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「新・物理入門」輪読会
136
:
n@厨 </b><font color=#FF0000>(oBOk1n/o)</font><b>
:2004/05/08(土) 23:28
□解析的な解き方
上でやったことが大体そのままです。積分してv(t)を求めましょうという話ですね。
v(t)=g(1-e^(-λt))/λが出ています。
∫dv/((g/λ)−v)=∫λdt積分して−log((g/λ)−v)=λt+C(Cは積分定数)よりv(t)=(g/λ)−e^(−C−λt)。v(0)=0を使えば>135の結果と
同じになると書かれています。本では食わず嫌いせず、微積の使用に慣れようだとか。
137
:
n@厨 </b><font color=#FF0000>(oBOk1n/o)</font><b>
:2004/05/08(土) 23:34
次なんかいきなり電子にとんでるのですが。。
138
:
LAR-men </b><font color=#FF0000>(lBLdA0dk)</font><b>
:2004/05/08(土) 23:43
そうか摩擦力は抗力の一種だったか・・・
もう覚えてネーヨヽ(`Д´)ノボッキアゲ
まあいいや(・∀・)
139
:
まほろ
:2004/05/09(日) 14:40
新・物理入門って駿台のヤツっスか?
だったら持ってるから参加したいでし。
140
:
n@厨 </b><font color=#FF0000>(oBOk1n/o)</font><b>
:2004/05/09(日) 15:11
>>139
そうですよ。最初のほうですが。。
141
:
名無し研究員さん
:2004/05/11(火) 06:40
>>135
何やってんのか全然わからない
142
:
n@厨
:2004/05/11(火) 19:10
>>141
すみません。もうちょっと丁寧に書き直します。(_ _)
143
:
名無し研究員さん
:2004/05/15(土) 10:04
age
144
:
こけこっこ
:2004/05/18(火) 22:15
抗力の水平成分が摩擦力だったのかぁ・・。
疑問が一挙に氷解しますた。
145
:
n厨 </b><font color=#FF0000>(oBOk1n/o)</font><b>
:2004/05/23(日) 19:33
□変化の時間的追跡
計算計算計算
逐次的にv(⊿t)=g⊿t、a(⊿t)=g(1−λ⊿t)より
t=2⊿t
v(2⊿t)=v(⊿t)+a(⊿t)⊿t=g(2⊿t−λ⊿t^2)
a(2⊿t)=1−λv(2⊿t)=g(1−λ⊿t)^2
t=3⊿t
v(3⊿t)=v(2⊿t)+a(2⊿t)⊿t=g(3⊿t−3λ(⊿t)^2+λ^2(⊿t^3)}
a(3⊿t)=g−λv(3⊿t)=g(1−λ⊿t)^3
以下同様にして
一般にa(n⊿t)=g(1−λ⊿t)^nが示される。
もっと簡単には
a((k+1)⊿t)−a(k⊿t)=−λ⊿ta(k⊿t)
i.e.
a((k+1)⊿t)=(1−λ⊿t)a(k⊿t)∴a(n⊿t)=(1−λ⊿t)^n・a(0)=g(1−λ⊿t)^n(ここにv(t+⊿t)=v(t)+a(t)⊿tを使った)
ここでn⊿t=tとおき⊿t→0、n→∞とすればa(t)=lim[n→∞]g(1-(λt/n))^n=ge^(-λt),右辺は既知関数で積分してv(t)=-(ge^(-λt))/λ+C(積分定数)。初期条件v(0)=0よりC=g/λがきまりv(t)=g(1-e^(-λt))/λが得られ
t→∞ではe^(-λt)→0だからv(t)→v(∞)=g/λ=mg/kでこれを終端速度というそうです。
雨滴の速度が大きくならないのは、地上よりずっと上空で終端速度に達するからだそうです。
146
:
n厨 </b><font color=#FF0000>(oBOk1n/o)</font><b>
:2004/05/23(日) 20:41
まず適当な図が見つからなかったのでこれの右上が近いです
http://www.ne.jp/asahi/hanako/physics/t_kosi/t_kosi1_26.htm
電荷qの荷電粒子は電場EからqEの力を受ける。図のように-y方向に一様な電場Eのある極板間に電子(電荷-e、質量m)が+x方向に速さv0で入射した。その電子は蛍光板(x=L+l)上のどこにぶつかるか?ただし電子は極板にはぶつからない。
図のイメージとしては右上の図のlを右にLいったところに蛍光板があるという感じです。
解)極板間(0≦x≦l)では、電子は+y方向にqEの力を受けるので、運動方程式は
mdvx/dt=0、mdvy/dt=eE。したがって等加速度運動であり、初期条件vx(0)=v0,vy(0)=0,x(0)=y(0)=0を考慮すれば
極板間ではvx=v0,vy=eEt/m,x=v0t,y=(eE/2m)t^2、x方向は等加速度運動。それゆえt=l/v0≡t1で極板の端に達し、このときy(t1)=eEl^2/(2m(v0)^2)で極板間を出てゆくとの角度は
tanθ=vy(t1)/vx(t1)=eEl/(m(v0)^2)その後は力が動かず等速直線運動だから、蛍光板上では
y=y(t1)+Ltanθ=eEl(l/2+L)/(m(v0)^2)
大筋
①水平成分は力が働かず、鉛直成分eEが働く
②区間lと区間Lでは動き方が異なる。(区間lは鉛直に力を受けるが区間Lは受けない。mが小さいので重力は無視できる?まだこのへんはあとの方を読まんとわかりません)
③まとめて蛍光板到達距離を求める
147
:
9 </b><font color=#FF0000>(SpxcWT76)</font><b>
:2004/05/24(月) 00:32
>>145
おk。
>>146
重力は無視できるのではなく、
初めから考えていない(電場のみによる空間を考えている)んだと思う。
148
:
n厨@感慨無量
:2004/05/27(木) 21:58
>>147
おkだす。
#2ちゃん入れません。なんでやねん⊃
149
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/05/27(木) 22:02
>>148
入れるけど、めちゃめちゃ重いね。
150
:
n厨@感慨無量
:2004/05/27(木) 22:07
>>149
いま入れました。なんか重すぎて嫌になります。いまもパソコンが固まって再起動するはめに。。(ぇ
一つの板をクリックするとブラウザでてこーへんわでもーいや。(怒
151
:
LAR-men </b><font color=#FF0000>(lBLdA0dk)</font><b>
:2004/05/29(土) 02:21
感慨無量とはひょっとしてQ222が解けたから?
152
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/05/29(土) 16:31
えーっと2−3おおむね理解できたと思います.
>>nくん.
テキスト持ってない人にもわかる説明を目指しましょうよ.
153
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/05/29(土) 16:32
2−4 運動方程式と束縛条件
○糸の張力
私の理解が正しければ,
伸びない糸が引っ張られるとき,わずかに糸を構成する分子間の距離が大きくなり,
そのときに生じる分子間引力の合力が糸の張力の正体だそうです.
(糸の材質が共有結合性結晶とかイオン結合性結晶とか金属結晶のときはどう考えるのだろう)
しかし,実際にその合力を個々の分子間の引力の総和として求めるのは不可能であり,
現実には運動方程式中に,未知数としてこれを含め,物体の状況に応じて生ずる加速度に関する制約条件
を利用して張力を求めようということだそうです.で,この加速度に関する制約条件のことを束縛条件とか拘束条件
と呼びます.拘束条件を利用して求めることができる未知の力の総称を拘束力っていうのかな.
質量m_1の物体Aと質量m_2の物体Bを糸でつなぎ,Aが上,Bが下に来るようにぶら下げる.
Aに大きさFの上向きの力を与える.このときの各物体(A,B,糸)の運動方程式を考える.
Aに働く力は上向きにF,下向きに地球がAを引く力m_1g,糸がAを引く力T_1(これが未知数),
Bに働く力は糸がBを引く力T_2(未知数),地球がBを引く力m_2g,
糸に働く力は糸がAを引く力の反作用T_1,糸がBを引く力の反作用のT_2,地球が糸を引く力
(糸の質量をm_0として)m_0g.
A,B,糸全体にかかる加速度をaとすれば,運動方程式は
A:m_1a=F-m_1g-T_1,
B:m_2a=T_2-m_2g,
糸:m_0a=T_1-T_2-m_0g.
ここで糸の質量が無視できるものとすると第三式よりT_1=T_2.すなわち質量の無視できる糸の張力は
場所に依らない.
