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「集合・位相入門」輪読会

569LAR-men </b><font color=#FF0000>(lBLdA0dk)</font><b>:2004/06/01(火) 02:29
E) 写像に関する一定理
 
 選出公理の1つの応用として、次の定理を証明しよう。(ただし、この定理
の証明で選出公理が用いられるのは、(a)の後半部分だけである。)
 定理7 fをAからBへの写像とする。
 (a) fが全射であるとき、またそのときに限り、fs=I_Bとなるような写像
 s:B→Aが存在する。
 (b) fが単射であるとき、またそのときに限り、rf=I_Aとなるような写像
 r:A→Bが存在する。
 証明 (a) fs=I_Bとなるような写像s:B→Aが存在する場合、fが全射で
あることは容易に示される(§4,問題10(a)参照)
 逆に、f:A→Bが全射であるとしよう。その場合、Bのどの元bに対しても、
その原像f^(-1)(b)は空ではない。したがって、f^(-1)(b)=A_bとおけば、(A_b|b∈B)
は空でない集合からなる集合族となる。ゆえに(AC)により、Bで定義された写像sで、
すべてのb∈Bに対し、s(b)∈A_bとなるものが存在する。s(b)∈A_b⊂Aである
から、sはBからAへの写像と考えられるが、このsに対して、fs=I_Bが成り立つのである。
 実際、bをBの任意の元とし、s(b)=aとすれば、a∈A_b=f^(-1)(b)であるから、
f(a)=b。したがって
 (fs)(b)=f(s(b))=f(a)=b=I_B(b) ゆえにfs=I_Bとなる。




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