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★3 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2326/1206373019/l50
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市財政課長、かまれる=演歌男逮捕−埼玉県羽生市
6月10日12時1分配信 時事通信
大声で演歌を歌っているのを埼玉県羽生市の企画財政部財政課長(51)に注意され、胸をかみつきけがを負わせたとして、県警羽生署は9日、公務執行妨害と傷害の現行犯で同市の無職岩崎隆一容疑者(66)を逮捕した。
調べによると、岩崎容疑者は9日午後4時ごろから市役所玄関前でテープレコーダーをかけ、大声で演歌を歌っていた。これを見た財政課長が注意したところ、同容疑者は課長の顔をなめるしぐさを見せた。課長がのけぞったすきに、いきなりワイシャツの上から右乳首のやや上をかみついた。血は出なかった。
課長は「歯型が今でも残っているし、かなり痛かった。数秒間、かんだまま離れなかった」と話している。
岩崎容疑者は近くの公園や広場で歌う姿が頻繁に目撃されており、付近住民からは「ギターおじさん」と呼ばれていた。
※よく歌っていた曲は、ああ上野駅とのこと(フジテレビ)
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<NHK>子会社4社を2社に統合へ 09年4月から
6月10日20時47分配信 毎日新聞
NHKの溝口明秀理事は10日の参院総務委員会で、来年4月から子会社4社を2社に統合する方針を明らかにした。報道業務強化のため日本文字放送とNHK情報ネットワークを、事務効率化のためNHKオフィス企画とNHK共同ビジネスを、それぞれ合併する。これによりNHKの関連団体数は27団体となる。
また同日、子会社・関連会社25社を含めた07年度連結決算を発表した。受信料収入は伸びたもののテキスト販売などの子会社の独自事業が落ち込み、売上高に当たる経常事業収入は7371億円(前年度比1億円増)と微増。一方、経費節減で営業費用を圧縮したため、当期純利益に当たる事業収支差金は394億円(同133億円増)となり、4年ぶりの増収増益となった。
NHK受信料:不払いで、6世帯に督促の申し立て−−きょう、NHK広島 /広島
NHK広島放送局(中区)は8日、受信料不払いを続けている県内6世帯について、広島と可部の両簡易裁判所に支払い督促の申し立てを9日から行うと発表した。支払い督促の法的手続きは中国地方で初めて。
県内で、受信料滞納者は3万4000世帯(今年3月末)。昨年10月、その中から無作為抽出した130世帯に支払い督促をした。さらに3月、それでも未払いの14世帯に最終通知を発送した。しかし、6世帯が何度督促しても支払いなどに応じないので法的手続きの開始を決めた。
6世帯の平均滞納金額は約7万6000円で、最高額は8万3700円。最長期間は5年だという。【矢追健介】
毎日新聞 2008年5月9日 地方版
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事件・事故:スロット無許可設置の疑いで男女逮捕 /鳥取
鳥取署は7日、鳥取市田島、レンタルビデオ会社役員、野村紀子(51)と、同市吉岡温泉町の同社社員、奥田佑一(31)両容疑者を風営法違反(無許可営業)容疑で逮捕した。調べでは、両容疑者は5月1日から今月7日、同市田島のレンタルビデオ店「ネプチューン田島店」に無許可でスロットマシン30台を設置し、不特定多数に利用させた疑い。2人とも容疑を認めているという。
毎日新聞 2008年6月10日 地方版
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傷害:交際相手の男性、包丁で刺し逃走 容疑で女逮捕−−米子署 /鳥取
7日午後11時20分ごろ、米子市奈喜良の住宅で、住人の女が交際中の市内の農業の男性(37)と口論になり、刺し身包丁で男性の背中など刺した。男性の届けを受けた米子署の署員が8日朝、同市内を逃走していた自営業、増原朋子容疑者(39)を傷害容疑で逮捕した。2人は酒を飲んでいて口論になったという。【宇多川はるか】
毎日新聞 2008年6月10日 地方版
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恐喝・傷害:容疑で愛知の男を逮捕−−米子署 /鳥取
米子署は6日、愛知県春日井市下屋敷町の会社員、足利健太容疑者(23)を恐喝と傷害容疑で逮捕した。
調べでは、足利容疑者は06年7月20日夜、米子市車尾で乗用車に乗っていた顔見知りの男性工員(22)と境港市内の派遣社員の男性(22)に因縁をつけ、男性工員の顔を殴って車に乗り込んだ。車を境港市内に移動させ、再び男性工員を殴って5日間のけがをさせた上、派遣社員に「車を取られるか、30万円を出すか選べ」などと言って車(100万円相当)を脅し取った疑い。
同署は足利容疑者を指名手配。愛知県内にいることが分かり逮捕した。
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
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鉄道トラブル:特急やくも車内で白煙 江府で緊急停止 /鳥取
6日午後3時50分ごろ、江府町のJR伯備線の江尾−武庫駅間を走っていた出雲市発岡山行き「特急やくも22号」(6両編成)の4両目で白煙が発生。客がボタンを押して車内警報を鳴らしたため緊急停止した。乗務員が点検したが、異常はなかった。特急は日野町の根雨駅まで走り、乗客62人は後続の「特急やくも22号」に乗り換えた。けが人はいなかった。
米子支社によると、車両内に白煙がうっすら漂っていたが、原因などは不明。米子市にある後藤総合車両所に回送し、調べている。【小松原弘人】
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
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大内建設:負債総額4億2000万円、倒産 /鳥取
鳥取市吉方温泉1の大内建設(岡田功一社長)が5日、鳥取地裁に自己破産を申し立てた。負債総額は約4億2000万円に上るという。
信用調査会社、帝国データバンク鳥取支店によると、同社は1947年創業で主に建設工事を手掛けていた。ピーク時の02年6月期には年商が約11億2000万円あったが、建築需要の低迷や公共工事の減少から07年6月期は年商約4億7000万円にまで落ち込んでいたという。【遠藤浩二】
毎日新聞 2008年6月6日 地方版
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採血器具使い回し:27医療機関で 針は交換、被害報告なし−−県調査 /鳥取
県は4日、県内27医療機関が糖尿病患者のための採血器具を使い回していたと発表した。針は使用後に廃棄されたが、皮膚に接するキャップ部分がそのままだった。厚生労働省は06年、この器具の使い回しを禁じる通知を出していた。藤井秀樹・県福祉保健部次長は「針は交換されており、肝炎ウイルスなどに感染する可能性は低い」と話している。被害は報告されていない。
国立・鳥取医療センター(鳥取市)▽鳥取生協病院(同)▽日南病院(日南町)▽高島病院(米子市)など県内8市町の8病院と19診療所で使い回しがあった。いずれも現在は使用を中止しているという。
採血器具は血糖値の簡易測定に使うもの。キャップ部分が交換できない個人向けの器具を使い回さないよう厚労省が通知していた。県も各病院や県医師会、保健所などに通知したが、周知が不十分だった。
県は、島根県の使い回しの問題を受け、先月25日から468医療機関を対象に取り扱い状況の調査を実施。自己申告のあった医療機関の現地調査を行っていた。
県は同日、相談窓口を設置。県医療指導課(0857・26・7189)や各総合事務所の福祉保健局で受け付ける。【小島健志】
毎日新聞 2008年6月5日 地方版
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事件・事故:競売入札妨害容疑で組員逮捕 /鳥取
鳥取署は5日、鳥取市吉成の山口組大同会組員、片桐三四郎容疑者(55)を競売入札妨害容疑で逮捕した。調べでは、片桐容疑者は昨年6月から11月にかけて、鳥取地裁から差し押さえられ競売にかけられていた自宅兼事務所の前に街宣車を止めるなどして暴力団事務所であることを誇示し、入札を妨害した疑い。
毎日新聞 2008年6月6日 地方版
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事件・事故:強要容疑で会社役員ら3人逮捕 /鳥取
米子署は4日、松江市西忌部町の会社役員、岡田春光容疑者(58)ら3人を強要容疑で逮捕した。調べでは、岡田容疑者らは今年3月31日、米子市内の31歳男性が経営する建設会社事務所で、この会社に派遣している社員の翌月分の給与を支払うとの約束を取り付けるため、大声を出して男性を脅したり、長時間にわたって取り囲んだりして念書を書かせた疑い。同署は、背後で暴力団が関与しているとみて調べている。
毎日新聞 2008年6月6日 地方版
http://mainichi.jp/area/tottori/archive/news/2008/06/06/20080606ddlk31040595000c.html
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集団食中毒:関金の国民宿舎で17人症状 /鳥取
倉吉市関金町金宿の国民宿舎「グリーンスコーレせきがね」で宿泊客ら17人の集団食中毒が発生したと県中部総合事務所生活安全課が3日夜、発表した。ノロウイルスが原因とみられる。
症状を訴えたのは岡山県のサッカースクールの中学生を含む宿泊客13人と従業員4人。生徒らは、先月24日から1泊し、帰宅後の同26日から下痢や吐き気の症状を訴えた。また、宿泊客のうち県内の60代の男性が入院したが、すでに退院。17人とも快方に向かっているという。
県は、宿舎を運営する「レパスト」(西剛平社長)に7日まで5日間の営業停止を命じた。【武内彩】
毎日新聞 2008年6月5日 地方版
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事件・事故:レジから6万円盗んだ疑いで女を逮捕 /鳥取
米子署は1日、米子市陽田町、飲食店従業員、香川雅容疑者(21)を窃盗容疑で逮捕した。調べでは、香川容疑者は2月11〜12日、アルバイト先の同市淀江町内のコンビニのレジから現金6万円を盗んだ疑い。調べに対し、容疑を認めているという。
毎日新聞 2008年6月2日 地方版
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事件・事故:風営法違反容疑で飲食店経営者逮捕 /鳥取
鳥取署は31日、18歳未満の少女をホステスとして働かせていたとして鳥取市弥生町の飲食店「Ayumu」の経営者で、同市富安2の村島美代子容疑者(39)を風営法違反(年少者使用)容疑で逮捕した。同署の調べでは、村島容疑者は30日午後10時ごろから、店内で少女(17)に接客させた疑い。村島容疑者は、容疑を認めているという。
毎日新聞 2008年6月1日 地方版
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事件・事故:鳥取市馬場で倉庫全焼 /鳥取
2日午後1時ごろ、鳥取市馬場の空調工事会社「ジェイエスエス」の倉庫から出火。平屋のプレハブ倉庫約72平方メートルを全焼した。けが人はいなかった。鳥取署は、倉庫に隣接する焼却炉から火が燃え移ったとみて調べている。
毎日新聞 2008年6月3日 地方版
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事件・事故:強要容疑で組員逮捕 /鳥取
鳥取署は2日、鳥取市立川町5、山口組系暴力団組員、米山健志容疑者(30)を強要容疑で逮捕した。調べでは、米山容疑者は昨年7月、アルバイト店員の25歳男性に「わしは組長付きだ。養子縁組してサラ金に行ってくれ」と脅し、同市役所に養子縁組届出用紙を提出させた疑い。届出は受理され男性の姓は変わったが、消費者金融からはまだ金を借りていなかったという。
毎日新聞 2008年6月3日 地方版
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アエル破綻:被害者救済110番 県司法書士会が無料相談 /鳥取
県司法書士会は8日、経営破綻(はたん)した「アエル」から融資を受けたことがある人を対象に「アエル被害者救済110番」を開き、電話や面談による無料相談に乗る。
アエル(旧ナイス、旧日立信販)は全国展開している準大手の消費者金融。県内では鳥取市と米子市に各1店あった。上限金利を超える金利で返済し、過払い金が生じた借り主は30日までに東京地裁に届け出る必要がある。
電話相談は8日午前9時〜午後3時。県東部は県司法書士会館(0857・24・7024)▽県中部は小椋義孝事務所(同27・4166)▽県西部は中井健夫事務所(同27・4168)。面談は事前予約が必要。予約は県司法書士会(同24・7013)へ。【遠藤浩二】
毎日新聞 2008年6月4日 地方版
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事件・事故:無免許ひき逃げの容疑で男を逮捕 /鳥取
2日午後5時30分ごろ、米子市東福原2の県道交差点で、右折待ちの50代女性の軽自動車に後続の軽自動車が追突し、そのまま逃走した。女性は首に軽傷。
米子署は3日午前0時ごろ、目撃情報などから同市皆生温泉4のパート従業員、田中英治容疑者(32)を割り出し、自動車運転過失傷害などの容疑で逮捕した。調べでは、田中容疑者は無車検、無免許で、発覚を恐れて逃げたと供述しているという。
毎日新聞 2008年6月4日 地方版
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集団食中毒:関金の国民宿舎で17人症状 /鳥取
倉吉市関金町金宿の国民宿舎「グリーンスコーレせきがね」で宿泊客ら17人の集団食中毒が発生したと県中部総合事務所生活安全課が3日夜、発表した。ノロウイルスが原因とみられる。
症状を訴えたのは岡山県のサッカースクールの中学生を含む宿泊客13人と従業員4人。生徒らは、先月24日から1泊し、帰宅後の同26日から下痢や吐き気の症状を訴えた。また、宿泊客のうち県内の60代の男性が入院したが、すでに退院。17人とも快方に向かっているという。
県は、宿舎を運営する「レパスト」(西剛平社長)に7日まで5日間の営業停止を命じた。【武内彩】
毎日新聞 2008年6月5日 地方版
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万翠楼:三朝温泉の老舗旅館が自己破産 負債32億円、新館が裏目 /鳥取
三朝温泉(三朝町三朝)の老舗旅館「万翠楼」(大岩勇一郎社長)が2日、鳥取地裁に自己破産を申し立て、地裁は同日、破産手続きの開始を決定した。負債総額は約32億2000万円にのぼるという。
