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The Power Politics 10
178
:
84/86
:2005/06/04(土) 23:18:26
,\_____________________________/
‖ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖
‖ 降伏部隊の指揮は東部集団のマルテス大将が執る。 ‖
‖ 我々空港職員も本日18時を以って茂軍の要員と交代する。 ‖
‖ それからどうなるかは.分からない。知る必要も.無いらしい。 ‖
‖____________________________‖
,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
_
,r―=―'_,i ....,.,.,...
 ̄ ̄
...,.,.,.,,..,...
_,, ‐、 ..,.,...
,r‐、_ _ _ ..,,.,.,,,... _ r ( ,,) '‐、 _
_ ,r‐'´`( ,,) _ ... .. _ ,,( ゝ ,r‐、' ‐'' ^,!‐、 _
r (,, ゝ '' ,r 、´ ` )‐、.. _ r ( ,r ゞ '^,, ''‐,, ,,:::;;'',,;;:::.:.:._‐
(,, r ,,( ゝ,,,'' ,,::''.:::;;:::::_ ‐- "" '' ''' '''''''''' '''''' '''''''' ''' ''
'''''''''' ''''''''' '''''''' ''' '' '' ...
179
:
85/86
:2005/06/04(土) 23:19:31
\__________________________/
‖ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖
‖ …そろそろ時間だ。これにて.交信を終了する。どうぞ。 ‖
‖_________________________‖
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
_ __ ______ __ _ _
 ̄ ―- ニ  ̄ ―二= ― ,,-''
ヽ ヾ 〃
,, - 、 ,, ‐ 、⌒ヽ ::_
r(,, ,r‐ 、 '´ ヽ ´ `l、
( l、 ,,( ,)'' ,,) '' ヽ!
(,ゞ ( ,:''⌒ヽ -、 ) ,,) ,,)
、 ,r ‐、 ゝ ( ,,),,ノ ‐、⌒ヽ-、
,r '、 :''⌒( ,,) ‐、 '' ,,ノ , ‐、''⌒ヽ‐、 _ ,, -、 _
( '´ (.. ,, ‐ 、::::...::::'´ ヽ ,,) ,ノ ‐、´`,, ‐、 ,,) ,,- 、⌒
_ ,, ‐ 、⌒ヽ-、´ `,! -、⌒ヽ_:::.:.:..::( ,,)::.. _ , ‐ 、''⌒
( l、 (,, ) ..;; '' ''⌒Y `,, -、 '' ( ゝ , ‐、 ⌒
(,,ゞ(,, ,r( ,,-、⌒ヽ-、'' `l'´ ヽ‐、 ,ノ::.:.:...,, -、⌒ヾ ,,-、
\__________________/
‖ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'‖
‖ …諒解。そちらの無事を祈る。 ‖
‖ そしていずれ再開の日が来ることを… ‖
‖_________________,‖
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
180
:
86/86
:2005/06/04(土) 23:20:10
...
..
―t'ュ―
続く
181
:
名無しさん
:2005/06/05(日) 08:27:57
乙華麗!
182
:
( ´∀)・∀),,゚Д)さん
:2005/06/05(日) 23:30:37
GJ!
演説と今日の日曜洋画劇場のシルミドで涙溢れっぱなしで巣
183
:
名無しさん
:2005/06/12(日) 21:16:00
>>2
(旧)ttp://2.csx.jp/users/kkt_rug/index2.html
(新)ttp://bb.ark2k.net/~gurtkk/index2.html
変更になりました。
184
:
Vol.40 勝者と敗者1/68
:2005/07/10(日) 23:38:06
3月16日9時00分 モナコルム:万安宮
r_ ,ュ
, _/  ̄ ̄ ̄ \_ ,
,_/_\_, 、‐''ニ ニニニ ニニ`‐, _/_\_,
、‐ニニ‐, ii'^ ii'^ ii'^ ii'^ ii'^ ii'^ ii 、‐ニニ‐,
,ii ii ii ii ,l ̄ ̄l ‐l  ̄ ̄ ̄ l ‐l ̄ ̄l, ii ii ii ii
,,::========――======――=========,
||, |三三| |三三| ||
==============―――――===============
185
:
2/68
:2005/07/10(日) 23:39:04
大本営戦略小会議
r――――――――――――――――――――――――‐ュ
| うむ。マルーエル元帥、マルモーラ上級大将の願いは |
| 必ず実現する。 |
`ー――――――――――‐v――――――――――――‐''
∧,,,,∧
q⌒p ( ´ハ`,,)
γ――ヽ |/゙:‐:lll:ロ:゙ヽ ∧,,,,∧
r(,,_´ハ` ) ,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ (‐Д‐ ヾヽ
|(, __~))) ,/ \ _と:::゙゙::::::| |§
| ー―ュ,,ヾ;/ \ /:::r――‐' |
|___,|,/ \i|___,|
/ \
,/ \
r―――――――――――――――――――‐'`ー――――――――ュ
| 惜しい将帥を亡くしたものだな。彼等は対茂戦の経験が豊富な、 |
| これからの戦争にまさに必要な人材だったのだが… |
| 祖国と運命を共にしたいというなら仕方あるまい。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――''
186
:
3/68
:2005/07/10(日) 23:40:07
r───────────────────────────────―ュ
| しかしあの手の民族主義者は一歩間違うと厄介な敵になる。 |
| 今は対茂戦でなんとか連携しているが、もし敵が妙なことを吹き込んだら… |
`ー―――――‐v―――――――――――――――――――――ー―――''
∧,,,,∧ ∧,,,,∧
(´Å` ,,)ヽ (□´; ,,ヾヽ
/゙:‐:lll:ロ::゙゙;§ とlシ:ロ“ ,,)§
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r―――――――――――――――――‐'`ー――――――――――――――ュ
| 大叔父上、仮定の話は止しましょう。今はマルミード方面軍の敢闘を称えて |
| 戦死した将兵を弔い、かつ称揚すべきときです。彼等の民族的誇りを |
| 傷つけることのないよう… |
`ー――――――――――――――――――――――――――――――――''
.
187
:
4/68
:2005/07/10(日) 23:40:55
r―――――――――――――――――――――‐ュ
| ところで兄上、西部戦線の状況は如何ですか。 |
`ー―――――――‐v――――――――――――‐''
r―――――――――――――――――――――――――――
| 停滞しています。南部方面の戦力を増強したいところですな。
| 何しろ露軍は数が多いですから。
∧,,,,∧ `ー―――――――‐v――――――――――――――――――
q⌒p ノ( ´ハ`)
γ――ヽ |/゙゙:‐:lll:ロ;つ ∧,,,,∧
r(_;´ハ) ,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ (゚; ヾミ,リ
|(, __~))) ,/ \. とll:ロ:゙゙::::§|
| ー―ュ,,ヾ;/ \ /:::r――‐' |
|___,|,/ \i|___,|
/ \
,/ \
r―――――――――――――――――‐'`ー―――――――――――ュ
| しかし、敵に攻撃を許しているわけではありませんのでご心配なく。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――――――''
188
:
5/68
:2005/07/10(日) 23:41:37
r────────────────────────ュ
| 北部方面軍の管轄区域でも特に問題は無い。 |
| 高麗軍の増援もあるわけだから、心配は無用でしょう。 |
`ー―――――‐v―――――――――――――――――''
∧,,,,∧ ∧,,,,∧
(´Å` ,,)ヽ (`□´ ,,ヾヽ
/゙:‐:lll:ロ::゙゙;§ /“シ:ロ“ ,,)§
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r―――――‐'`ー―――――――――――――――――――――ュ
| ただ、対宋戦線を指揮する司令部は統一すべきでしょうな。 |
| 特に直隷方面軍は担当域が曖昧でいかん。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――――''
.
189
:
6/68
:2005/07/10(日) 23:42:25
r──────────────────ュ
| それは陛下がお決めになることです。 |
`ー―――――――‐v―――――――――''
∧也∧ ∧,,,,∧
(−・ ,)ヽ ミД゚ ,,彡、
i゙‐:lll:ロ::゙::)§ ,i゙‐:lll:ロ::゙:)§
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r―――――――――――――――――‐'`ー――――――――――――――――ュ
| 南部方面軍の状況に変化はありません。しかしマルミード方面軍が降伏した今、 |
| 敵の新たな攻勢は間近に迫っていると思われます。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――――――――''
.
190
:
7/68
:2005/07/10(日) 23:43:14
r――――――――――――――――――――――――――――‐ュ
| さて諸君、部隊編成の再編について話がある。 |
| 現在の戦線は南西部の対茂対露戦線と、東北部の対宋戦線に |
| 大きく分かれておる。そこで計5つの方面軍のうち西部・南部の |
| 二つを兄上の指揮下に西方総軍として、北部・高麗の二つを |
| 叔父上の指揮下に東方総軍として再編したい。 |
`ー――――――――――‐v――――――――――――――――‐''
∧,,,,∧
q⌒p r( ´ハ`,,),
γ――ヽ /゙:‐:lll:ロ:゙ヽ ∧,,,,∧
r(,_ ´ハ) ,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ( ゚Д゚ ,,ヾヽ
|(, __~))) ,/ \ とll:ロ::゙::::::| |§
| ー―ュ,,ヾ;/ \ /:::r――‐' |
|___,|,/ \i|___,|
/ \
,/ \
r―――――――――――――――――‐'`ー―――――――――――ュ
| 直隷方面軍の再編については後日再検討する。兵站能力の都合上 |
| これ以上兵力を増強するのは困難だろうが。異議はあるか? |
`ー―――――――――――――――――――――――――――――''
191
:
8/68
:2005/07/10(日) 23:44:07
r――――――――――――――――――――――ュ
| …特に無いようだな。では各方面軍総司令官は |
| 上官たる総軍最高司令官と協議しておくように。 |
`ー―――――――‐y―――――――――――――''
q⌒p
,γ――ヽ ,∧,,,,,∧
(´ハ`__,)(,,r ヾヾソ
(~(((~_ 、/:゙| § |;、
二二二l二二二二l| |二二二l
|_:l(ム_,/_|(,_|___,,| |_:|
r―――――――‐'`ー―――――――ュ
| これにて本日の会議を終了する。 |
`ー―――――――――――――――''
192
:
9/68
:2005/07/10(日) 23:44:50
r―――――――――‐ュ
| …海軍参謀長。 |
`y―――――――――''
| 「,! ∧,,,∧
, | __ | | ノノ ´Å)
| r――‐' | (( §(::::":::‐:ll
| l___,| <::::::::‐:::ll
| ∧,,,,∧ ヽノヽ_)
| 「 (`□´ ヾヽ 彡
,| __ | と, ”シ:ロ'l§
,| r――‐' l/,_‐__: _ゝ
| l___,|(__)__)
| /也∧
| (( ノ(, ・−)
r――‐'`ー―ュ
| 何だ? |
`ー――――''
193
:
10/68
:2005/07/10(日) 23:45:32
r――――――――――――――――――ュ
| 話がある。大臣室まで来てもらいたい。 |
`ー――――――――‐v――――――――''
lヽ ,, l
| \ ___ / ,|
| ''  ̄  ̄ ¨ヽl
/ ',
| ||ll − − l
l, ll ,l
ヽ__ ´ ̄ ̄ _,ノ
,、,、l、::::::::::::「ソユ'l:::lll::ltィ」:::l,、,、
/:: ̄:::::::::::::: ̄:::::: ̄:::lll::::: ̄:::: ̄::ヽ
,/:::::::::;l:::::::::::::::::::::::::::::::::|||:::::::::::::::::::::::::',
/:::::::::::::l::::::::::=====::::::::::||l:::「王 王 l|::::l
/::::::::::::::ノ::::::::::::::El:::::::::::::::|||::::: ̄:::: ̄:|::::|
l:::::::;;::‐:::::l;::::::::::::::::::::::::::::::::||l::::::::::::::::::: |_:::l
ヽ:::;;:::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::||l:::::::::::::::::::::!、:リ
 ̄ 'l:::::::::::::::::::__::||l:::___:::::::::l‐''
r ,「:: ̄ ̄:: _ ,|□|]__  ̄ l
| l::: ̄ ̄:::::::::::::::::|||::::::::::::: ̄:l
194
:
11/68
:2005/07/10(日) 23:46:14
r―――――――――――――――‐ュ
| いいだろう。私からも話がある。 |
`ー――――――――‐v―――――‐''
|\、 /'l
/ ! l ,, - ノノノ -''〈 ,|
/ | / ミ、
―-'' ,| l, ` ―┐´ ,ミl
〃 、ヽ,l、 ヽ └ ‐┘ _,ノ
''彡'', ,,ミ ', /二l、 ̄ロlllロ ̄_ ノ 二7、
三= ||ll l ,,.''´ i,i  ̄r,o  ̄__ \
,,ミ` ll / / 、l,,.''l,l, ,リii L,_‐__=l ヾ ヽ
__ ,,/ /、 / l ヾ、-= ,’|o ,lニ。ニl ‐, ゝ'‐ l
::::::::::::::::::::l_,、,、,、_ ,,-――― l'l,!,ヾ / |  ̄ ,|o |_l_l_| |/` ,/
::: ̄::::::¨:'ー -- 'ヽ | | | | ,|o ,|‐、 /
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ,| | ,|l 。ニl, |o ,lニ。 l |リ,l,/
::::::::::::::::::::ヾ:::〃::::::::::::\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
::::::::::::::::::::::::\、::::::::::::::::::ヽ
:::::::::__:::::;;;;ヽ'::-‐:::::::::::::',