154
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/05/29(土) 16:32
○束縛条件のわかりきった例
このときT_1=T_2=Tとおけば上の運動方程式は
A:m_1a=F-m_1g-T,
B:m_2a=T-m_2g.
第一式と第二式を加えて(m_1+m_2)a=F-(m_1+m_2)g.即ちa=(F/(m_1+m_2))-g.
これと第二式よりT=m_2(a+g)=(m_2/(m_1+m_2))F.
はて,どこで束縛条件が出てきたのでしょう?AとBが等間隔を保って上昇することを
想定して各物体の加速度が皆等しいというのが束縛条件なのでしょう.
束縛条件をあからさまにつけた運動方程式はAにかかる加速度をa,Bにかかる加速度をbとして,
A:m_1a=F-m_1g-T,
B:m_2b=T-m_2g.
束縛条件:a=b
となります.
155
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/05/29(土) 16:32
別の例.
このAとBを定滑車にかける.滑車は回転せず,糸は摩擦なくすべるとする.即ち滑車の運動を
無視できると仮定するのです.さらにm_1>m_2とします.この場合の運動方程式は,
A,B両者にかかる加速度をaとし,糸の張力をTとし,下向きを正とすると
A:m_1a=m_1g-T,
B:m_2(-a)=m_2g-T.
第一式と第二式の差より(m_1+m_2)a=(m_1-m_2)gとなるのでa=((m_1-m_2)/(m_1+m_2))g,
これと第一式よりT=m_1(g-a)=(2m_1m_2/(m_1+m_2))gとなりますが,
この場合もAの加速度をa,Bの加速度をbとして
A:m_1a=m_1g-T,
B:m_2(-b)=m_2g-T.
束縛条件:a=b
としても求まります.Aが下降した分だけBが上昇することより束縛条件a=bは出てきます.
(Aが勢いよく下降したときBは勢いよく上昇し,糸がたるむ事態は考えなくていいのかなあ)
しかし上の二つの例みたいに束縛条件が明らかなときには明示する必要はないでしょうね.
156
:
n@夜の(ryぇ
:2004/05/30(日) 02:14
>>151
そういうわけでもないんですがね。ちょっと色々ありまして。文化祭で知り合った人が(ry
>>152
はい。わかりました。
157
:
n厨@疲
:2004/05/31(月) 01:22
ためしにテキストない状態で書き込みを見て見ました。僕のは拙すぎました。申し訳ありません
>>153
okです
>>154
はい
>>155
okです
輪読会というのは「1つの本を順番に読んで解釈をし、問題点について論じ合ったりすること」
ここでは図をどう日本語で表現するか日本語の勉強にもなります。
ぶっちゃけて
>>153
の前半冒頭にあるバックボーンなどは僕には皆無なのでグーグル検索してなんとか調べてはわからなければ、基本が足りんのだろうと高校参考書の物理や化学(今回はイオン性結晶やら)
を調べていました。肝心の
>糸の材質が共有結合性結晶とかイオン結合性結晶とか金属結晶のときはどう考えるのだろう
はどっか聞いたことが。。上のほうだったかな。似た話が
158
:
ク
:2004/06/27(日) 17:25
つづきやってくれませんかw
159
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/06/27(日) 18:20
>>158
集合位相がひと段落着いたら次はこっちを進めるつもりでした。
160
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/03(土) 01:28
○束縛条件を必要とする例
質量Mの滑車に糸を通し左側下向きに質量m_1の物質Aを右側下向きに質量m_2の物質Bをそれぞれぶら下げます.
糸の質量を0とし, 糸は摩擦なく滑るとする.さて,滑車に上向きに力Fを加えるとどうなるか.滑車, A, Bの加速度を
それぞれα, a, bとすると運動方程式は
滑車:Mα=F-2T-Mg,
A:m_1a=T-m_1g,
B:m_2b=T-m_2g.
となります.未知数はα, a, b, Tの4つ, 方程式は3本なのですべての未知数を求めるためにはもう一つ何らかの条件が
必要となりましょう.
161
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/03(土) 01:29
○束縛条件の求め方.
一つの方法.
鉛直方向の運動のみを考えればいいので鉛直方向にx軸を取り, 時刻tにおける滑車の重心のx座標をX(t),
Aの重心のx座標をx_A(t), Bの重心のx座標をx_B(t)とおくと
(X(t)-x_A(t))+(X(t)-x_B(t))+滑車にかかっている糸の長さ=一定
即ち
2X(t)=x_A(t)+x_B(t)+定数
となります.
この式の両辺をtで二回微分すると
2α=a+b
という束縛条件が得られます.
別の方法.
Aがあがる分だけBが下がると考え, Aの加速度をcとおくと
a=α+c, b=α-c
ですのでこれらによっても
2α=a+b
が得られます.
162
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/03(土) 01:29
○Mα=F-2T-Mg…(i)
m_1a=T-m_1g…(ii)
m_2b=T-m_2g…(iii)
2α=a+b…(iv)
を解いてみる.
(i),(iv)よりMa+Mb=2F-4T-2Mg…(v)
(ii),(v)より(4m_1+M)a+Mb=2F-2(2m_1+M)g…(vi)
(iii),(v)よりMa+(4m_2+M)b=2F-2(2m_2+M)g…(vii)
(4m_2+M)×(vi)-M×(vii)より
{(4m_1+M)(4m_2+M)-M^2}a=8m_2F-2{(2m_1+M)(4m_2+M)-(2m_2+M)M}g
⇔{16m_1m_2+4(m_1+m_2)M}a=8m_2F-2{8m_1m_2+2(m_1+m_2)M}g
⇔a={2m_2F-(4m_1m_2+m_1+m_2)g}/(4m_1m_2+m_1m_2)
⇔a=2m_2F/(4m_1m_2+m_1m_2)-g.
M×(vi)-(4m_1+M)×(vii)より
{M^2-(4m_1+M)(4m_2+M)}b=-8m_1F-2{(2m_1+M)M-(2m_2+M)(4m_1+M)}g
⇔{16m_1m_2+4(m_1+m_2)}b=8m_1F-2{8m_1m_2+2(m_1+m_2)M}g
⇔(4m_1m_2+m_1+m_2)b=2m_1F-(4m_1m_2+m_1+m_2)g
⇔b=2m_1F/(4m_1m_2+m_1+m_2)-g.
(iv)より
α=(m_1+m_2)F/(4m_1m_2+m_1+m_2)-g.
(ii)より
T=2m_1m_2F/(4m_1m_2+m_1m_2).
163
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/03(土) 04:46
○面の垂直抗力
物質Aと物質Bが接触しているとき, 接触面においてAとBは互いに力を及ぼしあっていて,
この及ぼしあっている力を抗力といい, 抗力の鉛直方向の成分を垂直抗力, 抗力の水平方向
の成分を摩擦力というそうです.摩擦力は後回しにして, 今は垂直抗力について.
質量Mのエレベータに質量mの物質が置かれてあり鉛直上向きにFの力を与えたとします.
Mの加速度をa, mの加速度をbとすると慣性系の(やっぱり慣性系わからんなあ
>>117
によれば
走行中の電車の中は非慣性系らしいんで, じゃあ上昇中のエレベータだって非慣性系じゃないのかなあ.)
運動方程式はエレベタの床と物質mの底が及ぼしあう抗力の大きさをNとすると
エレベタ:Ma=F-N-Mg,
中の物質:mb=N-mg
となり, この場合エレベタと中の物質は一緒に動くと見てa=bという自明な束縛条件より加速度と抗力が
得られます.(Fがえらく大きいとき中のmが跳ねたりするケースは考えなくてもいいのかなあ)
中の物質のについての運動方程式mb=N-mgについて因果的に説明を試みると, まずMに上向きに力Fが加わり,
Mの底がmを力Nで押し上げられ, それとは別に地球がmを引っ張り加速度bが生ずるというわけだそうです.
これらの力は実体的起源をもち(やっぱりこの実体的起源ってのもよくわからんなあ.最初に与えられたFのことかな?)
mにはMの底と地球以外に力を及ぼすことはありません.
164
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/03(土) 22:06
○簡単な例
固定された滑らかな傾斜θの斜面を物体mが滑り落ちる例を考えます.
mは左斜め上から右斜め下へ滑り落ちる感じです.
