で的確に注入できることを確認しました。

3.今後の展開
 今後の展開として、本プロジェクトの最終年度である今年度は、これまで抽出されてきた課題の解決とともに全体システムを構築させることが第一段階です。最終段階としては、実汚染土壌を用いた実規模レベルでの実証実験や実汚染現場での実証実験を実施し、システムの検証と改良を行い、全体システムを完成させる予定です。また、技術面の検討とあわせて、研究成果をもとにした実用化計画について、施工体制の確立や普及展開の方法なども検討していく予定です。
以上


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