`/´::::::::::::::: ̄:lヾ:::::::::::::::::::::l
195
:
12/68
:2005/07/10(日) 23:47:01
r―――――――――――――――――――――ュ
| グユク殿下、モンケ殿下と一体どういうお話を |
| なさるのですか?差し支えなければ… |
`ー―――――――――‐v――――――――――''
r――――――――――――――――――――――ュ
| 外務大臣たる貴下の容喙するところではない! |
`ー―――‐y―――――――――――――――――''
∧_∧
(ミ,,彡lli,)
(゙:§:::::゙゙) ∧_∧
/:::i::::::::‐l (・;ミ,,彡)
(__)_) と::゙゙::::§::゙l
l:‐::::::i::::::ゝ
(__)_)
r――ュ r――ュ
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r――――‐'`ー―――――――――――――――ュ
| …抹拉刺元帥、国防相たる私と海軍参謀長が |
| 軍務について意見を交わすだけです。 |
| 余計な心配は無用です。 |
`ー――――――――――――――――――――''
196
:
13/68
:2005/07/10(日) 23:48:15
r―――――――――――ュ
| はあ…そうですか…。 |
_ `ー――――――‐v―――''
/' ヽ
\ // |
-  ̄ ¨ '' 、、 ,| 、 _
ヽ,l l\、 /' l
'l | _〉-―‐-'' 〈 ,|
..− − ll|| | /´ ヽ
:::::... ll l l ・ r‐┐ ・ ; l
::::::::::::-――‐ '' / ヽ _ `-'' _,ノ
:::::::::::::::::::..... __,,/ _ l::::::ロlll:ロ:::::::;;l _
;「ソ‐l',,|:::lll:::「,l-r,|:::::;;;| _ ,、,、,、 ,:':::::::::::::::::|||┌_― :::::::ヽ
:: ̄ ̄:::::|||:::: ̄::::::: ̄::::'ー--='ヽ l::::;i::: __::|||::l_‐ニ‐l:::l::::::',
:::::::::::::::: |||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ l::::::l::::::tl::::|||:::::: ̄::::::|:::::::l
197
:
14/68
:2005/07/10(日) 23:48:52
9時10分 マルミード:旧マルミード方面軍総司令部
|`;
|~
,,、-‐¬'''¬‐- 、
/_______\
| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |
_____________|  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |_____________
/_____________,l..ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |_____________ヘ
| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |
| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |
| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロlニニニニニニニlロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |
| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ__ll_ll_ll_ll_ll_ll_ll_ll__ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
198
:
15/68
:2005/07/10(日) 23:49:33
r――――――――――――――――――――――――――――――ュ
| ご苦労でしたね元帥。もうすこし時間がかかるかと思いましたが、 |
| 見事に今月中に作戦を完了させてくださいました。 |
`ー―――――――――――‐v―――――――――――――――――''
r―――――――――――――――――――――――――――――ュ
| これで貴官も首が繋がったな。今後の作戦での活躍を期待する。 |
`ー―――――――――――――――‐v――――――――――――''
,∧幵∧ △_△
(, `Д´,,) ( ´∀`,,)
(゙;;<y>=゙) (:::<y>‐:) ∧_∧
/‐;;;:;;;‐;ゝ /‐:::::::‐ゝ, (,@∀@,)
(__ll__) ∧±∧ (__ll__). (゙:<y>‐゙)
( `∀´,,) ∧合∧ /‐:::::::‐ゝ
(:::<y>‐:) ( ´−` ,) (__ll__)
,/‐:::::::‐ゝ ∧♪∧ (::、::m;;:::)
(__ll__) ( ・∀・,,) /:‐::‖:‐ゝ
と:::<y>‐:;) (_,‖_)
/‐:::::::‐ゝ
(__ll__)
199
:
16/68
:2005/07/10(日) 23:50:16
r――――――――――――――――――――――ュ
| あ、あぁ…それで、今後の作戦はどうなるんだ? |
`ー―――――‐v―――――――――――――――''
,,,_∧
(●Д´;) ∧,,,,∧
/:゙::<y>ロ゙) 彡,・д・;ミ
'/‐:::::::‐:ゝ ど::<y>=:゙)
7:::::l:::::::「 ,/‐:::::::‐:ゝ
(_(__,), (__ll__)
r―――――――――――‐'`ー――――――――――ュ
| そ、そうです。マルミード市の占領部隊の配置も… |
| それに例の軍事パレードの部隊は…? |
`ー――――――――――――――――――――――''
200
:
17/68
:2005/07/10(日) 23:51:10
r―――――――――――――――――――――――――――――ュ
| とりあえず貴官にはしばらくの間休養してもらいます。 |
| フライハイトⅡ作戦は欧亜境界という狭い地域での戦いですので、 |
| 大軍を投入できる余地もありません。 |
`ー――――‐y―――――――――――――――――――――――''
(∀´ ,)
,/♪∧ ly>‐:::::::)
∧_∧ (∀‐ ,,) /合∧:::::ゝ
(∀@ ,,) )) ∽:::;;::::::) (` ,,)__)
と,ly>=:::゙:::) ,l::::‐:::::ゝ r_<;;:::::::::)
l::::‐::::::ゝ )) (__)_) ‖:::‐:::::::ゝ
(__)_ノ ‖_,(__)
r―――――――――‐'`ー――――――――――――――――――――――ュ
| まあ敵も防衛準備に時間をかけていますから、そう簡単には勝てませんよ。 |
| 勝負はその次の戦いになります。貴方にはそのとき.頑張ってもらいます。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――――――''
201
:
18/68
:2005/07/10(日) 23:52:44
r―――――――――――――――――――――――‐ュ
| 全欧州ファシスト連合大会軍事パレードについては、 |
| 各兵科から一個中隊ずつ戴きたいところですね。 |
| 欧州同盟諸国からも歩兵中隊を出してもらいます。 |
`ー――‐v―――――――――――――――――――‐''
r――――――――――――――――――――――――――ュ
| モララバード党大会は同盟の勝利を示す重要な式典です。 |
| 観閲部隊指揮官をやりませんか? |
`ー―――‐y―――――――――――――――――――――''
,,,_∧
(●Д´;) ,∧,,,,∧
l:゙::<y>ロ゙) 彡・д・;,ミ
∧_∧, ,/‐:::::::‐:ゝ ,l゙::<y>=:゙)
(, @∀) 7:::::l:::::::「 ,/‐:::::::‐:ゝ
(:゙::つと:゙) (_(__,), (__ll__)
/::::::i::::::::ゝ
(_(__)
r―――――――‐'`ー――ュ
| …いや、遠慮しておく。 |
`ー――――――――――''
202
:
19/68
:2005/07/10(日) 23:53:17
r――――――――――――――――――――――――――――――ュ
| それでは、そろそろ丸耳側の代表者…マルテス将軍だったかな、 |
| 彼と面会にいくとしましょうか。 |
`ー―――――――――――‐v―――――――――――――――――''
r―――――――――――――――――――――――――――――ュ
| そうだな。占領政策について、向こうの意見も聞かねばなるまい。 |
`ー―――――――――――――――‐v――――――――――――''
,∧幵∧ △_△
(, `Д´,,) ( ´∀`,,)
(゙;;<y>=゙) (:::<y>‐:)
/‐;;;:;;;‐;ゝ /‐:::::::‐ゝ
(__ll__) ∧±∧ (__ll__)
( `∀´,,) ∧合∧
(:::<y>‐:) (,´−` ,,) ∧_∧
,/‐:::::::‐ゝ ∧♪∧ (::、::m;;:::), (@ )
(__ll__) (, ・∀) /:‐::‖:‐ゝ (゙゙:::::::::::゙)
(:::<y>‐:) . (_,‖_) /::::::i:::::::ゝ
/‐:::::::‐ゝ ー(_,)
(__ll__) =
203
:
20/68
:2005/07/10(日) 23:54:04
r――――――――――――――ュ
| それでは、これで失礼します。 |
`ー――――――‐v――――――''
,,,_∧
(●Д´;) ∧,,,,∧
(゙::<y>ロ゙) 彡,・д・;ミ
/‐:::::::‐:ゝ ,l゙::<y>=:゙)
7:::::l:::::::「 ,/‐:::::::‐:ゝ
(_(__,), (__ll__)
∧♪∧
( ‐∀‐,,)
r――――――――‐'`ー―――――――――ュ
| 次の任務を.楽しみにしておいてください。 |
| 重要な部隊をお任せしますよ。 |
`ー――――――――――――――――――''
204
:
21/68
:2005/07/10(日) 23:54:41
同時刻 モナコルム:万安宮内国防大臣公室
r――――――――――――――ュ
| …そちらの話から伺おうか。 |
`ー――――――‐v――――――''
,、、 ,, 、
| \ヽ / / |
l ,l  ̄ ̄¨ 〈 |
/ ヘ
| ||ll − − ,|
l, || ___ ,l
ヽ,,__ _,ノ
_ _ _l::::::::「ソ‐,r 、,‐、r,」::::」、_
/':: ̄::::::::;;-‐:::、' ,〃’l r::‐-、:::`ヽ
,l:::::::::::::/::::::::::::l ノ'’ ヽ l::::::::::::ヽ:::::',
l::::::::/::::::::::::::::ノ':::::::|||::::ヽ::::::::::::ヽ ::',
,l:::〃´:::::::::::::/:::::::::::|||::::::::ヽ::::::::::::ヽハ
l:::::::::::::::::::/ :::::::::::::::|||:::::::::::::ヽ::::::::::::;ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ー--‐'''  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ー‐''  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
205
:
22/68
:2005/07/10(日) 23:55:20
r――――――――――――――――――――ュ
| 私を海軍から陸軍に戻して欲しい。 |
| 海軍参謀長は辞任、元帥の階級も返上する。 |
`ー――――――――‐v――――――――――''
ll'ヽ ,ハヽ
|| \, l | \
l !ノノノ‐ ! | ,,.ヽ、
/' ミ ミヽ',
l―- ´ `ミ:::::;;ヽ
, ll | = ,::::(;;)
ヽ ̄ __ _彡' (;;)
ll「rK」 __ ,,」 (;;)
r0 _ \‘+_\ヽ (;;)
l!! |‐_ニ_| '  ̄ ヽ.;)
|0l_ニ_」 l \、
| _'‐┘ ヽ、 ヽ
|0|_o__」 \ ,l
| |l l ,| ` ‐,‐''
206
:
23/68
:2005/07/10(日) 23:56:10
r――――――――――――――――――――――ュ
| 出来ることならどこかの軍司令官ポストに就き、 |
| 実戦部隊の指揮に当たりたい。 |
`ー――――――――――――‐y――――――――''
∧_∧
(lli‐_‐,,)
__ /゙:‐:lll:=:゙;>r!!ュ_
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|__________|
∧,,,,∧
( ミ ,彡,)
(“ § “,)
/_ i_ ゝ
(__ll__)
r―――――――――――‐'`ー―――――――――――――――ュ
| 無論空きポストが無いというのであれば、副司令官でも構わん。 |
| 兎に角、私は今すぐにでも戦場に出て.働きたいのだ。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――――''
207
:
24/68
:2005/07/10(日) 23:56:45
r―――――――――――ュ
| …話はそれだけか? |
`ー―――‐y――――――''
r―――――ュ
| 何だと?|
`ー―――-、(
,∧__∧ ∧,,,∧
ノノlli ‐_) (□´ ヾヽ
§,(::::":::‐:llゝ_`rュ l:ロ “ ,)§
|<:::::‐::::ソ、 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ,l:__‐_ゝ
ーュ_t‐'_)|_____| (___)_)
r――――‐'`ー――――――――――――――ュ
| 貴官の話はそれだけかと聞いているのだ。 |
`ー―――――――――――――――――――''
208
:
25/68
:2005/07/10(日) 23:57:26
r――――――――――――――――――――――――ュ
| …では私の話を始めさせてもらおうか、海軍参謀長。 |
`ー―――――――――――――――――‐y―――――''
l\ /l
| ,,ゝノノノノ、 |
/´ ヽ
lι `┌―┐´ l
ヽ_ └ ―' ,,ノ
L二¨lヽ, _lニl,lll,lニl_,ノl¨二」
/ kl ro ̄_ __ , ',
/ 'ミ、l三l ,rシll, L,_‐_,ニ! l ',
l ‐| ヾr,r,ィノ' |o ,lニ。ニl |、‐ l
ヽ_ | ,|o |_l_l_l ,|_ノ
/\,!, |o ,/ヽ
l \。ニl |o ,l/ l
| ,ゝ - ―― - く, |
,| ,, " ` 、 |
, '' ヾ // ヽ
! ミ`` ::::"彡 l
| 三:::.. r ,, ..:::三 ll|| |
! -‐,, (,,;;) 、:::‐- ll l
r―――――――――― '`ー――――――――ュ
| 何故マルミードからさっさと戻らなかった? |
`ー―――――――――――――――――――''
209
:
26/68
:2005/07/10(日) 23:58:04
r――――――――――――――――――――――――――――ュ
| マルミードが陥落したのは輸送機が離陸した僅か.数時間後だ。 |
| もし輸送機に故障があって離陸が遅れたり、不時着でもしたら |
| 貴官は敵の捕虜になっていただろう。違うか? |
`ー――――――――‐y――――――――――――――――――''
,, 、 、
/ l l
,,.‐'、 _」‐-、、
〃彡'' ヽ
r'';;ニ‐ ||l − l
(;;)'ヾ,,, _ ―‐ノ
(;;) ,L::: ̄:::二:lニl:ll _ ,、,,_
(;;) ,/:::::'― ':::::::: ̄:||,,-−、,l
(;;) l:::l::::::::::::::::ヽ:::::::/:::::::::::;l:!
