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【学校は】教職員・教委に関するスレッド【○○な場所】
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<防げなかった悲劇>仙台中学生いじめ自殺/上 「解消率99%」の闇 「数字上げることが目的に」 /宮城
毎日新聞2017年08月04日 金曜00:00
「解消率は99・6%」−−。仙台市は2016年10月、市立学校で15年度に起きたいじめの99%は解決済みと発表した。しかし14、16年に市立中生徒がいじめを苦に相次いで自殺。そして今年4月にもいじめを受けた男子生徒が自殺し、その数字の「信ぴょう性」が疑問視される事態に発展した。
4月26日午前のことだった。1時間目の理科の授業が終わった後、市立折立中2年の男子生徒(当時13歳)の姿が見えなくなった。教諭らが学校周辺を捜したところ、生徒が自宅近くのマンション敷地内に倒れているのを見つけた。生徒は上履きのまま学校を抜け出しマンションから飛び降りたと見られる。
生徒は学校が昨年5〜12月に実施したアンケートなどで「悪口を言われる」などといじめ被害を訴え、学校側も5件のいじめを把握していた。ところが「関係生徒に指導した」などの理由で、すべて「解消済み」と判断。今年4月に着任した校長に引き継がなかった上、加害生徒の保護者にも報告していなかった。「今年3月の時点で本人は『気にしていない』と言っていたので、問題は解消したとみなして引き継がれなかった」。学校側は5月1日の記者会見でこう釈明した。
この学校側の姿勢に憤りを見せる女性がいた。女性の息子(16)も3年前、同校でいじめを受けて不登校になった。女性は被害を訴えて対応を求めたが、学校側は「勘違いではないか」などと取り合わなかった。そして学校側は、加害生徒、学年主任らを交えた三者面談を開き、握手による「手打ち」をしていじめを解決したことにしたという。「加害生徒を前に息子は怖くて体が震えていました。自分の意見も言えず、先生に丸め込まれて無理やり握手をさせられたのです」
現在、高校に通う息子は「大人を信じられなくなった。先生たちにもいじめられていると感じた」と当時の心境を打ち明ける。
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仙台市の15年度いじめ認知件数は、前年度に比べて270件多い1万4428件。市教委の担当者は「他都市と比べてもかなり多いと思うが、からかいなどささいな事案もすべてカウントするため多くなる」と説明。「解消率」も99・6%と全国平均の88・6%を大きく上回り、都道府県別で全国最高の愛媛県(98・0%)よりも高かった。
文科省は今年3月のガイドラインで、いじめ行為が少なくとも3カ月ないことや、被害者が心身の苦痛を感じていないことを「解消」の定義とした。市教委は、それ以前は解消したかどうかの判断を各学校に委ねていたが、「謝罪したら終わりではなく、一定期間の見守りを置いた上で判断してきた。先生たちが一生懸命解消に努めてきた結果だ」(担当者)と胸を張る。
しかし、いじめ問題に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」の小森美登里理事は、この数字に疑問を投げかける。「99%解消はあり得ない。子どもは先生に頼っても解決してくれないと分かれば『大丈夫』と言うが、それは解決ではない」
15年度のいじめ解消率が全国最下位の71・5%だった静岡県。県教委義務教育課の担当者は「教員同士や校長・教頭とも情報共有しながら、解消したかどうかの判断は最大限慎重であるべきだ。解消率の数字を上げることは重視していない」と話す。
小森理事は、いじめ認知件数の多さや対応の有無を評価する文科省の方針が、仙台市のこうした対応を助長したと指摘する。「数字を上げることが目的になり、教員の研修など再発防止策がおろそかになっていないか」
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仙台市で相次ぐ中学生の自殺という悲劇。背景にある問題や原因検証のあり方、学校現場の葛藤を探る。
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