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23匿名さん:2009/01/29(木) 09:43:26
1993年、日本にアジア太平洋地域インフルエンザ・センターが作られた。

それまでアメリカ、イギリス、オーストラリアにしかなかったセンターが
日本に設置されることになったのは、なぜか。

インフルエンザ・ワクチンは、毎年、WHOの専門家会議で、データをもとに今年流行しそうな
インフルエンザを決定し、それに基づいて製薬メーカーがワクチンを作っている。
それまで日本はその元になるアジア各国の膨大なデータを収集し
WHOに送付する仕事だけをやっていた。

担当していた根路銘国昭氏は、これだけの仕事をやってるのに、
日本にインフルエンザ・センターがないのはおかしいとWHOに手紙を書いた。
それに対する返事は
「WHOも国連の安保理と同じで第二次大戦の戦勝国で構成している。
よって日本は入れない。」というものだった。
彼はさらに抗議の手紙を送ったが返事は同じ。
それどころか、WHOに批判的人物として、彼と日本に対し冷淡になったという。

ここで普通の日本人ならどうするだろうか。
なんとか謝罪して、今までどおりの扱いにしてもらおうと努力するか、
そもそも抗議など最初からしないかもしれない。

だが根路銘氏は違った。
なんと、日本が集めていたアジアのデータを1年間、WHOに送るのをやめたのだ。
インフルエンザの大半はアジアから発生するから、そのデータがないと
ワクチンが作れない。WHOは大騒ぎになったという。

そして翌年、根路銘氏にWHO専門家会議への招待状が来た。
その会議で、日本にアジア太平洋地域のインフルエンザ・センターを
作ることが決定され、彼が初代センター長に就任することになった。


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