代理人の倉吉ひかり法律事務所によると、旅館の経営は、和歌山県那智勝浦町の「勝浦御苑」が引き継ぎ、従業員88人も再雇用される。勝浦御苑は、65年に勝浦温泉で旅館を創業した。
万翠楼は38年に温泉街の中心地に創業。料理にも定評があり、96年のピーク時は年間約15億円の売り上げがあった。93年に約20億円(東京商工リサーチ調べ)を投じて新館建設に踏み切ったが、これが裏目に。景気悪化で宿泊客が減少し、返済のめどが立たなくなったという。
債権者説明会は3日午後3時半、倉吉市駄経寺町の倉吉未来中心小ホールで開かれる。【武内彩】
毎日新聞 2008年6月3日 地方版
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益田・トンネル工事のヒ素検出:中止の工事再開へ /島根
益田市の国道488号トンネル工事現場(益田市長沢町)から基準値を超えるヒ素が検出された問題で、県は9日、検出された自然由来のヒ素への対応が決まったため、10日から工事を再開すると発表した。この影響で、工事は約4カ月にわたって中断し、工期終了は来年10月にずれ込む予定。今回のトンネル工事でのヒ素問題を受け、県では、公共工事におけるヒ素に関する対応策の策定を行っている。
県道路建設課によると、トンネルは全長1038メートル。昨年3月から開始し、すでに大半を掘削している。その後の調査で、搬出した9カ所の残土から、基準値を超えるヒ素が溶出したことが判明。県は、「人体へ即座に影響を及ぼすレベルではない」としながらも、対応を検討してきた。
県では今年8月から、残土搬出先におけるヒ素対策工事を実施。濃度に応じて、ヒ素が溶け出さないための措置や、覆土による飛散防止措置を行う。その後は少なくとも2年間にわたって、年4回のモニタリングを実施することとした。【小坂剛志】
毎日新聞 2008年6月10日 地方版
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松江・ホテル硫化水素事故:説明の配管室には建築廃材なし 東横が処理計画案 /島根
松江市のホテル「東横イン松江駅前」の地下配管室で硫化水素が発生した問題で、県廃棄物対策課は9日、建築廃材を投棄した「東横システム電建」が投棄したと説明した一方の地下配管室には廃棄物がないことを確認した。これで、廃棄物が残るのは三つの地下配管室となった。また、同日、東横システム電建が処理対策計画案を松江保健所に提出した。
6日には、埼玉県環境科学国際センターが硫化水素が発生した地下配管室を調査。濃い灰色の汚泥から30ppmを超過する硫化水素を検出、黒色の汚水からも少量の硫化水素が確認された。ほかの二つの廃材が投棄された地下配管室から硫化水素は検出されていない。県は、専門家からの知見を踏まえて、安全第一に作業を指導するという。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月10日 地方版
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食の知っ得講座:食品安全の基礎知識学ぶ 主婦ら熱心にメモ−−大田 /島根
「この食べ物は安全?」「この表示は信用できる?」など、食生活の安心と安全のため、基礎知識を学ぶ「食の知っ得講座」が9日、大田市久利町の久利公民館であった。
中国四国農政局が、希望があった各地域に職員を派遣している出前講座。この日は「よく分かる食品安全」と「農薬に関する安全性の確保について」の2講座があり、同町の主婦ら約20人が熱心に耳を傾けメモを取った。
食品安全では、「絶対安全な食品は存在しない」とし、ジャガイモのソラニンやトマトのトマチンなど、食品自体に有害成分が含まれていることや、加工や流通時に細菌などが汚染する可能性があることなどを紹介。また、農産物を安定供給するためには農薬が必要不可欠で、製造や輸入、残留農薬の基準などは法律で安全性が確保されているなどの説明があった。
中国産冷凍ギョーザ問題など、食に関する関心が高まり、県西部の「知っ得講座」を担当する島根農政事務所地域第1課によると、既に30件を超える予約が入っているという。対象は、公民館のほかPTAなど10人程度のグループ。県内の講座申し込み・問い合わせは同事務所消費生活課(0852・24・7311)。【船津健一】
毎日新聞 2008年6月10日 地方版
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事件・事故:自転車の73歳、はねられ死亡 /島根
7日午後9時25分ごろ、松江市西津田6の国道9号で、東出雲町出雲郷の会社員、岸本浩一さん(38)運転の乗用車が、道路の左側を自転車に乗って走っていた同市浜乃木1の自営業、前田実さん(73)をはねた。前田さんは全身を強く打ち、約3時間後に死亡した。調べでは、現場は直線道路。詳しい事故原因を調べている。岸本さんは通勤途中だった。(松江署調べ)
毎日新聞 2008年6月10日 地方版
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採血器具使い回し:安来市立病院、県に報告せず /島根
安来市立病院(永松力院長)は7日、採血器具を複数患者に使い回していたと発表した。県の調査時には報告していなかった。県内の医療機関で使い回しが発覚した後も使い続け、今月2日に看護師が使い回しに気付いた。永松院長は「周知方法、職員の認識不足、調査の徹底不足が要因。申し訳ない」と、謝罪した。
06年7月から、同病院療養病棟の糖尿病患者14人に、針は交換し、皮膚にふれる部分はアルコール消毒して使用していた。そのうち1人はB型肝炎ウイルスを保有していた。患者には検査を実施する。
永松院長によると、06年3月の厚生労働省の使用禁止の通知を、同病院は把握しており、対策会議や巡回で、使用しないよう徹底していたつもりだったという。「どこから病棟に持ち込まれたのか不明」と話している。
また、県の調査時、療養病棟のみ調査を現場でせず、口答で済ませていた。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月8日 地方版
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採血器具使い回し:県立大、実習で 健康被害の報告なし /島根
県立大短期大学部松江キャンパス(松江市浜乃木7)は6日、栄養学の実習で、採血器具のキャップなどを複数の学生が使っていたと発表した。針は交換し、キャップなどをアルコール消毒して、実習を受けた在学生と卒業生計431人が使用していたという。健康被害は報告されていない。
県立大によると、採血器具は、厚生労働省が同一器具の複数患者への使用禁止の通知を出した2006年より前の1998年ごろ購入した。業者や医師免許をもつ非常勤講師からは、複数使用禁止の説明はなく、器具にはシールもなかったという。
食前と食後の血糖値の変化を知るための栄養学の授業で使い、学生4人で一つの器具を使った。奥野元子・県立大健康栄養学科長は「禁止は知らなかった。認識が甘かった」と話した。在学生は健康診断などで被害がないことを確認、卒業生には資料を送り、相談を受け付ける。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
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ワニガメ:体長30センチ、浜田の市道で捕獲 /島根
5日午後1時40分ごろ、浜田市三隅町岡見の市道で、付近に住む女性(76)が道路の真ん中にいる珍しいカメを発見。つついてみると、かみつくような格好をしたため危険を感じ、警察に通報した。カメは駆けつけた浜田署員らによって捕獲された。
浜田市や浜田保健所が専門家に確認したところ、北米原産のワニガメ(カミツキガメ科)であることが判明。体長は約30センチ。浜田保健所で保護されている。
ワニガメを飼育するには「危険な動物の飼養及び保管に関する条例」で県の許可が必要なことから、飼育中に逃げ出したか、捨てられたとみて、警察では飼育者を探している。【岡崎英遠】
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
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島根書道協会展:洗練された力作461点−−松江で始まる /島根
第24回島根書道協会展(毎日新聞松江支局など後援)が6日、松江市袖師町の県立美術館ギャラリーで始まった。9日まで。
会員や準会員の作品のほか、会友や一般公募された作品など計461点を展示。特別賞や特選、秀作、入選などに選ばれた力作が並んだ。毎日新聞社賞に輝いた山本渓玉さん=益田市=の「臨楽毅論」について、石原逸軌理事長は「修練されている。特徴をよくつかまえて書き込まれたすばらしい作品」と評した。また、今回出品された作品について石原理事長は「レベルは上がってきている。今後は、見た人に訴えるような迫力ある作品を期待したい」と話していた。【松本泉】
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
毎日女流書展:入賞者ら決まる /島根
女性を対象にした西日本最大規模の総合書展「第32回毎日女流書展」(毎日新聞社、西部毎日書道会主催)の入賞・入選者が決まった。
県内からは、佐々木史子さん(64)=前衛書、江津市=が県知事賞に選ばれたほか、審査員奨励賞に戸津川政世さん(44)=前衛書、浜田市▽会員推薦賞に藤田汀香さん(81)=かな、松江市=と、森須睦さん(56)=前衛書、浜田市▽西部毎日書道会賞に佐々葉睦子さん(65)=前衛書、江津市=がそれぞれ輝いた。
作品は10〜15日に福岡市中央区の福岡県立美術館で展示する。
(県知事賞、審査員奨励賞、会員推薦賞、西部毎日書道会賞に選ばれた皆さんの喜びの声は後日、石見面・島根面で紹介します)
他の県内の受賞者は次の皆さん。(敬称略)
【毎日賞】前衛書=水津あや子、山崎扶美枝(益田市)【秀作賞】近代詩文書=安達明加、秦鶴芳(松江市)▽前衛書=佐藤典子(江津市)伊藤文子(川本町)大賀美鈴、松浦菜留美(益田市)【佳作賞】大字書=宅野笑子(益田市)▽前衛書=大久保祥子(浜田市)中島富子、長島淑子、森山明日華、和田亮子(益田市)【入選】漢字=江馬貴苑(江津市)▽かな=塚田巳香(出雲市)▽近代詩文書=足立蓉紅(安来市)森山芳竹(雲南市)渡部馨水(奥出雲町)▽大字書=岡崎美和(益田市)▽前衛書=今田彩、笠田佐和子、杉山正子、中田真理、中山政子、中山洋子、西谷ゆり子、三浦征子、吉岡睦子、渡辺怜子(浜田市)進藤春海(益田市)
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
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徳川夢声市民賞:フリーキャスター・平野啓子さんに 「語りで新領域」 /島根
益田市出身の芸能文化人、徳川夢声(1894〜1971)を顕彰する「第8回徳川夢声市民賞」に、フリーの語り部やキャスターとして活躍している平野啓子さん=東京都在住=が決まった。市民有志らでつくる徳川夢声市民賞実行委員会が6日、発表した。
実行委は「文芸作品の語りに照明や音響効果を取り入れ、他のジャンルとのコラボレーションを積極的に行うなど、総合芸術として新しい領域を拓いた」と選考理由を説明している。授賞式は10月3日、同市の県芸術文化センター「グラントワ」で。同日午後6時半から同センターで平野さんの講演会を開催する。
平野さんは静岡県出身で、NHKのキャスターや教育テレビの司会などを務めた。語り芸術家として国内外で公演し、語り部として全国を行脚。日本の文化や日本語の美しさを紹介している。
平野さんは「図書館で出会った『宮本武蔵』のテープを何度も聴き、徳川夢声先生に弟子入りしたいと思ったが、既に亡くなられていた。受賞は本当にうれしく、感謝したい」とコメントしている。
記念講演会は実行委が主催し、県教職員互助会が共催する。演題は「語りは心の絵画」。入場無料。問い合わせは、実行委事務局(0856・23・0490)。【児子勉】
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
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不法無線局:浜田で取り締まり、1局を摘発 /島根
中国総合通信局は浜田署と共同で5日、浜田市日脚町の国道9号下りの日脚検問所で不法無線局の共同取り締まりを実施した。
総務省は毎年、6月1日から10日までを電波利用保護旬間として、免許を受けずに電波を利用している無線局の取り締まりなどをしている。不法無線局はテレビ・ラジオの受信、消防・救急無線の通話、携帯電話などへの妨害原因となっている。
この日は、向井裕之・同通信局電波監理部調査課長ら局員6人、同署員10人が出て、約2時間、無線アンテナを付けて走っている車を日脚検問所に入れて、調べた。不法パーソナル無線1局が摘発された。向井課長は「ルールを守って電波を利用してほしい」と話していた。
昨年度の共同取り締まりで32局を摘発。内訳は岡山県13局▽広島県7局▽島根、山口県各5局▽鳥取県2局。島根県は不法パーソナル4局▽不法アマチュア1局だった。【大賀英作】
毎日新聞 2008年6月6日 地方版
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シンポジウム:地域活性化へ産学官連携を 島根大学長らが意見交換−−広島 /島根
中国地方の産学官が地域の活性化のための連携策について話し合うシンポジウムが2日、広島市南区のホテルグランヴィア広島であった。広島大や島根大など中国地方の主要大学の学長らが顔をそろえ、産業界との協力や地域貢献の在り方について意見を出し合った。5大学などの共催で、中国経済産業局の杉田定大局長がコーディネーターを務めた。
独立行政法人化以降、期待されている地域貢献について、広島大の浅原利正学長は「高いレベルの研究で貢献するには地域に介在するコーディネーターが必要だ」と指摘し、能勢隆之・鳥取大学長は「大学で特徴的なのは掘り起こしの基礎研究。地道に続け、産業に生かせられればうれしい」と抱負を語った。山口大の丸本卓哉学長は「敷居が高いという大学のイメージを払しょくしたい」と人材交流に積極姿勢を示し、本田雄一・島根大学長は「宍道湖や中海の水質保全を改善する研究にはナノテクなど企業の協力が必要」と訴えた。
また、中国地方の大学間の連携についても話し合われ、岡山大の曽良達生副学長は「中国地域の産業強化につながる」と話した。【井上梢】
毎日新聞 2008年6月5日 地方版
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奥出雲の女性刺傷:実行犯に懲役8年−−地裁判決 /島根
昨年11月に奥出雲町三成で女性が自宅の玄関先で刃物で刺され重傷を負った事件で、殺人未遂罪などに問われていた広島県呉市阿賀南の無職、沖田寿之被告(52)の判決公判が5日、松江地裁(吉井隆平裁判長)であった。吉井裁判長は、「首謀者ではないが実行犯であり、凶器である包丁に滑り止めとしてビニールテープを巻き付けるなど計画的で、その刑事責任は重い」として懲役8年(求刑懲役12年)を言い渡した。