(;;)‐|:::ヽ:::::::::::::::::ヽ:':::::::::::::/:' ,、,、
(;;)| |::::::::\::::::::〃lヾ::::::::/ :l \\、_
''ヘ l, |:::::::::::::ヽ::::::::::::::::;;ノ ::ノ ,:'´_::`ヽ
| ,lニニ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
210
:
27/68
:2005/07/10(日) 23:58:46
r―――――――――――――――ュ
| くっ…否定は、しない。だがな |
`ー―――――――――‐y――――''
∧__∧
ノノ lli‐_)
__ r!!ュ_ (( §(::::":::‐:ll
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| /::::::::‐:::ll
|__________| ヽ ノ、_)
∧,,,,∧
(ミ 彡# )
(“§ “,)
/_ i_ ゝ
(_(__,)
r―――――――――――――――――‐'`ー――――――――――――ュ
| 貴官の元には皇帝陛下の御名で帰還命令が.届いていたはずだ。 |
| 貴官はそれを無視した。そして陛下と国家の威信を危険に曝したのだ。 |
| 命令違反は明白。これは処分に値するのではないか?参謀長。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――――''
211
:
28/68
:2005/07/11(月) 00:00:03
r―――――――――――――――――――――――――――――ュ
| 私の記憶が正しければ、貴官は.バトゥ大将査問会議の際、 |
| あれを有罪だと言った筈だ。その後くだらん.屁理屈を捏ねて |
| 無罪にしてくれたが、皇族の将官が捕虜になることが帝国にとって |
| 極めて有害であるという点には同意したな。それも.死刑相当だと。 |
`ー――――――――――――――――――――‐v―――――――''
lヽ、 /l
| ,,l>-―-く, ,|
/ ヽ
l ‐ ‐ l|| l
ヽ ―‐‐ ,ノ
L二¨l、lニl::lll::lニ,l:::ノ¨二」
/::::i:::::::::::: ̄|||::: ̄:::::::::::i::::',
,/:::::::l:::_=_:::::|||:::lニニl:::::|::::::',
/\ /ヽ, l:::::‐;;l::::::tl::::::::|||::::::::::::::::: !‐:::::l
| \ / l ヽ:::::_!::::::::::::::::||l::::::::::::::::::l;::::ノ'
| >ノノノノ ノ< | r,lニニニ「ロlニニニ l´
| '' ヽ ,l ト,l::::::::::::::::|||::::::::::::::::::|
/ ` ' `` 〃 ヽ ,l_l―::::::::: |l!!::::::::::―‐l
! ミ ''彡, ノヽ! |::::::::::::::::|l|l:::::::::::::::::::l
| ニ r ,, _ = ^ |  ̄ |:::::::::::|::: ̄:::::| ̄
! -‐ ゞ,ュ' 、、 ‐- ,l l、::_:::_:l、::_:::_ノ
ヽ (;;;) ,ノ |::::::::::|::::::::::|
r―――――――――――――――――― '`ー―――――――ュ
| 今貴官にかけられている嫌疑は当にこれと同じ問題だ。 |
| 貴官は捕虜になる危険を冒し、命令に違反した。 |
| まさか貴官はこの同質の問題において、バトゥ汗は.有罪だが |
| 自分は無罪だなどと強弁するつもりではあるまいな? |
`ー――――――――――――――――――――――――――''
212
:
29/68
:2005/07/11(月) 00:00:44
r――――――――――――――――――――――――ュ
| まったく、自らの不手際を詫びに来たかと思ったら、 |
| いきなり要求を突きつけてくるとは思わなかったな。 |
`ー――――――‐v――――――――――――――――''
∧_∧ ∧,,,∧
( ‐_‐ill) (□´# ヾヽ
_ (゙::`rュ=:゙) Ol:ロ “ ,)§
l」,__ /:::| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ,l:__‐_ゝ
ーュ_t‐┘_,,|_____| (___)_)
r―――――――‐'`ー―――――――――――――――――ュ
| 折角皇帝陛下が御自ら抜擢され、昇進させたというのに、 |
| その御期待を裏切るとは。実に嘆かわしいことだ。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――''
213
:
30/68
:2005/07/11(月) 00:01:17
r―――――――――――――――――――――――――――――‐ュ
| モンケ元帥。貴官の申し出を受理し、海軍参謀長辞任を了承する。 |
| また元帥は上級大将に降格の上、陸軍に移籍とする。 |
`ー――――――――――‐v―――――――――――――――――‐''
∧_∧
(lli‐_‐,,)
__ /゙:‐:lll:=:゙ヽr!!ュ_
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|__________|
∧,,,,∧
( ミ ,彡,)
(“ § “,)
/_ i_ ゝ
(__ll__)
r―――――‐'`ー――――‐ュ
| ありがたい。必ずや… |
`ー―――― r―――――― '`ー―――――――ュ
| まだ私の話は終わっていない! |
`ー――――――――――――――''
214
:
31/68
:2005/07/11(月) 00:01:41
r―――――――――――――――――――――――――――――ュ
| 大本営、皇帝陛下からの再三の.帰還命令に従わず、 |
| その危険性を十分認識しながら捕虜になる.危険を冒した。 |
| 実際にはならなかったとはいえ、危険は.理解していたのであるから |
| その責任はバトゥ大将と同等であると言っても過言ではない。 |
`ー―――――――――――――‐v――――――――――――――''
|\ /l
| ,〉>-―‐-<〈, |
/' ヽ
l − − ll|
ヽ,,_ ―― ,ノ
L二¨l、:::::lニ,l:lll:l,ニl::::ノ¨二,」
/::::::::::::::::::::::::::::|||:::::::::::::::::::::::::ヽ
/::::::::::::ノ:::_=_::::|||::lニ_ニl:ヾ:::::::::::\
l:::::::::::'、l::::::::tl:::::::|||:::::::::::::::::l ゝ‐::::::::;l
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ:::::::::/ ‐ 、  ̄ ̄ ̄ ̄,r‐ヽ::::::::,,.'' ヽ、_  ̄ ̄ ̄ ̄
`''‐' ‐- '’ `'-‐' ‐''" /:::::_ヽ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
r―――――――――――――‐'`ー――――――――――――ュ
| よってモンケ上級大将、貴官を陸軍大将に降格処分とする! |
`ー――――――――――――――――――――――――――''
215
:
32/68
:2005/07/11(月) 00:02:10
r―――――――――――――――――――――――――――――――‐ュ
| 補職については、貴官の希望通り適当な戦闘部隊指揮官を考えている。|
| 決定次第連絡する。以上だ。 |
`ー――――――――――――――‐v―――――――――――――――‐''
∧_∧
(lli‐_‐,,)
__ /゙:‐:lll:=:゙ヽr!!ュ_
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|__________|
∧,,,,∧
(,ミ 彡#)
(“ § “,)
/_ i_ ゝ
(__ll__)
r―‐'`ー―ュ
| ……。|
`ー―――''
216
:
33/68
:2005/07/11(月) 00:02:45
10時00分 マルミード占領軍総司令部
r―――――――――――――――――――――――――――‐ュ
| 攻撃はフォン・モラッセルン元帥のホラズム軍集団が行い、 |
| 第3装甲、第2、第5の3個軍を投入することになっている。 |
`ー―――――――――――――――――‐v――――――――‐''
,,,_∧
( ●Д´) ∧,,,,∧ ∧__∧
<:゙::::<y>:゙l 彡 ・д・ミ (∀` ,,)
/:‐:::::::‐l ,(゙::シ<y>:゙l ,O゙;;<y>ロ゙)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
欧州同盟軍の統帥系統再編
対蒙攻撃部隊
B軍集団─→キプニャク軍集団(第3装甲・第2・第5軍):フォン・モラッセルン元帥
E軍集団┬→モラキア軍集団(第5装甲・第3・藻第1・藻第2軍):ド・ウラーネル元帥(藻)
└→西モラキア軍集団(第1装甲・仏第1装甲・仏第2軍):フォン・レープ元帥
欧州防衛部隊
A軍集団─→第4装甲軍(再編)
↓
D軍集団┬→欧州総軍:フォン・サカーシュタイン元帥
F軍集団┘ ├→中欧軍集団(第2装甲・第4装甲・マルミミア占領軍(国際混成)):ヴァルトゼッカー上級大将
├→東欧軍集団(第1・第6軍):モナン元帥(仏)
└→モヘミア軍集団(モヘミア第1・仏第1・仏第3軍):フサーク上級大将(モヘミア)
本土防衛部隊
東方総軍(第7・第8・第9軍):フォン・ニラフォンス上級大将
217
:
34/68(上の台詞中の軍集団名はミス)
:2005/07/11(月) 00:03:46
r――――――――――――――ュ
| …これが攻撃作戦ですか? |
`ー―――‐v―――――――――''
| ,,,,_∧
| (●Д´,,)
| (゙::<y>ロ゙)
| ,/‐:::::::‐:ゝ ,∧,,,,∧
| |:::::|::::::| 彡 ・д・,,ミ
| ,(_(__), (゙::<y>=゙)
| /‐:::::::‐:ゝ
| ∧_∧ (_(__,)
| ( )
| と:::":::::::;l
r―――――‐'`ー――――――――――――――――ュ
| ああ。出来ることならこの状態で停戦にしたいが、 |
| 蒙帝国はあくまでも.欧州奪還を目指す積りらしい。 |
| …モナコルムに入城するまでこの戦争は終わらん。 |
`ー――――――――――――――――――――――''
218
:
35/68
:2005/07/11(月) 00:04:31
r――――――――――――――――――――――‐ュ
| 本当にこの攻撃作戦で敵を突破できるのですか? |
`ー―――――‐v―――――――――――――――‐''
,,,_∧
(, ●Д) ∧,,,,∧ ∧__∧
(:゙:::<y>:゙l 彡・д・ ミ (∀` ,,)
/:‐:::::::‐l ,(゙::シ<y>:゙l ,l゙<y>ロ゙;)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r―――――――――――――‐'`ー――――――‐ュ
| それができるんなら君はもう要らないだろう? |
| まあ待ちたまえ、急ぐことは無い。 |
`ー――――――――――――――――――――‐''
219
:
36/68
:2005/07/11(月) 00:05:12
フライハイトⅡ作戦・欧亜境界攻防戦と裳藻国境への同盟軍展開
蒙古帝国 | ::.....:::::'''
ベルケ・ウルス 《第12軍》__/ モナー共和国
《バトゥ軍集団》 ,/ ヽ ..... 「裳第4軍」
/ \ :::: :::....
