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無差別級

81闇夜の鮟鱇★:2011/06/01(水) 11:15:05 ID:???0
  ●●●大和三山歌1200年の疑問と論争に決着をつける道●●●(1/3)

『書き込み大賞』で専用のスレッドを用意した結果として、
この無差別級のスレッドがようやく空きましたので、暫くの間、
ここを古典講読用の書き込みに使うことにしたいと思います。
で、その古典講読ですが、今年度は万葉集の講読が始まりましたね。

私の知る限り、この放送枠で万葉集を扱うの始めてのような気もしますが、
今回の講師はその話し方にメリハリが効いていて、中々の名演ですね。
今までの私の印象としては、古典の講師というのはどうしても、
眠くなるような話し方をする人が少なく無いですからね。(^^;)

さてそれで早速、本題ですが先日行われた六回目の放送では、
大和三山の歌に関して詳しく触れられていましたね。
その中で、この三山についての長歌をどう解釈するかに関し、
長い間、論争が続いている、という話が耳に残りました。


因みに、長歌というのは短歌が主流として定着する以前に、
万葉時代の日本ではやった古代詩型の一つで、575757……と続くわけですね。
  親魄に逢う蔵書
  http://blogs.yahoo.co.jp/kairouwait08/26707985.html
  香具山は 畝傍を愛しと
  耳成と 相争ひき
  神代より かくにあるらし
  古も しかにあれこそ
  うつせみも 妻を争ふらしき

ここでは『香具山と耳成山が畝傍山を巡って三角関係の争いを繰り広げる』
という大和三山を擬人化した物語が取り扱われている分けですが、
その場合『香具山と耳成山が男で、女の畝傍山を取り合う』という説と、
逆に『香具山と耳成山が女で、男の畝傍山を取り合う』という両説が、
古くからあって、論争の的となっているんだそうです。
その辺の具体的な話としては、例えばこんなサイトが参考になりますね。
  三山歌「雄男志」考
  http://www.ic.daito.ac.jp/~hiyo/soturon/WordFORM.doc

その点では他にも様々な説があるようですが、因みに、つい最近、
私が見た能の演目で『三山(みつやま)』というのがあったんですね。
そこでは何と、香具山が男で耳成山と畝傍山が女という設定でした。
その場合、香具山は最初、二人の女を愛人にして二股を掛けていたんですが、
その内、若い畝傍山にばかり通い、耳成山には行かなくなったんだそうです。


その結果、耳成山は嫉妬に狂い、池に身を投げて死ぬという展開でした。
後は、能の展開の通例として、その耳成山の女が亡霊となって現れ、
畝傍山の亡霊と女の争いを繰り広げますが、上人が霊を弔った結果、
夜明けと共に亡霊は成仏して消える、といった話だったと思います。

まあ、大和三山の三角関係の脚色は色々あり得るということでしょうかね。
で話を元に戻しますが『万葉時代の女は、その後の時代よりずっと強かった』
という観点から、民俗学者などは女性上位的な発想に立ち、ここはあくまで、
『二人の女が一人の男を取り合っている』と考えたいのかもしれません。

ただ、問題は更にあって、この長歌には二つの反歌が続く分けです。
反歌というのは有名な57577の形式で、後に独立して短歌となる分けですね。
  香具山と 耳成山と 闘(あ)ひし時 
      立ちて見に来(こ)し 印南国原(いなみくにはら)
  海神(わたつみ)の 豊旗雲(とよはたぐも)に 入日さし 
      今夜(こよい)の月夜(つくよ) あきらけくこそ


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