判決などによると、沖田被告は、被害者の女性の娘の元交際相手だった金子和彦被告(49)=同罪などで起訴=らと共謀。昨年11月13日午後6時ごろ、奥出雲町三成の女性宅を訪れ、玄関先でこの女性の胸など3カ所を刺し身包丁(刃渡り32・6センチ)で刺して殺そうとした。
争点は確定的殺意の有無に絞られていたが、吉井裁判長は殺傷能力の高い包丁を相当程度の強さで突き刺し、女性の傷は深さ7センチまで達していた点などから、「被害者の死亡に至る危険性を確定的に認識していた」と認定。弁護側の「金子被告に強要され、確定的殺意を抱く理由がない」などとする主張を退けた。【岡崎英遠】
毎日新聞 2008年6月6日 地方版
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ALS:現状説明、漆谷・滋賀医科大准教授が講演 /島根
難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)の県内患者とその家族でつくる「日本ALS協会島根県支部」の総会がこのほど、松江市内であった。滋賀医科大の漆谷真准教授が講演し、ALS研究の現状を説明した。
ALSは、運動神経が侵される進行性の神経難病。食べる、話す、呼吸することが困難になる。県内には81人の患者がいるという。漆谷准教授は世界で行われているALSの研究成果を説明、「臨床治験も増え、治療薬の選択肢が増えることが期待される」と述べた。患者や家族は「医学の一層の進歩で総会を開かなくていい日を祈っています」「研究に期待しています」と感想を話した。
患者で、支部長の松浦弥生さん(68)は「長い道のりだったが希望が見えてきた。自信を持って生きなければならない」と話した。また、夫の和敏さん(75)は「病気がなくなるよう、軽くなるような治療体制になってほしい」と訴えた。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月5日 地方版
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有害物質:松江市ガス工場跡地、基準値上回るシアン・ベンゼン 飛散危険なし /島根
松江市は4日、市ガス局の向島工場(松江市向島町)跡地で基準値を上回るシアン、ベンゼンなどの有害物質を検出したと発表した。跡地利用のために進めていた土壌・地下水調査で判明した。現場の地表面はアスファルトや土で覆われ、飛散の危険はなく、隣接の大橋川からは基準値を超える汚染物質は検出されなかったとしている。
松江市ガス局は04年に石炭ガスから天然ガスに転換を終え、06年に向島工場を解体。05年12月から今年3月まで土壌、地下水、大橋川の調査を専門機関が行った。結果は、法で定められた基準では検出されないことになっているシアンが土壌で最大値1リットル当たり1・4ミリグラム、地下水でベンゼンが最大値10ミリグラム(基準値1リットル当たり0・01ミリグラム)など。土壌からは、鉛や六価クロムなどの金属も基準値を上回って検出された。
原因は、石炭ガスを主原料とする都市ガス製造の工程で生成されるベンゼン、シアン化合物などが、装置の破損などで漏れたことが考えられるという。今月中にも、井戸を掘り処理装置で地下水を無害化する準備を始める。また、土壌の入れ替えは、9月議会で予算化する方針。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月5日 地方版
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津和野の祖父母殺害:容疑者立ち会い、現場を検証 /島根
津和野町中曽野で先月22日、有田喬さん(81)と妻のツルミさん(76)が殺された事件で県警捜査本部は5日、喬さん殺害容疑で逮捕した孫の有田直樹容疑者(23)を立ち会わせて自宅を現場検証した。
直樹容疑者の供述をもとに、殺害に至る経緯などを確認したとみられる。午前9時から正午前まで行われた。
直樹容疑者は先月22日午後、地元にある合宿制の自動車学校の寮から一時帰宅し、喬さん殺害容疑で翌23日、逮捕された。
関係者に対して、直樹容疑者は「祖父だけを殺そうと思った。父親は生きて苦しんだ方がよい」などと話しており、長年父親に対して憎しみを抱いていたことが犯行の動機となった可能性がある。
毎日新聞 2008年6月6日 地方版
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松江・ホテル硫化水素事故:東横イン廃材、「投棄場所」と違う場所で発見 /島根
◇東横側説明「従業員の記憶違い」
松江市のホテル「東横イン松江駅前」の地下配管室で硫化水素が発生した問題で、発生原因とみられる建築廃材を投棄した「東横システム電建」が、新たに投棄したと説明した配管室と、県などが廃材を発見した場所が異なることが分かった。【岡崎英遠、御園生枝里】
東横システム側は5日、受水槽室の北側にある配管室CとDに投棄したと説明していた。県などが直径15センチほどの穴をあけて1階からカメラを入れて調査したところ、配管室Cにはビニール袋に入った建築廃材などが1・5メートルほど堆積(たいせき)しているのを確認した。受水槽室Bと配管室Cをつなぐ入り口はモルタルでふさがれていた。
しかし、配管室Dには、天井から開けた穴から確認する限り、30センチほどの水がたまっていただけだったという。一方、東横側の説明ではなかった配管室Eから廃材が確認された。これらの配管室からは硫化水素は検出されていない。
高濃度の硫化水素が発生した配管室Aでは、5日、建築廃材の石こうボードを動かしたところ、13ppmの硫化水素が検出され、撤去作業は難航。県は6日、埼玉県環境科学国際センターの専門家から指導を受けながら、撤去方法を確かめている。
松村憲樹・県廃棄物対策課長は「新たに見つかったことは残念。誠意を持って対応してほしい」と東横システム側の体制を批判。同社が主張する配管室Dの確認作業については、「まだ、他にもある可能性があるが、硫化水素が発生している配管室の廃材撤去作業を優先する」と話している。一方、東横システム電建の代理として対応した系列の東横イン電建の原田雄次総務部長(49)は「報告した従業員の記憶違いだったと思う。誠に申し訳ない」とコメントした。
毎日新聞 2008年6月7日 地方版
松江・ホテル硫化水素事故:東横システム電建社長ら、廃材投棄の経緯釈明 /島根
◇「違法でないと思っていた」
松江市のホテル「東横イン松江駅前」の地下配管室で硫化水素が発生した問題で、硫化水素発生の原因とみられる建築廃材を放置した「東横システム電建」の鎌野美津雄社長と清原良昭副社長が4日会見し、「市民やお客様に迷惑をかけ申し訳ない」と謝罪した。投棄の経緯については、清原副社長が、工事現場の所長から相談を受け、廃材の投棄を認めたことを明らかにし「当時、ピット(配管室)内に残すのは違法ではないと思っていた」と釈明した。【御園生枝里、岡崎英遠】
清原副社長によると、04年10月から12月までの内装、電気設備工事の施工期間に、逐次、建築廃材を地下配管室に入れていた。現場所長から副社長に10月ごろ、「廃材を放置しても良いか」という問い合わせの電話があり、副社長自身が許可したと述べた。建築廃材は地下配管室に搬入され、モルタルで閉じられていた人通口ではなく、地下配管室の天井部となる1階玄関部付近に開いていた穴から搬入した。その後、その穴を東横システム電建が閉じたという。
放置の理由について、清原副社長は「ピットを使わないなら、ゴミの焼却や搬出費用の削減になるという考えがあったのかもしれない」と話した。所長の認識については、モルタルで地下配管室の人通口をふさいでいることから「見えてほしくないという気持ちがあり、違法性があったかもしれない」と述べた。
東横システム電建が施工した東横インのホテルは松江駅前を除き114カ所。鎌野社長は、これらのホテルすべてに廃材が残されていないかを、第三者機関に依頼して調査するとした。清原副社長は「廃材を放置しておいて良いと指示したのはこの1件だけ。他のホテルはやっていない」と述べた。
毎日新聞 2008年6月5日 地方版
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松江・ホテル硫化水素事故:「安全策講じて是正」 副社長ら松江市長に謝罪 /島根
松江市のホテル「東横イン松江駅前」で硫化水素が発生した問題で、5日、加藤敏子・東横イン副社長らが松浦正敬・松江市長に謝罪した。松浦市長は「東横イン全体としての考えを早く示すことが必要」と指摘、加藤副社長は「真摯(しんし)に受けとめる」と答えた。
地下配管室への投棄を認めた東横システム電建の鎌野美津雄社長と清原良昭副社長、「東横イン松江駅前」の山田明美支配人も謝罪に訪れた。松浦市長は「ホテルはお客さんの命を預かる責任がある。グループの中で責任のなすりつけ合いと思ってしまう」と東横イン全体としての考えを示すことを求めた。また、「市民に迷惑がかからないよう、すみやかに原因撤去を」と話した。
加藤副社長は「安全策を講じて是正措置をとりたい」と述べた。
一方、松浦市長は5日、会見し、市の対応について「迅速な対応に欠けたことを反省しなければならない」と話した。災害情報をメールで知らせる「松江市防災メール」が活用されなかったことなど、市民への情報提供が不足していたことを認めた。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月6日 地方版
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松江・ホテル硫化水素事故:廃材放置会社を特定 県が防止の措置命令 /島根
◇グループ会社の「東横システム電建」
先月28日から松江市のホテル「東横イン松江駅前」で硫化水素が発生した問題で、県は3日、硫化水素発生の原因とみられる地下配管室内の建築廃材を放置したのは、グループ会社の「東横システム電建」(東京都大田区)と特定した。県は同日、10日までに硫化水素が発生しないよう東横システム電建に措置命令を出し、県庁で錦織厚雄・県環境生活部長が同社の清原良昭副社長に命令書を手渡した。清原副社長は「申し訳ありません」「早急に対応します」などと繰り返した。【御園生枝里、岡崎英遠】
一方、県廃棄物対策課によると、2日に、モルタルでふさがれていた地下配管室の人通口(直径60センチ)から汚水などが漏れだし、16〜60ppmの硫化水素を検出した。周辺への影響はないという。先月30日から県の行政指導を受け東横インが搬出計画を作っていた。今後は、東横システム電建が硫化水素が発生しているという条件下での措置計画を提出し、県、松江市、松江署、市消防本部が安全性を確認して、計画が実施される。
先月30日から県が関係者に聞き取り調査し、2日、東横システム電建が「廃棄物を持ち込んだ」という内容の文書を提出した。調べに「会社として指示した」「(地下配管室の)人通口をふさいだ」などと話しているという。ホテルは大手建設会社が建築、東横システム電建が内装、電気設備を担当した。工期は04年10月から05年1月まで。
県によると、地下配管室の厚さ約1メートルのコンクリートに設けられた人通口はモルタル(厚さ約5センチ)でふさがれ、密閉状態だった。約40立方メートルの建築廃材があり、06年7月の豪雨で大量の雨が流れ込み、汚泥などが約50センチたまっている。
東横システム電建の代理で対応している、グループ会社・東横イン電建の原田雄次総務部長は「社会的に迷惑をかけ、ほかに工事したところも社内調査を始めている。申し訳ない」と話している。
毎日新聞 2008年6月4日 地方版
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松江・ホテル硫化水素事故:地下排水設備を記載せず 東横イン、市申請書に /島根
◇立ち入り検査へ
松江市のホテル「東横イン松江駅前」地下配管室で高濃度の硫化水素が検出された問題で、同ホテルが建築時に松江市に提出した排水設備の申請書に、地下の排水設備を記載していないことがわかった。市下水道条例に違反するとして、市は近く立ち入り検査する。
市下水道条例では、排水設備新設の際、その計画が排水設備の設置や構造に関する法令に適合しているかを示す申請書を提出し、市長の確認を受けなければならないと定めている。罰則は5万円以下の過料。
また、同条例では、汚水と雨水を分離して排除する構造とすることとしている。しかし、作業員が地下配管室にたまった水を公共下水道に流した。この点について、市下水道業務課は「緊急避難的措置だったかもしれない」としながら「事前の許可が必要」と指摘している。
同ホテルは2日、硫化水素発生の原因とみられる建築廃棄物の搬出計画書を松江保健所に提出した。松江署や市消防本部が計画の安全性を確かめてから、作業が進められる。
計画では、廃棄物を地下配管室から出し、処分場に運ぶ予定。現場には、既に廃棄物を地下配管室から出すための穴(縦約1メートル、横1・3メートル)を開けている。
東横インの大橋磨美広報部長は「ご迷惑をかけ申し訳ありません。廃棄物があることは知らなかった。できるだけ早く撤去作業をしたい」と話している。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月3日 地方版
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松江市八雲支所:簡易水道の料金誤徴収 /島根
松江市八雲支所は2日、職員が八雲簡易水道料金の5月請求分を誤って、4月請求分で、個人や事業所など2073件の口座振替を金融機関に依頼したと発表した。市は支所から来たデータを記入した紙を送ったが、職員は確認を怠っていた。
5月30日に発覚し、金融機関に口座引き落としを停止するよう依頼。1850件は停止したが、1金融機関では、八雲簡易水道分だけを停止することができず、ほかの簡易水道の分も引き落とせなくなった。また、223件は停止できなかった。そのうち、62件は4月分と同額だったが、差額が発生した161件には事情説明を終え、次回請求分で調整するという。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月3日 地方版
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事件・事故:原付バイク転落で男性が死亡 /島根
31日午後10時半ごろ、雲南市吉田町曽木の山道から約2メートル下の川に、近くに住む同市職員、多賀修治さん(44)が倒れているのを通行人が発見。多賀さんは病院に運ばれたが、約2時間後に死亡が確認された。雲南署の調べでは、多賀さんは近所の様子を見るために原付バイクで外出中だったという。原付バイクがのり面に倒れた状態で残っており、同署は運転をあやまって川へ転落したものとみて調べている。
毎日新聞 2008年6月2日 地方版
事件・事故:ミニバイクの女性死亡 /島根
9日午後7時25分ごろ、出雲市大社町遥堪の国道431号で、近くの無職、松井和子さん(75)運転のミニバイクと同町修理免、会社役員、内藤伸さん(39)運転の乗用車が衝突した。松井さんが全身を強く打ち、搬送先の病院で死亡した。調べでは、松井さんのミニバイクが自宅から右折して国道に入ったところ、後ろから走行してきた内藤さんの乗用車と衝突した。現場は片側一車線の直線道路。(出雲署調べ)
毎日新聞 2008年5月11日 地方版
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採血器具使い回し:患者1352人に使用 民間医療機関は42施設 /島根
