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「集合・位相入門」輪読会

2729 </b><font color=#FF0000>(SpxcWT76)</font><b>:2004/03/10(水) 06:23
D) 逆対応

ΓをAからBへの1つの対応とします。そのとき、
Bの各元bに対して、b∈Γ(a) であるような a∈A 全体のつくるAの部分集合を
⊿(b) とすれば、BからAへの対応⊿が定められます。
このようにして定義された対応 ⊿: B→A を、Γの逆対応と言い、Γ^(-1) で表します。

定義から明らかに、a∈A, b∈B に対して、
  (3.2)  b∈Γ(a) ⇔ a∈(Γ^(-1))(b).

Γ^(-1) はBからAへの対応なので、そのグラフ G(Γ^(-1)) は B×A の部分集合であり、
グラフの定義 G(Γ):={(a, b)| a∈A, b∈Γ(a)} (注;ここでのΓ, A, B は一般の対応および集合を表す)
および (3.2) によって、
  (b, a)∈G(Γ^(-1)) ⇔ a∈(Γ^(-1))(b) ⇔ b∈Γ(a) ⇔ (a, b)∈G(Γ),
したがって
  G(Γ^(-1))={(b, a)| (a, b)∈G(Γ)}.
すなわち、G(Γ^(-1)) は G(Γ) の元の成分の順序を入れ替えた元全体の集合となります。

また、次のことが成り立ちます。
  (3.3)  D(Γ^(-1))=V(Γ),   V(Γ^(-1))=D(Γ).
  (3.4)  (Γ^(-1))^(-1)=Γ.
[(3.3) の証明] 
  V(Γ)={b| ∃a( (a, b)∈G(Γ) ) }={b| ∃a( (b, a)∈G(Γ^(-1)) ) }=D(Γ^(-1)). (終)
[(3.4) の証明]
  (3.3)で Γ→Γ^(-1) と置き換えれば、(Γ^(-1))^(-1)=Γ より、D(Γ)=V(Γ^(-1)). (終)

Γ^(-1) によるBの元bの像 (Γ^(-1))(b) を、Γによるbの”原像”または”逆像”とも言います。

(Γ^(-1))(b)≠φ となるのは、b∈V(Γ) のとき、かつそのときに限ります。…(☆)
[(☆)の証明]
  (Γ^(-1))(b)≠φ ⇔ ∃a∈A(a=(Γ^(-1))(b))
⇔ ∃a∈A(Γ(a)=b) ⇔ ∃a∈A( (a, b)∈G(Γ) ) ⇔ b∈V(Γ). (終)




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