したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

俺は小説家を目指している。

173イチゴ大福:2005/02/22(火) 18:24:06 ID:o5whT8Qc
現在でも、一部の狂信的な信者が殺人をしたのではないかとの噂もながれたことがあり、信者家族から団体施設内部の立ち入り検査が可能かどうかが法的にどう解釈されるのかが争点となっている。とにかく危ない宗教団体であることは確かだ。
「ええ、知っています。」
「梧桐警視正がファイの証人に強請られてたらしい、という情報がある。どんなおいしいネタで強請られていたのかははっきりしないがな。」
「まさか、梧桐冬樹の件がファイの証人に流れて、それをネタに?」
「六年前の事件では梧桐冬樹は未成年者だったこともあり、奴のデータは流れなかった。一部週刊誌が報道協定を破り、連続強姦殺人魔の写真からプロフィールまで洗いざらい載せようとしたが、公安の迅速な活躍で事前に阻止された。今では、事件は、当時の捜査員の頭の中にのみ残るだけだ。
もしファイの証人のなかに当時の警察関係者、または報道関係者がその当時の記録、つまり梧桐警視正と検察との取引を阻止するために警察が流したデータを持っている人間がいたとしたら、実に愉快な出来事だとは思わないか?」
「愉快ではありませんが、説明はつきますね。そのために梧桐警視正は金の準備に困っていた。そこで、梧桐冬樹の大学受験を利用して金を捻出したということですね?」
「自分の弟に、大学の同期にK大医学部の学部長をしている奴がいるとでも吹き込んだんだろう。いくらふんだくったのかは知らないが、根路銘教授には「世間知らずで駆け出しの代議士だ。金はないが政財界とのコネクションはある。少ないがこれで一つ頼む。」なんて芝居を打ったのかもしない。金が流れた事実があれば両者ともにそれ以上口は開く理由はないだろう。まぁ、なんにしてもピンはねした金はファイの証人に流れたといっていいだろう。」
「泥沼ですね。しかし、今回の事件との関連性はなさそうですが。」
「なに、持ち札はいくらあっても足りなくなることはない。要は、梧桐警視正と対等に渡り合える“力”が必要なだけだ。奴がどんな妨害工作にでても、それに対抗できるだけの切り札は必要だ。幸い、梧桐警視正は、人に話せないような大問題を抱えているといえる。その尻尾を掴んで損はない。それに、もうひとつ面白い話を聞かせてやろう、六年前の「あいうえお事件」の最初の被害者、藍沢春子はファイの証人のメンバだった。そして、今回の事件の一人目の被害者、藍沢由布子は、彼女の妹だ。」
「え?・・・・・・調書にはそんなことは書かれていませんでしたが!」
「藍沢春子が生まれるとすぐに両親は体調を崩して入院してしまった。父親には弟が一人いて、これには子供がいなかった。そこで、将来どうなるかもわからない夫婦の子供でいるよりは、弟夫婦の養子にしたほうがいいと考えたんだろう、春子は生まれてすぐに弟夫妻の養子になった。その後、兄夫婦は元気になり、二人目の子供にも恵まれた。それが由布子だった。戸籍は違うが、紛れもなく姉妹だ。これも、当時捜査に関わった人間しか知りえない情報だ。」
「それで・・・・・・悲劇としかいいようがありませんね。」
「六年前、春子が殺害されたとき、彼女がファイの証人の信者だったことから団体の犯行説が俄かに囁かれたことはいうまでもない。しかし、梧桐冬樹の登場で団体の存在は舞台から消えてしまった。」
「六年前の事件と今回の事件には教団が関係しているということですか?」
「ふん、それだけだといいがな。」
前田がカップを口に運ぶ。すでに冷たく、苦さだけが咽喉に残った。
そのとき、彼の無線に捜査本部から入電が入った。
七人目の被害者がでたという報せだった。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板