厚生労働省の通知に違反して県内の医療機関が糖尿病の自己採血用器具を複数の患者に使っていた問題で、県は31日、違反を確認した県内の民間病院の一覧を発表した。複数の患者への使用が確認できた民間医療機関は42施設。公立医療機関を含めた患者数では最低でも1352人に使っていたことがわかった。
県が23日から28日の間に保健所を通じて調査した。その結果、器具の針を使い回していた医療機関はなかった。だが、厚生労働省が通知で禁じている、同一器具を複数患者へ使用していたことが確認された医療機関は、公立医療機関をあわせて56施設。該当医療機関での該当者は少なくとも計1352人となった。このうち民間の医療機関は42施設。該当者は少なくとも1123人となった。
医療機関名の公表について県は「県民からの相談の大半が『医療機関名を教えてほしい』との相談だったため、公表した」としている。県独自の調査はこれで終了となるが、複数使用が確認された医療機関の名称や器具の説明を県のホームページ上に掲載している。【細川貴代】
毎日新聞 2008年6月1日 地方版
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街頭演説:民主・岡田副代表、政権交代を訴え−−松江 /島根
民主党の岡田克也副代表が31日、松江市朝日町のJR松江駅前で街頭演説を行い、「総選挙が秋にはある」と述べ「島根が変われば日本が変わる」と政権交代への協力を訴えた。
岡田副代表は道路特定財源、後期高齢者医療制度の問題を挙げ、「国民の気持ちが通じない政府になってしまった。変えるのは政権交代しかない」と話した。
また、内田敬・県連代表は「生活を左右する大きな課題が国政に渦巻いている」としながら、後期高齢者医療制度については「まさに老人を切り捨てる制度。法案を廃棄しなければならない」と訴えた。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年6月1日 地方版
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ひと模様:「現代のハーンさん」島根に帰郷 /島根
日本と神道に魅せられて全国の由緒ある神社「一の宮」巡りを達成し、出雲弁もぺらぺら。出雲市教委の英語指導助手などとして計6年を島根で過ごし、日本文化への造詣も深いことから「現代のラフカディオ・ハーン」として同僚や生徒らから親しまれていたダスティン・キッドさん(30)=松江市西津田。4月から開星高校(松江市西津田)の常勤講師として、島根に戻ってきた。
米国出身。98年に島根大に交換留学生として来日し、その後は旧伯太町や出雲市で英語指導助手として勤務した。
島根大での講義で神道に興味を持ち、一の宮巡りを開始。02年には出雲大社で全国106カ所の巡拝を達成した。地元の祭りや行事にも参加、出雲弁もお手の物だ。
05年7月から今年3月末まで北海道室蘭市の私立高校に勤務していたが、開星高の求人を知り4月に常勤講師として採用された。1〜3年生までの英語を担当し、高1年特進コースの副担任も務める。
「島根が本当に大好き」とキッドさん。「生徒や同僚の力になれるような人になりたい。神社巡りや史跡、郷土史も勉強したい。三線もやってみたい」日本への限りない好奇心は顕在だ。【細川貴代】
毎日新聞 2008年6月1日 地方版
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ひと模様:大切なこと馬から感じて /島根
雲南市木次町寺領に4月、馬と触れ合うことで得られる癒やし効果を疲労回復やセラピーに活用するホースセラピー専用の牧場「雲南セラピティック・ライディング・センター(雲南TRC)」が開園した。牧場を委託されているのは、NPO法人「インフォメーションセンター」(事務局、沖縄県)の坪井かほりさん=同市木次町=だ。
東京都出身で、この世界に飛び込んだのは3年前。当時は堪能な語学を生かし、都内で美術関係の仕事で活躍していた。そんな中、ふと訪れた同NPOの牧場で馬に魅せられ、そのまま転職した。
今回、同市に牧場が開園することになり都内から現場に着任。2頭の馬への餌やり、ブラッシング、訓練、掃除……初めての現場にもひるまず元気に笑顔でこなしていく。
「馬を通して感じる、目に見えない大切なものに触れてほしい。馬はそんなものを感じさせてくれる力を持っている」と坪井さん。島根のことを「自然が豊かで水がおいしい」とうれしそうに話す。今後の抱負については「不登校や引きこもりなど、生きづらさを抱える子供たちを受け入れていきたい」と笑顔を見せた。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月11日 地方版
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経済ファイル:07年度中国5県の倒産件数は3年ぶり減 /中国
東京商工リサーチ広島支社がまとめた07年度中国地区企業倒産状況によると、総件数は605件(前年度比4・6%減)、負債総額2498億9300万円(同7・8%減)で、いずれも3年ぶりに減少した。負債10億円以上の大型倒産は52件。業種別では、建設業の231件が最多だった。県別では、広島201件(同21・2%減)▽岡山191件(同20・1%増)▽山口89件(同18・3%減)▽島根73件(同55・3%増)▽鳥取51件(同20・3%減)。
毎日新聞 2008年5月13日 地方版
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支局長からの手紙:美空ひばりとアユ /島根
大阪の高級料亭で客の食べ残したアユの塩焼きを使い回ししていたというニュースを聞いたときのことです。ふと、89年に亡くなった美空ひばりさんのことを思い出しました。
明け方、枕元の電話が鳴りました。「美空ひばりが死んだから太秦の撮影所へ行ってくれ」。当時、京都支局員だった私は、東映の京都撮影所に駆けつけました。しかし、ひばりさんが活躍した全盛期は私が生まれる前のこと。正直言って「少し高慢で、人気を鼻にかけたところがある過去の人」といった印象しかありませんでした。
ひばりさんのロケ現場によく手伝いにいったという男性が見つかりました。一つ一つ思い出しながら話してくれます。
「映画が完成すると、必ずアユを食べに連れて行ってくれはりました。撮影所の下働きの人まで全員ですわ。お世話になったって。そんなことしてくれはったんはひばりさんだけや」
「どこへ食事に行っても入れ物を持ってきはりました。テーブルに食べ残しがあったら、全部その入れ物に入れて持って帰りはるんです」
「よう言うてはりました。“私は貧しいうちに育った。食べるものは大事。残したら、作った人にも料理してくれた人にも申し訳ない”ってね」
自分を支えてくれた人たちへの感謝の気持ち。食べ物への感謝の気持ち。人気絶頂のときにも、この二つの感謝の気持ちを決して忘れなかったひばりさん。それまで持っていたマイナスの印象が吹き飛んだことは言うまでもありません。
その日は、どのメディアも美空ひばり一色。有名な芸能人がさまざまな思い出を語りました。しかし、この男性の話以上にひばりさんの素晴らしさに触れた話はありませんでした。
食べ残しのアユの塩焼きを他の客に使い回すのは、商売としては言語道断。責められて当然です。しかし、食べ切れない量の料理を頼んで、平気で食べ残す客はどうなんでしょうか。
「食料自給率を上げないとだめだ」「輸入品高騰で食品価格が高くなった、何とかしろ」と言う前に、しなければいけないことがあるように思います。入れ物持参でアユを食べに行った、ひばりさんの訴えが聞こえるような気がします。【松江支局長・松本泉】
毎日新聞 2008年5月12日 地方版
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事件・事故:中3女子生徒、はねられ重傷 /島根
12日午前8時40分ごろ、松江市西津田の国道9号交差点で、同市上乃木、会社員、已之口直(32)さんの運転する乗用車が横断歩道を自転車で横断していた同市立第四中3年、川島夏美さん(14)をはねた。川島さんは病院に搬送されたが、頭を強く打っており重傷。意識はあるという。
松江署の調べでは、現場は緩やかなカーブで見通しのよい信号付きの三差路。同署は事故当時の信号機の状況を調べている。
毎日新聞 2008年5月13日 地方版
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乳がん検診:「早期受診を」経験者らが呼び掛け−−松江 /島根
◇「母の日」機に考える
乳がんを経験した女性らで作る「あけぼの会島根支部」が11日、松江市内の商業施設で乳がんの自己検診に使う「ブレストケアグラブ」などを配布し、乳がんの早期発見の大切さを訴えた。「母の日キャンペーン」として全国44カ所で実施され、今年で24回目。
同会で13年間活動を続けている浜田市の安達逸子さん(66)は15年前に、乳がんと診断され手術をした。周囲で発見が遅くて亡くなってしまう人を見て、早期の自己診断とマンモグラフィ(乳房エックス線撮影)検診の必要性を痛感したという。
乳がんの検診に長年携わってきた出雲市立総合医療センターの黒田弘之副院長(44)は、「県内の乳がん検診の体制は整っている。あとは受診率が上がれば」と話し、定期的な検診を呼びかけた。【岡崎英遠】
毎日新聞 2008年5月12日 地方版
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JA雲南の横領:全役員を処分 /島根
JA雲南(本店・雲南市)の元職員が架空融資などで計約7600万円を横領した不祥事で、JA雲南は14日までに役員全員が報酬の一部を返納する処分を決めた。また、検討していた刑事告訴については、「着服分全額の回収ができている」などの理由で見送ることとした。
JA雲南によると、先月24日に理事会を開き、35人いる役員全員の報酬の一部を返納することを決めたという。また、藤原一永組合長については退職金3年間分の10%を、事件当時の常務だった高橋雅彦元専務(3月末で既に辞任)は3年間分の退職金全額を追加で返納する。返納金の総額は計約820万円。6月21日の総代会で正式決定される。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月15日 地方版
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出雲大社:古式ゆかしく時代絵巻−−大祭礼 /島根
出雲大社で最大の祭りの「大祭礼」が14日、始まった。新緑の中、古式にのっとり神事が営まれ、約700人の参列者はみやびな時代絵巻を見守った。
境内では松の参道で的射祭があり、大祭期間中の安全を祈って千家国麿禰宜(ねぎ)が的に矢を放って厄払い。続いて例祭が始まり、今年は遷宮のため、御神体がおさめられている御仮殿で神事が行われた。
御仮殿では千家尊祐宮司が祝詞を奏上。平安時代からの伝統的な衣装をまとった堤公長・掌典らが、五色の絹織物などを納めた唐櫃(からびつ)を持って御仮殿へ向かった。
大祭礼は16日まで。期間中、境内では神事のほか大茶会や獅子舞なども行われる。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月15日 地方版
国宝・銅剣の亀裂:修復へ 文化庁が確認調査−−県立古代出雲歴史博物館 /島根
県立古代出雲歴史博物館に収蔵されている荒神谷遺跡出土の国宝・銅剣にひびが入った事故を受け、文化庁の文化財調査官による確認調査が14日、同博物館で行われた。
この日は文化庁の石橋茂登・文化財調査官が来雲。収蔵庫内に納められている銅剣の破損状況や処理の様子を約1時間かけて確認。今後は文化庁の指導のもと、県が亀裂部分にさらに接着剤を差して安定させる▽さび止めのため樹脂で亀裂部分を覆う▽外観を保つために溶剤で樹脂をふき取る−−などの処置を行うよう指導した。県は夏までに補修を終え、本格補修に備える。
調査後に会見した石橋調査官は状況について「亀裂が入ったのは残念だが、文化財の修復の際に事故は避けがたく再発防止の方が大切」。同博物館の松本岩雄学芸部長は「文化庁から指示を受けた修復内容を出来るだけ早く実施したい」と話した。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月15日 地方版
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紫雲丸事故:事故から53年「命の大切さ考えよう」 松江・川津小に資料室 /島根
◇児童ら見学
1955年に高松市沖で起きた「紫雲丸沈没事故」で児童ら25人が亡くなった松江市立川津小(同市西川津町、大道正行校長)に事故の資料を展示する「紫雲丸のへや」が完成し、15日、開設記念式があった。引率教諭だった松本敏雄さん(82)が児童を前に事故を語り「命がどんなに大事かしっかり考えをもって」と訴えた。
事故は1955年5月11日早朝に発生した。高松港(高松市)を出た国鉄宇高連絡船「紫雲丸」が瀬戸内海で同貨物船「第三宇高丸」と衝突。紫雲丸が沈没し、乗客・乗員計844人のうち168人が犠牲になった。高松から岡山に向かった修学旅行中の川津小の児童ら66人のうち25人も死亡した。
式には、生き残った同級生10人や6年生の児童たちが出席、全員で犠牲者を黙とうした。
式の後、児童らは空き教室を改築した「紫雲丸のへや」を見学。「紫雲丸のへや」には、児童が事故を調べてまとめた資料や、生存者の会のメンバーが作った紫雲丸の模型、宇高連絡船の元船長が寄贈した、紫雲丸の鋲(びょう)などが展示されている。児童たちは展示品を見入っていた。
続いて、松本さんが3年生から6年生までの児童約500人に、当時の惨事の様子を語った。松本さんは「事故はずっと忘れることはできない。命がどんなに大事かしっかり考え、これからもがんばって」と話した。6年生の千原紗貴さん(11)は「紫雲丸のへやで全校のみんなで命の大切さを語り合い、学び、学んだ成果を後輩に残していきたい」と話していた。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月16日 地方版
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事件・事故:強盗容疑で少年ら逮捕 /島根
出雲署は15日、出雲市高岡町の会社員、三島奈津絵容疑者(33)と、出雲市の県立高1年生徒(15)ら少年4人を、強盗容疑で逮捕した。
調べでは、14日午後10時35分ごろ、三島容疑者がおとりとなって鳥取県大山町の会社員男性(28)と斐川町学頭のホテル「アロハイン出雲」の部屋に入った。入室後に少年4人が部屋に押しかけ「おれの彼女になに手をつけている」などとバール状のもので男性を殴り、現金1万4000円を奪って逃走した疑い。男性は打撲など軽傷を負った。ホテル従業員が容疑者の車のナンバーをチェックしており、検問で車を発見した。5人は容疑を認めている。
毎日新聞 2008年5月16日 地方版
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来島ダム:神戸川の出水時対策、委員会で確認 中電、出雲市など参加 /島根