斜面に沿って下向きにX軸を,斜面に垂直にY軸を(大体ですがX軸が四時の,
Y軸が七時の向きを正としてる感じです.)とった場合,運動方程式は
X軸方向:ma=mg*sinθ,
Y軸方向:m*0=mg*cosθ-N.
でこれらよりa=g*sinθ,N=mg*cosθを得ます.
この場合,束縛条件はY軸方向にmは動かないことよりこの方向の加速度が0
ということに使われています.
水平方向にx軸を,鉛直方向にy軸(三時と六時の方向がそれぞれ正の向き)
をとった場合の運動方程式は
x軸方向:ma_x=N*sinθ…(i),
y軸方向:ma_y=mg-N*cosθ…(ii).
ですがa_x,a_y,Nが未知数なので,もひとつ束縛条件がいります.
時刻tにおけるmの位置を考えると常にmは直線y=(tanθ)x上にあることより
(変数をはっきり書けばy(t)=(tanθ)x(t)ですね)この式の両辺をtで
二回微分することによってa_y=(tanθ)a_y…(iii)が得られます.
これら(i)×tanθと(ii)を見比べてN*sinθtanθ=mg-N*cosθ即ち
N=mg*cosθが得られ,これと(i)よりa_x=g*sinθcosθ,(ii)よりa_y=g*sin^2θが得られます.
a=√{(a_x)^2+(a_y)^2}=g*sinθなのでX軸,Y軸の元で考えたのと同じ結果となります.
165
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/04(日) 03:06
○束縛条件の必要な場合
上の例に「斜面(質量Mとする)が床を自由に滑る」という条件を加えてみます.
上の例で斜面に施していた「固定」をはずすのです.
この場合斜面が水平方向に動いてしまうので
>>164
のX軸,Y軸を座標系(座標系って
ことばこんな風に使っていいの?)にとるのは適当ではありません.
で,
>>164
のx軸,y軸を座標系に取った運動方程式を考えて見ましょう.
mについての運動方程式は
>>164
の例と同じく
x軸方向:ma_x=N*sinθ…(i),
y軸方向:ma_y=mg-N*cosθ…(ii)
です.Mは水平方向にしか動かないので運動方程式はMがmに与える抗力の反作用を
考慮に入れるだけで,加速度をAとして
x軸方向:MA=-N*sinθ…(iii)
とかけます.
Mが床から受ける抗力をnとすると
y軸方向:M*0=Mg-n…(iv)
ですがnは(iv)のみからn=Mgと簡単にわかります.
そのほかの未知数a_x,a_y,A,Nについては束縛条件を考えねばわかりません.
この場合は時刻tにおけるM(の重心),m(の重心)をそれぞれX(t),x(t)をして得られる
y(t)=(tanθ)(x(t)-X(t))
の両辺をtで二回微分するとa_y=(tanθ)(a_x-A)…(v)
を利用して求めることができます.
166
:
quindecim(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/04(日) 03:06
(i)×cosθ+(ii)×sinθより
a_x*cosθ+a_y*sinθ=g*sinθ…(vi),
(i),(iii)より
ma_x+MA=0…(vii).
(v),(vi),(vii)より
g-a_x/tanθ=(tanθ)(a_x+ma_x/M)
⇔Mg(tanθ)=Ma_x+(tan^2θ)(Ma_x+ma_x)
⇔a_x=Mg(tanθ)/{M(1+tan^2θ)+m*tan^2θ}
⇔a_x=Mg*sinθcosθ/(M+m*sin^2θ)…(viii).
(viii)と(vi)より
a_y=g-Mg*sinθcosθ/(M+m*sin^2θ)tanθ=g-Mg*cos^2θ/(M+m*sin^2θ)
=(M+m)g*sin^2θ/(M+m*sin^2θ).
(viii)と(vii)より
A=-mg*sinθcosθ/(M+m*sin^2θ).
(i)と(viii)より
N=Mmg*cosθ/(M+m*sin^2θ).
167
:
11@だれた
:2004/07/12(月) 20:13
過疎板
168
:
Renaissance(☆6) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/12(月) 22:24
>>167
そうですねえ。ちょっと皆最近忙しいみたいですね。
169
:
名無し研究員さん
:2004/07/29(木) 01:18
age
170
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/31(土) 23:48
○結果の吟味の仕方
とテキストの表題にはありますが, 要するに次元のチェックと, 出てきた式の意味を吟味しよう,
そういうことなしに結果だけ出したって仕方ないということです.物理量の次元は
[距離]=L, [時間]=T, [質量]=M
とおくと例えば
[速度]=LT^(-1), [加速度]=LT^(-2), [力]=MLT^(-2), [運動量]=MLT^(-1)
となります.
上で得られた
a_x=Mg*sinθcosθ/(M+m*sin^2θ),
a_y=(M+m)g*sin^2θ/(M+m*sin^2θ),
A=-mg*sinθcosθ/(M+m*sin^2θ),
N=Mmg*cosθ/(M+m*sin^2θ)
のそれぞれの右辺の次元は
MLT^(-2)/M=LT^(-2),
MLT^(-2)/M=LT^(-2),
MLT^(-2)/M=LT^(-2),
M^2LT^(-2)/M=MLT^(-2)
となりそれぞれの左辺の次元と一致します.一致したから正しいといえるのではなく,
一致しないと間違いだということが分かる程度のチェックですが.
171
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/07/31(土) 23:49
また, 得られた式においてM→∞としたとき
a_x→g*sinθcosθ,
a_y→g*sin^2θ,
A→0,
N→mg*cosθ
となり
>>164
の結果が出て来ます.これも出て来たから正しいのじゃなく,
出て来なかったら間違いだということが分かるだけですが.
さらに
θ=0 のときa_x=a_y=A=0,N=mg,
θ=π/2 のときa_x=0,a_y=g,A=0,N=0
とそれぞれ静止状態と自由落下のときの式と一致します.
一致したから正しいのではなく一致しないと間違いであるというのは上でやったチェックの
時と同様です.
172
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/01(日) 03:45
○摩擦力について
氷の上とかエアーホッケーの面上のような面の置かれた物体は,水平方向に力を加えると,
比較的小さい力であっても動き始めるという現象が観察されるでしょう.
これに対して炬燵の上とか,道端とかにおかれた物体は,水平方向に力を加えてもある程度
強い力を加えないと動き始めないという現象が観察されるでしょう.
両状況の違いは接触面と物体の間にはたらく分子間力のトータルの差によって説明できるはずだけど,
パラメータが多すぎて,この説明は現実的でないので束縛条件によって説明するというのが
この小節の趣旨。。。なのかなあ.
ともかく,比較的荒い水平な接触面においた質量mの物体に水平右向きに力を加えるとしましょう.
このとき力の加え方は瞬間的にFならFの力を一斉に加えるのではなく,0から徐々に加える力を大きくして
いきます.その徐々に大きくしながら加えていく力Fがある一定の値(F_0としておきましょう)を超えなけれ
ば物体は静止したままで,ある一定の値を超えれば物体は動き始めるとします.
摩擦力というのは,それがなければ物体が行うであろう運動を妨げる方向(この場合は水平左向き)
に働くそうです.(というよりそれがなければ物体が行うであろう運動を妨げる方向に働く力のことを
摩擦力と定義するのかなあ).
173
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/01(日) 03:46
物体に右向きに加える力をF,左向きにかかる摩擦力をR,面の垂直抗力をNとしましょう.
物体が静止している間の水平方向の運動方程式は
0=F-R
なのでR=F≦F_0,
物体が動き始めてからの水平方向の運動方程式は
ma=F-R
なのでR<F
となりますが,これより詳しいことは実験により次のように分かっているそうです.
物体が静止しているときはR=F≦F_0でR=F_0となるRをR_(max)と書くとR_(max)はNに比例し,
物体が動き始めてからはRはR_(max)より小さい一定の値R'となりR'はNに比例する.
それぞれのときの比例定数をμ,μ'とすればR_(max)=μN,R'=μ'Nとかけるが
R_(max)を最大摩擦力,R'を動摩擦力,μを静止摩擦係数,μ'を動摩擦係数というそうです.
174
:
名無し研究員さん
:2004/08/01(日) 12:11
摩擦力の定義はガイシュツじゃなかったっけ。
175
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/02(月) 16:30
>>174
摩擦力の話題は以前に出ましたが,テキスト上では初出です。
○摩擦力についてのトレーニング
具体例を通じてトレーニングをします.
問題. 質量Mの板が荒い床に水平に乗っており板の上に質量mの物体が載っている.
