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高崎がわかるプログ・サイトPart3

39凡人:2017/03/24(金) 08:34:05 ID:0ZaqCPPs0
遅くても大丈夫。健大高崎の
チーム最鈍足選手が語る「機動破壊」
2017.03.23 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

「機動破壊」は、今や高校球界で知らぬ者はいないほどのフレーズになった。群馬の健大高崎高校といえば誰もがそのチームスローガン「機動破壊」を連想し、ひとたび健大高崎の選手が出塁すれば、相手校も、観衆も、テレビカメラも塁上のランナーの動きが気になって仕方がない。甲子園には春夏合わせてまだ6回しか出場していないにもかかわらず、機動力を駆使した戦いぶりはすでに広く周知されている。

札幌第一戦で5打数2安打と活躍した健大高崎の渡口大成 だが、健大高崎の選手だからといって、スタメン9人全員の足が速いとは限らない。今春センバツで5番・三塁手として出場している渡口大成(とぐち・たいせい/3年)はこう語る。

「スタメンのなかで自分が一番遅いと思います。走れる選手ではないので……」

 50メートル走のタイムが5秒台や6秒台前半の選手がズラリとスタメンに並ぶなか、渡口のタイムは6秒8と高校球児としてごく標準的だ。だが、健大高崎の野球は足が遅いからといって、走ることは他の選手に任せて打撃に専念する……ということは許されない。渡口は「足が遅くてもやれることはある」と語る。

 センバツ初戦の札幌第一戦では、こんなシーンがあった。0対0で迎えた2回裏、先頭打者だった渡口は三塁手のエラーで出塁すると、三塁コーチャーの永渕遼(3年)に視線を送った。渡口によると「コーチャーの永渕がリードの幅を指示してくれるんです」。渡口がリードを取り始めると、三塁コーチャーを務める永渕が「もっと出て」などとジェスチャーで距離の指示を出すのだ。永渕は言う。

「4.5メートルというリード幅の目安はあるんですけど、自分の目で相手ピッチャーのクセや牽制球の質を見て広くしたり、足の遅いランナーは逆に狭くする場合もあります。今日は(相手ピッチャーの)冨樫くんのクセがわかっていたので、足の速いランナーなら5メートル、渡口の場合は4.5メートルを目安にしました」

 札幌第一の先発左腕・冨樫颯大には、牽制球を投げる際にベルト下の股関節付近が動くというクセがあった。健大高崎サイドは事前にこのクセを見抜いており、リードを広めに取っていたという。また、一塁走者が視界に入る左投手だったことも、リードによるプレッシャーを増幅させた。

 冨樫は一塁走者の渡口を気にして頻繁に牽制球を投げ、捕手の西村壮真はスチールを警戒してウエストするシーンもあった。渡口は試合前の段階から、「自分ができること」としてこんな狙いを語っている。

「走れなくてもリードや『偽装』でプレッシャーを与えることはできるので、やっていきたいと思います」

「偽装」とは、盗塁のスタートを切るふりをする「偽装スタート」のこと。実際にスタートしなくても、バッテリーは偽装スタートを見て「次は動いてくるかもしれない」と思うもの。こうして渡口がバッテリーにプレッシャーをかけていると、打席の高山遼太郎(2年)が甘く入ったスライダーをとらえて右中間に二塁打を放ち、さらに7番・大越弘太郎(2年)もライトへの2点適時二塁打で続いた。こうして健大高崎のスタメンで最も足の遅い渡口が起点となり、先制点を奪ったのだった。
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