《第4機甲軍》,/ 【第2軍】, \_'':: ⌒ :::: モナルスタン平原
/ :: \⌒ :::..
/ :::.. \⌒ ;;
《第20軍》 / 【第3装甲軍】 :::.. \ :::..
''\ ::::.....::/ 【第1装甲軍】''::\ ::... 「裳第1軍」
L_ /..:: 【キプニャク軍集団】 :::. \:::__
\ :::/::【第5軍】 (A・フォン・モラッセルン) 【仏第1装甲軍】 `ー―――― 、__________
l , ‐::
:::::::. '' ヽ:::':...'' キプニャク草原 【仏第2軍】 【裳第1軍】 【第3軍】
'''::::... ‐ l、::;;::... 【西モラキア軍集団】 【モラキア軍集団】
:::.... l_ '::::::''':::.. (S・フォン・レープ) (J・ド=ウラーネル)
:::.... \' -‐::::.... モララー共和国 モラキア平原
220
:
37/68
:2005/07/11(月) 00:05:45
10時30分 モナコルム:皇帝執務室
_,)\/\i\/\∧∧∧∧∧∧∧∧∧/i/i/ヘ/i/(_
ヽ /
< 二階級降格とは!これはあまりにも酷い処分、 >
< 明らかに常軌を逸しております! >
/_ _ヽ
)/ヽ/ヽ/ヘ/∨∨∨∨∨∨∨∨\/\i\/\/ヽ (
q⌒p
γ――ヽ ∧_∧ ∧,,∧
(_;´ハ) ノ(, ・Д・ ) (□´;ヾヽ
l´ _,~)))~) と:゙:‐:lll:ロ:゙O ( ”シ:ロ”l§
ノ,|__|||_| /:‐:::lll:::‐‖ /,‐__:__‐l
(_ム)_ム) (__/、_‖ (___)__)
221
:
38/68
:2005/07/11(月) 00:06:15
r――――――――――――――――――――――――――――――ュ
| 外務大臣閣下。この処分には海軍参謀長自身も同意しております。 |
| ご承知の通り海軍と違って陸軍の元帥の.選任基準は厳しいのです。 |
`ー――――――――‐y――――――――――――――――――――''
/\'\
,l _ ,ヽ ヽ,,_
/´ `ヾ、
ε= l__ ‐ 三,r,
ヽ _,,ノ 8
l「ロ ̄::_::;;」 8
||::: ̄:::::`−`:ヽ 8
||:「‐_l::::'::::::::::::::::,8
||:::―:::l、:::::::::::::::::,,l
||_::::::::::::\::::::::::::;l,l
「l|ニニニニ''ー'''8
||:::::::::::::::::::::::::::'. ''
||::::::::―‐:::::::::::::'.
r―――――――――――― '`ー――――――――――――――――――――ュ
| 彼を海軍から異動させるのであれば、元帥.からの降格は止むを得ません。 |
| これは命令違反による降格とはあくまでも別問題です。混同してはなりません。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――――――――――''
222
:
39/68
:2005/07/11(月) 00:06:55
r――――――――――――――――――――――――――ュ
| 確かに別問題でしょう。しかし結果はどうです? |
| 二階級ですよ!これではまるで犯罪者ではありませんか! |
`ー――――――――――――――――――‐v――――――''
∧,,,,∧
( ´ハ`;)、
_┌‐┬‐┐ (:゙:∽::::゙゙)!!r=ュr=ュ_
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |______________|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
q⌒p
∧彡∧ ∧_∧ ∧,,,,∧ ∧_∧ γ――ヽ
r彡 ・∀) ( ゞ彡 ll) (ミ,ソ `) (・# ゞソ) (ハ`;_)
§:::::::::゙゙:) (゙゙§::::゙゙) (“§ “ ,) r_'::゙゙:::§゙:) (_ `l
/::::i:::::::‐:l /:::::::i::::::ゝ ,/_i__ ゝ |/:::::::::i:::::ゝ l人__ヽ
r――――‐'`ー―――――――――――――――ュ
| 命令違反が明確である以上、そうでしょうね。 |
| それに危険を冒したことも確かです。 |
`ー――――――――――――――――――――''
223
:
40/68
:2005/07/11(月) 00:07:35
r―――――――――――――――――――――――――――――ュ
| それに抹拉刺元帥。三正面戦争という最悪の事態を招いたのは |
| 外務部の失策ですね。当然その責は貴下に… |
`ー――――――――――――――――――‐v―――――――――''
_ /ヽ,ヘ
|\ /' l ,,/ lノノ,
| ,lヽ-―‐ '、〈 | , ''´,,;;ー― ''‐ 、'
/ ヽ /''彡"ノノ ヽ
l ι ‐ -‐┐ ‐ l r ,,三‐ ・ _,l
ヽ,,_ `ー' ノ (;;)、;‐- l、
L二¨l、::_:::□:lll:□::,l二,」、 (;;) ヽ、,,__ ,ノ
/::::::::::::::::::::::: ̄|||┌―_┐:::ヽ (;;) ,,l、::::::_::::::l ̄l:ll
,/:::::::;;l:::::::::::::::::::::|||::|_ ‐ __ll:::::::::\ (;;) /::::::::::L'ミ,」:::: ̄::||
l:::::::‐、l ::::====::::|||::::====:!'、:::::::::::', (;;) l:::::;;:::''::::::::::ヽ ::::::||
ヽ::::::::::! :::::::::::::::::|||:::::::::::::::l l::::::::::::l (;;) |/::::::::::::::::::::l:==:||
 ̄''l::::::::::::::::::||l:::::::::::::::l l'´ ‐ ヾ (;;) ,/:::::::::::::::::::::/::::::::||
l二二二l□,l二二,l 〈_r_,_,〉 (;;)':::lヾ::::::::::::::::/'::::::::::::||
l::::::::::::::::: |||::::::::::::::l | | (;;)l、:::::::::::::::;;ノ'':::::::::::::::::::||
, l===:::::::::::|l,l::::::::::::=l. | | 'ソl ` ー r''' 二二二二「l|
, ,|:::::::::::::::::::|||l:::::::::::::::| | | /::::::::::::::::::::::::::::::::||
r―――――――‐'`ー――――――――――――――――――――――――ュ
| ええ、承知していますとも。マルミードの悲劇の責任は確かに私にあります。 |
| しかしそれとこれとは別問題でしょう。内務大臣。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――――――''
224
:
41/68
:2005/07/11(月) 00:08:27
r―――――――――――――――――――――――ュ
| 抹拉刺元帥…私は別に降格など気にしておらん。 |
| だからそれぐらいにしておけ。 |
`ー――――――――――――‐v―――――――――''
q⌒p
γ――ヽ ∧_∧ ∧,,∧ ∧_∧ ∧ミ∧
(_;´ハ) ,ノ(, ;・∀) (□´;ヾヽ (‐_‐ ill)ヽ(∀・ ヾヽ
l´ _,~)))~) §(゙:‐:lll:ロ:゙O ( ”シ:ロ”l§ (:゙:‐:lll:=:゙l l::゙::::::::::§
,,|__|||_l /:‐:::lll:::‐‖ /,‐__:__‐l ,/:‐:::lll:::‐ゝ ,l‐:::::::i::::ゝ
(_ム)_ム) (_,,)_‖ (___)__) (__)_) (___)_,)
r―――――‐'`ー‐ュ
| しかし殿下… |
`ー――――――‐'' r―――――――‐'`ー――――――ュ
| 本人が良いといって.居るのだ。 |
| それでよいだろう。 |
`ー――――――――――――――''
225
:
42/68
:2005/07/11(月) 00:09:03
r――――――――――――――――――――――ュ
| そうだな。確かにこの処分は聊か度が過ぎるが、 |
| モンケがいいというならよしとしよう。 |
`ー――――――――――‐v――――――――――''
∧,,,,∧
( ´ハ`;)、
_┌‐┬‐┐ /゙:‐:lll:ロ:゙゙)!!r=ュr=ュ_
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |______________|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
q⌒p
∧彡∧ ∧_∧ ∧,,,,∧ ∧_∧ γ――ヽ
( ゞ彡,,・) ( ゞ彡 ll) ( ミ,ソ ,) (‐;ゞソ ) (`;__)
(゙::§:::゙゙:) (゙゙§::::゙゙) ( ” ,§”) r_'::゙゙:::§゙::) (_ `l
/::::i:::::::‐:l /:::::::i::::::ゝ ,/__ i_ゝ |,/:::::::::i:::::ゝ l人__ヽ
r――――――――‐'`ー―――――――ュ
| では、あとの処理は卿等に任せる。 |
`ー――――――――――――――――''
226
:
43/68
:2005/07/11(月) 00:09:46
10時50分 マルミード
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ┌―─ ─―::..――
| 全く…酷い破壊ぶりだな。 | _l二二 二二二二 二二二:::二二
\____________/ |
_,l::::::.,.,. ,.,:::ヽ |::,. 「_l 「_l 「_l 「_l
ヾ、_ /::::::::::,.,... |__| |__| ,.::l |:::,.,..
| _ ..:.. ,.,.::`::‐、 l::::.,.,.. 「_l 「_l 「_l 「_l
| l ヽ_ :::、 r,|
| | `ヘ_ | | ̄ ̄| | ̄ r:、ll . _. 「_l 「_l 「_l 「_l
|_____| _l_::、_ ''´ ̄¨―-、_ l _| :: ̄:: l ___
l二二二二二l l__,l'_,ヾ,、:::.. :::ヽ_,,l ̄`‐、 .::: :、_ _ 「_l _l' ̄
_l__,l_,k、__ :::.._ _____ ::::: 、_ | l ,!
_l__,l__,l__,l_l、 :::‐'―┴'┴ .:::: ―`'‐ | | | | ̄ ̄|
l二二二二二l _,l__,l l二二`l ..:::: r=rr= | |__|
| | _ ,| ..:::: ||l_,ll. |::::..
| | ,| | ̄`''‐、 || |:::
| | _ _ ,|
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 無差別爆撃と市街戦の後ですからね。 |
\_________________/
227
:
44/68
:2005/07/11(月) 00:10:40
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 78年のモララバードもこんな具合だったのかね? |
\______________________/
| ,/l
| ,. ‐、 _ r!
| _ _lr_r,l! , |゙‐|:::二 二二二 二::二
| ==-‐` -= ニ―‐`ヽ |::::|::::::.:.,.,.,...
