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占領軍の性犯罪に被占領国はどう対処しましょうか

587ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2003/12/22(月) 01:05
「生贄の論理」「共同体の安定」ですが、私は何しろ典型的な日本人なものですから、「共同体の安定」は非常に重要だと考えています。
三毛猫ナナ氏の感覚では、近代・欧州で発達した個人主義は先進的なもので、日本的な集団主義は「遅れた、古典的な、そして野蛮な」ものに見えるのでしょうね。
あなたが個人主義を掲げて、それで「細胞一個」で生きていけるなら、あなたがその選択肢を選ぶことを別に咎める人はいないでしょう。
ただ、その選択肢が全体に対しても同意を得られるかどうかは別でしょうね。

執筆業(コミックは集団作業なので除外。ここでは主に文字系を指す)や、ごく小さい単位で行われる文系の研究者であれば、「自分一人で名を挙げる」や「自分一人の単位で働く」ということは容易でしょう。
であるが故に、個人主義を「先進的」として奉戴する人は、言論人・文化人・研究者など、「一人でやれる商売」に従事しているのではありませんか?
農作業などの第一次産業、加工業などの第二次産業の多くは、作業や流通には多くの人手が必要です。流通に基盤を置く第三次産業も同様ですね。その仕事をする上で、関わる人間の数がべらぼうに多い。
そういう「職業環境」で生計を立てている人は、「文筆業」や「論文執筆業」の人より遙かに人数が多いのは、疑うべくもありません(計測してみないとわからない、ということはまああり得ないでしょうな(笑))。
そして、そういう「多人数の共同作業」に従事している大多数の就労者にとって、「集団の安定」「共同体の安定」というのは、ときには「個人の尊重」を上回りさえします。
なぜか。
そうした職業上の集団/共同体というのは、様々な収益/利益を巡る運命共同体でもあるからです。自分の浮沈を一人で決められる商売と違うところはそこです。

とすると、「個人を尊重することで、共同体全体が不利益を被る」場合と、「個人を抑止/制限することで、共同体が利益(報酬/収益の他に精神的安定も含む)が得られる」場合、運命共同体的な性格を持つ職業集団は後者を選択します。
これは野蛮(=ナナ氏が言うところの原始共同体は、これを指してるんでしょ?)だからではありません。

論文書きを仕事にしている人にはわかりにくいかもしれませんが、日本の社会は職能者の集団作業の円滑化によって機能しています。
その意味で、「共同体の安定」が「個人の尊重」を上回るのは、その職業環境の必要から起きていることです。もしこれを悪だというなら、「必要悪」であって、捨て去ることは不可能です。

ナナ氏が「個人の尊重(=基本的人権を最優先事項に置く)」を念頭に置いて意見を述べているのは、ナナ氏が「集団で行う職業に就いていない(就いた経験がないか、就いていけなかった)」から出てきた考えだとすれば、それはごく自然なことだと思います。
私が「集団の安定(=共同体の全体の利益のために、個人は時に抑止される)」という考えを持つのは、これは職業上の経験がそういう考えを呼び起こしているわけです。違いはその差です。
「個人の能力で個人の収益をひねり出す」「個人の権利を絶対保障させなければならない」という権利意識のナナ氏と、「共同体の安定が、高い収益を生む」「共同体の安定のためには、制限を受ける場合もやむを得ない」と考える私の差異は、そうした「実生活のバックボーン」の違いから生まれたものと考えることができます。

ここまでの意見を口汚く要約すると「猫。おまえ、世間知らず」になってしまいますが、「世間知らずだからダメ」と言ってるわけではなく、「あなたの考えは世間では一般的ではありません。世間をもう少し知ってください」とお願いしたいと。そういうことです。




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