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アメリカってどうよ
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(2)放映される裁判 すべては透明性のため
2011.5.19 00:08
日本の裁判員裁判には厳しい守秘義務がある。裁判員は事実認定や量刑を話し合う評議の内容を口外してはならない。新聞記者でも評議の秘密にかかわる内容を原則裁判員から取材できないが、米国ではどうなのか。
2月中旬の夕刻。ロサンゼルスのコーヒーショップで、地元紙「デイリーニュース」の司法担当、C・J・リン記者(25)と会った。はつらつとした中国系米国人の女性だ。守秘義務について尋ねると、意外なことを口にした。
「裁判が終われば、評議のことはすべて書けるわ」
実際、彼女は2009年8月、ルイジアナ州ニューオリンズでラップ歌手が人を射殺したとして起訴された事件の陪審裁判を取材した際、有罪評決を下した評議室内で起きた“事件”をスクープした。
陪審員の女性の1人が法廷で泣いたり吐いたりしていたため、他の陪審員らに取材を試みたという。そして、無罪と主張した女性を他の陪審員が脅し、評決に影響を与えたという事実を突き止めたのだ。
記事には取材協力者の陪審員の実名まで掲載されていた。「日本では考えられない」と驚く私に、リン記者は「裁判の過程はすべて公開されるべきよ」とこともなげに断言した。
米国司法管理局によると、陪審員にも評議前に心証を左右されないための制約がある。評議に入るまでは陪審員同士で事件について話すことが禁じられている。かつては外部との接触を断つため、評決までホテルに缶詰にされたほど。だが評決後の制約はなく、体験談を出版することもできる。すべては「透明性を高めるため」という。
確かに米国の裁判はあらゆる局面で公開度が高い。例えば日本では裁判員の選任手続きは関係者だけで行われるが、米国陪審ではだれでも傍聴できるのだ。
実際、私が傍聴したときに陪審員の候補者が「息子が強盗罪で1年服役した」「私は容疑者になったことがある」と犯歴などを告白していて驚いた。市民の側も情報公開への許容性が高いのかもしれない。
裁判長の判断によっては裁判がテレビ中継されることもある。1994年、元妻とその友人を殺害した罪に問われたアメリカンフットボールの元スター選手、O・J・シンプソン元被告の裁判は放映され、高視聴率を記録した。ある弁護士は「刑事裁判はすべて公開すべきだから、法廷に入れない人のために放映することは大事だ」と話した。
死刑の執行さえも公開される米国。徹底した情報公開は、国家権力を監視するという米国の陪審裁判の目的意識と強く関係しているのだろう。
日本の裁判員制度は、制度開始後3年となる来年5月以降に見直しが検討される予定になっている。有効な見直しが行われるためには、裁判員経験者が自由に問題点を指摘し、議論や批判ができるよう守秘義務を緩和すべきだし、非公開の手続きを極力少なくした方がいい。そう実感した。 (加納裕子)
■裁判員の守秘義務 日本の裁判員法では、評議の秘密や裁判員としての職務上知り得た秘密を漏らすことが禁じられている。具体的には評議の経過、裁判員や裁判官が述べた意見、評決の際の多数決の人数などのほか、記録から知った事件関係者のプライバシーや裁判員の名前などが含まれる。違反者には6月以下の懲役か50万円以下の罰金が科される。
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