, '´l」 l  ̄_`ヽ __ ..,.. ___
l::::,.,.,.. ''´ ̄ ` ヘ,二二二二二二二))__,,) | |
_____|:::::::.,.,.,..._________,l ___ |::::| | |
I_,Iく,三{く,三{‐/く,三{く,三{,_,>llTllOOl____\_二l__ ,|::::| |___|
,,‐、―‐、、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ _`ヽ ヽ ヽ ヽ_―''____,,::::,/ __. |::::|:::,.,..
ll ll `_'''‐=''‐=‐=‐=‐=‐''" ´l`:,:l__l,__,l__l _______\ 弌ヽ ::.:,::..,, _ , 、
',、,リ〃ヾ〃ヾ〃ヾ〃ヾ, 〃ヾゝl,ニニ,l:::,.. ,.,::/l,ニニ,l ,,- t,“‐ `'
',= ll 0llll 0llll 0llll 0ll ll 0ll/,',三,',/ ――――――― "ゞ''l,ニニ,l ,,‐「 く,ヽ l,ゝ,‐ rマ
'、,ヾ,ノ,ヾ,ノ,ヾ,ノ,ヾ,ノ, ヾ,/三,,/ ,ノ,ヾ,ノ,ヾ,ノ,ヾ,ノ, ヾ,ノ '__ ̄'' lニl “ _ r, 、¨‐
`~`^¨~^~¨^~¨^¨~^~¨^~¨^´ ~^~¨^~¨^¨~^~¨^~¨^~¨^~¨´  ̄ ~~ ¨ ''' ‐ '' ‐
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| いいえ。あのときはほぼ無血占領でしたから。 |
| …蒙軍のマルミミ兵共が入ってくるまでは。 |
\____________________/
228
:
45/68
:2005/07/11(月) 00:11:17
r―――――――――――――――――――――――――――――――――ュ
| 確か抹拉刺の部隊が蒙側に寝返ってモララバードを制圧したんだったか? |
| 共和国政府は辛うじて南方へ逃走、前線に居た藻軍部隊は瓦解したと… |
`ー――――――――――――‐v―――――――――――――――――――''
/ ヽ'ヽ _ _ _
/ ll ll l \ ノ _ヽ /' | =========
,/ 」l;;)ll | 〉ヽ □-'' l | ||
, ''´ `ヽ '´ ヽ ||
/ ', ´ ` l ||
| ‐ _」 ――- l
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r――――――――――‐'`ー―――――――――――――――――――――――――――
| ええ。しかしその後進駐してきたマルミミ部隊は、他でもないモラキアから追放されて
| 蒙帝国に移住した連中が主力でしたから。…当然彼等はこの好機を逃しませんでした。
| 皇帝の本隊が入城して秩序を回復するまで、やりたい放題にしていたものです。
| ド=ウラーネルの妻子も、上院議長だったド=モラーク大将の父もそのとき殺されました。
`ー――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
229
:
46/68
:2005/07/11(月) 00:11:55
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| …君の家族は?いや、君にはそもそも家族があったのかね? |
| 今まで一度も聞いたことがないが。 |
\___________________________/
ブ ゥ ゥ ゥ ン..
,r::=========''ニ 二二二二二二二二ヽ ―‐‐
ll || ┌―‐┐ l ―
,〔〕 _ || | ,| ╋ :l 三―
,,.、 -− ¬''' "゙_iー――――‐:|_└_‐┘____ l 二 =
|: ___|_ i ,___ | 三
i ̄ ̄ ,/:::::::_::_:::::ヘ i l三l ,/:::::::_::_:::::ヘ, | 三
〔〕,_/ r''´:::::::`ヽ:ヘ 二二二二 ___/ r''´:::::::`ヽ:ヘ_| 二
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ヾ::::::::::;;ノ ヾ::::::::::;;ノ  ̄
 ̄  ̄  ̄
,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| …その話は多少長くなります。話を起こすには、 |
| 第二次世界大戦の直後まで遡らなければなりません。 |
'\_______________________/
230
:
47/68
:2005/07/11(月) 00:12:40
同時刻 モナコルム:帝国外務部・外相応接室
r――――――――――――――――――――――――ュ
| そう気にすることでもなかろう抹拉刺。 |
| 一階級下げられたバトゥにしても既に上級大将昇進が |
| 取りざたされているのだ。慌てることは無い。 |
`ー―――――――――――――‐v―――――――――''
||,',',',',',',',',',',',',',',',',',',|| !i r;"ヾ 、 |
||,',',',',',',',',',',',',',',',',',',|| il i'ノゝ',`,' |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ i! i'ソ、,ヾ) |
_ _ ll! |
_______ / /l __ _____ ∧,,,∧ :l _ , |l!、 ___|
/∧__∧ `ll (`□´,,ヾヽ, l -'':i.. \
,/(ミ゙彡 ‐)/,| ____ _,ll:ロ:::゙゙:::i :l§ ヾ -''::::...
/ ,:§";::‐:ll'_/ / ,','r,:ヾ:::‐::ノ:i :| ::::::::::.
l`l ,ヾ::'‐:ノ`;゙! /' ,','(___i"__i´| :::::
l :  ̄~`l `‐'' /____,',' !´ ̄ ::|
|___,,|,/ ~l,,l ̄ ̄l,,l~ |____|
::::::::::::::: ..::: ......:::. :::::::::::::::::::
::::::::::::::: :::::::::::::::::::
r――――――――――‐'`ー―――――――――――――――――――――――ュ
| …いえ、これを蒙連邦の諸国や諸外国がどう受け取るかが.問題なのです。 |
| 恐らく、殿下が失脚し帝国指導部に混乱が生じていると彼等は受け取るでしょう。 |
| そして帝国の指導力が低下していると。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――――――――''
231
:
48/68
:2005/07/11(月) 00:13:14
r――――――――――――――――――――――――――――ュ
| …それは考えていなかった。だが目に見える動揺が無い限り、 |
| そう酷く影響するものではないと思うが。 |
`ー――――――――‐y――――――――――――――――――''
,/ ̄ , |l!、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,/ l`‐::l ∧,,,,∧
,,/ ` ‐'' __ノ(;`□´,,) _______
/ ,,l´ ̄ ̄/゙゙:‐:lll:ロ:)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `l|
l^l,. ニニ<:‐:::lll::‐ゝ:ニニニニ:l^l |
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l´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄§ ̄ ̄`l:|,r:
| | l
|___________|/
r―――――――――――‐'`ー――――――――――ュ
| はい。仰るとおり。皇帝陛下がご健在である限り、 |
| そう危険な事態は生じないでしょう。 |
| しかし万が一のことになれば… |
`ー――――――――――――――――――――――''
232
:
49/68
:2005/07/11(月) 00:13:50
r――――――――――――――――――――――――――――ュ
| そんなことを今から心配しても仕方あるまい。 |
| むしろ戦線に出られるようになるだけましというものではないか。 |
| 少なくとも執務室でぼさっとしているよりいいことには.違いない。 |
`ー―――――――――‐v―――――――――――――――――''
:i
∧_∧ i
ノ(,;・∀・,) ∧,,,,∧ i
____ l´  ̄ ,/:゙゙:‐:lll:ロ゙l, ̄(´ヾ、彡)`l i
l^l,,_l´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄§ ̄ ̄ ̄`l .,_
|__| | `'' .,_
,|___________| `'' .,_
r―――――――――‐'`ー―――――――――――――――ュ
| しかしどうも嫌な予感が…失礼ながらグユク殿下が素直に |
| 殿下を前線に出すとも思えず… |
`ー―――――――――――――――――――――――――''
233
:
50/68
:2005/07/11(月) 00:14:45
r―――――――――――――――――――――――――‐ュ
| 失礼します。先程グユク国防相閣下からモンケ殿下の |
| 補職についてご連絡がありましたので、報告いたします。 |
`ー―――――――――――‐v――――――――――――‐''
r――――――――――――ュ
| む、遂に決まったか! |
`ー―――‐y―――――――''
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ i! i'ソ、,ヾ) |
_ _ ll! |
_______ / /l __ _____ ∧,,,∧ :l _ , |l!、 ___|
/∧__∧ `ll ( `□´ ,ヾ、 l -'':i.. \
,ノ(;・∀・,,)/,| ____ _,ll:ロ:::゙゙:::i :l§ ヾ -''::::...
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l`l ,ヾ::'‐:ノ`;゙! /' ,','(___i"__i´| :::::
l :  ̄~`l `‐'' /____,',' !´ ̄ ::|
|___,,|,/ ~l,,l ̄ ̄l,,l~ |____|
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∧,,,,∧
ミヾ、彡 彡
(゙゙:§:::::゙l
r―――――――― '`ー――――――――――――――ュ
| それで、殿下はどこの部隊に配属されるのですか? |
`ー―――――――――――――――――――――――''
234
:
51/68
:2005/07/11(月) 00:15:23
r――――――――――――――――――――――ュ
| 公安師団5個、防空師団3個その他を統帥する |
| …首都防衛隊司令官だそうです。 |
`ー――――――‐v――――――――――――――''
∧,,,,∧
ミ,, ゚Д゚;彡
(゙:‐:lll:=:゙:)
,/::::::lll:::‐:ゝ
(__l__)
_ _
/ ,,∧,,,,∧ ∧_∧| |
,/ /( ミ,彡;) (・; ミ,ソ )::|
/ /と:゙:§:::::゙l'| ____ /::゙゙:::::§゙:).|
r――‐'`ー―――――ュ
| …嵌められたか。 |
`ー――――――――''
235
:
52/68
:2005/07/11(月) 00:16:02
同時刻 マルミード
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| …欧州全域は第二次世界大戦の戦火で.破壊しつくされました。 |
| 戦後冷戦が激化していくなか、米国はこの欧州を再建するために、 |
| 莫大な援助と投資を注ぎ込み、大陸は再建特需に沸き立ちました。 |
\_____________________________/
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:::::::::::::::::::::,:,:,:,.,.,.,..,. . . .
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___
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,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| この好景気の時代、巨万の富を築いた一人の政商がおります。 |
| 彼の名はレイモン・モラーラ。モララー共和国の建国に深く関与し、 |
| 政財界に強大な影響力を持って君臨してきました。 |
'\_____________________________/
236
:
53/68
:2005/07/11(月) 00:16:42
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この人物の出自はよく分かりません。モナンス出身の元ナチ党員とも、さる大物政治家の
私生児とも言われていました。いずれにせよあまり立派な家系の人間ではなかったようです。
その彼には二人の息子、フェルディナンとジョルジュがありました。
そのうち弟のジョルジュには自らの築いた財閥の総帥を継がせましたが、
兄のフェルディナンには別の道を歩ませました。…レイモンは彼を政界に送り出したのです。
___________________________________________
___
_,|;;;;;:::_:::|_
(;;;:::∀:::)
(;;;:::{i:i}::ヽ
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その彼が後にモララー共和国の大統領となるフェルディナン・モラーラです。
こうして彼は共和国の頂点に上り詰めたのですが、そうさせたレイモンには
別の意図もあったようです。
___________________________________________
237
:
54/68
:2005/07/11(月) 00:17:28
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 別の意図というと? |
\_________/
__
_ _ ,,..::::'''´:::::::::::::::::::::::`::、、
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|,, 〉ヽ-―‐-<l、 ,,| `「 ̄ _(◎)_  ̄,l' _
/ ヽ、 / ̄¨'' ―--― '' ヽ ,r、、''
lι ´ __ ` l l l ・ ・ l /ヽ'ヽ
ヽ ヽ ノ ノ | |,ヽ  ̄ ̄ ,ノ/::/' |:
\\ _,| ,>,、_ - _,,< ,|_ _| ,,>, 、、 - _,,</::/ |:
\\/:::::',、_7::ヽ_,/:::::::l:::`:.、`l ,l´ ,,..::''l::::::::ヽ ,フ::ヽ_l::::/::/, |
/::::ヽ::\::''ゝ 〉::i' /::、::::」::::::::::.,| |,/::::::::L:::::::::::>、`i'::〈 ,|:/::/:::'.
