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日本企業の生き残り作戦

94凡人:2011/11/12(土) 06:56:56
タイ洪水下の日本企業、北関東各社が窮地救う 内外で部品代替
2011/11/12 6:03

 タイの洪水被害に現地拠点を持つ日本企業が頭を抱えるなか、北関東の製造業が「代替生産」などピンチヒッター役を買って出ている。自動車、電機といった大手メーカーにとって部品の供給が止まれば完成品が作れないため、バックアップの要請が絶えない。ピンチを逆手に取って人材養成につなげようという動きもある。水が引かず被害の長期化も予想され、創意工夫する場面は当面続きそうだ。

大古精機はゲージ1500種を代替生産(栃木県さくら市)

 「部品が足りません。どうにかなりませんか」――。10月中旬、自動車部品などの切削加工を手がける野中工業所(栃木県佐野市)の野中修社長は代替生産を依頼された。タイで現地生産する日系メーカーからだった。

 頼まれたのはカーエアコンで冷媒を圧縮するコンプレッサーの外側のアルミ加工。依頼したメーカーはアルミを現地調達し、部品を日本に送っていた。野中工業所は類似の部品を作っていたため声がかかった。

■2勤体制で増産

 同社は佐野市の工場の稼働時間を延ばして対応。通常は昼のみの「1勤」だが、夜勤を含める「2勤」体制にした。野中社長は「最低でも3カ月は続きそうだ。長引けば、来年3月まで仕事があるかもしれない」と話す。

 建設機械などの鋳物部品の伊藤鋳造鉄工所(茨城県東海村)は受注が数%増えた。「今後増える可能性もあり対応していきたい」と話す。自動車電装品製造の河村製作所(日立市)でも生産量が微増しているという。

■海外網使い対応

 取引先の国内生産シフトに合わせる動きもある。ゲージ製造を手がける大古精機(栃木県さくら市)の取引先の精密機器メーカーはタイ生産が不可能になり国内生産へ切り替えた。ゲージは部品の大きさや長さを測り良品か不良品かを判定するもので、年内はゲージの供給を引き受ける見込みという。同社の大古秀子社長は「突然の発注だが、被災した企業の力になりたい」と話す。

 国内だけではなく海外のネットワークを動員するケースもある。自動車や携帯電話などに搭載する精密部品のプレス加工の茨城技研(茨城県北茨城市)は「フィリピンでの代替生産が増える」(堀二十男社長)とみる。セブ島に工場を持つほか、来年1月にはマニラに新工場が完成。まだ受注に至っていないが、今後フィリピンの拠点を活用して対応する考えだ。

 モノの生産だけでなくヒトを受け入れようと試みる企業もある。サンデンはアユタヤ県の生産子会社サンデン・タイランドが水没し操業再開のめどが立っていないという。

 そこで12月初めにも、同社のタイ人技術者17人を日本に呼び、カーエアコンの主力工場である八斗島事業所(群馬県伊勢崎市)で働いてもらうという。現在は就労ビザを申請中。群馬で日本人技術者と交流させ、タイ人技術者の能力向上につなげるねらいだ。

<タイ進出、ここ数年で急増>

 北関東企業とタイの関係は深い。自動車部品ではサンデンのほか、ミツバ、プラスチック成型のキャム(栃木県壬生町)なども現地法人を持つ。回転ずしチェーンの元気寿司はエビを輸入する。人件費が比較的低く親日的で、日系メーカーのサプライチェーン(供給網)も整っている――といった理由が考えられる。

 足利銀行によると、北関東3県の取引先でタイに拠点を持つのは現在約40社。2006年の約20社から5年で倍増した。人件費が高騰する中国から東南アジア諸国にシフトする動きがあるなかでタイ人気は顕著だ。

 群馬銀行の取引先は群馬県内の企業を中心に48社。洪水前の調査では進出を希望する企業も18社あり、タイへの関心は強い。常陽銀行も進出している取引先が約60社あり、増加傾向にある。

 タイ国内でも洪水の被害が少ない地域はあり、「魅力的な生産拠点」(ある製造業)との見方は根強い。ただ「現地進出を検討していたが、今度の件で再考する。インドネシアやベトナムも選択肢だ」(別の製造業)という声もあり、進出先の多様化が予想される。

(宇都宮支局 亀真奈文)


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