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ココだけじゃね?

141名無しさん:2015/02/26(木) 03:59:01
船曳さんによると、日本人論ブームの第1期は日清・日露戦争の富国強兵の時期の
「武士道」(新渡戸稲造著)や「代表的日本人」(内村鑑三著)など。
西洋の先進国と比較し、日本をポジティブに評価しようとした外向きの時代だ。
第2期は29年世界恐慌から開戦ごろまで。
九鬼周造の「『いき』の構造」など「日本は非西洋である」を前提に日本の伝統に価値を求めた内向的な時代。

◇出版側「自主規制」も

 第3期は敗戦から経済復興までの半世紀。
「『菊と刀』から『ジャパン・アズ・ナンバーワン』まで、
右肩上がりでも『これでいいのか』という不安を背景に、長く日本人論が読まれてきた」
と船曳さんは言う。
「今回は第2期に似ている。第2期の不安の相手は西洋だったが、
今は中国や韓国を意識している点が特徴。人口減など将来に不安を抱えた日本人が
未来に明るいものが見えないゆえに、古来の伝統や西洋人からの評価に価値や癒やしを求め、
日本人、ひいては自分自身のアイデンティティーを守ろうとしているのでは」と分析する。

 一方、このブームは出版現場に影を落としているようだ。

中堅出版社の編集者は「売れる売れないだけでなくイデオロギー面でも自粛ムードが漂う。
安倍晋三政権批判や、中国や韓国に好意的な本の企画が『反日』出版社というレッテル貼りを恐れて通らない。
ジワジワと自主規制が広がっている」。

サブカルチャーをけん引する太田出版の前社長で、今は生活クラブ運動系シンクタンク「市民セクター政策機構」で
隔月雑誌「社会運動」を編集する高瀬幸途さんは、「批判的な知性こそが90年ごろまでの出版文化の背骨を支えてきた。
しかし今は自国に批判的な言説は読者に嫌われる。編集者は広告代理店のようにデータ分析し、手を替え品を替え売れ筋を狙う。
結果、肯定的言説の本があふれ、編集者も読者もそこに溺れている」と語る。
日本礼賛本を「自己啓発本の変種。不安な時代に自己否定的にならず、自己肯定するための実用ツール」と見る高瀬さん、
「本は本来、内面の反省を迫る存在だったはずなのに」と懸念する。
 船曳さんからはこんな一言も。「適度なお国自慢は望ましいが、
『いいことだらけ』とか『世界で一番』とか、他国を見下すところまで行くと、
排他的になり、社会は劣化する。自国の首を絞めます」

 日本を礼賛し過ぎて、自国の足を引っ張ったのでは笑えない。


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