板の上面も荒いとする.板に力Fを加えて水平右向きに引っ張るとする.
物体と板の間の静止摩擦係数をμ_1,動摩擦係数をμ'_1,
板と床の間の静止摩擦係数をμ_2,動摩擦係数をμ'_2とする.
板は床をすべるが物体は板の上面を滑らないときのそれぞれの摩擦力,
加速度a,またこのような状態になるためのFの範囲,摩擦係数の満たすべき
必要条件を求めよ.
176
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/02(月) 16:31
解答 板に外力Fを加えると板が床を引く摩擦力が生じ,その反作用として
床が板をひくFとは逆向きの摩擦力が生じる.この摩擦力をR_2とする.
また板が物体を引くFと同じ向きの摩擦力とその反作用としての物体が板を引く
Fと逆向きの摩擦力も生じる.この摩擦力をR_1とする.
地球が物体を引く力mgが板の上面に伝わり,その反作用として床が物体の下面を
押す垂直抗力が生じる.この垂直抗力をN_1とする.
地球が物体を引く力mgと地球が板を引く力Mgが床に伝わり,その反作用として
床が板の底を押す垂直抗力が生じる.この垂直抗力をN_2とする.
以上より運動方程式は
物体水平方向:ma=R_1…………<1>
物体鉛直方向:0=mg-N_1………<2>
板水平方向:Ma=F-R_1-R_2…<3>
板鉛直方向:0=Mg+N_1-N_2…<4>
177
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/02(月) 16:31
<2>よりN_1=mg,これと<4>よりN_2=(M+m)gよってR_2=μ'_2N_2=μ'_2(M+m)g.
ここで板が床を滑らないとするとa=0であるので<1>よりR_1=0でこれと<3>より
F=R_2であるがこのときはF≦μ_2(M+m)gでなければならない.逆にF≦μ_2(M+m)g
のとき板は静止している.したがってμ_2(M+m)g<Fのとき板は滑るはずであるが,
実際このときは<1>と<3>とR_2=μ'_2(M+m)gより
a=F/(M+m)-μ'_2g>(μ_2-μ'_2)g>0.
同様に物体が板を滑らないための必要十分条件は<2>よりR_1≦μ_1N_1即ち
R_1≦μ_1mgであるのでa=F/(M+m)-μ'_2gと<1>より
Fm/(M+m)-μ'_2mg≦μ_1mg⇔F≦(μ_1+μ'_2)(M+m)g.
以上より,板が床をすべり物体が板を滑らないという条件下では
板と物体の間の摩擦力はFm/(M+m)-μ'_2mg,
板と床の間の摩擦力はμ'_2(M+m)g,
加速度はF/(M+m)-μ'_2g,
Fの範囲はμ_2(M+m)g<F≦(μ_1+μ'_2)(M+m)g
となる.またこの状況を保つための摩擦係数の満たすべき必要条件は
Fの範囲からμ_2<μ_1+μ'_2である.
178
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/02(月) 16:32
<例題2-4>
>>153
の例で糸の質量m_0を無視しないとき糸の上端と糸の下端を結ぶ線分
をx:1-xに内分する点での糸の張力T(x)を求め,m→0としたときT(x)がxによらない
ことを示せ.
解答 A,B,糸全体にかかる加速度をaとすれば,運動方程式は
A:m_1a=F-m_1g-T(0),
糸の上端から分点までの部分:m_0xa=T(0)-T(x)-m_0xg,
糸の分点から下端までの部分:m_0(1-x)a=T(x)-T(1)-m_0(1-x)g.
B:m_2a=T(1)-m_2g,
これらの式を辺々加えると(m_1+m_0+m_2)a=F-(m_1+m_0+m_2)g
⇔a=F/(m_1+m_0+m_2)-g.これと第1式,第2式より
(m_1+m_0x)a=F-(m_1+m_0x)g-T(x)
⇔T(x)=F-(m_1+m_0x)(a+g).
よってT(x)=(m_0(1-x)+m_2)F/(m_1+m_0+m_2).
ここでm_0→0とするとT(x)→m_2F/(m_1+m_2)とxによらない.
なをこの極限値は当然ながら
>>154
の結果と一致する.
179
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/02(月) 16:32
<例題2-5>
>>163
のエレベタ内の物体mに水平方向にfの力を加えたところmは
滑らなかった.このエレベタを下向きに加速したところmは滑った.
滑り始めるときのエレベタの加速度は?
解答 物体mにかかる力は地球がmを引く力mg,エレベタの床がmの底を押す垂直抗力N,
f,床とmの間の摩擦力Rである.床とmの間の静止摩擦係数をμとすると滑らない
状況下でのmに関する運動方程式は
水平方向:0=f-R,
鉛直方向:ma=mg-N.
このときR=f≦μN=μm(g-a).
したがってmが滑り出すのはf>μm(g-a)⇔f/μm-g>-a⇔a>g-f/μmのとき.
180
:
13
:2004/08/03(火) 10:15
こっちじゃないの?
↓↓
物理投下。
(1)静電誘導とはどのような現象か説明せよ。
(2)一様な電場とは何か。
(3)電気力線と等電位面が必ず直交するのは何故か。
(4)電場中に導体を置くと導体内部の電場が0になるのはなぜか。
(5)金属球A、薄い球殻Bをそれぞれ中心が一致するよう固定した。(接触せずBがAを囲む)
Aに電荷量Q_a、Bに電荷量Q_bを与えるとき、B内部の電場の大きさを求め、
A,Bに電荷がどのように分布するか説明せよ。
181
:
(☆7) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/08/03(火) 14:34
>>180
いえ、あっちでいいかと。
182
:
n厨
:2004/08/08(日) 23:59
>>160
okです
>>161-162
okです。本屋で立ち読みしてみましたが、束縛条件がここまで詳しく書かれているのは新・物理入門以外ではありませんでした。受験参考書コーナーのみですけど
>>163-164
okです
>>165-166
okです
>>170-171
0kです
>>172
分子間力は前にもなんか出てきましたね。なんか量子力学が絡んでると。とりあえずこの部分はよくわからないので保留と。言っていることはわかります。厳密に数式化することは不明
>>173
okです
>>175-177
okです
>>178-179
okです。
すみません。また来ます。
183
:
n厨
:2004/08/10(火) 21:31
2-5運動方程式の積分について
□問題の設定
力学の第一の原理について
【m(dv/dt)=F】
物理的な意味は「力Fが加えられたとき、物体mには、結果として加速度a=dv/dtが生じる」という因果関係を表します。これは
>>76
ですでに説明されています。
数学的には速度vについての微分方程式です。力の性質に左右されない一般的な関係がこの運動方程式から導かれているならば究めて便利であり、また積分を使って式を書くと力学の見通しがよくなります。本節ではそのような関係として、力積と運動量変化、仕運動エネルギー変化の関係、およびその一例として地上の重力場中でのエネルギー保存則を導いていきます
184
:
n厨
:2004/08/10(火) 22:01
□力積と運動量変化
>>183
について一般的には(mv)d/dt=Fの両辺をt=t_1からt=t_2まで積分する。
∫[t_1,t_2]{d(mv)/dt}dt=∫[t_1,t_2]Fdt
右辺の積分を力積といいます。左辺は
∫[t_1,t_2]{d(mv)/dt}dt=[mv](:t_1≦t≦t_2)=mv(t_2)-mv(t_1)だから
v(t_i)=v_iと書いて、力積と運動量の関係
mv_2-mv_1=∫[t_1,t_2]Fdtが得られます。
これの物理的な意味は「運動変化の原因として力積が加えられた結果、運動量が変化する」という因果関係を意味します。
力積は力の働いた時間を⊿t=t_2-t_1平均の力を<F>として
∫[t_1,t_2]Fdt=<F>⊿t
とも表されます。逆に力積を相互作用時間で割ったものが平均の力を与えるとありますが具体的な例は例題2-6で登場します
185
:
n厨
:2004/08/10(火) 22:05
朝早いので今日はこの辺で失礼します
186
:
Reuleaux@生活改善中 </b><font color=#FF0000>(..TXgess)</font><b>
:2004/08/19(木) 02:52
初茶々淹れ
摩擦力の原理については現在たくさんの説があり、決定的なものはありませぬ。
現代物理学では全てを分子間の四種類の力で説明するのが今のところ主流ですが、
やはりどのような仮説でも摩擦の原理説明には何らかの問題が生じるようです。
187
:
Reuleaux@生活改善中 </b><font color=#FF0000>(..TXgess)</font><b>
:2004/08/19(木) 03:04
クォーク間の四種類の力で説明するのが〜
だった。
188
:
ク
:2004/08/26(木) 10:35
今は直交座標平面上で考えてるのかな。
もし極座標平面上で運動を記述したいのなら座標は(r,θ)だけど
そのときの運動方程式はどうなるかわかりますか?