/::::::i:::::ヽ::\::ヽ:::l/:::::::`,へ::::::::::', /:::::::::::,r:''rl'「l゙lュ-:::―-r,l'「!ュ:',
.'::::::::l:::::::::::ヽ::\゙/::::::/: ̄:::|::::::::l i::::::::/:::,,::',, '''¨、  ̄ ¨'' 、:ヽ:l
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| レイモンはフェルディナンをモランス王族の末裔であるド=モラーク伯の令嬢と結婚させています。 !
| ちなみにその令嬢の兄が蒙軍に殺されたフェリペ・ド=モラーク上院議長です。 |
| 信じがたい話ですが、彼は自分の息子をモラキアの国王に立てたかったようなのです。 |
| それだけでなく、モナンスやモヘミアなどの周辺諸国を併合した.巨大な帝国の樹立を目指した、と。 |
'\_________________________________________/
238
:
55/68
:2005/07/11(月) 00:18:01
r―――――――――――ュ
| 誇大妄想も甚だしい。 |
`ー―――――――――‐、(
、 /l ,, ,、 _
l \ ` |_ //l l \ ノ ヽ / l
| 〉ヽ-ゞ;;;)‐-、 l ,| | ,l `- l二l-'' 〈 ,|
/ ヽ / ヽ
l ・ __ ・ l l ´ __ ` l
ヽ ヽ_ノ ノ ヽ ,ノ
>,,_ -_, < >, - _,, <
,, -‐/:::::::l、_7::ヽ_,/:::::::l:::::、、 ,, -‐:::l:::::ヽ _ 7::ヽ_ !:::::',:..、
/::::::/_:::;;::::l /::「,/:::、:: 」::::::::::, /::::::::::::L:::;;:ヽ `l:::〈 ,l:、:::」::::ヽ
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/::::::::::l:::::: \::::',::/:::::/::: ̄:l:::::::::l l::::::::::::';;;:::-‐:::''':¨:l´ ``l::`:::、、 :::',
r――――――――――‐'`ー―――――――――――――――――――――――――――ュ
| 最初はお世辞にも上品とはいえないフェルディナンに箔をつけたかっただけなのでしょう。 |
| しかし老齢になってレイモンの野望は妄想とごちゃ混ぜになっていきました。 |
| …結局そんな企てが実現するはずもなかったのですが。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――――――――――――''
239
:
56/68
:2005/07/11(月) 00:18:48
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| それで、そのモラーラ一族の話が君にどう関わってくるのだ? |
\___________________________/
, / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| まあもう少し我慢なさることです。 |
' \_______________/
∧_∧ ▲▲
(∀・# ) ∧▲ (( ( #゚ー)
ly>::::::;;;) )) (::::::::::) ( _,,`'{ii
l::::‐::::;;ゝ (::::::::::) (( /_ _,,l
(_ヽ _ノ UU (/ U
,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| …さて、フェルディナンとその妻クローナ、即ちド=モラーク伯令嬢の仲は.最悪でした。 |
| 粗暴で下品な成金の息子と高慢で短気な貴族の娘の組み合わせですからね。 |
| それでもこの夫妻は娘を一人もうけました。尤も、その養育は使用人に押し付けていたそうですが。 |
| その後まもなくして彼等は離婚。失望した老人レイモンはその数ヵ月後に死去したそうです。 |
'\_________________________________________/
240
:
57/68
:2005/07/11(月) 00:19:31
,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 何かとやかましい父が死に、煩いご夫人を追い払ったフェルディナン・モラーラ大統領ですが、 |
| 彼が喜んでいたのも束の間、とんでもないスキャンダルが露見してしまったのです。 |
'\________________________________________/
* +
〃 ∧_∧ ヾ +
+ ( ( ・∀・)) *
ヽ:::::<y>::l'
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| スキャンダルというと? |
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;.;.,.,.... ...,.,.,.;.;.;.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;.;.;.,.,.... ...,.,.,.;.;.;.;;;;;;
ハ,ハ ∧_∧ ∧∧ λκλ
(;;,, ・∀) ∧∧ (゚д゚ ,) ∧∧ (::::::::::) (・∀・* )
(;;;:::::<yl (::::::::::))と:::<y>:::::;lア ノノ:::::::) (::::::::::l と:::<y>::::つ
/;;;::‐::::l (::::::::::l' /:::l:::::‐l (::::::::::l /::::::::::l l::::l::::::ゝ
(___)_) (/ U ヽ ノ、_) (/ヽ) (/U (__(___)
,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 当時欧州ではモーナ帝国が再び戦端を開き、数多くの難民が我が国に流入していました。 |
| 当然戦争で親を亡くした子供達も沢山やってきていました。モラーラ財閥では |
| こうした子供達を無料で養育・教育する社会奉仕活動をやっていたのですが、 |
| ジョルジュ・モラーラは彼等の就職を支援するとの名目で政官財界の重鎮達の元に |
| 使用人としてこの子供達を送り出し…彼等に売春を強要していたのです。 |
'\_______________________________________/
241
:
58/68
:2005/07/11(月) 00:20:22
,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| それまではレイモンがその露見を封じてきました。しかし.彼が居なくなり |
| 各方面への締め付けが緩くなると、たちまちこの事件が表ざたになり、 |
| 各界の大物は次々に逮捕、投獄、或いはその前に自殺。 |
| モララー共和国は大混乱に陥り、フェルディナン自身は逮捕は免れたものの、 !
| 彼の支配する人脈は壊滅してしまったのです。 |
| 恐らく、事件の背後には蒙帝国.情報部の連中が暗躍していたのでしょう。 |
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| 当時私は国務省の情報局長に就任したばかりだったのですが、 |
| 大臣は自殺、次官は国外逃亡し、官房長や他の局長はほとんどが.逮捕されました。 |
| 当然モラーラ大統領は人脈の再建に慌てて乗り出すわけですが、 |
| このとき自分に娘が一人居たことを思い出し、政略結婚に.利用することを思い立ちます。 |
| その相手として選ばれたのが、この私でした。 |
'\_____________________________________/
242
:
59/68
:2005/07/11(月) 00:21:04
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| ようやく君が出てきたわけか。で、何故君がその相手に選ばれたのだ? |
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(Д`; ) 三 (∀・ 三 ・∀) 二( ;
∧αヘ ∧♪∧ とly>‐:::::つ] ‐ とlV>‐:::二 ::::<Vlつ 三(::::
( ;´∀) ( ・) ,l::::‐:::::ゝ 三 l::::‐::三:::‐::::l ‐く::::
(:つと::::::l (::つと::::l (_ヽ_ノ (_ヽ _ノ_) ヽノ
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| 偶然ですよ。当時大統領は事件と無関係で、出世の見込みのある若手官僚に |
| 片っ端から結婚の話を持ちかけていたようなのですが、皆当の大統領が失脚し、 |
| その道連れにされることを恐れて断っていました。ただ.私だけが応諾したのです。 |
| 学閥とも財閥とも無縁な私は、大統領とモラーラ財閥に賭けてみたのです。 |
'\___________________________________/
243
:
60/68
:2005/07/11(月) 00:22:31
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| それが当たったんだな。 |
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″ ""''''"" く::ロ:::::::l,l ''' ,l´::::::_::`l
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| そういうことです。最初は国務省の次官に、次に政界に移って国務大臣に。 |
| しかしあの戦争で全てが振り出しに戻りました。祖国モララー共和国は滅亡し、 |
| 私は高級官僚数名と一緒に軍の敗残兵について歩いてモーナ軍の元へ向かいました。 |
| それからの話は、貴方もご存知でしょう。 |
'\_____________________________________/
244
:
61/68
:2005/07/11(月) 00:23:25
r──────────────────ュ
| で、君の家族の話はどうなったんだ? |
| さっきから政治の話ばかりではないか。 |
`ー─────────────‐v―――''
, 、 |ヽ _ , 、 , 、
| \ _,」 ' ,/'´l l \ \
| -(;;;;ノ‐' 〈 | ,, l、 ヽ‐`-、、
/ ''ヽ ― 、 /  ̄ .ヽ: ― 、
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ヽ::ノ ..:::ノ ::::::| '. ̄ ...:::::::::ノ :::|
>_− _,, <_ :::::ヽ >、− _ , <_ ::::`ヽ
,,/::::l_7:;l _ ,/::::::::/::::`ヽ ::::| ,//::::::l_/::ヽ_, /:::::|::::`ヽ :::::|
/::::/:::|':::「/:::: ヽ‐'::::::::::::::', /::::::‐/::l 〉::l'/::::ヽ:┘::::::::., |
,/:::::::\:::l/::::;;.:''"ヘ:::i:::::::::::::l /::::::l::;;\:::|':/::;;.:''"、:l::::::::::::l. |
/:::::::l::::::::/.:''":::::::: ̄:::::l:::::::::::::l ,/::::::::l::::::::::`/.:''":::::: ̄:::l::::::::::::| :!
r──────────‐'`ー───────────────────────────‐ュ
| ああ、私と彼女の間には幼い一人娘が居ましたが、戦争の際に行方不明になりました。 |
| 妻は元々病弱で、モラキアから歩いて脱出する途上に死にました。 |
| 父母について言えば、第二次大戦中に死んでいますので、ここで話すことはありませんね。 |
| それだけです。 |
`ー──────────────────────────────────────‐''
245
:
62/68
:2005/07/11(月) 00:24:09
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
| ……。 |
\____/
ブ ゥ ゥ ゥ ウ ン
_ ,, -――――――――‐-、__
= l |ll ̄ ̄|l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ll
二 | ||l :rュ.|| ||rュ
三 | ,||| T,,||―‐.ヽ―‐ ヽ,―,,||T
─ r―――i ̄i ̄'‐`ヽ,,,、- ̄‐  ̄‐ ̄-`'' ‐ 、
二 | ,_ i i i_ i:l: Oii圭圭圭圭ii:O l
三 | /:::::::゙, i i /:::::::',`::ヽ:: ''i'========' ,, /、
≡ r::;'゙:::`:',_-_ /;'゙:::`::',_:_tニiニl二二lニiニュ!
二 |:i:::0:::i;;;;;i  ̄ i:::0:::i;;;;;i''''''‐'‐'-‐-‐-‐-'‐';;;i
三 '、;;;;ソ;;;ソ '、;;;;ソ;;;ソ、;;;;ソ;;;ソ '、;;;;ソ;;;ソ
― ‐  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄ ― ‐ ――‐― ‐
∩_∩
(` ,) ∩∩
246
:
63/68
:2005/07/11(月) 00:24:33
12時00分 モナコルム:国防相執務室
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 首都防衛司令官とは…なかなか素晴らしい思いつきですな、殿下。 |
| 確かに重要ではありますから、断ることもできませんからね。 |
\_____________________________/
,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| いずれにせよ、これであれを政治的に葬ることが出来たというわけだ。 |
| 他のトルゥイ一門も既に各地にばらばらにしてある。もはや連中に力はない。 |
'\________________________________/
247
:
64/68
:2005/07/11(月) 00:25:05
r―――――――――――――――――――――――――‐ュ
| しかしモナコルムの司令官では危険すぎませんか? |
| それに首都南にはアリクブカ殿下の第1親衛軍が居ます。 |
| 兄弟で手を結ばれるとなると厄介ですよ。 |
`ー――‐v―――――――――――――――――――――‐''
∧_∧
(_‐ illヾヽ
__ ,,ll:=:::゙゙:::::)r!!ュ_
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|__________|
∧彡∧ ∧亦∧
(,ミ,,彡 ・) (Α` ヾヽ
(゙::§:::::::゙l ll:ロ:::゙゙::::)§
,/::::::i::::::::::l ,ll::::‐:::::::ゝ
r――――――――――――‐'`ー――――――――――――ュ
| …公安部隊は全て貴官の指揮下にあるではないか。 |
| それに私の目の届かないところで妙なことをされては困る。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――''
248
:
65/68
:2005/07/11(月) 00:25:47
r─────────────────────────────ュ
| それに第1親衛軍と第1機甲軍、第17軍はモナー共和国方面に |
| 貼り付け状態だ。そう易々と動かせるものではない。 |
`ー―――――‐y――――――――――――――――――――――''
∧亦∧ ∧ミ∧
ノノ, ´Α) (∀・ ヾヽ
§(::::":::シll (:‐:lll:=::゙:)§
/:::::::‐::::ll l‐::lll:::‐::ゝ
(___)_) (_(__)
∧_∧
( ミ,,彡ll)
/ ̄r''ュ ̄,/:〔,§,〕:ヽ  ̄ ̄ヽ
r―――――――――――‐'`ー――――――――――――ュ
| そういうことだ鎮海。茂側も.既に7個軍を配置している。 |
| モナー共和国政府がどちらに付くかまだ分からんが、 |
| 準備はしておかねばならん。 |
`ー――――――――――――――――――――――――''
249
:
66/68
:2005/07/11(月) 00:26:22
r―――――――――――――――――――――――――――――‐ュ
| 成る程。流石は殿下ですな。ところで、耶律と抹拉刺はどうします? |
| 内閣を握られてはどうにもまずいかと。 |
`ー――‐v―――――――――――――――――――――――――‐''
∧_∧
(_‐ illヾヽ
__ ,,ll:=:::゙゙:::::)r!!ュ_
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|__________|
∧彡∧ ∧亦∧
(,ミ,,彡 ・) (Α` ヾヽ
(゙::§:::::::゙l ll:ロ:::゙゙::::)§
,/::::::i::::::::::l ,ll::::‐:::::::ゝ
r――――――――――――‐'`ー――――――――――――ュ
| 勿論手は考えている。だが抹拉刺は高齢すぎるから、 |
| 放っておいても直に引退するだろう。外交上の失点もある。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――''
250
:
67/68
:2005/07/11(月) 00:26:55
r────────────────────ュ
| それで殿下ご自身の,参戦はどうさいます? |
| どの部隊の司令官になられるのですか? |
`ー―――――‐y―――――――――――――''
∧亦∧ ∧彡∧
ノノ ´Α`,) ( ・∀・,ヾヽ
(::::":::シ:ll (:‐:lll:=::゙:)§
/:::::::‐::::ll l‐::lll:::‐::ゝ
(___)_) (_(__)
∧_∧
( ミ,,彡ll)
/ ̄r''ュ ̄,/:〔,§,〕:ヽ  ̄ ̄ヽ
r―――――――――――‐'`ー――――――――――――――――ュ
| 慌てるなイルガイ上級大将。戦闘は当面.小康状態になるだろう。 |
| これからの局面は外交戦が中心になる。戦闘はその後だ。 |
`ー――――――――――――――――――――――――――――''
251
:
68/68
:2005/07/11(月) 00:27:20
r―――――――――――――――――‐ュ
| そしてその舞台は、モナー共和国だ。 |
`ー――――――‐v―――――――――‐''
l\ , 、、 ,/l
l\ /'l | 〉 )))ノノ l' ,|
| l ヽ-――‐-'' 〈 | / ` ヽ
/ `ヽ l ・┌::┐・ ::ミl
l __ __ l ヽ_ `‐'' ..:::::ノ
l ,l L二l、:::rシlll:ミ:::::::ノ二,」、
ヽ,, _  ̄ ̄`_ ,ノ /:::::;;::::::: ̄::|||:: ̄:::::::::::::::::ヽ
,,:L 二¨l、:::::::::rシ,:lll:ミュ::::ノ二,」、 /::::::l:::::::::::::::::|||::「三,,」::::::!:::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::: ̄::::::|||: ̄:::::::::::::::::::, l:::::::::l::::::===:::|||:::====::::::l'、::::::l
,/:::::::::::;ソ::::::::::::::::::::::::|||::l二‐,,」::i:::::::::, ヽ::::::l::::::::¨::::::|||:::::::::::::::::::l::::;;ノ
/::::::::::::/l::::::::====:::::::|||:::::====::l:::::::::::, ¨,l,ニニニlロlニニニ,,l´
l::::::::::::::'、,l:::::::::::El::::::::::||l::::::::::::::::::l:::::::;;:-―::,,-― 、 「,l::::::::::::::|||::::::::::::::::::::!
