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俺は小説家を目指している。
170
:
イチゴ大福
:2005/02/22(火) 18:10:10 ID:o5whT8Qc
20.今宵、高崎に降る雪よ・・・・・・。
その夜は不思議な夜だった。
白い綿毛のような雪が降りながらも空は晴れ渡り、鋭い寒気のために星空の眺めが冴えるようだった。
「それでも月は見ていてくれている。」
舞い降りる雪の一片が彼女の手に触れる。それは感激の瞬間であり、安堵の予感だった。
誰かが見ていてくれていることで安らぎを感じたのは、彼女にはこれが初めての経験だった。
雪がすべてを隠そうとする。
彼女を隠し、大地を隠し、出来事のすべてを隠してくれる。
流された血も、殺意の理由も、彼女の存在も、それが触れた瞬間それはそれでなくなる。雪の白というメタフォリック。浄化された色。着色されない意志。それは染まらないことで保たれた純粋なる魂。
「私は血を取り戻しただけ。」
滑らかなピアニストの手が血に触れる。
血に染まる白、侵食される白。
白は弱く、自らを守る術もない。
「まだ血が足りない。」
染まることで得られる力。彼女の信じた力。
求める力。得られない力。
「力、力、力・・・・・・力が欲しい。」
雪は降り続ける。そして、月は照らし続ける。
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