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日本企業の生き残り作戦

213凡人:2014/02/08(土) 06:10:15 ID:bwiS95oU0
トヨタ対フォルクスワーゲン 〜2強の激突
新たなチャレンジャーの台頭
2014/02/04 中西孝樹 氏

>>見えたトヨタの背中

 VW、ヒュンダイグループ、ルノー・日産の飛躍の原動力は、トヨタイズムの殻を打ち破った経営システムをベースにしたイノベーションにあるという点で共通している。瞬間的とはいえ、トヨタは2011年4―6月期のグローバル販売台数で、ヒュンダイの後塵を拝する屈辱を味わった。品質問題、東日本大震災によるサプライチェーン寸断が災いしたとはいえ、ひたひたと追い上げてくるヒュンダイを完全にライバルと認識せざるをえない象徴的な出来事であった。

 トヨタの足もとの販売台数は順調に回復を示しているが、トヨタの市場シェアが高い米国、日本、東南アジア市場の回復が牽引しており、戦略的重要地域の市場シェア上昇はまだ勢いがない。四半期ベースで見て、2007年頃にはヒュンダイに対しては2倍、VWに対しても1.5倍の規模を誇ったトヨタであったが、VWは完全にトヨタと拮抗するライバルとなり、ヒュンダイは約8割程度まで差を詰めた。トヨタが世界販売ナンバーワンに返り咲いたことは事実であるが、格差ギャップは著しく縮小し、トヨタの相対的優位性の後退と世界競争激化の構図が見える。

>>主役の交代か

 「何が起こったのか?」「安っぽいインテリア、騒音がうるさい、ブレーキ制動距離が長い」――。米国の消費者団体が発行するコンシューマーレポート(2011年9月号)がホンダの新型「シビック」を酷評し、カテゴリーで最下位から2番目の厳しい採点を付けた。「シビック」に代わって推奨リストに加えられたのはヒュンダイの「エラントラ」であった。米国市場における日本ブランドの落日、韓国ブランドの台頭を如実にあらわした出来事として記憶に新しい。コンシューマーレポートの評価に偏りがあり、厳しすぎるという反論もあったが、負け惜しみをいっても始まらない。ホンダが「シビック」の新車開発で誤りがあったことは火を見るよりも明らかであり、ヒュンダイのクルマづくりの実力が日本車と同等水準に達したことも疑いのない事実であろう。

 ホンダは悪夢を見つづけた。東日本大震災で栃木の新車開発センターを失っただけではなく、地震で壊滅的なダメージを受けた茨城県のルネサス那珂工場製マイクロチップを100パーセント集中購買する最初のクルマが新型「シビック」であった。この結果、「シビック」は長期にわたって生産の回復が遅れることになる。「シビック」はもともと2010年9月に新型への切り替えを予定し、2008年にデザインをフリーズした。経済環境が悪化した米国市場変化に対応するために小型化とコストダウンの設計変更を実施し、生産開始を6カ月遅らせたことが地震のタイミングにぶつかった。必死の思いで生産再開に漕ぎ着けたものの、設計変更が裏目にでて先述の酷評の結果を招いたのである。

 ホンダの「シビック」を筆頭に、燃費性能に優れる日本車は米国市場で2008年までは行列をつくりながら飛ぶように売れていた。当時は原油相場高騰の最中にあり、米国のガソリン価格はガロンあたり4ドルを大きく超えていた。生きるために走行距離を削れない米国消費者は、生活防衛をするために保有車両の燃費改善を我先に進めなければならなくなった。このバブルが日本メーカーの経営陣に油断を生み出してしまった。売れ筋商品はそれほど手を加えなくても人気があるなら、投資の矛先は大型車や高級車に向かう。この間隙をついて韓国ブランドは米国市場を戦略的に攻め込んできたのである。


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