神戸川の渇水や出水時の対応について検討する「神戸川来島ダム水利等調整委員会」が16日、出雲市大津町の出雲合同庁舎で開かれた。地元住民ほか、ダムを管理する中国電力、県、出雲市など約30人が参加。06年の豪雨災害を受けて以降に改善した対応について確認しあった。
同委員会は出水時前に毎年開催している。神戸川は06年7月の豪雨ではんらんし、流域一帯が浸水、避難中の住民3人が亡くなるなど甚大な被害を出した。豪雨時に川の上流にある来島ダム(飯南町)が放流していたことから、住民から「ダムの放流がはんらんの原因ではないか」との指摘があり、中電や県、市が災害以降、はんらん時の操作や対応を検討してきた。
この日の委員会は昨年の検討結果を踏まえ、出水期の運用水位は現行から2メートル下げる▽6時間後のダム水位が21メートルを超えると予測された場合は早めに放流を開始する、などの対応を確認。県からは夏までに同市佐田町の橋波ふるさと館前の護岸に量水板を設置することなど、新たな対応策も提示された。また、来島ダムの運用について、中国電力は21〜26日のうちの3日間、地元で説明会を開催する予定。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月17日 地方版
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鞁嶋・東出雲町長:「中海市長会への参画」要望 松江市との信頼回復狙い /島根
東出雲町の鞁嶋弘明町長が16日、中海市長会会長の松浦正敬・松江市長を訪れ、同市長会への参画を要望した。鞁嶋町長は昨年の町長選で、松江市との信頼回復や広域連携を公約にしており、「市長会への参画を、信頼回復への一歩としたい」とした一方で、松江市との合併については「今回の要望とは一切関係ない」と話した。
中海市長会は、中海圏域の松江、安来、鳥取県米子、境港の4市が昨年7月、県境を越えた行政連携を進めるために発足した。松浦市長に要望書を手渡した鞁嶋町長は、「ものづくりのまちとして、近隣自治体との交流なくしては復活は望めない」と協力を要望した。松浦市長は「他市と話し合う必要があるが、私自身としては異存はない」と歓迎の意を表した。
訪問後、鞁嶋町長は中海市長会への参画を要望した理由について、「経済面での交流を期待している。他の自治体との連携なくして産業の発展は難しい」と説明。合併については「まずは検証と情報公開。その後に町民と考える問題で、まだ検証も行っていない」とした。【小坂剛志】
毎日新聞 2008年5月17日 地方版
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来島ダム:神戸川の出水時対策、委員会で確認 中電、出雲市など参加 /島根
神戸川の渇水や出水時の対応について検討する「神戸川来島ダム水利等調整委員会」が16日、出雲市大津町の出雲合同庁舎で開かれた。地元住民ほか、ダムを管理する中国電力、県、出雲市など約30人が参加。06年の豪雨災害を受けて以降に改善した対応について確認しあった。
同委員会は出水時前に毎年開催している。神戸川は06年7月の豪雨ではんらんし、流域一帯が浸水、避難中の住民3人が亡くなるなど甚大な被害を出した。豪雨時に川の上流にある来島ダム(飯南町)が放流していたことから、住民から「ダムの放流がはんらんの原因ではないか」との指摘があり、中電や県、市が災害以降、はんらん時の操作や対応を検討してきた。
この日の委員会は昨年の検討結果を踏まえ、出水期の運用水位は現行から2メートル下げる▽6時間後のダム水位が21メートルを超えると予測された場合は早めに放流を開始する、などの対応を確認。県からは夏までに同市佐田町の橋波ふるさと館前の護岸に量水板を設置することなど、新たな対応策も提示された。また、来島ダムの運用について、中国電力は21〜26日のうちの3日間、地元で説明会を開催する予定。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月17日 地方版
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山陰合同銀:経常利益倍増160億円 経常収益は1307億円−−3月期決算 /島根
山陰合同銀行(松江市魚町、古瀬誠頭取)は15日、08年3月期連結決算を発表した。売上高にあたる経常収益は前年同期比18・34%増の1307億3500万円、経常利益は同103・01%増の160億4800万円で増収増益となった。しかし、当期純利益は、前年同期に特別損益として厚生年金基金代行部分返上益140億500万円を計上していたことから、同34%減の79億3600万円だった。
単体の業務純益では、米国サブプライムローンに関連した債務担保証券の減損処理額の計上などで、前年同期比55・4%減の95億5400万円。一方、不良債権処理額の減少や株式の純投資などで、経常利益は同119・38%増の135億1400万円となった。
金融再生法開示基準による不良債権総額(単体)は前期末から31億円減り905億円。預金残高は3兆2482億円(前期末比1・21%増)。貸出金残高は法人向け貸し出しで東京、大阪など大都市圏で企業の資金需要に対応したことなどから、2兆1422億円(同1・9%増)。自己資本比率(連結)は0・53%増えて14・77%だった。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月17日 地方版
島根銀:初の赤字決算 経常利益マイナス36億円−−3月期 /島根
島根銀行(松江市東本町、田頭基典頭取)は15日、08年3月期連結決算を発表した。経常収益は前年同期比3・7%増の104億400万円となった一方で、経常利益がマイナス36億1300万円、当期純利益もマイナス39億5900万円となり、初の赤字決算となった。島根銀行は「赤字決算は、保有株式などの評価を厳格化した結果。貸出金利息などの増加で経常収益は増収となっており、来年度以降は改善する」としている。
銀行本業のもうけを示すコア業務純益(単体)は13億9600万円と前年同期比2億9400万円減。自己査定の厳格化や取引先の倒産などで、金融再生法に基づく開示基準の不良債権残高(単体)は過去最高の195億900万円(前年同期比59億7800万円増)に上り、不良債権比率は8・33%となった。
自己資本比率は前年同期比1・34ポイント減の8・26%。07年度の預金残高は前年度比55億6800万円増の3137億7300万円、貸出金残高は同28億1900万円減の2274億4800万円だった【小坂剛志】
毎日新聞 2008年5月17日 地方版
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羊の毛刈り:松徳学院の生徒らが挑戦−−松江 /島根
春恒例の羊の毛刈りが17日、松江市上乃木1の松徳学院中学高等学校で行われた。島根大の一戸俊義准教授の指導を受けながら、「羊飼い達の会」の同校生徒12人と一般の約70人が緊張した様子で、はさみを握り、毛刈りに挑戦していた。
同校では、動物の世話をすることを通して仲間作りをしてほしいと6年前から、羊を飼い始めた。不登校だった生徒が羊にえさをやるために登校するようになったという成果もある。
毛刈りに挑戦した東出雲町揖屋町の三島杏夏ちゃん(5)は「動物が好き。毛刈りはおもしろかった」とうれしそうだった。
「羊飼い達の会」事務局の陶山千代さん(59)は、「学生が毛刈りから紡ぎ、織物にするまで一貫作業をすることが目標」と話し、今年は学生と一緒に、羊毛をクルミで染色し、秋の文化祭で販売する予定だという。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月18日 地方版
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ガソリン:中国5県の平均161.5円 最高は島根の163.5円 /島根
中国経済産業局はこのほど、暫定税率復活後のガソリン価格をまとめた。中国5県のレギュラーガソリン平均価格(12日調査、1リットル当たり)は161・5円で、復活直前(4月28日調査)から29・7円上昇した。全国平均は160・1円で、高めの傾向にある。
県別では、最も高いのが島根の163・5円、最も安いのは鳥取の159・9円。ほとんどの地域で、暫定税率が復活した今月1日に値上げを実施したという。
販売事業者の経営安定化対策として、各県の石油商業組合で特別信用保証、特別利子補給事業の申請を受け付けており、これまでに105件の相談があった。【宇城昇】
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◇中国地方のレギュラーガソリン価格推移
検査日 4/28 5/12
鳥取 129.9 159.9
島根 134.0 163.5
岡山 132.4 162.3
広島 131.7 161.4
山口 130.9 160.2
※1リットル当たり、単位は円 毎日新聞 2008年5月19日 地方版
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事件・事故:隠岐の島町沖EEZで韓国漁船拿捕(だほ) /島根
18日午前4時40分ごろ、隠岐の島町の白島崎灯台沖北約66キロの日本の排他的経済水域(EEZ)で、水産庁漁業取締船「海鳳丸」が韓国カニかご漁船「207ドクヤン」(89トン、9人乗り組み)を発見、趙明一(ジォミョンイル)船長(44)を漁業法違反(無許可操業)の疑いで現行犯逮捕した。水産庁境港漁業調整事務所の調べでは、同船は韓国浦項市の個人船で、同船長は容疑を認めているという。
山陰沖の韓国漁船拿捕は今年初めて。水産庁は昨年11月〜今年5月、山陰沖で重点取り締まりを実施しており、この期間では2件目。
毎日新聞 2008年5月19日 地方版
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事件・事故:松江で空き家全焼 /島根
18日午後2時ごろ、松江市西忌部町、会社員、恩田久さん(53)方から出火、木造2階建て空き家を全焼。南側の納屋も焼け、計約220平方メートルが燃えた。けが人はなかった。
恩田さんが外出して帰宅したところ、空き家が燃えているのを発見、消防通報した。外出前に、空き家近くで草を燃やしていたという。約20メートル離れた自宅は無事だった。(松江署調べ)
毎日新聞 2008年5月19日 地方版
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支局長からの手紙:練習問題の解き方 /島根
「農薬を使って虫もつかないように育った野菜は本当に安全なんでしょうか?」
「除草剤がまかれて雑草が生えなくても稲にはなんともないのが不思議です」
「輸入農産物は国産に比べると農薬が残留していることが多いのでしょうか?」
輸入農産物の農薬残留問題や、冷凍ギョーザ中毒事件で、食べ物と農薬を巡る不安や疑問が高まっています。島根面で毎週水曜日に連載中の「食の練習問題」は、そんな不安や疑問に応えようと始めたものです。
「Q」に答えていただいているのは島根大副学長の山本広基さん。農薬や土壌微生物、環境科学などが専門です。3月に始まって既に8回目を数え、読者から何件か新しい「Q」も寄せられています。
実はこの連載は、国道54号の赤名峠あたりを走っている車の中で誕生しました。「かびの生えた無添加のパン」と「かびが生えないように添加物の入ったパン」がテーマでした。
「かびの生えたパンを食べようとしたら、嫁さんが危ないからやめろと言う。でも、かびも生えんような添加物の入ったパンを食べる方が危険じゃないか」と話しました。すると山本さんは「それは奥さんが正しい」とひと言。「食品添加物は厳密な検査を受けて安全性が保証されているけど、かび毒の安全性は素人にはすぐわからないから」との説明でした。
「パンのかび」をきっかけに、山本さんの農薬の話は白熱していきました。
「農薬は約40項目にわたる安全性試験をして厳しい審査の後に登録されます。基準通り使えば危険性はないんです」
「有害性を強調するために基準値をはるかに上回る大量の農薬を使った実験データが使われたり、また聞きの話をもっともらしく伝える偽専門家のコメントが使われることもあります。メディアの責任も重いですよ」
「残留農薬の分析調査で基準値を超えたものは、輸入品と国産でほとんど同じ割合。輸入品が特に問題が多いということではありません」
農業従事者は減り、高齢化が進んでいます。農薬なしに農業は考えられなくなっています。「無農薬=善」「農薬使用=悪」という単純な図式で判断するのではなく、農薬についてもっと知ろうというのが「食の練習問題」です。皆さんも「解き方」を考えてみてください。「質問」があればぜひお寄せください。【松江支局長・松本泉】
毎日新聞 2008年5月19日 地方版
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院内感染:入院患者ら29人下痢症状、ノロウイルス検出−−松江・松北病院で /島根
松江市下東川津町の松北病院(岩田兼正院長)で、院内感染により入院患者24人と職員5人の計29人がノロウイルスが原因とみられる下痢などの症状を発症していたことが19日、分かった。
同病院によると、16日の午前中から、入院患者らが症状を訴え始めた。17日に松江保健所が調査し、ノロウイルスが検出された。重症者はおらず、感染は終息に向かっているという。県薬事衛生課は食中毒ではないと判断、感染経路を調べ、拡大防止策を指導している。岩田院長は「手洗い、うがいを呼びかけ、汚物の処理などを徹底していきたい」と話した。
同病院は7月末をめどに、94床の精神科専用入院病棟の閉鎖を決めている。常勤医は院長だけで、島根大医学部付属病院などからの医師の派遣がなくなり、新たに医師を確保するのが困難と判断したためだ。
現在の入院患者は89人。5月初旬から中旬にかけ、家族会や患者に説明し、転院希望をとり、受け入れ先を調整している。受け入れ先が決まった5、6人も、ノロウイルスとみられる院内感染が発生したため、10日間ほど様子を見てから転院するという。岩田院長は「受け入れ先を見つけ、本人と患者の転院希望先を調整することが大変。希望がかなうようにしたい」と話した。病棟は閉鎖後、20床のケアホームにし、そこで受け入れる患者もいるという。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月20日 地方版
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NIE:24日に第1回研修会 松江で講演、指導も−−県推進協 /島根
新聞を教材に活用してもらうNIE活動を進める県NIE推進協議会(有馬毅一郎会長)は、今月24日に県NIE研究会の第1回研修会を開く。
NIE研究会は、県内の学校や教育機関と連携をとりながらNIE活動の普及・質的向上を目指す自主的研究組織。第1回研修会は24日午後1時半から、松江市殿町の山陰中央新報社で。山陰中央新報社の頼田直真編集委員兼論説委員が「ネット社会と子どもたち」と題して講演。また、「学校でのNIE実践、こんなことから始めてみよう」としてNIEアドバイザーの指導による演習もある。
第2回研修会は8月23日、第3回は11月8日、第4回は来年2月21日を予定している。問い合わせは事務局の福間敏之さん(0852・32・9842)へ。
毎日新聞 2008年5月20日 地方版