189
:
Reuleaux@元WRITTEN </b><font color=#FF0000>(..TXgess)</font><b>
:2004/08/26(木) 12:41
運動方程式ベクトル方程式だから座標系に関わらず成立します。具体的には
成分をrとθで表して書き直せばいいでしょう。
190
:
ク
:2004/08/26(木) 15:26
ん・・私が想定してたのとは違う回答が。
もちろん
>>189
さんは間違ってないんだけど
もう少し座標変換に関する一般的な考察をしてほしいと思ったのです。
別にしてくれなくてもいいけどww
191
:
Reuleaux@元WRITTEN </b><font color=#FF0000>(..TXgess)</font><b>
:2004/08/26(木) 17:50
一般の座標系を考える場合はハミルトンさんとラグランジェさんにご登場頂くことになります。
ちょっとスレ違いだと思われるので述べませんが
最小作用の原理(hamilton's principle of least action)と
ラグランジェの運動方程式(lagrange's equation of motion)でお調べいただくか、
ファインマン物理学第三巻の補章をご覧あれ。
192
:
Святослав(☆8) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/10/08(金) 13:19
>>184
>mv_2-mv_1=∫[t_1,t_2]Fdtが得られます。
>これの物理的な意味は「運動変化の原因として力積が加えられた結果、運動量が変化する」という因果関係を意味します。
何で?
193
:
Святослав(☆8) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/10/08(金) 13:20
○仕事と位置エネルギー変化(1次元の場合)
前小節では運動方程式を時間で積分して
mv_2-mv_1=∫[t_1,t_2]Fdt(
>>184
)
を得ましたが,今度は空間で積分してみましょう.
3次元では難しいのでさしあたっては1次元で.
運動方程式
m・(dv/dt)=F
の両辺をx=x_1からx=x_2まで積分すると
∫[x_1,x_2]m・(dv/dt)dx=∫[x_1,x_2]Fdx
が得られます.この式の右辺を力Fがした仕事というそうです.
左辺の積分を実行してみます.
∫[x_1,x_2]m・(dv/dt)dx
=∫[t_1,t_2]m・(dv/dt)(dx/dt)dt
=∫[t_1,t_2]m・(dv/dt)vdt
=∫[t_1,t_2](mv^2/2)'dt
=mv_2^2/2-mv_1^2/2.
ここに出てくる量mv^2/2を運動エネルギーというそうです.
この計算結果より
mv_2^2/2-mv_1^2/2=∫[x_1,x_2]Fdx…☆
が得られます.
194
:
Святослав(☆8) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/10/08(金) 13:20
テキストによると,式☆から
「仕事とは運動エネルギーを生み出しうる能力のこと」がわかり
式☆は
「仕事が加えられたとき結果として運動エネルギーが変化する」
という因果関係を示してるそうなんですが,
僕には左辺と右辺から因果関係は読み取れません.
誰か教えて下さい.
力Fが一定なら☆は
mv_2^2/2-mv_1^2/2=F(x_2-x_1)
と簡単になります.
195
:
名無し研究員さん
:2004/10/10(日) 01:15
>>194
因果関係の意味は?
196
:
Святослав(☆8) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2004/10/10(日) 08:23
>>195
原因と結果がある関係
197
:
我疑う故に存在する我
:2004/12/06(月) 20:32
原因だけで結果は生じない。
198
:
</b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/01/02(日) 03:33
あけましておめでとうございます。ここも随分ご無沙汰をしてしまいました。
式☆は「運動エネルギーのある変化は、ある仕事の量と等価であると考えられる」
とは読み取れそうですが,
「仕事が与えられた結果運動エネルギーが変化する」のか
「運動エネルギーの変化が仕事をもたらすのか」分かりません。
この疑問が起こる理由は「仕事」とか「運動エネルギー」の意味がよく分かってない
からだと思われます。
テキストを読んでも、運動方程式を積分してみて、得られた結果
左辺に出て来る量を運動エネルギーの差(変化)と呼ぶことにし,
右辺を力Fがした仕事と呼ぶことにするとしか書いてない。
199
:
</b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/01/02(日) 03:34
ちょっと著者の言いたいことを想像してみます。
机の上においてある荷物を私が引きずるっていう作業を想像してみます。
簡単のために荷物(とその質量を)mとし, 引っ張る方向は一定の向きであるとします。
さてmを地点x_1からx_2まで引っ張りました。
このときmがx_iにあったときのmの速さをv_iとし,
mを引っ張る方向のみの運動方程式をたて, それを経路xで積分して
式☆をつくります。
こうしてできた式☆の右辺を(私がmに与え続けた力がした)仕事
と呼ぶのは自然な気はします。
そして、そのときその仕事によって運動エネルギーはmv_1^2/2から
mv_2/2に変化したといってもよさげな気もします。
mがx_1にあるときにもってた潜在的な仕事遂行能力がmv_1^2/2で
mがx_2にあるときにもってた潜在的な仕事遂行能力がmv_2^2/2であるということでしょう。
この理解でよいのでしょうか。単語の語感から事態を想像してでっち上げた理解です。
運動方程式を経路で積分して☆を得、左辺と右辺にでてくる量をそれぞれ
運動エネルギー(の差), (力Fがした)仕事と名づけるって話と上の私のたとえ話の違いは
mにFを与えた「私」の存在のあるなしですが,
>>193
の話は私のたとえ話から
力Fを与える何者かの存在を捨象したようなものだと理解してよいのでしょうか。
200
:
</b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/01/06(木) 02:34
○重力の位置エネルギー
鉛直上向きに質量mの物体を投げ上げることを考えます.
上向きを正とすると,mにかかる力は-mg.
よって運動方程式は
m・(dv/dt)=-mg…★
地上y=y_0から上向きに初速v_0で投げられた物体が
高さyでv_yの速度を持つとします.
このとき★の両辺をy_0からyまで積分すると
(mv^2/2)-(mv_0^2/2)=-mg(y-y_0)
即ち
(mv^2/2)+mgy=(mv_0^2/2)+mgy_0…★★
を得ます.
★★でyをmの最高到達点とし,地上y_0から到達点yまでの距離
y-y_0=hすると
mv_0^2/2=mgh…★★★
となります.
201
:
</b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/01/06(木) 02:35
これは運動エネルギーmv_0^2/2が重力に抗してmをv_0^2/2gの高さまで
もちあげる能力を持っていることを示しています.
mを上に持ち上げるためにはmgの力が必要で, 地表から高さhまで
持ち上げるためにはmghの仕事が必要ですが,
mv_0^2/2の運動エネルギーをもつことがmghの仕事をする能力をもつことに
等しいということも表しています.
高さhから初速0で落下したmが地表でv_0の速さを得たときも
式★★★が成り立ちますが, これは, 高さhにあるmが地上へ落下することによって
mgh=mg(y-y_0)に等しい運動エネルギーを生み出す能力を潜在的にもっていることを
示しています.この仕事をする能力を一般にエネルギーといいますが,
いまの場合は, 潜在的に持っている能力なのでポテンシャルエネルギーなどと
呼んでいます.
高さyにあるmは高さy_0にあるmよりmg(y-y_0)だけ余計に
ポテンシャルエネルギーをもっているなどといいます.
式★★は運動エネルギーとポテンシャルエネルギーが一定であること(エネルギー保存則)を,
式★★★は運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの互換性を示しています.
202
:
名無し研究員さん
:2005/01/06(木) 02:44
>199
その考え方でよいと思います。数学でも出てくるでしょそういうの。
203
:
</b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/01/09(日) 06:24
>>202
ドモ。だんだんなじんでくると思いたいです。
<例題2-6> xy直交座標平面において,x軸を床とする.
質量mの粒子が,速さv,入射角θで第4象限から原点に単位時間当たりn個の割合で
あたり,速さv',反射角θ'で跳ね返る.床の受ける平均の力の大きさを求めよ.
重力は無視できるとする.