ヽ::::::::::::::ヽ ::::::::::::::::::::::|||::::::::::::::::::!ヽ::'::::::::::/、ヽ'_,_ノ ,l::==:::::::::|||::::::::::::==:::l
 ̄ \::::::::::,l、::二二二|□l二二二l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
続く
252
:
名無しさん
:2005/07/11(月) 02:05:56
乙華麗保守。
政治のドロドロとした部分が・・・
253
:
( ´∀)・∀),,゚Д)さん
:2005/07/14(木) 22:00:49
GJ!
旧モララー共和国ってそんなに大変な状態だったとは
254
:
Vol.41 党大会1/63
:2005/08/10(水) 20:16:18
3月18日昼 蒙南部方面軍・バトゥ軍集団
. . . .....:.:.:..... ..
_ ,r‐ 、⌒,;‐、_ _
::.. ( ,,:: ,,) :: ,,)、 ....:::: ´ ,,) ‐、
r ,,( ,,( ,,;;::: ( ,,) ,,)') ..::...::.. ‐、 ,,) ‐、
 ̄  ̄ ̄  ̄ ..:::::... ::,, ,,) ;;;'' ,,)
''' ̄ ー'' '' '''
. . . ........
ドン…
ドォン ........ ドォン
,;;::::: :::;
:::... ...:: ..,.,.,.....
、_ノし ノ ーヽ 彡':::ミ
) て ) l´ ,,シ ,,リ
ヽ‐ '´ `'⌒ '' “
,,,..../ ,,..../ ,,..../ _ ,,,,,,, . --―― ――
― -- ,,:::::'''::::::::::::`::::-::::'''::::::::::::`:::‐:'''::::::::::::`:::.... ̄_
 ̄ ̄
::..
255
:
2/63
:2005/08/10(水) 20:17:15
_ ロロ ┌──┐ ロロ くヽ /l
,/ / 「 l  ̄ ̄l | ´ //
/ / l l __,| | ,//
,/_/ l_ l, └──┘ ヽ/
ミ´
ミ`
,,) 丿
::::::.:... )
:::::.:. `ヽ ,,,ミ``
::::.:.. ,, 、 ノ_ ,,彡
..:::: .:::.. / ノ ` '⌒
.:::.:::::.: ::.:... ヾ,/ ‐ 、
.:::.:.::. :::.:... .. // ..::::'''::::... (::.. ;:: ⌒::‐、
// ..:::.:... .::.::: .... ⌒:: (::.. ::) ''
= // 〃..::: ..::: ..:::::.:.:.... .::::.:... .. '´ ヽ ‐、
/ヽ' / ::::.:.. ::::.:....::.:::.:: .:::::.:: :::.. .::ノ ..:::)
/,// 〃 ..:.:::..::..::.:.:::.:.::::::.:::.: .::::.. ,,;:;)
/,// ..:.:.:::::.::. .:.:... ::... :::..
256
:
3/63
:2005/08/10(水) 20:20:06
r―――――――――――――――――――――――――ュ
| 効力射、終了しました。これより陣地移動に着手します。 |
`ー――――――――――――――‐v―――――――――''
r――――――――――――――――ュ ,/
| よろしい。手早くやってくれたまえ。 | /:::
`ー――――――――――‐y――――'' ,/l:::::::::..
_ _ _ / ,l::::::::::::...
,/´:::::_::ヽ /´::::_:::ヽ ,/´:_:::ヽ ' l:::::::::::::::::l
ノノii, ・∀) ( ii ´∀) (д゚ii ,) ,l:::::::::::::::: l |::.
§(::::"::ロ:l (::゙:::ロ:ロl l:ロ::゙::) l::::::::::::::::::| |:::..
/::::::ロ::::l /:::ロ::::::ll l::::ロ::ゝ ,l:::::::::::_;;l ,|_::
(___)__) (__/、_) U'U  ̄ ̄
257
:
4/63
:2005/08/10(水) 20:20:28
r――――――――――――――――――――ュ
| 最近の敵の砲兵の活動状況はどうかね? |
`ー―――――‐v―――――――――――――''
_
/´::::_:::ヽ
ノノ ・∀・,)
(:゙:ロ:ロ::゙)
/ロ:::::::ロゝ _
(_(__,) /´:::::_::ヽ
(`ii ,)
r―――――――――――‐'`ー――――――――――ュ
| 緩慢ですね。確かに対砲兵射撃を食らったり、 |
| それなりに大規模な砲撃をやったりもしていますが、 |
| 過去の行動に比べると。 |
`ー――――――――――――――――――――――''
258
:
5/63
:2005/08/10(水) 20:20:42
r―――――――――――――――――――ュ
| そうか…。とにかく、油断はしないでくれ。 |
`ー――――‐v―――――――――――――''
,/
/:::
,/l:::::::::..
_ _ / ,l::::::::::::...
,/´:::::_::ヽ /´::::_:::ヽ ' l:::::::::::::::::l
ノノii, ・〜) (∀`ii ) ,l:::::::::::::::: l |::.
§(::::"::ロ:l (:ロ:ロ::::゙) l::::::::::::::::::| |:::..
/::::::ロ::::l /::::::::ロ::ゝ ,l:::::::::::_;;l ,|_::
(___)__) (_(__)  ̄ ̄
259
:
6/63
:2005/08/10(水) 20:21:14
同刻 モナリン:帝国外務省
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| いやはや参りましたね… |
\___________/
:ヽニヽニヽニヽニヽ ヽ ニ 、ニ 、ニ 、ニ 、 ::::\\
__________::ヽ___________.::\\
| |::::|
| |::::|
l,二二二二二,l | l,l二二二l l,l二二二l :|::::|
| | | | | | || | || || | || |::::|
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l,二二二二二,l | l,l二二二l l,l二二二l :|::::|
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l,二二二二二,l | l,l二二二l l,l二二二l :|::::|
| | | | | | || | || || | || |::::|
| | | | | | || | || || | || |::::|
| | ̄ ̄| ̄ ̄| | | || ̄| ̄|| || ̄| ̄|| |::::|
| | | | | | || | || || | || |::::|
l,二二二二二,l | l,l二二二l l,l二二二l :|::::|
| |::::|
260
:
7/63
:2005/08/10(水) 20:21:31
外相執務室
r―――――――――――――――――――――ュ
| 一体何が困ったというんですか?秘書官殿。 |
`ー―――‐v――――――――――――――――''
_______ | 、..、
|:::| l―――――| | ,____ | !:`::::、,..、
|:::| |jjjjjjjjjjjjjjjjjjj:| | | | | i;ノソ'‐゙ヾ::::..、
|:::| l―――――| | | | | r;'|: |`i ヘ::!`:''`
r‐∧♪∧. |:::| |jjjjjjjjjjjjjjjjjjj:| | l o;| l i:l!|: |`i | ',iリ
|( ・∀・,,) |:::| l―――――| | | | | ,i:i:l|:_l`i | t;;
____ __|(::;::‐<y>:i ____ |:::| |jjjjjjjjjjjjjjjjjjj:| |_|____|_,,|. `~` ` ' | ,!i!
|ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヾ=゙ \ ` ――――――┘ \ `'ヾ;!
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| \
ヽ:|__________| △_△ \
/±∧ (д` ,) ∧幵∧ ::\
(, `∀) ∧ソ∧ と::::::::::::::) (Д´ ,)
(::つと::::l (,, ) l::::‐::::::ゝ ly>;;;;;゙゙;)
r―――――――――――――――‐'`ー―――――――――――――――ュ
| 丸耳国の旧政権が崩壊直前に蒙帝国と結んだ合邦条約ですよ。 |
| あれのせいで蒙帝国の欧州奪還は義務化されてしまったわけですから、 |
| つまり講和を結ぶ為には我々はマルミミアを放棄せねばならないんです。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――――――――''
261
:
8/63
:2005/08/10(水) 20:21:48
r――――――――――――――――――――――――――ュ
| それならその講和条約の中に「この条約の発効を以って |
| 蒙丸併合条約の効果は消滅する」.とでも入れたらどうです? |
`ー――――――――――――――‐v――――――――――''
r――――――――――――――――――ュ
| そんなに簡単にいけば苦労しないよ。 |
`ー――――――――‐v――――――――''
/幵∧ /ソ∧
( `Д) △_△ (д・ #) /±∧
(゙;;;<y>;l (,, ´д) ly>:::::::::) (∀´ ,)
/;;‐;;;:;;;l (:::::<y>:l l::::‐:::::ゝ とly>::::::::)
(__)__) /::‐::::::::l (_ヽ_ノ l::::‐:::::ゝ
(_ ∧♪∧ ((__,)
l´ ̄ ̄`l)
/_ ̄_ | ,lヽ ̄_ ̄ ̄ /|
ll二二l「 :l、___ 」:l |l二二l| |
|l二二l| ヽ,」l_)_) |l二二l|/
 ̄ ̄  ̄ ̄
r――――――――――― '`――――――――――――――――――ュ
| 今の蒙連邦軍の中には100万人近い数のマルミミ兵が居るんだ。 |
| たとえ皇帝だってこの軍勢を無視してことを運ぶわけにはいかない。 |
| それにバトゥ汗あたりは欧州奪還をしきりに,煽っているらしいしな。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――――――''
262
:
9/63
:2005/08/10(水) 20:22:11
r――――――――――――――――――――――――――――ュ
| 併合条約それ自体を無効と.主張することはできませんか? |
| 条約に調印したのは大統領代行の.F・M・マルーエル元帥で、 |
| しかも大統領は副大統領から昇格したD・F・マルモーラですから。 !
