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高崎がわかるプログ・サイトPart3
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:
凡人
:2017/04/03(月) 01:42:44 ID:zq0qT2Q.0
(2) 飛粉糖化液の微生物培養資源としての検討
飛粉糖化液の微生物培養資源としての検討のため、各種微生物の培養に添加して、培地成分としての生産性向上効果について検討、評価した。その結果、乳酸菌の培養やペプチド系抗生物質の生産培養で、生産性向上に顕著な効果が認められた。
乳酸生産性は, Lactococcus lactis subsp. lactis NBRC12007株及び群馬高専構内にて分離されたLactobacillus plantarum SP-2株を用いて,生産性向上効果を検討した。代表的な生産培地に飛粉糖化液を添加して培養し,有機酸分析用カラムを用いたHPLCにより定量した。L. lactis を用いた乳酸生産性への飛粉糖化液の効果の検討の結果,3 % の添加により,乳酸生産性は2.4 % から 7.4 % に増大し,ポリペプトン 1 % の添加効果とほぼ一致した。
抗生物質生産への応用例として,ペプチド系抗生物質ダプトマイシン類(商品名キュビシン)を生産する放線菌 Streptomyces roseosporum ATCC 31568 株を用いて生産量を比較検討した。ダプトマイシンはMRSAを含む多剤耐性菌に有効な抗生物質として期待され、既に臨床応用されている。ダプトマイシン生産培地で培養し,培養液を Sep-pak C18 カートリッジで前処理の後,逆相分配系 HPLCによりダプトマイシン類を分離,定量した。ダプトマイシン生産性は3 % の飛粉糖化液の添加のみで,3.8 μg/mLから 23 μg/mL に増大した。さらに、L-トリプトファンと飛粉糖化液を併せて培養に添加した結果、無添加時の生産量が50μg/mL 以下であったのに対し,20 mM の L-トリプトファンと3 % の飛粉糖化液を併せて添加することにより,相乗効果が認められ,ダプトマイシン類の生産量は500 μg/mL に達した。
以上のことから,飛粉糖化液は微生物培養資源として,特にアミノ酸源としてカゼイン水解物であるペプトン類等に代替しうる培地成分として有効であることが示された。そのアミノ酸組成はロイシン,バリンといった分岐アミノ酸やアルギニン,ファニルアラニン等を多く含む点で,カゼインその他の由来の培養原料と異なった特徴を備えており,その特性を活かした培養資源としての応用展開が期待される。
飛粉糖化液はその他の抗生物質の生産をはじめ、生理活性物質生産に広く応用できる可能性がある。動物細胞培養及びそれを用いた物質生産への効果は未検討であるが、これらへの応用にも期待が持たれる。
◆研究成果のまとめ
これまで有効な用途のなかったこんにゃく飛粉について、その糖化液の調製方法を確立した。飛粉糖化液の微生物培養資源としての検討の結果、乳酸生産やペプチド系抗生物質生産への効果が認められた。飛粉糖化液には各種糖質のほか特徴的なアミノ酸、ミネラルが含まれており、従来の培地原料にないタイプの培地成分として活用が期待される。なお、この内容はすでに特許出願済みである。
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