解答. 1つのmの床(原点)に当たる前と当たった後の運動量の変化をp↑とすると
これはmが受ける力積に等しい.したがって床が単位時間あたりに受ける力積
-np↑は床の受ける平均の力である.その大きさは
|-np↑|=|-n{m(v'sinθ',v'cosθ')-m(v sinθ,-v cosθ)}|
=nm√((v'sinθ'-v sinθ)^2+(v'cosθ'+v cosθ)^2)
=nm√(v'^2+v^2+2vv'cos(θ+θ')).
204
:
</b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/01/09(日) 06:25
<例題2-7> 時刻0で静止していた質点mがx軸上を時刻tでAtなる力を受けて動き出した.
力積と運動量変化の関係から時刻tでの速度と位置を求め,それが仕事と運動エネルギーの
変化の関係を満たすことを示せ.
解答. ma=Atの両辺を0からtまでtで積分するとmv=At^2/2.
よって時刻tでの速度はv=At^2/2m.位置はx=At^3/6m.
したがってAt=A(6mx/A)^(1/3)=(6mA^2x)^(1/3).
よってこの間この力がした仕事は
∫[0,x](6mA^2x)^(1/3)dx=(3/4)(6mA^2x^4)^(1/3)=(81mA^2x^4/32)^(1/3).
一方,
mv^2/2=m(A^2t^4/4m^2)/2=A^2t^4/8m=A^2(6mx/A)(6mx/A)^(1/3)/8m
=(3Ax/4)(6mx/A)^(1/3)=(81mA^2x^4/32)^(1/3)と
たしかに運動エネルギーの変化に一致する.
205
:
</b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/01/09(日) 06:25
<例題2-8> 重力場(重力が働く場所くらいに解釈しておこう.今は.)における
放物運動においてもエネルギー保存則が成り立つことを示せ.
解答. 質点mが水平面に対して角度θの向きに初速v_0で投げ上げられたとする.
運動方程式はma_x=0,ma_y=-mgなので
a_x=0,a_y=-g.v_x(0)=v_0cosθ,v_y(0)=v_0sinθより
v_x=v_0tcosθ,v_y=v_0sinθ-gt.
これらより
m|v↑|^2/2=m(v_x^2+v_y^2)/2=m(v_0^2-2gtv_0sinθ+g^2t^2)/2…★.
y(0)=0より
y=v_0tsinθ-gt^2/2.
したがって
mgy=mgv_0tsinθ-mg^2t^2/2…★★.
★と★★より
m|v↑|^2/2+mgy=mv_0^2/2.
206
:
割り込み失礼します
:2005/01/22(土) 16:48
>>194
以前、式(2-9) の右辺を原因、左辺を結果と解釈しました。
式(2-22)の右辺は、式(2-9)の右辺を積分することによって表現の仕方を変えたもの。
式(2-22)の左辺は、式(2-9)の左辺を積分することによって表現の仕方を変えたもの。
表現の仕方を変えただけなのだから、式(2-22)も、右辺を原因、左辺を結果と解釈するのは
特に不思議なことでもないと思うのですが?
207
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/06(日) 03:48:46
>>206
(1) ma=Fを, mにFなる力を与えれば, aなる加速度が生じると解釈するなら
まず最初に左辺のmに右辺のFを作用させるのが原因で
その結果左辺のmが左辺にあるaを得る
というわけですから、単純に、右辺が原因、左辺が結果と
いっていいのかどうか。。。
(2) (1)の疑問を保留にしたとして、原因を積分しても原因、結果を積分しても結果
といえるのかどうか。。。
(3) (2)の疑問を保留にしたとして、右辺、左辺とも時刻の関数ですが
これを経路で積分したとしても、原因を積分しても原因、結果を積分しても結果
といっていいのかどうか。。。
208
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/06(日) 03:49:20
2−6 単振動
○単振動の方程式
ばねを水平におきます。一方の端を壁に固定し,もう一方の端に錘をつけます.
錘の質量はmとします.このとき錘を引っぱったり,押し込んだりすると,錘は元の位置に
戻ろうとします.そのときの力Fは,引っ張ったり押し込んだりした距離に比例する(ってテキスト
には書いてあるけど,実験の結果,そのような事実が観察されたんかなー).
これをフックの法則というそうです.
引っ張る方向を正とし,錘の位置をxとすると,正なる比例定数kを用いて
F=-kx
なる式がxの正負に関わらず成り立つそうです.
F=-kx
から
m・(dv/dt)=-kx,あるいはm・(d^2x/dt^2)=-kxなる運動方程式が導けます.
これらを単振動の方程式と呼びます.
209
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/06(日) 03:49:40
○エネルギー保存則の1つの導き方
この運動において,時刻tでの位置をx_t,速度をv_tとすると
∫[x_0,x_t](-kx)dx=kx_0^2/2-kx_t^2であるので
>>193
の☆式は
mv_t^2/2-mv_0^2/2=kx_0^2/2-kx_t^2
即ち
mv_t^2/2+kx_t^2=mv_0^2/2+kx_0^2/2…☆
となります.
これは運動エネルギーmv^2/2とkx^2/2なる量の和が一定の値であることを示していますが,
この運動には,ばねと錘しか登場しませんのでkx^2/2のことを,ばねの弾性エネルギーと
呼ぶことにします.
すると☆は運動エネルギーとばねの弾性エネルギーの和は保存されるという
エネルギー保存則を表すことになります.
210
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/10(木) 03:20:53
○ばねの弾性エネルギーの意味
錘に外力Fを加え,自然長からゆっくり引き伸ばします.
ここでゆっくりといったのは,各瞬間で外力Fと錘にかかる力kxが
つりあってるとみなせるほどゆっくりということです.
即ちF=kx.
この外力Fが長さxまで錘を引く仕事Wは,
W=∫[0,x] kx dx=kx^2/2
となります.
この仕事の最中,運動エネルギーは全然変化しない(と解釈できるほど
ゆっくり外力を与えた)ので,仕事はすべてバネにエネルギーとして蓄えられた
と考えられます.
また時刻0で自然長からxの位置までゆっくりと引っ張られた錘を手放し,
自然長の長さのところでの,錘の速さがvであったとすると
>>209
の☆式から
kx^2/2=mv^2/2
となるが,錘は,錘がx引っ張られたとき,kx^2/2と同量の運動エネルギーを,
生み出す能力をもっていることになると解釈することもできます.
211
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/10(木) 03:21:18
○エネルギー保存則の別の導き方
>>193
の☆式は運動方程式をxで積分することで得られましたが,
xで積分することは,結果的にdx/dtを掛けてからtで積分することと
同じでした.運動方程式m・(dv/dt)=-kxの両辺にv=dx/dtを掛けてみましょう.
すると
mv・(dv/dt)=-kx・(dx/dt)⇔(m/2)・dv^2/dt=-(k/2)・dx^2/dt⇔d/dt(mv^2/2+kx^2/2)=0
となり
mv^2/2+kx^2/2は定数となります.この定数をEとおいた
mv^2/2+kx^2/2=E
を単振動のエネルギー保存則というそうです.
時刻0のときのxとvが決まればEは決まり
>>209
の☆式と同じ式になります.
212
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/20(日) 00:45:13
○振動範囲と振幅
前小節で出てきたmv^2/2+kx^2/2=Eは
v^2/(√(2E/m))^2+x^2/(√(2E/k))^2=1
と同値ですので(v,x)平面上の楕円の方程式と見ることが出来ます.
これは運動方程式m・(dv/dt)=-kxと同値ですので,
各時刻におけるvとxの関係が座標平面上の楕円上の点に表されます.
この運動において|x|≦√(2E/k)でありますが,この値を,この運動の振幅というそうです.
○一般解を求める
v^2/(√(2E/m))^2+x^2/(√(2E/k))^2=1
をxについて解くことを考えましょう.
実数φを用いて,
v/√(2E/m)=cosφ,x/A=sinφ,A=√(2E)/kとおけるので
v=A√(k/m)cosφ,x=Asinφ.
dv/dt=xより
x=-A√(k/m)(dφ/dt)sinφ.
したがって
dφ/dt=√(m/k).
m,kは時刻に関して定数であるので
φ=√(m/k)t+δ
と,初期条件によって決まる定数δを用いて書けます.
213
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/20(日) 00:45:36
このφを用いれば
x=Asin(√(m/k)t+δ)
と書けます.
δ=δ'+π/2
とおき直せば
x=Acos(√(m/k)t+δ')
とも書けます.
