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俺は小説家を目指している。
186
:
イチゴ大福
:2005/02/28(月) 12:46:46 ID:Mo5eFkiY
29.沈黙の八年。
「六年前に端を発したように思われていた一連の事件に関わる複雑な要因は相関関係を有し、複数の無関係な人間を巻き込みながらも、数人の主要なメンバを折り込んで、一つの事件につながっているのではないだろうか?」
八年前の事件を調べた前田が朧げに感じたことは、なんとも漠然としたことだったが、釈然としない事件性と判然としない理由、その関連性に整合性を与えるとすれば、一連の事件がさらに根深いところで関係しているのではないか、という推測は、推論に奥行きと柔軟性とを与え、議論に幅を与えることができるだろう。
前田の頭につっかえていた澱はまさにその点であった。大洗はおそらく、前田の疑問の枢要には気づいていないだろう。それは、大洗の言を聞いていれば明らかであった。
前田がここまでで気づいた、事件に共通する点といえば、「未解決」ということだった。無意味な指摘であり、しかしながら重要な論点である。
八年前の「新薬臨床試験事故」では和解が成立しているとはいえ、病院や検察側、主にここでは検察医であると指摘できるのだが、それらの証拠の隠蔽、捏造といった工作は、警察の介入も含め、形式だけで力のない原告やその遺族に泣き寝入りを強いるものだった。
六年前の「あいうえお連続殺人事件」では、事件当初はファイの証人の犯行ではないかとの噂があったものの、捜査員の懸命の捜索と非合法活動が犯人検挙につながった。しかし、警察内部で起こった隠蔽工作と検察との取引は、結果として証拠不十分による不起訴で終わり、犯人不在のまま捜査は継続中ということにはなっているが、事実上停滞しているといえる。
そして、一週間で七人という驚異的な早さで犯行を繰り返している「T経済大生連続殺人事件」は、証拠はおろか犯人を裏付ける根拠は、六年前の事件との関連性を除いて何一つ指摘するものがなく、このままいけば未解決事件になることは必至である。
一連の事件の犯人は梧桐冬樹ではないかとの憶測はこの際置いておき、ここでは事件を客観的に評価するために、今回の事件の犯人のことは「ゴースト」という呼称を与えることにして、ゴーストは何者なのか、という疑問が第一に。第二に、ゴーストの目的は何なのか、が問われるところだろう。
第一の疑問については、ゴーストは六年前の事件との類似性、模倣性とその宗教的偏執性から梧桐冬樹であるとの見方が強い。六年前の事件についていえば、その証拠などから梧桐冬樹と見て間違いないのだが、今回の事件についてはその確信を得るまでに至っていない。名簿については、熊田の所在を確認する必要があり、これから捜査しなくてはならない点であるが、応援団のずさんな管理状況を考慮すれば、ほぼ誰でも入手できたと考えるべきだろう。また、現場の警察官の中に証拠を隠した人間がいたとする見方ができないわけではないが、なぜ今回の事件と六年前の事件の犯人に関連があるのか、その異常性だけを指摘して根拠とするのには無理がある。それに、六年前の事件では、藍沢春子がファイの証人のメンバであったことと、連続した同一犯による犯行の異常性から、教団の犯行であることは指摘されていた。だとすれば、やはり現段階で今回の事件が教団の者による犯行でないとは決して言い切れないのではないだろうか?
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