`ー――――――――――――‐v――――――――――――――''
‐r:ッ:シ-:=―=:-:、ャ::i;r‐ ‐r:ッ:シ-:=―=:-:、ャ::i;r‐
|:il;/"__||__`ヾ',:| |:il;/"__||__`ヾ',:|
.r:ュ:|__||__|:r:ュ r:ュ:|__||__|:r:ュ
!::i||__||__||l::i !::i||__||__||l::i
,i:l:ゝ__||__/;i;;! ,i:l:ゝ__||__/;i;;!
~  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `~ ,∧幵∧ ´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~´
______________ (,,`Д´ )_________________
ど;;;<y>;゙l
/♪∧ _____ /;‐;;;:;;;‐l ∧ソ∧
r‐( ・∀) | _ | △__△ )_) (・ ,,)
| (::::::::<yl ,| にl」 | ( ) l::::::::::::::)
| 二二l::ソヽ, | | ̄ ̄| | (:::::::::::::::) l‐:::::::i:::ゝ
 ̄」l_ ̄ヽ_ |,  ̄ ̄ | /::::::::i:::::ゝ ∧±∧_)
r―――――――――――――――‐'`ー――――――――ュ
| 確かに連中は正規の手続で選ばれたわけではない。 |
| だが違法性とまでなるときついんじゃないのか? |
| 脅迫でも詐欺でもなし、強行規範に触れるでもない。 |
`ー――――――――――――――――――――――――''
263
:
10/63
:2005/08/10(水) 20:22:48
r―――――――――――――――――――――――――――――ュ
| なら丸耳共和国政府の正当性自体を.否定したまえベーデル君。 |
| 別に明確に違法性を云々する必要もなかろう。所詮政治の都合で |
| 言っているにすぎんのだからな。世間が納得すればそれでよい。 |
`ー―――――――‐v――――――――――――――――――――''
|:::| |jjjjjjjjjjjjjjjjjjj:| | | | | i;ノソ'‐゙ヾ::::..、
|:::| l―――――| | | | | r;'|: |`i ヘ::!`:''`
∧♪∧ |:::| |jjjjjjjjjjjjjjjjjjj:| | l o;| l i:l!|: |`i | ',iリ
l( ‐∀) :|:::| l―――――| | | | | ,i:i:l|:_l`i | t;;
____ __|(::::;::‐<yl ____ |:::| |jjjjjjjjjjjjjjjjjjj:| |_|____|_,,|. `~` ` ' | ,!i!
|ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヾ=゙ \ ` ――――――┘ \ `'ヾ;!
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| \
ヽ:|__________| △_△ \
/±∧ (` ) ∧幵∧ ::\
(, `∀) ∧ソ∧ l::::::::::::::) (´ ,)
(::つと::::l (,, ) l‐:::::::i:::ゝ ,l;゙゙;;;;;;;;;;゙)
r――――――――‐'`ー――――――――――――――――――ュ
| 併合条約の是非については戦後に丸耳国で,国民投票をする、 |
| とでも言ってごまかしておけばいい。占領統治に関して言えば、 |
| この際旧政権の残党に臨時政府でも.組織させて置けばよい。 |
| とりあえずその人選を進めてくれ。 |
`ー―――――――――――――――――――――――――――''
264
:
11/63
:2005/08/10(水) 20:23:02
r―――――――――――――――――――ュ
| もう講和の話とは皆さん気が早いですね。 |
| その前にやるべきことは.沢山ありますよ。 |
`ー―――――――‐v――――――――――''
,∧_∧
( @∀@,)
どシ<y>::゙l
/:‐:::::::‐l]
(__)_)
∧±∧
( `) ,∧ソ∧
(:つと::::l (・ )
/::::i:::::::::l ,l:::::::::::::::)
r――――――――‐'`ー―――――――――――――ュ
| モナー共和国への侵攻作戦計画案が纏まりました。|
`ー――――――――――――――――――――――''
265
:
12/63
:2005/08/10(水) 20:23:28
同日夜 モナー共和国・首都モーナンド
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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 ̄ ̄ ̄l::::___::::l |::::| |::::┌―――┐| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|::::::::
266
:
13/63
:2005/08/10(水) 20:23:55
大統領官邸
r───────────────────────────ュ
| で、蒙帝国側はどんな見返りをくれると言っているんだい? |
`ー―――――――――――‐v──────────────''
∧♭∧
( ´∀`,,)
__ (::::∽ ::::) `rュ l「「ll
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|____________||
∧ム∧
(, ;)
r────────‐'`ー―――――――――――――――ュ
| えぇと…我が国との対等な安全保障協力関係の樹立と、 |
| 将来的には経済的な結びつきを強めていきたい、と… |
`ー────────────────────────''
267
:
14/63
:2005/08/10(水) 20:24:14
r――――――――――――――――――――――――ュ
| それだけか?大帝国の申し出にしては随分貧相だな。|
`ー――――――――‐v――――――――――――――''
∧ b,∧ ∧ム∧
( _ ) (´д`;,)
l「「ll r 'ュ/:〔 ロ 〕::ヽ ___ ヽOゝ>::::)
| ̄ ̄| ̄ ~l、:::ll::::::ノ、 ̄| ̄ ̄| | l::::::::‐::ゝ
|__|__, (」l_(_,)_,|__|_| (_(__)
r―――――――――――――‐'`ー――――‐ュ
| なにしろ戦争の真っ最中ですからね… |
| そんなに大きな出費は出来ないのでしょう。 |
`ー――――――――――――――――――‐''
268
:
15/63
:2005/08/10(水) 20:24:33
r―――――――――――――――――‐ュ
| 全く。欧州同盟側も.蒙帝国側も、 |
| 碌なものを.くれそうにないじゃないか。 |
| これじゃあ参戦なんてとても出来んね。 |
`ー――――‐v―――――――――――‐''
∧b∧ ∧ム∧
(,, ´〜) (д`; )
〔(::::::::<yl `r,ュ_ と::::::::::::::)
llヽ::::::‐::ソヽ| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| l::::‐::::::ゝ
 ̄」l_¨,(_|_____| ((___)
r――――――――――――――‐'`ー――――――――――ュ
| そ、そうは仰いましても、我々は今や争いあう二大帝国の |
| 狭間に居るのですよ…このまま無視というのも… |
`ー―――――――――――――――――――――――――''
269
:
16/63
:2005/08/10(水) 20:24:48
r──────────────────────────――─ュ
| いいかい、これは我が国にとってまたとない.チャンスなんだよ。 !
| これまで我々は蒙連邦の諸国に囲まれて始終脅かされてきたが、 |
| 今や我々は国際政局の行方を左右するキャスティングボーダーだ。 |
| この機を逃す手はないだろう。 |
`ー―――――――――――‐v────────────――──''
∧♭∧
( ´∀`,,)
__ と:::<V>::::) `rュ l「「ll
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|____________||
∧ム∧
(, ;)
r────────―――‐'`ー――――――――――――――――――ュ
| そうだな、モナギコ回廊…東モナルスタン地方の割譲を要求したまえ。 |
| どさくさに紛れて取られた土地だ、今度こそ.返してもらおうじゃないか。 |
`ー───────────────────────――――――─''
270
:
17/63
:2005/08/10(水) 20:25:15
3月20日朝 モララバード近郊
\ /
' "
‐― ( ,) ―
,, `
/ , 、\
/ l
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 割といい天気になったようだな。 |
\______________/
....
...,..,... '''''
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271
:
18/63
:2005/08/10(水) 20:25:32
r────────────────────ュ
| 良かったじゃないか、君の計画が上手く… |
| ん?どうしたんだ? |
`ー――――――‐v――――――――――――''
ヒソヒソ…
△_△ ∧♪∧ /合∧
(,, ´∩( ・∀・) (−` ,,)
,/´::::::::::::r'' (::::::<y>l_ (:::::∽::::)
‐ く:::ノl::::::::ノl―l、::'´、―- 、、'::ノ:::ヽ:::ヽ ―――――
_∧_∧_,)_ `( ,lv)===ュ' (__)_)_ へ へ __
(,, ・ゝ・) , (∀・ ,) (ー・ )
(::::::<y>:l と::<y>=::゙) /::::<y>::ヽ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r――――‐'`ー―――‐ュ
| …ああ、そうか。 |
`ー――――――――‐''
272
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19/63
:2005/08/10(水) 20:25:49
r――――――――――――――――――――――――――ュ
| モナー共和国が我々の参戦要請を拒否してきたのですよ。 |
| 大規模経済援助をくれるなら考えてもよいとか… |
`ー―――――――――‐y―――――――――――――――''
| △__△ l
| ( ´д`,,) l
/::,∧ l (:::::::/♪∧ ,l
(<_・ ,) | <:::::(∀‐ ,,),l
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,, -―‐- 、| , く::::‐:::::ノ l
`r=(w)=ュ' ! (_,, ∧合∧,!
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,,と:シ<y>=:つ,| ,ly>':::::::;;>l
,へ へ | , へ::‐:::::ノ, l
( ,) | (__)| l
r――――――――――‐'`ー――――――――――――――――ュ
| 帝国にそんな財政的余裕は無い。それにそれを認めると、 |
| 他の同盟各国への軍事経済援助まで強化する破目になる。 |
| …非現実的だ。確かに通り道を確保する必要はある。だがな… |
`ー―――――――――――――――――――――――――――''
273
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20/63
:2005/08/10(水) 20:26:11
r――――――――――――――――――‐ュ
| 誰が要求を呑むなどと言いましたか? |
`ー――――――――――――――‐v――‐''
ハ\ ,, ヽ 、 |ヽ ,
| l ヽ ,ノ_ヽ ,/ l l \ _,| ' / l
l ,l ' - lニl -、 ,| | ヽ-‐(;;;;)‐-/ ,|
/ ヽ | ''´ ヽ |
l ι ´ ` l l' ,l
'. ――- ,l l l
ヽ ,ノ ヽ ,,ノ
>-::::――::::−::< ,,>-::::::::::―:::::::::<
/::`::::::―:::::::―:::::::'''":::`ヽ /::::`:::::―‐:::‐:::::'''":::::::ヽ
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| …連中を我々の味方に引き込む必要があるんだろう? |
| ならばそれなりに妥協せねば.ならんのではないかね? |
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274
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21/63
:2005/08/10(水) 20:26:35
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| あんな弱小国にそんな配慮は無用ですよ。 |
| これはあくまでも欧州同盟と大蒙連邦の勝負です。 |
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lヽ
/\ | ノ /ヽ
/ ヽ _| // l
l ,, -‐(;;;;;)―/ / l
| '" ヽ 〈 ,ノ、
/ ..:::::::::,
!・ ・ ..::::::l
l ,-―┐ .::::|
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ヽ  ̄ ,,,/
>− - -― /::::::ヽ_
, :::/::::::|、 / ヽ ,,./:::::::::::::::|::::::::`ヽ
/:: /:::::::::| 〉::‐l' ,/:::ヽ::::::_::」::::::::::::::ヽ
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| 我々も彼等も、モナー共和国などそもそも眼中にありません。 |
| あるのは双方の強大な力を背景とした政治的駆け引き―― |
| 即ちパワーポリティクスの論理だけですから… |
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275
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22/63
:2005/08/10(水) 20:26:57
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| 人はそれを大国の論理と呼びます。私の祖国を滅ぼしたのも… |
| しかしそれが現実なのです。そして私は.現実主義者です。 |
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| △__△ l
| (∀` ,) l
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(<_・ ,) | <:::::(∀・ ,,),l
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(・∀・ ,) ! (−`; ,)
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,へ へ | , へ::‐:::::ノ, l
( ,) | (__)| l
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| そして今度は君が滅ぼす側に居るわけか。しかしモナー共和国を |
| 本当に攻め滅ぼすつもりかね?彼等は中立国だぞ。 |
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23/63
:2005/08/10(水) 20:27:15
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| それは彼等次第ですね… |
| さぁ、総統閣下のご入場ですよ。 |
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∧♪∧ ∧合∧
(・∀・ ) (´−`;,)
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277
:
24/63
:2005/08/10(水) 20:27:32
ブゥゥゥゥン
___
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|l,ニニ,,l|
l」 ̄ ̄l」
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