いずれにしてもsin,cosとも周期2πの周期関数ですので
xは2π/√(m/k)を周期とする運動のはずです.
で,√(m/k)は,一周する間の振動回数を表していますので
角振動数と呼ぶに相応しい量でしょう.
角振動数はωとも書きます.
○一般解であることの意味
d^2/dt^2(sin√(m/k)t+δ)=d/dt(√(m/k)cos(√(m/k)t+δ))
=-(m/k)sin(√(m/k)t+δ)
であるからx=sin(√(m/k)t+δ)もx=Asin(√(m/k)t)も
m(d^2x/dt^2)=-kx
の解にはなっていますが,時刻0におけるxやvの値が特殊なときにしか
実際の運動を現しえません.
x(0),v(0)が決まればAとδが一意に決まるという意味で
x=Asin(√(m/k)t+δ)
を一般解というわけです.
214
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/24(木) 05:05:09
>>212-213
重大で恥ずかしいミス。
>>212
下から七行目から、正しくは
dx/dt=vより
v=A(dφ/dt)cosφ.
したがって
dφ/dt=√(k/m).
以下
>>213
の最後までm/kとなっているところは全部k/m
の間違いです.すんません.
215
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/24(木) 05:10:27
○初期条件から積分定数を決める
x=Asin(√(k/m)t+δ)
において
1.ばねを,x_0の長さまで,引っ張って手を離した瞬間を時刻0とすると,
t=0でx=x_0,v=0であり
v=A√(k/m)cos(√(k/m)t+δ)
であるので
x_0=Asinδ,0=A√(k/m)cosδ.
これらよりδ=π/2,A=x_0.
よってx=x_0sin(√(k/m)t+π/2).
2.ばねを自然長にしておき,時刻0において瞬間的に打撃を加え,速度v_0がその瞬間に生じたとすると
t=0でx=0,v=v_0であるので
0=Asinδ,v_0=A√(k/m)cosδ.
これらよりδ=0,A=v_0/√(k/m).
よってx=(v_0/√(k/m))sin√(k/m)t.
216
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/02/24(木) 05:10:52
○一般解の別の表現
sin(√(k/m)t+δ)=sin√(k/m)tcosδ+cos√(k/m)tsinδ
より
x=Asin(√(k/m)t+δ)
は
x=Asin√(k/m)tcosδ+Acos√(k/m)tsinδ
と書き直せます.
Asinδ=a,Acosδ=bとおくと
x=a・cos√(k/m)t+b・sin√(k/m)t
です.
一般に初期条件t=0でx=x_0,t=t_0のときを考えるのはこの形が便利です.
v=-a√(k/m)sin√(k/m)t+b√(k/m)cos√(k/m)t
であるので
x_0=a,v_0=b√(k/m)
です.これによって
x=x_0・cos√(k/m)t+(v_0/√(k/m))sin√(k/m)t.
この場合,振幅は
A=√(a^2+b^2)=√((x_0)^2+m(v_0)^2/k),
全エネルギーは
E=kA^2/2=k(x_0)^2/2+m(v_0)^2/2.
217
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/03/17(木) 16:51:22
○鉛直なばねの場合
上端を固定したばね係数kのばねの下端に, 質量mの錘をつけて垂直にたらす運動ことを考えます.
そのときのつりあいの位置を原点とし, 下向きを正としてy軸を取ります.
このときmの運動方程式は
m(dv/dt)=mg-ky.
両辺にvを掛けて
mv(dv/dt)=-k(y-mg/k)(dy/dt)
⇔m(d(v^2/2)/dt)=-k(d((y-mg/k)^2/2)/dt)
⇔(d/dt)(mv^2/2+k(y-mg/k)^2/2)=0.
よってmv^2/2+k(y-mg/k)^2/2=E(定数)
⇔mv^2/2E+k(y-mg/k)^2/2E=1.
218
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/03/17(木) 16:51:43
これより
√(m/2E)v=cosφ, √(k/2E)(y-mg/k)=sinφ
とおけるので
v=√(2E/m)cosφ, y=√(2E/k)sinφ+mg/k.
dy/dt=vより
v=(dφ/dt)√(2E/k)cosφ.
よって
dφ/dt=√(k/m)より
φ=√(k/m)t+δ(δは初期条件によって決まる定数).
以上より
y=√(2E/k)sin(√(k/m)t+δ)+mg/k.
このしきよりmの振動範囲は
mg/k-√(2E/k)≦y≦mg/k+√(2E/k)
だと分かります.
219
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/03/18(金) 08:37:45
>>217
訂正。
つりあいの位置を原点とし→自然長の位置を原点とし
220
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/03/18(金) 08:55:35
○エネルギー保存則
前小節でmの運動方程式
m(dv/dt)=mg-ky.
両辺にvを掛けて
mv(dv/dt)=-k(y-mg/k)(dy/dt)…★
が得られましたが, ここから
★⇔m(d(v^2/2)/dt)=-k(d(y^2/2)/dt)+mg(dy/dt)
⇔d/dt(mv^2/2+ky^2/2-mgy)=0
とも変形できますが, これよりエネルギー保存則
mv^2/2+ky^2/2-mgy=E(定数)…★★
を得ます.
左辺第一項が錘の運動エネルギー, 第二項がばねの弾性エネルギー,
第三項にでてくるmgyが重力の位置エネルギーとなっているわけです.
さらに
★★⇔mv^2/2+(k/2)(y^2-2mgy/k)=E
⇔mv^2/2+(k/2)(y-mg/k)^2=E+m^2g^2/2k
あるいは
mv^2/2+(k/2)(y-mg/k)^2=(k/2)(√(2(E+m^2g^2/2k)/k))^2
とも表現できます。ここで√(2(E+m^2g^2/2k)/k)は振幅です。
221
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/04/05(火) 17:22:05
<例題2-9>
長さlの紐の中心に質量mの錘をつけ, 紐を力Fで引っ張る。
紐の両端をA, Bとする直線ABの方向をx軸とする。z軸はx軸と直交してるとする.
z軸の方向に錘をちょっとだけ(aだけ)引っ張って、放して錘を振動させた。
紐の張力が常にFで, 重力の影響は受けないと仮定する。紐の質量も無視できるとする。
(1) 振動周期を求めよ。
(2) 錘の速さが最大になるときの位置と速さを求めよ。
222
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/04/05(火) 17:23:11
解答
(1) xz平面上の各点の位置を(a,b)の様にあらわすことにする.
即ちx座標がa,z座標がbである点の座標を(a,b)で表す.
P(0,z),A(l,0),B(-l,0)とおく.原点をO(0,0)とする.
錘がPにあるとき,錘に働く力の大きさはP(0,z)からA(l,0)に向けてF,
P(0,z)からB(-l,0)に向けてFである.
∠APO=∠BPO=θとおくと錘がPにあるときの,錘にかかる力のz成分は
-2Fcosθ=-2F*(PO/AP)=-2F*(z/√((l/2)^2+z^2))≒-(4F/l)*z.
よって,運動方程式は
m(d^2z/dt^2)=-(4F/l)*z⇔m(dv/dt)=-(4F/l)z.
両辺にvを乗じて
mv(dv/dt)=-(4F/l)z(dz/dt)⇔d/dt(mv^2/2+2Fz^2/l)=0.
よって
mv^2/2+2Fz^2/l=E(定数)⇔(m/2E)v^2+(2F/lE)z^2=1…☆.
これより実数φを使って
√(m/2E)v=cosφ,√(2F/lE)z=sinφ
と書ける.
dz/dt=vだから
√(2F/lE)v=(dφ/dt)cosφ
であることを用いれば,
√((2F/lE)*(2E/m))=dφ/dt⇔dφ/dt=2√(F/lm).
したがって
φ=2√(F/lm)t+δとなり振動周期は√(lm/F)πであることがわかる.
223
:
Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>
:2005/04/05(火) 17:23:30
(2) ☆式より|v|が最大となるのはz=0のときで
このときφはπの整数倍,即ち
錘が原点にあるとき速さは最大値|v|max=√(2E/m)をとる.
☆においてz=aのときv=0だからE=2Fa^2/l従って
|v|max=2a√(F/lm).
