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三度の飯より、音楽が好き!

50闇夜の鮟鱇★:2010/12/20(月) 11:53:13 ID:???0
  ●●●2010年の音楽総評●●●(1/12)

そろそろ、今年も音楽総評の時節になりましたが、
今回は書くことが多過ぎて、うまくまとまるか少し心配です。(^^;)
例によってバロックから始めようと思いますが、
今年は、例のカンタータ36番の評価で少し困っているんですね。
というのも、以前にインテリ乞食をやっていた頃は、地獄のような日々だったので、
辛うじて精神の平衡を保つ上で、バッハのカンタータが必需品だった分けです。

ところが、最近の私は老後の心配もなくなって結構、能天気な毎日ですから、
以前のように重苦しいカンタータばかり聞くことは、なくなってしまったんですね。
その意味で、バッハのカンタータを客観的に評価するのが難しくなった気がします。
こうした音楽評価の問題に関しては、もうどこかに書いたかもしれませんが、
音楽というものは非常に主観的なもので、その点で恋愛と良く似ていますね。

つまり、恋というものも非常に主観的な状態で、
恋している最中には、その人が絶対的に素晴らしいわけですよね。
つまり『こんなに素晴らしい人が世界中を捜しても他にいるだろうか』
と思えないようなら、それは本物の恋とは言えないわけです。
音楽の場合もそれと全く同じで、一つの音楽に夢中になっている時には、
その音楽が絶対的に素晴らしい分けなんですね。


逆に言うと、聞いている最中から『まあまあいい音楽だ』なんて思う音楽は、
そもそも大した音楽ではない、というか二流の音楽に過ぎない分けですね。
ですから、一流の音楽を聞いている最中には、
それを客観的に評価するなんてことは元々、無理がある分けです。
むしろ、一つの音楽を毎日聞いていて、そろそろ飽き始めたかなという頃、
それを客観的に評価するのに最もよい機会が訪れるんですね。

その場合、普通の音楽なら、どんなに好きでも、朝から晩まで聞いていれば、
大体一週間もするといい加減、飽きが来ますよね。
しかし、その点でも、バッハのカンタータというのは少し特殊な音楽で、
毎日毎日聞いていても、飽きるまでに数カ月かかるんですね。
その意味で、このカンタータ36番ももう随分長いこと聞いていますが、
以前のように毎日、朝から晩まで聞くということがなくなってしまったので、
うまく評価できるか自信がなくなってしまった分けです。

因みに、音楽を評価する尺度として、聞き続けて飽きるまでどれ位かかるかとは別に、
暫く聞かずにいた時に、元の感動がどれだけ戻るかという復元力の問題があります。
まあ、私の経験からすると、音楽から受ける衝撃は最初に聞いた時が最も強くて、
復元力である程度元に戻るとしても、最初の衝撃を越えることは先ずありませんが、
最初の衝撃の何割位まで戻るかで、その音楽の価値が決まるような気がします。


ビル・エバンスやキース・ジャレットの音楽が幾ら聞いても飽きないと書いたのも、
正確に言うと、そうした復元力が大きいという意味であって、
逆に言うと、フォークなんかは、そうした復元力が小さいものが多いですね。
つまり、一度聞き飽きたらそれまでみたいな感じですね。
これは多分、その音楽がどれだけ本質的に新しいことをやっているか、
という点に関わっているのではないかという気がします。

さてそれで、36番の評価なんですが……ひょっとすると私の評価では、
これは97番を上回り、45番・80番と共にベスト3に入るんじゃないでしょうか。
その構成は8曲からなりますが、4曲目にコラール風のメロディーがはさまるので、
『ここで終わりかな』と思って聞いていると、5曲目から更に後半が始まる、
という二段構えの構成になっている点が、有名な147番と似ていますね。

ただ、147番の場合、途中に入るのは終曲と同じ曲ですが、
36番は、終曲と別の曲になっている点が異なります。
こうした違いの詳しい事情は、私には良く分かりませんが……。
因みに、140番も途中にコラールと同じメロディーが入りますが、あの場合は、
アレンジが大分違うので『ここで終わり』と錯覚はしないようです。


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