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俺は小説家を目指している。

175イチゴ大福:2005/02/23(水) 18:45:46 ID:ica9eRow
「また会っちゃった。」
大洗がおどけたようにいう。松山も調子を合わせていう。
「なんとかが触れるも多少の縁ってね。警部、お疲れ様です。」
「まぁ、腐れ縁ってやつでね。どうもお疲れさん。仏さんはどうです?やっぱり?」
“心臓に一突き”という動作を大洗がすると、松山はこくりと頷いた。
「一日お休みと思ったら、まぁ、よくコンスタントにやるもんですよ。今、鑑識が入ってますがね、死因はそれで間違いないらしい。死亡時刻は今朝方の四時ごろとみてほぼ間違いないでしょうな。」
「年寄りのいうことはあてになんないやぁね?どれ、仏さん、拝ませてもらえます?」
松山はブルーシートをめくると、中を隠すように体を前に覆った。
後ろから続いてきた前田がいう。
「警部、さっきのなんです?」
「なんですって、何がだ?」
「年寄りがどうのこうのって?」
「早起きは三文の得っていうだろ?殺されちゃかなわないってことだ。」
「午前四時というのは、早朝の部活にしては早過ぎますね。かといって、そんな時間まで飲んでいたなら、飲みなおすにしても寝るにしても、図書館の前に来る理由はありません。」
被害者はやはりゴーストの犯行を裏付ける傷を受けていた。犯人しか知りえない殺し方。手足に二十箇所の刺し傷と心臓へのたった一突きの致命傷。犯人は、自分が殺したことを警察に観て貰いたがっているのだろうか?自分が殺したという証を、自分以外には殺せないという真実を、そして、まだ殺す意思があるのだという確信を、我々に見せつけたいのだろうか?前田はそこで我に返った。大洗は一人でしゃべり始めていた。
「これは喜多川のケースに似ているな?そう思わないか?」
「喜多川は室内でした。」
「踊り場で殺されてるんだ、しかも午前四時、刃物を持った人間が近づいてきたら嫌でも気づくだろう?なぜこいつは逃げなかった?」
「さぁ・・・・・・刃物を隠した顔見知りだった?でも、やはり最初の疑問は残ります。なぜこんな時間にこんな場所にいたのか?犯人はどんな手を使って呼び出したのか?」
「もうひとつだ、なぜこいつが殺されなければならなかったか?」
「あっ!今回は、学籍番号はどうなんです?」
前田は思い出したように尋ねた。大洗は手元にあった学生証を渡した。
「犯人はそろそろ考えることをやめたらしい。」
見ると、“×××−003”だった。
「どういうことでしょう?やはり、学生も警戒しはじめたために数字合わせの殺人が困難になってやけくそになった、とういうことでしょうか?」
「わからないぞ。今度は素数に興味がでたのかもしれない。」
「素数なら、ざっと思い浮かべただけでも“3”、“5”、“7”、“11”、“13”、“17”とけっこうありますね?一昨日までの事件ですでに“2”、“4”、“6”、“8”、“12”、“16”の学籍番号は殺されています。まるで、二十以下の学籍番号の学生を集中的に狙ってるようにも受け取れますね。」
「たしかに、四学年、ニ学部あるのを考慮しなければ、そういう見方もできるな。」
「本当に、学生の間にはなんらつながりはないんでしょうか?藍沢春子と藍沢由布子の件といい、やはり“ファイの証人”が関係しているんじゃ?」
「まだ、事件発生から七日目だ。被害者に関する情報も充分であるとはいえない。しかし、犯人が誰かは検討がついている。あとは、根気比べだ。足元を見てれば霧のなかでも綱渡りはできる。どれだけの距離を歩いたかは、渡りきったあとに知ったって遅くはない。」


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