225
:
独習P
◆GdGJS69G5c
:2006/03/21(火) 04:11:53
はじめまして、少し前にリンクたどって着ました。
新高3のものです。
質問があるので、良ければレスお願いします。
新物理入門を読み始めて、重心自体はわかるのですが、
重心運動や、重心速度、重心系というものをどう理解したらいいのかわかりません。
そもそも、それらが起こる場合がどういうときなのか、またどのようなイメージを持てばいいのかわかりません。
出来れば、それらを用いる事によって何がどのように便利になるのか教えてください。
226
:
あしぺた
:2006/03/21(火) 15:09:25
ニュートン力学では座標系を自由にとっていいよね。
ニュートン力学の第1法則(だったかな)は、慣性座標系の存在の主張だよね。
F=ma という第2法則は、慣性座標系で加速度をあらわしたときに成立する式だよね。
というか、万物に対してF=maがいえるような座標系を慣性座標系と呼ぼうってわけ。
非慣性座標系というのは、慣性座標系に対して加速度をもって移動するような座標系だね。
たとえば、かりに地球を平面とみなし、それが慣性座標系としよう。
地球上を一定の加速度をもって動く車からみた位置を座標で表すとしよう。
これは非慣性座標系だ。
何がどのように便利になるか、という質問だけど、場合によっては計算が便利になるよ。
しかし、慣性座標系が唯一の座標系なのではない、という点のほうが重要だよ。
227
:
臺地
◆6rqpPuO9q2
:2006/03/21(火) 15:28:58
>>225
独習Pさん、歓迎!どうぞよろしくです!
>何がどのように便利になるのか
便利になるのは重心が等速度運動してるときだと思います。これだと慣性系から見てるので運動方程式は
そのままで運動を簡単に見ることができたりします。2物体がバネでつながって単振動ってのが
有名じゃないでしょうか。たとえば、
平面上で水平右向きにとったx軸の原点に質量mの小球、x=lの点に質量2mの小球がある。
2つの小球は自然長がl、バネ定数kのバネでつながれて静止している。
いま、時刻t=0のとき質量mの小球を速度v_0で動かし始める。このとき、
(1)2つの小球とバネからなる系の重心が等速直線運動することを示せ。
(2)この重心から見た2つの小球の運動方程式をそれぞれ求めよ。
(3)平面に固定した点から見た2つの小球の変位x1(t),x2(t)をそれぞれtの関数で表せ。
こんな状況の問題で有効です。
ひょっとしたら単振動未習かもしれませんが、単振動以外で重心を積極的に用いる問題は俺には記憶に
ないんで、とりあえず放置して先の分野に進んでもいいんじゃないでしょうか。
228
:
あしぺた
:2006/03/21(火) 15:50:15
>>227
の
>重心が等速運動してるとき ※
これは、「重心が(慣性座標系に対して)等速運動」のことだけど、
慣性座標系に対して等速運動する座標系は慣性座標系
だから、結局 ※ のときの重心座標系は、慣性座標系だね。
うーん、重心座標系を使うばあいで、それが慣性座標系になるばあい(重心が加速度ノンゼロの運動をするばあい
=系が外部から力を受けないばあい)
がほとんどだったかなあ。
ともかく、座標系のとりかたによって、現象をいろんな面から見ることができるよね。
独習Pさん。
いくつかの物体があって、それらどうしは相互作用してるが、それらは外部から力を受けないばあい、
そういうのを「外部から力を受けない系」という言い方をするんだけど、
そういう場合には、
>>227
にあるように、重心は、等速直線運動をする。
系を構成する物体の重さの総和がMで 外部からF(t)の力を受けている系 のばあい
系の重心は、F(t)/M の加速度運動をする。
この場合には、重心座標系でみれば、外部からの力を考えなくていいから計算が楽だね。
229
:
あしぺた
:2006/03/21(火) 15:53:24
■重心座標系が慣性座標系になるばあい
いくつかの物体があって、それらどうしは相互作用してるが、それらは外部から力を受けないばあい、
そういうのを「外部から力を受けない系」という言い方をするんだけど、
そういう場合には、
>>227
にあるように、重心は、等速直線運動をする。
■そうとは限らないばあい
系を構成する物体の重さの総和がMで 外部からF(t)の力を受けている系 のばあい
系の重心は、F(t)/M の加速度運動をする。
この場合には、重心座標系でみれば、外部からの力を考えなくていいから計算が楽だね。
このようにみると後者のばあいのほうが重心座標系をつかって計算が楽になる気がするんだけれども。
(このことはあまり重要なことではない)
230
:
独習P
◆GdGJS69G5c
:2006/03/21(火) 17:11:32
>>226
慣性座標系というのが全ての中心座標というわけですね。
その慣性座標系から、ある特定の事例を簡単のため、非慣性座標系を用いる。
例の、車の質量=m、車の加速度=aとしたときに、慣性座標系での車にかかる力はF=ma
そして、車の座標を原点とした非慣性座標系で見ると、車にかかる力は0だけど、
車から見れば景色が、車とは逆方向に、|F|(=|ma|)かかっているということですね。
◆一番重要なのは、場合によって慣性座標系から簡単のために、他の座標系の取り方をする。
>>227
具体例ありがとうございます。イメージできました。
単振動はこの本で読みました。わかったつもりです。
用語説明としては、
重心運動〜n個の物体が1つに合体しているとき、各物体がそれぞれ運動し、重心が動く
このとき、重心の移動を重心運動と言う。
重心速度〜重心運動しているときの、重心が移動する速度ベクトル。
重心系〜重心を中心とした系。(〜〜〜系は、〜〜〜を中心とした系。)
このようなもんで理解OKでしょうか?
>>228
等速運動は力の影響がないから、結局は静止状態のものを原点として見ていると同じ。
よって、慣性座標系で等速運動する物体を中心とみた座標系は、慣性座標系ということですね。
最後の3行は少しイメージ取りにくいですけど、なんとなくわかります。
例えば、単振動の場合に、原点を自然長で取った座標系と、その他の点で取った座標系の間には、計算などに雲泥の差があると。
(少し違うけど、こんな例えしか思いつきませんでした、結局は簡単のためにそうとると言うことですね。)
外部から力を受けている系を、重心を中心とした重心座標系をとると、外部から力を受けない系とすることが出来るというわけですね。(この場合の重心座標系は非慣性座標系)
ちょっと、ただ言い換えただけのような文ですけど、自分の理解があってるか示したつもりです・・・
間違ってるようなことがあれば、つついてください。
またよくわからないところがあれば、質問しに来ていいでしょうか。
(いくつかわからないことがまだあります・・・)
あと、ここにいる皆さんは全員大学生の方達ですか?
231
:
あしぺた
:2006/03/21(火) 17:29:57
>>230
だいたいそんな感じだね。
『新物理入門』は、クリアだが易しくはない。
自分で例を考える力をつけると、物理がイメージできるようになるよ。
あと、力学は知ってると思うけど高校物理のすべての基本だから。
そしてニュートン力学の3つの法則は、高校の力学の基本だから。
だから、3つの法則は、基本中の基本だから(笑)
エネルギー保存則とかもろもろの法則が「3つの法則」が導かれる。
そのことが本書にはきちんと書かれているのがすばらしい。
だから、「3つの法則が基本なんだよ」という本書の隠れた(?)メッセージを
念頭に読むようにすればいいと思う(笑)
大学生が多いです。俺は大学生。つぎ4年。数学科。
だから数学の質問待ってるね (笑)
232
:
あしぺた
:2006/03/21(火) 17:30:45
訂正 エネルギー保存則とかもろもろの法則が「3つの法則」から導かれる。
233
:
Мечислав(☆12)@携帯
◆QRDTxrDxh6
:2006/03/21(火) 17:50:31
>独習Pさん
はじめまして。よおこそ。
東大生が数人、京大出身が一人、京大生が2人、阪大生が一人、国立医学部新一年生が一人、最近見なくなったけどあと東工大生、慶應医学部生といった人がいますね。受験生はいまいるのかな。
僕はだいぶまえに遅刻数学博士を満退。
234
:
独習P
◆GdGJS69G5c
:2006/03/21(火) 18:15:52
>>231
ありがとうございます。
重心を使っていた所を読み返してみると、かなり見通しが良くなりました。
何度か読んで力学だけをまず会得したいと思います。
今は物理の方がわからないの多いと思いますが、やっぱ数学むずいんでかなりあると思います^^;
>>233
皆さん凄いですね。一応俺は東工大志望です。
英語が出来ないウンコなんで、英語が簡単らしい東工大目指してます。
あああ、もっと記憶力あればいいんですけど・・・
235
:
駅便所
◆EhHbCq6J3.
:2006/08/04(金) 23:30:28
こんばんはー
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