したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

私のビデオ評(第3R)

3闇夜の鮟鱇★:2009/03/29(日) 12:06:16 ID:???0
  ●●●北京ヴァイオリン(2002)☆☆☆−●●●(2/3)

で、毎日お昼にかけるのは大体決まっていて、
シューベルトの未完成交響曲のレコードなんですが、
ある日、第二楽章の『ドーソーーード シドレーーード
シードレソラシ ドーソーーー』というテーマを聞いていて、
背骨に電流が走ったようになり、それっきりでしたね。

放送部員というと、視聴覚室などに割と自由に出入りできたので、
後は、その辺にあったレコードを片端から聞いたんですが、
それほど沢山あった分けでもなく、せいぜい十数枚でしたかね。
これらは既にLPレコードでしたが、ドボルザークの交響曲『新世界』とか、
メンデルスゾーンの交響曲『イタリア』なんかは、こうして聞きました。

結局、ごく簡単に音楽が手に入る今の時代から見ると、
当時は音楽を聞くだけでも結構、大変な時代だったんですね。
高価なレコードを買うお金がない場合、後は、
ラジオの音楽番組を聞く位しかなかった分けです。
ただ、放送部の顧問が図工の先生だったんですが、
この人が、絵描き崩れの音キチだったんですね。


あのう、最近は先生になるのも何かと大変なようですが、
当時は『でも・しか先生』とか言われていた時代ですからね。
つまり『他には何もやることがなく、先生位「しか」できないから、
先生「でも」やろうか』という時代だったんですよね。

ですから、何とか崩れという感じの先生が沢山いて、
その意味では、非常に面白い時代だったと思います。
この絵描き崩れの先生の他にも、
オペラ歌手崩れの音楽の先生なんかがいました。

それで、放送部の部室には、音キチ先生が手作りしたスピーカーが、
二台置いてありましたが、これが生徒の背丈位ある馬鹿でかい奴で、
何か古くなった卓球台を壊して作ったとかいう話でした。
で、書棚みたいな所に、オープンリールの録音テープが並べてあって、
音キチ先生が録音したものを大切に保管していたようですが、その中に、
問題のチャイコフスキーのバイオリン協奏曲があった分けですね。


既に、チャイコフスキーのピアノ協奏曲はレコードで聞いていたので、
今度は是非とも、このバイオリン協奏曲を聞きたいと思った分けですが、
……この書棚はガラス戸付きで、鍵が掛かっていた分けです。
良く覚えていませんが、音キチ先生はこれらのテープを随分、
大切にしていたので、気軽に頼める雰囲気では無かったんでしょうね。

で、私がどうしたかというと、誰もいない放課後を見はからって、
安全ピンをひねって曲げ、鍵穴に突っ込んで回すと、
この鍵が案外、簡単に外れたんですね。(*^^)v
その時に使ったテープをかける機械も大した代物ではなく、
ポータブル式のテープレコーダーで、スピーカーも内蔵式の奴ですから、
まあ、ろくな音が出たはずはないでしょうね。

でも、こうやってこっそり盗み聞きしたのが、
私とこの曲との最初の出会いであった分けです。
当時は、音楽ひとつ聞くのにも、こんな苦労をした分けですから、
今の時代とは隔世の感がありますが、逆に言うと、
そのスリル故に、有り難みも大きかったでしょうね。
何でも簡単に手に入る今のような時代には、万事、
有り難みが薄れてしまうように思います。(-_-;)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板