「ザ・ディレクター」は、96年にアカデミー賞にノミネートされたドキュメンタリー「The Battle Over Citizen Kane」を見て感銘を受けた、「エイリアン」、「ブレードランナー」等で知られる映画監督のリドリー・スコットが映画化権を獲得していたものである。しかし、事実を基にしており、現存する人物が多いため、ハリウッド映画にした場合、著作権やら肖像権等、クリアしなければならない難問が多かった。それもそうだろう、ハーストの圧力に屈し、悪者として描かれることはまず間違いないだろうスタジオのトップの関係者が、映画化を喜ぶとは到底思えない。スタジオから金が出なければ、映画なんて作るのは不可能である。