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人間心理学科

88名無しさんは神戸学院大:2013/07/27(土) 18:06:00 ID:9OYPfl0c0
《191》 介護者の介護負担をどうみるか
http://apital.asahi.com/article/kasama/2013070900002.html
2013年7月 9日
 2011年1月30日付朝日新聞朝刊の「読書」欄において、信濃毎日新聞取材班が77回にわたって連載したルポルタージュをまとめた一冊『認知症と長寿社会─笑顔のままで』(講談社現代新書)が紹介されました。

 「介護者の介護負担」を評価するには、数字化しないと客観的に比較できないため、学術的にはZaritなどの指標(メモ1参照)が用いられます。しかし、現場で起きている介護者の苦悩を正確に捉えることはなかなか困難です。信濃毎日新聞取材班のルポ記事は、その捉えにくい部分を見事に表現しています。


メモ1:介護者の介護負担を評価する尺度
 認知症患者さんの介護者の介護負担を評価する尺度としては、ZaritらによるZarit Caregiver Burden Interview(ZBI)が代表的な指標です。

 原法は29項目の質問から構成されています。神戸学院大学大学院人文学部人間心理学科の博野信次教授(神経内科医)らは22項目からなる日本語短縮版を作成し、日本語版ZBIが介護者のburden(負担)の評価に有用であったことを報告しています。

 22項目の質問に関して、介護者の反応が5段階(0〜4点)で評価され、点数が高いほど負担感が強いということになります。

 今までの研究では、妄想・幻覚、不安・うつ、攻撃的行動がburdenに深く関連し、見当識障害、記憶障害は関連しないことなどが報告されています(博野信次:痴呆症患者の介護者の負担─日本語版ZBIによる検討─ 脳神経 Vol.50 561-567 1998)。

 なお、不安を基盤として強迫症状が出現することもあります。そのことを非常に興味深く紹介している記述がありますので以下にご紹介しましょう(一部改変)。

 「アルツハイマー病(AD)における精神症状・行動異常の中で頻度が高いのは、抑うつとアパシーだが、その次に多いのが不安である。

 認知症に伴う不安症状の現れ方はさまざまであり、パニック障害、身体表現性障害(心気症など)は、臨床場面においてしばしば遭遇する。その他に、予定が入っていることを何度も繰り返して聞く『Godot症候群』や、独りで残されたときに何度も電話をかけて家人を困らせるような状態もよくみられる。これらの状態は家人の介護困難感を増大させる大きな要因となりうる。軽度認知障害レベルの症例でGodot症候群を伴うと、ADへの移行率が高いとの報告がある。一方で、このような不安症状は、認知機能が中等度以上に低下するにつれて次第に軽減ないし、消退していくようである。」


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