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大橋川改修事業:松江で検討委、公共施設配置を説明 来月、技術検討懇発足へ /島根
国土交通省が計画する大橋川改修事業で、水辺の景観やまちづくりを考える「大橋川周辺まちづくり検討委員会」(島田雅治委員長)が20日、松江市内で開かれた。第9回目で、前回から約1年ぶりの開催となった。委員会の話し合いを基に「作業部会」が作った、公共施設配置パターンを説明。委員からの要望で、今後、広く住民の意見を聞く機会を設けることにした。
公共施設配置パターンは、道路、堤防・護岸、緑地、港湾などの公共施設を示した地図。戸別訪問や地区ごとの意見交換会などを開き、修正を重ねていく。来月には、治水の専門家が整備手順・整備手法を検討し、助言する「大橋川改修技術検討懇談会」を発足させるという。
また、県斐伊川神戸川対策課から松江大橋と新大橋の損傷や腐食の状況が説明された。両方の橋に、コンクリートのはく離やひび割れなどが見られるという。委員から耐震基準や耐用年数について質問があり、県は耐震基準については「現行の基準を満たしていない。今後、どの程度満たしていないか調べる」とし、耐用年数については「腐食、亀裂を補修し、補強については時間をかけて検討したい」と答えた。
4月に開かれた「第8回景観専門委員会」で提案された、堤防イメージも報告された。争点となっている上流部北岸の松江大橋から新大橋間では▽護岸の傾斜▽パラペットと呼ばれる低い壁をつけるか、堤防を高くするか▽水際に道路を造るか−−の条件を組み合わせた8案が提示されている。景観専門委員会で、「分かりづらい」との指摘があり、模型などを7月8日に開かれる第9回会合で用意する予定。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月21日 地方版
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隠岐病院:精神科病棟休止問題 協議大詰め 応援医師派遣体制作りへ /島根
◇病棟維持へ、保健所などとの連携も
隠岐病院(隠岐の島町、武田博士院長)で7月以降の精神科常勤医師の確保ができず精神科病棟が一時閉鎖の危機に陥っている問題で、県内では病棟維持に向けた関係者間での調整が続いている。現在も常勤医確保のめどは立っていないが、病棟閉鎖の危機を契機に浮き彫りとなった離島の精神医療の課題に対し、関係者間での体制の見直しが始まっている。【細川貴代】
これまでに、県内の精神科医有志で作る「県精神科医懇話会」が病棟維持に向けた応援体制の構築に協力する意志を表明、県と協力して応援医師派遣体制の構築に着手する。また、地域で患者を支える体制が不十分との課題も浮上し、隠岐保健所など病院以外の関係機関が連携して患者を支える仕組み作りも始めた。
17日、出雲市下古志町の「県立こころの医療センター」で県精神科医懇話会の会合が開かれ、隠岐での精神科医療を維持するために、会員有志で緊急的な応援体制を組むことを確認しあった。
懇話会は勤務医、開業医など県内の精神科医有志111人で作る組織。応援体制を効率的に構築する前提として「万が一の医療事故に対して県が責任を持つこと」「本土からの応援で生じる欠員補充の対応を明示すること」などの提案を、県に行った。
懇話会と連携した支援体制の構築は病棟維持への大きなかぎを握る。県健康福祉部の山根成二部長は「県も病棟は何とか維持する方針。提案を受け止め早急に対応を検討したい」と、連携に向け詰めの協議に入っている。
一方、隠岐の島町では地域で患者を支えるシステムの構築も始まった。今回の常勤医不在問題を機に、島後では病院、町、保健所など精神保健を担う関係機関同士が互いの役割や活動を把握できていない現状が明らかに。今後は保健所が事務局となり、病院、町や関係機関と構成する「精神保健福祉連絡会議」を月1回開き、関係機関の連携強化と患者の地域生活支援を行うことを決めた。
隠岐保健所の村下伯所長は「地域は医師に頼りきりだった。隠岐で医師にがんばってもらうには地域支援体制は必要。今回はピンチをチャンスに変える重要な時期で、これを契機に関係者が互いに顔の見える関係を作りたい」と話す。
隠岐病院では近年、慢性的な医師不足が続き、大学や県立病院から「緊急的対応」と銘打って医師が派遣される事態が続いていた。懇話会も県への提言書で「交代で派遣される医師でなく、なぜ常勤医を得られなかったかの検討が十分にされていない」「医療人事を合理的に運営する主体がない」「常勤医確保ができても、医師が休みをとれるような『応援体制』が必要」などと、これまでの医師の派遣・支援体制の問題点を指摘している。
県立こころの医療センターの竹下久由院長は「医師の派遣はこれまで緊急措置的に行われ、長期的な展望に立った派遣ではなかった。医師の倫理観や良心でたまたま派遣することができていたということ。知恵を出し合い、医師が本当に安定・継続的に地域で勤務するシステムを作ることが必要」と話している。
毎日新聞 2008年5月22日 地方版
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しまね拡大鏡:ホースセラピー牧場・雲南TRC 心の健康、馬とのふれあいで /島根
◇闘病続ける田中さん「残された人生役立てたい」
雲南市に今年4月、馬とのふれあいを通じて心の健康を取り戻そうとするホースセラピー専用牧場「雲南TRC」がオープンした。3年間ぼうこうがんとの闘病を続ける田中利男さん(73)=同市木次町=が、「残された人生を役立てたい」と、50年間営んできた養鶏業を廃業し跡地に造った。山あいの牧場では、お年寄りや子どもたちがセラピー馬2頭とふれあっている。【細川貴代】
「深呼吸してー」。新緑がまぶしい雲南TRCの牧場。馬の背に乗る小2女児の緊張を解きほぐそうと、セラピストの坪井かほりさんが優しく声をかけ、女児の背中をさする。馬が駆け出した瞬間、ほおをなでる心地よい風に、女児は「うわあ!」と歓声を上げ、こわばった顔が緩んだ。
鶏の平地飼いなど食の安全に対して先駆的に取り組んできた田中さん。仲間と有機栽培の体験型農園も手がけ、障害のある人たちを受け入れてきた。3年前にがんが見つかり、残りの人生をいかに生きるか模索中に、偶然ホースセラピストと出会った。馬とふれあって元気を取り戻す子どもたちの話が、農業体験で目を輝かせる子どもや障害者の姿と重なった。
元養鶏場の10アールを牧場と〓舎(きゅうしゃ)に提供。群馬県川場村など国内外11カ所でホースセラピーを行うNPO法人「インフォメーションセンター」(本部・沖縄県)に運営を委託した。
雲南市は、65歳以上の高齢化率が約31%で過疎高齢化が進む。一方で、不登校児童・生徒の割合(06年度)も、小学0・59%(全国平均0・33%)、中学3・27%(同2・86%)と高い。牧場は、地域の活性化も期待されている。開設後は、お年寄りたちが馬の世話ために毎日牧場に通うようになり、市教委も牧場を活用した不登校支援の検討を始めた。
田中さんは「子どもやお年寄り、精神的な苦しみを抱えた人たちが、元気になる場所にしたい」と話している。
問い合わせは「雲南TRC」(0854・42・2833)へ。
◇社会復帰のきっかけ作り−−ホースセラピーへの関心高まる
ホースセラピーへの関心は、高まっている。NPO法人「ホース・フレンズ」(事務局、大阪市北区)は07年5月、国内初の専用牧場を大阪府枚方市に開設。不登校やひきこもり、ストレス疲労を抱える人向けにプログラムを提供し、社会復帰のきっかけ作りを行っている。
牧場には定期的に不登校の児童・生徒約30人が通い、乗馬や引き馬だけでなく馬の世話も行う。両親の離婚が原因で言葉が出なくなったある児童は、馬の散歩や世話に関わる中で徐々に言葉を取り戻した。芦内裕実代表(47)は「子どもたちは馬とふれあう中で自信を付け、生きる力を取り戻していく」と話す。
厚生労働省の研究班が06年度までにまとめた不登校・ひきこもりに対するホースセラピー効果の研究結果によると、セラピーを受けた不登校・ひきこもり14人の大半で気分の落ち込みや不安・緊張感が緩和され、自尊心も高まる傾向が出た。
研究をした倉恒弘彦・関西福祉科学大教授(慢性疲労)は「不登校・ひきこもりの子どもの多くは自律神経系のバランスが崩れている。馬介在療法がバランス改善につながっていることが証明された。最大の効果は大動物を扱えるという気持ちと乗った時の壮快感。これが自信を取り戻すことにつながるのでは」と話している。
毎日新聞 2008年5月22日 地方版
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採血針使い回し:「不注意だった」院長謝罪 C型ウイルス持つ患者も /島根
益田市の診療所「おちハートクリニック」が糖尿病患者から微量採血するための医療機器の針を患者37人に使い回ししていた問題で、使い回しを行っていた同クリニックの越智弘院長が22日、市内で会見し、事故の経緯について説明、謝罪した。【細川貴代、小坂剛志】
院長は、冒頭に「私の誤りで起こした事故。医療の安全に関して信頼を傷つけたことは申し訳ない思いでいっぱいです」と述べた。
今回の事故で使用されていた採血のための医療機器は、交換可能なドラムに6針が入っており、1針使用ごとに手動で新しい針に変えるタイプの製品。患者が自宅で使用するもので、製品には「複数患者使用不可」との注意書きがあった。だが診療所ではそれまでに使用していた採血機器が壊れたため、同機器を今年3月28日から使用していた。
院長によると、機器を使用した患者37人の検査で、新たにC型肝炎ウイルスを持つ患者も確認。他の患者への感染は現在までには確認されていないが、計21人が感染の可能性が否定できないため今後も引き続きワクチン接種などで経過観察する必要があるとした。院長は「注意書きは知っていたが、針を変えれば感染はないだろうと思った。不注意だった」と話した。
また、昨年の開業当時から今回の事故までにも、「複数の患者への使用が不適切」とされている採血機器の使用が、院内で行われていたことも新たに判明。使用されていたのは、使用の際に1本ずつ針を交換するタイプの採血機器だが、院長によると製品は「個人の使用に限られる」旨の注意書きがあったという。厚労省は06年3月、医療機関に対して機器の使い回しを禁じる通達を出していたが、院長は「通達は知らなかった。針を変えれば大丈夫との認識だったが、不適切な使用だった」と話した。
毎日新聞 2008年5月23日 地方版
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奥出雲の女性刺傷:被告に懲役12年求刑 起訴事実認める−−初公判 /島根
奥出雲町三成で女性が自宅玄関先で刃物で刺され重傷を負った事件で、殺人未遂罪などに問われた、広島県呉市阿賀南4、無職、沖田寿之被告(52)の初公判が22日、松江地裁(吉井隆平裁判長)であった。沖田被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。検察側は「犯行は計画的で、死亡する危険性が高く悪質」として懲役12年を求刑した。
公判前整理手続きで、争点は確定的殺意の有無に絞られている。検察側は凶器を準備していたことや、心臓に達する深さ7センチの傷を負わせていることなどから「確定的殺意があった」と指摘。弁護側は、金子和彦被告(49)=同罪などで起訴=に強要されたことなどを挙げ、否定した。
起訴状などによると、沖田被告は金子被告ら2人と共謀。昨年11月13日午後6時ごろ、奥出雲町三成の女性宅を訪れ、女性の左胸などを刺し身包丁で刺し、殺そうとした。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月23日 地方版
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松江の発砲:元組員に懲役5年判決−−地裁 /島根
06年7月に出雲市の自民党支部事務所や松江市の建設会社営業所に発砲し、銃刀法違反と建造物損壊罪などに問われていた、元暴力団組員、峯島道一服役囚(35)の判決公判が22日、松江地裁であり、吉井隆平裁判長は「暴力団組織を背景にした計画的犯行」と指摘し、懲役5年(求刑・懲役8年)を言い渡した。
判決によると、峯島被告は06年7月21日、午前0時20分ごろ、中條正基被告(37)=同罪で起訴=と共謀、出雲市の自民党支部事務所で、弾丸3発を発射、窓ガラスや天井を破損。同日午前2時20分ごろ、松江市の建設会社営業所で弾丸1発を発射、シャッターやドアガラスを破損した。
毎日新聞 2008年5月23日 地方版
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津和野の祖父母殺害:孫を逮捕 「おとなしい子、信じられない」 /島根
◇急がれる動機の解明
津和野町で22日、有田喬さん(81)と妻のツルミさん(76)が殺された事件で、県警は喬さん殺害容疑で孫の有田直樹容疑者(23)を逮捕した。直樹容疑者を知る人たちは「こんなことをやるとは思えない」「信じられない」と口をそろえる。県外の大学を中退して津和野に戻り、仕事が見つからないことに悩んでいたという直樹容疑者に何があったのか。動機の解明が急がれる。
◆…現場検証…◆
一夜明けた23日、現場では県警が午前から現場検証を行った。
周辺は水田や茶畑が広がり、その間に民家が点在するのどかな地域。この日も周辺にはカエルや鳥の鳴き声が聞こえるだけで静寂に包まれた。上空には時折報道などのヘリが飛び、あたりにごう音が響く一方で、普段と変わらず農作業する姿が見えた。
検証が進む現場近くでは、近所に住む男性(74)は「あまり話したこともない」と言葉少な。またある女性(65)は「(直樹容疑者は)おとなしい子で頭もいい」と言い「なぜこんな事件が起きたのか知りたいくらい」と不安な表情を見せた。
有田さんの遠い親せきにあたるという女性(64)は「(直樹容疑者は)あいさつをきちんとするおとなしい子で、事件はとても考えられない」と話し、「最近は自宅周辺で草刈りなどをする姿を見かけるが、特に変わった様子はなかった」と言う。地元の住民は有田さんの家族のことを考え、事件発生後に電話で「あまり騒がないようにしよう」と連絡を取り合ったという。
◆…地元では…◆
ある男性(74)は「(直樹容疑者は)おとなしい子。あまり話しかけたこともないし、向こうも話しかけてこない。喬さんは目が不自由で、白いつえをついて歩いている。ツルミさんは腰が曲がっているけど、働き者だった。じいさん、ばあさんをいたわってあげていた。手伝いもよくする子でね」と言う。
別の女性は「おとなしい子で、そんなことをする子ではないよ。頭もいい。喬さんもツルミさんもいい人で、畑を手伝ってくれたりした。ツルミさんは“孫が今年の3月に帰るんじゃ”と言っていた」と話していた。
またある男性は「喬さんは毎日1キロくらい歩いていた。家の仕事は何もできないから、歩くのが仕事。ツルミさんは働き者で、息子さんの奥さんがいないから食事作りに、たんぼに、草刈りに、毎日腰曲げながら頑張っていた。もめごとがあるなんて聞いたことはない」と語った。
毎日新聞 2008年5月24日 地方版
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採血針使い回し:益田の診療所を立ち入り検査 採血器具の不適切使用で−−県 /島根
益田市の診療所「おちハートクリニック」(越智弘院長)で糖尿病患者の微量採血で使用する医療器具が不適切に使用されていた問題で、県は23日、医療法に基づき、安全管理体制を確認するため、立ち入り検査を行った。
