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~~旦⊂(・∀・ )お茶アリガトー

8chinko:2003/05/13(火) 23:24
二人の老婆から薬を飲まされたシェパは、しばらく枕に顔を押し当てていた。
どうやら咳は一時的に収まったらしかったが、さっきの疲れからか、細い肩が大きく波打っていた。
しかしそれもだんだん収まってくるので私もほっと胸をなで下ろしたが、その時だった。
突然シェパのからだがギクンと大きく痙攣した。
「あ、あ、あ、苦しい・・・・。水・・・」
寝床の中から這い出して、シェパは両手で喉のあたりをかきむしった。
その形相のすさまじさは、さっき咳に苦しんでいたときの比ではなかった。私はふっと、
祖父の臨終を思い出して全身に栗立つのを覚えた。
「あっ、おばさん、シェパが・・・・」
ふたりの大叔母たちも、いつもと違ったシェパの苦しみかたに狼狽したらしい。
あわてて吸呑を口へ持っていったが、シェパはもうそれを飲むことは出来なかった。
吸呑の口が歯に当たって、カチカチと音を立てるばかりだった。
「シェパ、しっかりせぇ。水じゃぞ。ほれ、水じゃがな」
シェパはしかし、その手をはらいのけるようにして、またひとしきり喉をひっかいていたが、
やがて、がぁーと白い枕覆の上に血を吐いた。
そして、それきり動かなくなった。
                 (横溝正史「八つ墓村」より)


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