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高崎がわかるプログ・サイトPart3

262凡人:2017/09/12(火) 09:55:40 ID:wzsumdGA0
 土地価格が暴落。医師にはバブル全盛期に、前任者が「相続税対策に」とアパート経営を勧め、ローンで別荘も購入させていた。娘は私大医学部に入学したばかり。土地を手放しても返済額には遠く及ばない。医師は、行員が「元本だけでも…」と返済を切り出した直後に激高してキッチンから包丁を持ちだし、机に突き立てたのだった。

 「なぜあんな非情な言葉が出たのか。すべてが異常だった」。わずか数年前までバブルに浮かれていたのに、精神まですさんでいたと男性行員は振り返る。

■金融マン栄華一転

 「沈みかけた船から逃げたみっともないネズミめ」

 3兆円にのぼる不良債権を抱え、平成10年10月に国有化された日本長期信用銀行(現新生銀行)。直前に外資系企業に転職した男性は、東京・大手町で偶然出くわした長銀時代の上司から罵声を浴びせられた。

 長銀に残っていた同期は、日比谷公園近くにあった下層階がくびれたユニークな外観の本店ビル会議室に一人で籠もり、作業に追われていた。

 書類の改竄(かいざん)-。金融庁の検査を前に専従で作業に当たらされた。

 「反社会的勢力との関係も見つからないように工夫しろ」。そんな密命も下された。通常の神経ではいられなかった。

 バブル崩壊直後、栄華を極めていた金融マンを取り巻く状況は一変した。土地の暴騰をあおったと批判されたうえ、その後も給与水準が高い銀行員への風当たりは強かった。

 「護送船団方式に守られ、市場原理にそぐわない銀行まで救済する必要はない」との主張が主流。長銀は、いちるの望みを託した住友信託銀行(現三井住友信託銀行)との経営統合も拒絶され破綻。国は経済への影響を恐れ公的資金の投入にかじを切るが、都市銀行は、最終的に現行の3メガバンクグループに集約された。「失われた10年」は、いつしか「失われた20年」と言い換えられた。

■「多重債務の温床」

 「銀行だと思って、安心して気軽に500万円を借りてしまった。気がついたら借金が膨らんでいた」

 今年5月、多重債務者からの相談を受け付ける「夜明けの会」(埼玉県桶川市)に、男性から電話がかかってきた。銀行が無担保で貸し付けるカードローン。こうした相談は多重債務者の半分近くを占めるという。

 カードローンは今やアパートローンとならぶ銀行の収益源だ。貸付残高は年々増加し、メガバンク3行の今年3月末の貸付残高は計1.6兆円にも上る。住宅ローンや企業向け融資の金利が数%しか得られないなか、十数%の高利が見込める。過去の「サラ金地獄」の経験から、各行は3月以降、自主規制に乗り出しているが、窓口にカードローン会員の獲得ノルマを課す銀行もある。

 「多重債務の温床となる」。同会の事務局長、井口鈴子(70)はそう批判する。

 再び行われる貸し込み。かつて公的資金で救済された銀行は、「格差」「貧困」「年金不信」といった暗い言葉の中を生きるタックスペイヤー(納税者)に何かを還元しているのだろうか。

 「高度成長期に銀行が企業再建に力を出せたのは、社会全体にお金が足りなかったからだ。金が余っているときの銀行は何の役にも立たない」

 大蔵省(現財務省)銀行局長を務めた西村吉正(76)は、銀行の限界をそう表現する。(敬称略)

 バブル絶頂とともに幕を開けた平成の世。狂乱景気の崩壊と「失われた時代」は現代に何を残したのか。
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