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文学:Joyce, Nabokov・・・
24
:
名無しさん
:2004/07/28(水) 09:43
http://www10.plala.or.jp/transparentt/maruya.html
丸谷才一
「樹影譚」 『樹影譚』所収 文藝春秋 1988年
そこで、樹の影をあつかつた、ナボコフの作だと思ふ短篇小説のほうだが、うろ覚えで言ふとこんな筋だつた。
主人公は中年の小説家で亡命ロシア人。壁に映った樹の影を見ると異常に感動するたちである。自分のこの癖ないし趣味は何に由来するのかといふのは、長いあひだ彼の関心事だつたが、いくら考へてもわからなかつた。
それから話がいろいろあつて(このへんはきれいに忘れてしまつた)、多年、欧米を流浪したあげく、どうしたわけか故郷の家に帰り、なつかしい子供部屋にはいる。
###
### 実はまだまだナボコフについての話は続いていきますが、この辺で。上に引いた部分ですでに存在しないナボコフの短篇をひとつ作ってしまっているわけですが(はるかに遠い出典は『ベンドシニスター』の一節ではないかと思います)、
この作品はナボコフへのオマージュであるとともにナボコフ論でもあり、ナボコフ的に凝っていて、ナボコフに関するところを抜き出しているときりがありません。未読の方はどうぞ作品をお読みください。
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