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雑談スレ
749
:
正樹
◆6z10n91cnw
:2007/11/06(火) 22:07:38
『改訂版 間違いだらけの自衛隊兵器カタログ』
(発行、アリアドネ企画:発売、三修社:日本兵器研究会編)
−138頁〜139頁−
空自の代々の主力戦闘機は、その時点でのアメリカ空軍の制式
戦闘機が選ばれて来た。アメリカ軍機以外が真剣な検討の対象に
なったことは一度もないし、アメリカ海軍の機体さえ選ばれたことは
ない。これでは、買い手の選択権を自ら放棄しているも同然で、価格の
オフセット(見返りの受注)など、交渉で有利な条件を引き出すことなど
到底できはしない。
我々が、これまで言って来たことを聞き入れたのでもないのだろうが、
防衛庁でも最近、ようやく競争によって、調達価格引き下げを図る
考えが出て来たようだ。それの具体的な表れが、航空自衛隊の次期初等
練習機の富士T−7採用の経緯で、当初受注を当然視していた頃には、
1機4億数千万円の価格を提示していたが、防衛庁がスイスのピラタス
PC−7を候補として真剣に検討する構えを見せると慌ててコストダウンを
図った。最終的にはPC−7の3億1千万円を下回る、2億4千万円を
提示して受注を獲得している。
防衛庁(航空自衛隊)が本気でPC−7を採用する気だったかどうかは
疑問だが、必要なことは特定企業の独占を許さず、ライバルをチラつかせて
圧力を掛け続けることである。国内に競争企業がないのなら、輸入も
積極的に検討すべきだろう。それにしてもコストダウン努力の結果とは
言え、一気に2億円近い値下げが実現するとは、これまで如何に
企業間の棲み分けに胡坐(あぐら)を掻いて、企業努力を怠って
来たかが目に見えるようではないか。
−214頁〜216頁−
小国フィンランドの学ぶ国防
多方面からの装備調達によるコストダウン
さて、フィンランドの知恵はそれだけではない。フィンランドは
東西冷戦中は中立の立場を採っていたが、それは装備調達にも反映
されている。フィンランド軍装備は何と西側、東側、国産がほぼ3分
されているのである。これは勿論、装備の調達先を分散することで、
供給停止のリスクを減らすためである。
ただし、船舶に関してはフィンランドに有力な造船所があることも
あり、国産の対象になっている。
輸入装備に関しては、調達先が東西にまたがり、かつロシア、
スウェーデンと言った武器輸出大国が控えている関係で、有利な
市場価格で入手することができる。特にソ連製装備は低価格で、
フィンランドの武器調達費の節約に大きく貢献している。
つい最近の新型戦闘機の調達でも、勝者となったF/A−18
ホーネットの提示価格はかなりの好条件だったと伝えられる。
>我々が、これまで言って来たことを聞き入れたのでもないのだろうが、
ここが問題なのだよ。
文筆で訴えるに留めることでの「後は誰か、やって下さい」と言い放ち、
「そのうちに誰かがやってくれるに違いない」とか、或いは「こう不合理な
ことをやり続けている」とケチを付ける発想がおかしいのだ。
誰もやり始めないのであれば、即座に自ら着手しようとすべきではないか!
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