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無差別級

120闇夜の鮟鱇★:2013/07/29(月) 11:56:15 ID:???0
  ●●●平家物語で気になった幾つかの問題●●●(1/7)

例の古典講読ですが、去年は平家物語をずっとやっていましたね。
以前には『断絶本』という系統の本を全文講読したことがありますが、
その点、今回の『覚一本』講読は残念ながら抜粋で、
しかもその上に、史実との関連性に重点を置いた内容でしたからね。
文学的な味わいの方は相当、犠牲になっていたように思います。

それで、今年の古典講読もまた平家物語なんですが、
今度は魅力的な人物を中心に取り上げているようですね。
ただ、講師が女性のせいか、武将の華々しい活躍よりも、
女性中心の地味な話になっているのが、少し物足りない気がします。

さて、実を言うと既に去年の講読の段階で、
色々と新たに気づいたことが多かったので、
もっと早く書きたかったんですけどね。
これまた色々な雑用に追われて、書きそびれてしまっていたので、
その分、今回は少し長くなるかもしれません。(^^;)


先ず、最初は例の俊寛の話ですが、去りゆく御赦免船を俊寛が追う場面を、
歌舞伎では足摺の表現までして描くのが、大変に印象的な分けですけどね。
今回の講読では、そうした表現の不自然さに気づかされました。
というのも、俊寛が本気で島から脱出する気なら、
その為の手段は、他に幾らでもあったように思えたからです。

例えば、俊寛たち3人が鬼界ヶ島に流されていた間、実は、
藤原成経の所には、家族から定期的に食料などが送られて来ていて、
3人はそれによって辛うじて、食いつないでいたという話がありましたね。
ですから、俊寛がもし何としてでも島を脱出しようと考えるのなら、
その定期便にもぐり込んで帰ることも、十分にあり得ただろうと思います。

或いは、硫黄を取引する商人船が通う話とか、
付近の小島の漁師が小船をあやつって往来する話もありましたから、
それらの船を使って脱出することも、不可能ではないように思われました。
それなのに、あえて脱出しなかったのは結局、無許可で流刑地を離れた場合、
見つかれば即刻、斬首という事情があったのではないかという気がします。
実際、弟子の有王という人物が一人娘の手紙を届けた時も『有王の船で帰れ』
と書いてあるのを『何も事情が分からない幼さ』と一蹴していますからね。


ですから、問題は船の有無という物理的な要因ではなくて、
都からの御赦免状がないという点に尽きるような気がした分けです。
つまり、真の問題は都から帰還の許可が降りないことであって、
船の調達だけなら、どうにでもなったのではないかということです。
そうした点からすると、歌舞伎のシーンで『船から置き去りにされた俊寛が、
地団駄を踏む』というのも、何かずれている感じがする分けですよね。

他方、俊寛と別れる時の成経が『自分が都に帰ったらなんとかする云々』
と慰める場面も、その後の展開からすると随分、奇妙な感じがしました。
実は、成経自身は都に帰った後、官職に復帰して出世までしたようですが、
一方の俊寛は食うものもなくなり、半ば飢え死にしたみたいな表現でしょ!?
別れ際の言いぐさからすれば、自分が居なくなった後の俊寛の為に、
食料調達の手配位はするのが当たり前ではないか、と思う分けですけどね。

或いは、平家ににらまれるので、それも出来なかったということでしょうか。
それなら、俊寛のみが残されたこと自体、俊寛を飢え死にさせようとする、
清盛の直接的な意図があった、と見るしかないのかもしれませんね。
全体に『どこまでが真相で、どこからが創作かわからない』という点で、
この俊寛の話の信憑性は相当、怪しいように私には思われたのでした。


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