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本の雑談__
66
:
名無しさん
:2005/06/20(月) 09:46:14
村上春樹自身が『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を語るという対談がネットに掲載されているが、これもなかなか興味深い。村上春樹は、昔の野崎訳は高校生の時に読んだきりで、今回の翻訳には一切参考にしてないのだという。本当だとしたら凄いというか、むしろ金貰って新たに翻訳する態度としては、ちょっと問題あるのではないかと思うわけで。
ところで、この新訳本でおもしろいのは最後のページ。そこには、こう書かれている。
本書には訳者の解説が加えられる予定でしたが、原著者の要請により、また契約の条項に基づき、それが不可能になりました。残念ですがご理解頂ければ幸甚です。(訳者)
原作者のサリンジャーは、有名作家になった後、突然に世を捨てて隠遁している。やはり変っているというか、自分を語られるのが心底イヤなのだろう。村上春樹も、さんざん語りたかっただろうに、ちょっと気の毒というか、ウッチャリを食ったというか、ハシゴを外されて呆然というか、なんか面白い。この部分だけでもこの本を買う価値があった。
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