したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

日本企業の生き残り作戦

186凡人:2012/12/14(金) 09:35:08 ID:Gx2wD1C60
ソニー再興の条件 新興国、売上高5割超へ
2011年09月21日 日経新聞13面

消費者向け、シフト急ぐ

ソニーのトップにパワード・ストリンガー会長兼社長が就任してから6年余り。国内外にあるテレビ工場の売却など固定費削減を柱とする構造改革は進んだが、消費者から見てソニーの存在感が高まったとは言い難い。

世代交代をにらみ、仕上げの段階に入ったストリンガー氏の改革。その成果と課題を踏まえ、ソニー再興の条件を探る。

ロシアで存在感 “ロシアの秋葉原”と呼ばれるモスクワの電気街「ガルブーシュカ」。入り口付近に差し掛かると長さが50メートル以上もあるソニーの巨大看板が目に飛び込んでくる。

小型店舗が立ち並ぶ一角に足を踏み入れれば、目立つのはパソコン「VAIO」やテレビ「ブラビア」の新製品やポスター。韓国メーカーの商品も並ぶが、ソニー製品だけを扱う店舗も多い。

ある店の従業員は「15歳の少年が30万円もするVAIOの新モデルを買っていったよ」と笑顔で話す。ソニーの直営店にはプロカメラマンのスタッフが常駐。来店客が愛用するソーニーの一眼カメラのレンズの使い方を熱心に尋ねていた。

ソニーはロシアで1980年代から放送機器を販売。91年のソ連崩壊後はいち早くテレビなど消費者向け製品も売り出し、他社に先行してきた。小型デジタルカメラやゲーム機ではシェア1位。

パソコンは政府高官や富裕層が「VAIO」を愛用し、平均価格は他社に比べ5割も高いという。今でも計約800人の社員や販促の契約社員が足しげく家電量販店を回り、消費者の目につきやすい売り場の”一等地”の確保に精を出す。

ロシアに計8年駐在する日比賢一郎ソニーCIS社長は「できるだけ安値競争を避け、ブランドを大事にすることで利益率を高めている」と胸を張る。

ソーニーの存在感が大きい新興国はロシアだけではない。インドでは薄型テレビ販売で韓国勢を抑えてトップを走る。子会社のソニー・ピクヂャーズエンタテインメントが手がけるテレビ向け番組放送も視聴率1位。

「映画などソフトの知名度をハードの拡販につなげている」(ストリンガー氏) 両国に共通するのはいち早く市場開拓に手を付け、ソフトとハードを併せ持つソニーの特色をブランドイメージに巧みに結びつけている点
だ。

市場が成熟し価格が競争の中心になった先進国の事業は、ソニーの業績の重荷になっている。ストリンガー氏の会長就任前の2005年3月期の地域別利益は日米欧で838億円を稼ぎ、その他地域は585億円だった。

先進国は赤字

10年3月期にはその他地域の黒字が1214億円へ拡大したが、日米欧は542億円の赤字になった。「先進国の経営資源を思い切って絞り、ブランドカが強い新興国に大胆にシフトすべきだ」(証券アナリスト)との指摘は多い。

「人員は足りているか」。海外販売マーケティング担当の鹿野清業務執行役員SVPは新興国の現地法人トップに頻繁に問いかける。

全世界の社員数は11年3月末で約16万8200人と3年ぶりに増えた。欧米や日本を減らす一方、新興国で増員しているため人件費は下かっているという。「減らすのは社員数ではなく固定費」(鹿野SVP)。「新興国シフトに急速にかじを切る」ことで質的な転換を急ぐ。

ソニーの消費者向け製品の地域別売上高は、09年度に日米欧を除く地域が34%だったが、11年度はこれを43%まで高める。12年度には50%以上まで引き上げ、先進国と新興国の売上高比率を逆転させる計画だ。

ソニーは世界約140力国で事業展開し、海外24の販社のトップの半数は外国人。計38種類の通貨の決済に対応するなどノウハウも豊富だ。日本での新卒採用は13年に約3割を外国人にする。「海外の経営幹部を早くから育成する」 (岸本治グローバル人材開発部門長)取り組みも強化する。

新興国ではサムスン電子なども販路拡大を急ピッチで進め、米アップルの製品は地域を問わず消費者の支持を伸ばしている。高いブランドカを生かしシェア争いで先頭集団を走るソニー。

韓国勢などに切り崩された先進国の教訓を生かし、世界市場での反転攻勢につなげることができるか。その戦略にソーニーの将来がかかっている。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板