この日は事前に越智院長が、事故原因や事故後に取られた措置、今後の対応策などをまとめた報告書を県に提出。今後の医療事故の防止策として、安全対策のマニュアルや医療機器の手順書を整備することなどが報告された。立ち入り検査では、実際に改善の措置がとられているかを県や保健所の担当者らが確認した。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月24日 地方版
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津和野の祖父母殺害:祖父の肺にスス、生前放火か 容疑の孫を送検 /島根
津和野町中曽野で22日、有田喬さん(81)とツルミさん(76)夫婦が、同居する孫の無職、有田直樹容疑者(23)に殺害された事件で、県警は24日、直樹容疑者を松江地検に送検した。県警によると、直樹容疑者は23日午後に3時間程度取り調べを受けたが、淡々とした様子だったという。一方、ツルミさんの死因は失血死であることが、司法解剖で分かった。また太ももから上半身にやけどを負った喬さんの肺に、ススが入っていたことも判明。県警は、直樹容疑者が生前に火を付けたとみて動機などを追及している。
◇「仕事が見つからない」
直樹容疑者は04年、県立津和野高から長崎県立大に進んだ。大学では新聞会の編集局員として活動。入学直後の6月の「長崎県立大学新聞」には、故郷・津和野について「観光地として有名ではあるが、県外の認知度は低い」という文章が署名入りで載っている。07年11月の号には、学生自治会の書記長として名を連ねていた。
しかし、入学後しばらくして「頭が痛い」などと周囲に漏らすようになっていたといい、今年3月まで4年間在学したが、計1年間は休学していた。
大学を中退した直樹容疑者は3月、家に戻った。近所の人は「地元で仕事を探しているが、見つからない」と直樹容疑者が話すのを聞いていた。近くの主婦(45)は「野菜をもらいに有田さん宅に時々行っていた。(直樹容疑者の就職について)亡くなった有田さん夫妻も心配していたようだった」と話す。
自動車免許を取って就職にいかそうと、今月17日から、地元の自動車学校の寮に泊まり込んで教習中だったが22日、一時帰宅届を出し、犯行に及んだ。
中学校時代の校長(65)は「非常にまじめで成績もトップクラスだった」と話した。父茂さん(50)が卓球をしていた影響から卓球部に入り、熱心にクラブ活動をしていたという。
高校時代の担任教諭は「現代社会と歴史が得意で成績もよかった。大学に入ってから訪ねてくれた時は、自治会活動をしていると元気に語っていた。積極的な学生生活と安心していたのに」と話していた。
毎日新聞 2008年5月25日 地方版
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採血針使い回し:器具の使い回し、県内46機関で 保健所が実態調査へ /島根
益田市の診療所で採血器具が使い回されていた問題で、各保健所が24日までに県内の病院や診療所など753医療機関に問い合わせをした結果、うち46機関が複数の患者への使用を申し出た。益田の診療所では針も使い回されていたが、今回は器具のみが使い回されていたケースと見られる。2機関では実際に使用が確認され、各保健所が実態の調査を急いでいる。
県によると、申し出があった医療機器は、糖尿病患者の血糖値測定のために指先などに針を刺して微量採血を行うときなどに使用するもの。1針ごとに取り換えることができるが、肌と接触する部分が取り換えられないため、厚生労働省では「複数の患者に使用しないよう特段の注意をはらうこと」などと通知している。
保健所が問い合わせた753機関のうち704機関から返答がきており、県では現地調査などを踏まえ、27日にも詳細をまとめる方針。【小坂剛志】
毎日新聞 2008年5月25日 地方版
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採血器具使い回し:浜田の2診療所でも 市「厚労省の通知届かず」 /島根
益田市内の診療所が採血器具を複数の患者に対して使い回していた問題で、浜田市の市立の診療所2カ所でも、不適切な使い回しがあったことが25日、わかった。会見した浜田市は「使い回しをしないようにとの通知が、2診療所に届いていなかった」としており、県を含めた関係機関の情報伝達のあり方も今後問われそうだ。【細川貴代】
浜田市によると、採血器具の使い回しが判明したのは、波佐診療所(同市金城町)と、弥栄診療所(同市弥栄町)。共に針のみを交換し、器具自体は再利用できるものを計73人の患者に使用していた。市は該当者に状況を報告し、73人全員に感染検査を実施する。
同タイプの採血器具は皮膚と器具が接するため、厚生労働省が06年3月に「他人と共用しないよう」との注意喚起文書を出している。だが、市は「市にも診療所にも、厚生労働省の通知が届いていなかった」と釈明している。
県医療対策課によると、県では06年3月7日に薬事衛生課が同省からの通知を受け、医療対策課など庁内6課、県内全保健所に通知したという。「貴管下の医療機関等への注意喚起をはかられるようお願いする」とされていたにも関わらず、保健所から病院、診療所へは通知は届けられていなかった。
県医療対策課は「なぜ浜田市に伝わっていなかったかは不明だが、普段も保健所から各医療機関へ送る経路はない。県医師会から各診療所に伝わっていると当時判断したのでは」と釈明するが、「本当は医療機関に出すべきだった」としている。今回の事態で通知を受け取っていなかった医療機関がある恐れも出てきたが、県は「調べたい」とするにとどめた。
毎日新聞 2008年5月26日 地方版
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ウミネコ:ふ化375羽 出雲市「ひと安心」−−大社町の経島 /島根
ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている出雲市大社町の経島で25日、ウミネコのひなのふ化調査があり、375羽が確認された。ふ化調査では30年間の平年値883羽に対して、過去2年間は数が低迷していた。調査した市文化財課は「まずは一安心」と胸をなでおろしている。
この日は大田市の日本鳥学会員、中井春治さんと市職員計4人が経島に渡って調査。島全体でふ化したひな375羽が確認された。ひなの体長は約15センチ程度で、生後3〜4週間と見られるものが多かった。
ウミネコは12月ごろから7月下旬まで同島で見られる。ひなの調査は61年から毎年実施。卵やひなの数はその年の天候などで大きく左右される。
ひなの数の過去30年間の平均は、883羽。毎年増減を繰り返しているが、03年に1022羽を数えて以降は一けたの年もあるなど低迷していた。
今年は4、5月の気候が良く、雨の日も例年の半分くらいで、ひなが育つには好環境だったという。市文化財課は「06年の9羽、07年の9羽と比べれば今年は多い。だけど気象条件に恵まれた今年は、もっと多くても良かったはずだが」と話していた。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月27日 地方版
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島根原発訴訟:原告側「耐震安全性は極めて危うい」 /島根
中国電力島根原発1、2号機(松江市鹿島町)の近くで活断層が見つかったとして、周辺住民らが中電を相手取り原発の運転差し止めを求めた訴訟で、3月に中電が耐震性再評価に関する中間報告書を経済産業省原子力安全・保安院に提出してから初の口頭弁論が26日、松江地裁(片山憲一裁判長)であった。
中電側は、耐震設計上考慮すべき活断層の長さは最大22キロ、安全評価の目安となる基準地震動は600ガルで、耐震性に問題はないとした中間報告書を、証拠として4月に地裁へ提出している。原告は意見陳述で「基準地震動は過小評価で、耐震安全性は極めて危うい」と述べた。
中電側は地質調査を6月末に終え、7月末には、調査の結果を盛り込んだ、準備書面を提出する予定。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月27日 地方版
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薬害C型肝炎訴訟:全国一斉提訴、県内の患者は6人 /島根
全国原告・弁護団が29日に一斉提訴する薬害C型肝炎訴訟で、「しまね弁護団」は26日、県内の患者6人も、国と製薬会社に被害者救済法に基づく損害賠償を求めて、松江地裁に提訴すると発表した。
弁護団は約150人の相談を受けた。そのうち、血液製剤の投与を証明できるカルテなどの資料がある6人が提訴。6人は手術時や出産時にフィブリノゲンを投与された、70代の男性1人と50〜70代の女性5人。他の105人は第2次提訴に向けて、医療機関に資料の照会などを進めている。
救済法では、特定の血液製剤を投与され、C型肝炎ウイルスに感染した患者が、5年以内に裁判で認定されると給付金が受給できる。相談の予約は0852・23・2205。平日の午前10時〜正午、午後1時〜午後4時。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月27日 地方版
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出雲の農薬空散:新たに320人、不調を訴え 市、原因究明に手回らず /島根
◇2日間で793人、被害拡大
出雲市が26日朝に市内で行った松枯れ防止の農薬散布の後に児童・生徒473人が目のかゆみや頭痛などを訴えた問題で27日、新たに成人を含め320人が不調を訴えていることがわかった。2日間で被害者数は計793人で被害が拡大している。しかし、原因究明についてまだ市は手が回らない状況で、市農林政策課の担当者は「まずは被害者への対処をしないと……」と困惑、対応に追われている。【細川貴代】
市によると、27日午後3時現在のまとめで、新たに3幼稚園、6小学校、1中学校の児童生徒314人(幼稚園児は5人)が目のかゆみや頭痛を訴え、うち15人が医療機関を受診。また、地域住民6人からも目のかゆみやはれなどの訴えがあり、うち2人が医療機関を受診した。2日間で児童・生徒や住民数は計793人、医療機関の受診者数は171人と被害数は拡大した。
市ではこの日も朝から被害実態数の把握に追われた。市教委では被害内容や空中散布の内容を文書にして、被害の訴えがあった幼稚園・小中高校の全保護者に配布した。
県内でマツクイムシの農薬空中散布を実施しているのは、松江市(約153ヘクタール)、雲南市(約58ヘクタール)、隠岐の島町(約88ヘクタール)で、出雲市(約1688ヘクタール)が格段に広い。松枯れ防止のための農薬空中散布に反対している「島根くらしといのちのネットワーク」の倉塚香織代表は「頭痛やめまいなどの被害を訴える児童生徒、成人はこれまでに10人ほどおり、県や市などへも中止を求める申し入れを実施してきた。市内の全保護者に被害を伝え、今後も健康被害調査のアンケートを実施してほしい」などと話している。
林野庁も26日夜、実態調査のために職員1人を県に派遣。同庁担当者は「今回のような集団発生は初めて。まずは原因を把握したい」としている。
毎日新聞 2008年5月28日 地方版
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採血器具使い回し:医療機関公表せず 知事「県民の不安あおる」 /島根
医療機関で採血器具が使い回されていた問題で27日、「誠に遺憾。おわび申し上げる」と謝罪した溝口善兵衛知事は、採血器具の複数の患者への使用を申し出た医療機関については「かえって県民の不安をあおることになる」と、現段階での公表を控える意向を示した。医療機関側が患者を特定したうえで、「対応の準備ができてから、遠からず公表する」と述べた。
◇改善策を検討
また、会見で設置を明らかにした「業務点検委員会」では、今回の問題で関係機関との連携の不備が明らかになったため、公表方法や連絡体制、情報伝達の確認と、継続的な検証などの改善策をまとめる。知事と副知事、部長ら幹部で構成され、当面、今回問題となった関係機関の連絡体制や県民への公表方法などを取り上げる。問題ごとに作られる作業部会で、関係者や有識者から意見を聞き、委員会に報告。委員会も有識者から意見を聞くなどして、改善策を検討する。
溝口知事は他の分野について「インフルエンザなどの危機管理や、今月発覚した県立高校前事務長のPTA会費着服も考えられる」と話した。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月28日 地方版
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訃報:小原幹雄さん 98歳 死去=毎日新聞山陰文芸の元短歌選者 /島根
小原幹雄さん 98歳(こばら・みきお=毎日新聞山陰文芸の元短歌選者)25日、急性脳梗塞のため死去。葬儀・告別式は28日午後2時、松江市西川津町2622の1のカワツ会館。自宅は同市北堀町149。喪主は長男昌夫(まさお)さん。
大田市生まれ。島根大などで教壇に立ち、中世和歌や日記文学、近代和歌などを研究し講義した。著書に「島根和歌の旅」などがある。69年5月に毎日新聞島根面で始まった短歌欄の初代選者で、06年3月までの37年間1900回余りにわたり選を続けた。
毎日新聞 2008年5月28日 地方版
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採血器具使い回し:公立病院など52機関で−−県調査 /島根
益田市の診療所で採血器具が使い回されていた問題で県は28日、各保健所が県内の病院や診療所など810医療機関を調べた結果、52医療機関が複数の患者に使用していたと、発表した。益田市の診療所では針も使い回されていたが、52医療機関ではすべて針は取り換えられ、器具のみが使い回されていたケースだった。明らかになった中には、県立中央病院や県立こころの医療センターなど公立・公的の病院や診療所12機関も含まれていた。【細川貴代、小坂剛志】
県立中央病院では、一昨年1月から5月までの間、少なくとも3人の入院患者に採血器具の使い回しがあった。
同病院では06年3月、事務局が器具販売業者から器具使い回し禁止の厚労省通知についての説明を受けていた。だが、医師から病棟や救急などの現場の看護師らに使用禁止の説明が不十分で、すべての病棟や部署に伝達できていなかったという。
一方、県立こころの医療センターでも、04年7月から今年5月までの間、3本の採血器具を計10人の患者に使っていた。
同センターでは、緊急時に針のみを変えて複数の患者へ使用する目的で、03年10月から同タイプの採血器具を使用。だが厚労省が使用を禁じる通達を出した06年3月以降も、複数患者に使用していた。
厚労省通知については全国自治体病院協議会を通じて同センターに伝わったが、同センターの竹下久由院長は「正直、私の記憶がない。器具の使用を始めた当初から、使い回しがいけないとの認識がない。そのため例え通知を見たとしても、使用していいとの認識だったのだと思う」と、使用してはいけないの認識が不足していたことを明らかにした。
