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15凡人:2017/07/28(金) 12:56:12 ID:vq4jwV7U0
【県北地方の絹産業】地域振興に役立てたい(7月24日) 
2017年7月28日 (金)福島民報/あぶくま抄・論説

 絹で栄えた国内産地の関係者が参加した「シルクロード・ネットワーク・ふくしまフォーラム」は、県北地方が有数の絹織物産地だったことを再認識する場となった。今月上旬、福島市で開かれた。地域の歴史遺産でもある絹産業に対する住民の関心を高め、地域振興に結び付く新たな活動創出に期待したい。

 県北地方には江戸時代から、優れた技術を持つ養蚕農家があった。中期以降は地域別に分業化が進み、蚕種生産は現在の伊達市伏黒、繭から真綿を作るのは伊達市保原、織物を担うのは川俣町だった。明治時代になると絹産業は飛躍的に発展したものの、その後は安価な外国製品や化学繊維の影響を受けるなどして衰退した。しかし現在、絹を巡る施設や文化が十分に活用されているとは思えない。

 福島市は民家園に移築した築100年超の農家で蚕を飼い、市民団体が機織り技術などを伝承している。川俣町の道の駅川俣にある「からりこ館」では、誰でも手織りや染色を体験できる。伊達市霊山町には天蚕[てんさん]の繭から生糸を取る活動をする団体もある。施設をPRし、各団体の活動が広く知られれば、今まで以上に住民の関心を引くだろう。

 伊達市では2008(平成20)年、約2500点の養蚕関係用具が国有形民俗文化財に登録されたが、市は国重要有形民俗文化財の指定を目指して再調査している。資料を追加収集した結果、収蔵点数は5000点を超えたという。他市町村でも、養蚕農家や織物工場などに貴重な資料が眠っている可能性は高く、新たな発掘が求められる。文化庁の「日本遺産」にはこれまで全国で54件が認定された。複数の自治体にまたがるのは本県の「会津の三十三観音めぐり」(会津地方17市町村)、「未来を拓[ひら]いた『一本の水路』」(郡山市、猪苗代町)など36件。県北地方全体で絹産業の日本遺産登録を目指すのも地域活性化の手段になるのではないか。

 県外先進地の参考例を挙げる。群馬県桐生市は、のこぎり型屋根が特徴の絹織物工場の景観を保存するため補助金を交付している。外観はそのまま商店などに再生され、にぎわいを取り戻した。富岡製糸場が世界遺産となった群馬県では、NPOが埼玉県の産業遺産などを加えた見学ツアーを催し、好評を得ている。

 フォーラムで基調講演した佐滝剛弘高崎経済大特命教授は大同団結を強調した。行政や民間、住民も巻き込んで広域的に連携すれば絹にちなんだ地域振興に向けての大きな力になる。(川原田秀樹)


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