神戸学院卒有名人 - 1035602969

86：名無しさんは神戸学院大：2012/06/10(日) 18:13:00 ID:1syUv79Y0: ９割超、消防法違反／半数超、建築法違反
2012年06月07日
http://mytown.asahi.com/okayama/news.php?k_id=34000001206070001
■訓練怠る・未申請増築…

　岡山市消防局は６日、７人が死亡した広島県福山市のホテル火災を受けた特別査察の結果、延べ１千平方メートル以上の宿泊施設の９割以上で消防法違反が見つかったことを明らかにした。市建築指導課の点検でも、半数以上の施設で建築基準法違反が判明した。

　市消防局は宿泊施設の特別査察を進めており、火災があったホテルと同規模にあたる延べ１千平方メートル以上についての結果を、市議会環境消防水道委員会に報告した。消火や通報の訓練をしていない▽カーペットなどが防炎仕様でない▽火災報知機や誘導灯の未修理――などの違反が１０５施設中９８施設で見つかったという。

　建築基準法についての点検結果も市議会建設委員会で報告された。排煙窓の設置が適切ではない、未申請の増築箇所があるといった明らかな違反が６４施設で見つかった。非常用照明の電球が切れているなど、１５施設は管理が不十分だった。

　議員たちからは「多すぎる」「点検後の追跡が不十分なのでは」といった声が噴出した。市は違反の是正を厳しく求めていくほか、１千平方メートル未満の施設の点検も今月中旬をめどに終えたいとしている。（柏崎歓）

■開きにくい扉／非常口の先「物置」

　広島県福山市のホテル火災では、現場は「ラブホテル」として登録されていた。どのあたりに危険があるか、探ってみた。

　岡山市北区の線路沿いに、ネオンで彩られた５軒の建物が並ぶ。５月下旬の午前０時すぎ、そのうちの１軒に車で入った。

　１階は駐車場。「空室」とある場所に車を止める。裏の急な階段を上ると、右手にドアが見えた。

　チェックインはない。部屋のドアを押して入ると、機械の音声が「いらっしゃいませ」。８畳ほどの部屋にダブルベッドやテレビ、冷蔵庫が置いてあった。

　窓があると思われる場所には、蛍光ペイントが施された観音開きの木製扉。開けようとすると、驚くほどかたい。力いっぱい両手で引くと、ようやく開き、ガラス窓があった。サッシにほこりがたまっていた。

　天井に火災報知機や非常灯はあった。でも、玄関のすぐ外にある「非常口」と書かれたドアを開けると、まるで物置。タオルや掃除用具が所狭しと置かれ、非常時に走って逃げられるような廊下ではなかった。

　福山のホテルで火災が起きたとみられる午前７時前に起床した。室内は真っ暗。８８００円を自動精算機で払って外に出ると、自然の光がまぶしかった。

　県警生活環境課によると、風俗営業適正化法に基づいて登録されているラブホテルは４月末現在、県内に９８軒ある。

　安全面を規定する法律は主に消防法と建築基準法だ。消防法は、消防用設備の点検や屋内消火栓の非常用電源の設置、避難訓練の実施を求めている。

　建築基準法は、排煙設備や非常用の照明などについて、避難や消火の際に支障がないようにすることを定めている。福山での火災後、県は定期報告が未提出の施設に督促状を送った。（藤原学思）

■専門家「窓の改善が必要」

　「ラブホテルの防災で、窓は改善の必要がある」

　『ラブホテル進化論』（文春新書）の著者、神戸学院大学の非常勤講師金益見（キム・イッキョン）さん（３２）は言う。これまで約４００軒のラブホテルを訪ねてきたという。

　「窓が二重になっていたり、開けにくい仕様になったりしているところが多い。煙が充満しやすいかも」と金さん。光が入らず昼間でも休憩しやすく、音が漏れにくいようにするためだという。

　一方で、比較的新しいホテルでは、避難経路が確保され、非常灯や火災報知機などの設備も整っている場合が多いという。

　「風適法の制約で新築が難しいため、古いホテルが建て増しを重ねたりすると防災がおろそかになる可能性もある」と指摘する。