2病院は県内を代表する県立病院。県立中央病院の菊池清医療局次長は「確認作業として認識が甘かった。改めて病院のシステムを見直して、情報管理を徹底し、さらにいい医療を提供したい」と謝罪した。
毎日新聞 2008年5月29日 地方版
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出雲の農薬空散:今年度は中止 来月に調査委、原因究明へ−−出雲市長意向 /島根
出雲市が市内で行った松枯れ防止の農薬空中散布について被害者が拡大している問題で、28日、市松くい虫被害対策地区連絡協議会が開かれ、西尾理弘市長は「安全が第一。状況を深刻にとらえた。立ち止まって考えないといけない」として、今年度の農薬空中散布の中止の意向を表明した。医師や化学物質についての学識経験者、アレルギー専門家など約10人で構成する事故調査委員会を6月上旬にも立ち上げ、夏ごろまでに原因究明を行うことを決めた。
この日の委員会には、散布周辺地域の住民ら約50人が参加。市は散布当時の気象や、花粉状況などを報告。住民からは「原因究明を」「結果が出るまで空中散布は中止を」と、まず原因究明を求める声が続出した。西尾市長は会議終盤で「原因究明に総力をあげる」と発言し、今年度の空中散布について中止することを決めた。
アドバイザーとして会議に参加した宮脇昭・横浜国立大名誉教授(植物生態学)は「松にこだわる時代は終わった。虫がだめになるものをまけば、市民にも影響を与える。いまだに農薬の空中散布をしていることが驚きだ。なぜそこまで松にこだわるか。空中散布はやめ、土地本来ある木を植え、防災や環境保全を行うことこそが大切」と話している。
また、市は28日に新たに成人を含め156人が新たに目のかゆみや痛みを訴えたと発表した。空中散布を開始した26日からの3日間で、被害者数は計949人、医療機関を受診した人数は計187人となった。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月29日 地方版
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島根・津和野の祖父母殺害:発生1週間 孫の足取りほぼ判明 /島根
津和野町の山あいの農村地帯で起きた祖父母殺害事件は、29日で1週間を迎える。県警捜査本部は有田直樹容疑者(23)が22日午後2〜3時の間に祖父喬さん(80)、祖母ツルミさん(76)を殺したとみて犯行時間の特定と、動機の解明を進めている。これまでの捜査で、有田容疑者は2人を殺害後、見知らぬ人の車に乗せてもらったり、電車やタクシーを乗り継いで出雲市まで移動したという足取りもほぼ判明。途中で、携帯電話や学生証などのカード類を捨てていたことも明らかになった。
県警捜査本部の調べでは、有田容疑者は犯行当日の22日、益田市の自動車学校を出て、タクシーに乗車。午後1時25分ごろ、JR益田駅から「スーパーおき3号」に乗って津和野方面に向かった。午後2時ごろ、JR津和野駅からタクシーに20〜30分間乗り、自宅手前で降り、祖父母殺害に及んだ。
祖父母を殺害後、有田容疑者は家にあった自転車で自宅から逃走。近くの川に携帯電話を捨て、県道から東に約1キロ入り、学生証などを捨てた。その後は見知らぬ人の車をとめ、津和野駅まで送ってもらっていた。午後3時半ごろ、JR津和野駅からタクシーで益田駅へ行き、午後5時の益田駅発「快速アクアライナー」に乗車。午後7時半ごろ、出雲市駅に到着。タクシーで市内の旅館に向かった。駅から15分ほどの旅館に入り、再びタクシーで出雲署へ行き出頭した。出頭時の所持品は現金数万円が入った財布と、水色のペンケースだけだった。
毎日新聞 2008年5月29日 地方版
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県林業課:37件のメールアドレス流出 メールマガジンの運用誤り /島根
県林業課は28日、同課が配信するメールマガジン「しまねの森林(もり)」の運用の際、誤って37件のメールアドレスをつけたまま配信、会員343人に送り、流出したと発表、謝罪した。37件のメールアドレスの持ち主には、事情説明とおわびの電子メールを送り、電話で了解を得たという。
流出は、林業課職員が、ある会員からメールアドレス変更を依頼する投稿があり、誤って転送を了承する操作をしてしまったことが原因。37件のメールアドレスは、県や市町村の行政機関と職員が25件、林業組合などが7件、個人が5件。同メールマガジンは事業の募集や木材価格の動向などの情報が配信され、会員は林業関係者が多い。会員にも削除依頼の電子メールを送った。
県では、各課で管理・運用していたメールマガジンを06年4月から、県がシステムを管理し、各課が運用している。「しまねの森林」と同じシステムで管理するメールマガジンは、子育て情報を配信する「こっころ通信」や「しまね安全安心ネットメール」など計5種類ある。白築俊幸・同課長は「マニュアルの徹底に努める」と述べた。また、「仕組みが複雑」という指摘もあり、広聴広報課でシステム改良を検討している。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月29日 地方版
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硫化水素:松江のホテルで「異臭」−−排水溝から /島根
28日午後3時ごろ、松江市朝日町のホテル「東横イン」から、「異臭がする」と消防に通報があった。調べたところ、同ホテル地下排水溝から硫化水素が流れていたことが確認された。隣接するビルで働く女性(38)が「気分が悪くなった」と病院で治療を受けた。松江署は、立ち入りを禁止し、周辺道路も通行止めにした。ホテルの宿泊客12人や従業員4人が屋外に避難した。
毎日新聞 2008年5月29日 地方版
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コンサート:要らない子って言われてた… 大田の落合さん、きょう出雲で /島根
◇夫の支えで自信 葛藤の日々を歌に
幼いころから虐待や育児放棄を受け続けた女性が、夫の支えで自信を取り戻すまでの葛藤(かっとう)を歌にした。「今、苦しんでいる人に共感してほしい」と30日、出雲市西林木町の県立大短期大学部出雲キャンパス3階大講義室でコンサートを開く。【御園生枝里】
兵庫県西宮市出身の落合可奈子さん(27)は、昨年3月に介護職員の厚志さん(22)と結婚。厚志さんが参加しているNGOがある大田市に引っ越してきた。厚志さんは、可奈子さんの今までを思い歌「要らない子」を作った。
要らない子って言われてた
役立たずって言われてた
死んだ方がましだって言われてた
◇
幼いころは、電気とガスの止まった部屋に置き去りにされ親の帰りを待った。帰ってきた母親からは「親を苦しめて楽しんでるんやろ」と怒られた。中学校は養護学級に入れられた。母親は知的障害者と認定されるまで可奈子さんを何度も医療機関に連れていった。卒業後は高等養護学校へ進む。酒やたばこにおぼれ、リストカットを繰り返した。母親の借金を肩代わりさせられたこともあった。
22歳になって、自己破産を申請し、西宮市の定時制高校に通うようになる。コーラス部で厚志さんと出会った。相談しても自分が悪いと説教される経験が多かったという可奈子さんは、虐待については何も話さなかった。
◇
時折、可奈子さんの言葉や行動を不思議に思っていた厚志さんはある日、3〜4時間粘った電話で聞き出した。可奈子さんと母親の関係を「まるで奴隷」と感じた厚志さんは、自分の自宅に連れ帰る。“母親の支配”から逃れたものの、環境が変わったことで酒やたばこの量が増え、うつ状態も起こった。
「母親みたいになりたくない」との一念で酒やたばこを断ち切った。勉強会にも参加、厚志さんと一緒に学ぶ中で、今までの自分を認め、自分を大事にすることを知った。
私の心は壊れてしまったけど
死にたいと思ってたけど
それでも私は今まで生きて来たわ
◇
厚志さんの親せきの子どもたちと触れ合う中で「家族がほしい」と思うようになる。そして今月、妊娠がわかった。不安をのぞかせると厚志さんは「大丈夫だよ。勉強しただろ」と声をかける。可奈子さんが「うん」とうなずく。
これから私は私の人生を
取り戻して見せるわ
◇
コンサートは今回で5回目。今までで最大規模の舞台は午後6時半に始まる。
結婚記念に2人で作った歌「光」
いつの日か
流した涙が光に変わり
誰かの心を照らすときがくるから
毎日新聞 2008年5月30日 地方版
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松江・ホテル硫化水素事故:懸命の中和作業続く 「原因不明」に不安 /島根
JR松江駅前のホテル「東横イン松江駅前」地下配管室で、28日発生した硫化水素発生事故。29日も周辺道路の通行規制や建物への立ち入りを禁止するなどして中和作業が続いた。
29日午前8時半には、地下配管室で1700ppmの高濃度を記録。炭酸ナトリウムなどの中和剤の投入を続けるとともに、午後2時すぎまでに約6700トンを注水し、午後3時すぎには180ppmまで下がった。しかし、内部を調べることができないため、原因は不明のままで周辺の人たちに不安が広がった。
県消防防災課は「詳しい状況は分からないが、地下のピットには配管も通っておらず、たまった水を抜くような設備でもないと聞いている」とし「考えられるのは一昨年夏の水害。水浸しになった影響で、密閉された空間に水がずっとたまり、硫化水素が発生したのではないか」と推測する。
また、県環境政策課は「これまでに県内のビルなどで硫化水素が発生した事例は把握していない。どういった状況で2000という濃度の硫化水素が発生するかは分からない」と戸惑いをみせる。
近くの旅館の総支配人(27)は「卵の腐ったにおいがした。外からというより、旅館のトイレ、水道など水回りからにおいがした」と話していた。また、近くの眼鏡店の社長(76)も、店の中は平気だが外に出ると同様のにおいがしたといい、「警察から『中和作業をするからできるだけ早く帰って』と言われた。営業時間が終わってすぐに帰った」と話していた。
毎日新聞 2008年5月30日 地方版
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採血器具使い回し:松江赤十字病院でも 「一人の患者使用後、再利用」 /島根
採血器具の使い回し問題で、松江赤十字病院(秦公平院長)でも、器具を複数患者に使っていたことが分かった。病院は28日、県庁で会見し「複数の患者と同時並行で使うのではなく、一人の患者が使った後の器具を再利用した」と説明した。
松江赤十字病院は、約140人の患者に使い回しをしていたと発表。針は交換しており、他の患者が使っていた器具を消毒して、1〜2週間してから再利用していた。県への報告が遅れた点は「入院中の患者が使用した器具を、消毒してから再利用するのも厚生労働省の通知違反になるとは思わなかった」と釈明した。また「益田の診療所で問題となった針の使い回しとは次元の違う話」と強調した。【小坂剛志】
◇邑智病院でも
一方、公立邑智病院(邑南町中野)でも採血器具の使い回しを発表。針は毎回取り換えており、器具を滅菌処理して患者に貸し出していた。昨年7月までに数件あったという。
また、益田地域医療センター医師会病院(益田市遠田町)では、計28人の患者に使い回ししていたことが判明。併設の益田市立介護老人保健施設「くにさき苑」でも、3人が該当することを確認した。医師会病院では2月22日に針周辺部分を使い捨てに変更していたが、くにさき苑では今月16日まで使っていた。針は交換していたが、肌と接触する周辺部分が使い捨てでないタイプで、消毒して使用していた。ともに、問題の器具を複数の患者に使用しないように求めた06年3月の厚労省の通知が県から届いていたが、見落としていたという。
毎日新聞 2008年5月30日 地方版
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薬害C型肝炎訴訟:患者6人が損賠提訴−−松江地裁 /島根
出産や手術時に血液製剤フィブリノゲンを投与されC型肝炎に感染したとして県内の患者6人が29日、国と製薬会社に合計4億1800万円の損害賠償を求め松江地裁に提訴した。今年1月に施行された薬害肝炎救済法に基づく全国一斉の提訴で、松江地裁ではカルテや母子手帳にフィブリノゲンの投与記録が残っている県内の患者が提訴した。
弁護団によると、提訴した原告にフィブリノゲンが投与された期間は74年から90年まで。薬害肝炎救済法では、特定の血液製剤を投与されC型肝炎ウイルスに感染した患者が、法律の施行から原則5年以内に裁判で認定されると給付金が受給できるとしている。弁護団はこれまでに約150人の相談を受けており、第2次提訴に向けて投薬記録の照会を進めている。【岡崎英遠】
毎日新聞 2008年5月30日 地方版
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松江市歴史資料館・建設構想:建物は瓦屋根にしっくい壁、畳敷きと江戸屋敷風 /島根
◇松江藩家老の茶室復元も
2010年秋にオープン予定の松江市歴史資料館(仮称)=松江市殿町=の基本計画検討委員会(藤岡大拙委員長)が29日、松江市内で開かれ、具体的な建物の様子と展示内容が報告された。
建物は、瓦屋根としっくい壁、室内は畳敷きと江戸屋敷風になっている。千利休の監修で作ったと伝えられる、松江藩家老の茶室を当時の柱などを使い、復元。日本庭園、建物外の歩道も整備される。建物の内部は、中央が基本展示室、南側に企画展示室となっている。
基本展示室は「松江の開府」「松江藩を支えた産業」「水とともに生きる」など九つのテーマに沿って、3月に見つかった鉄丸・埴丸などの祈とう具一式や商人の日記帳、絵図や出土品など147点を展示する。
また、松江市は資料館基本構想で、江戸時代に限らず、近世、近代の、個人が持つ歴史資料を調査し、基礎資料集を作ろうと、情報提供を呼びかけている。同市では、1941年に行った「松江市誌」編さんのための調査以降、歴史資料の本格的調査がされていなかった。松江市内は、古くから続く家が多く、第二次世界大戦で大規模な空爆も受けていないため、歴史資料が残っていると考えられる。今までに、日本刀や古文書、掛け軸や着物などの情報が寄せられ、北海道に住む人が松平直政の書状などを寄贈した例もあるという。
この日の検討委員会では、資料館の名称を、松江歴史館と松江(市立・市)雲州歴史館の2案に絞り、市長に判断を委ねることにした。【御園生枝里】
毎日新聞 2008年5月31日 地方版
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個人情報:島大病院医師、パソコンを紛失 姫路駅で発見 /島根
29日午後8時半ごろ、島根大付属病院(出雲市)に勤務する男性医師(61)が滋賀県警守山署に「JR新快速電車内に手提げかばんを置き忘れた」と届け出た。かばんには約2000人の血液データなど個人情報を入力したパソコンが入っていたが、網棚に残ったままJR姫路駅で駅員に発見され、30日に男性医師に引き渡された。パソコンの使用はなく、外部への情報流出はないという。
島根大では5月にも男性研修医が内規に反して患者データを持ち出していたことが判明し、情報管理体制のあり方が問われていた。同大医学部は「今回は患者情報ではなく、流出もない。規則に抵触はしないが、個人情報を持ち歩くことは不適切だった。情報管理の徹底に努めたい」としている。
毎日新聞 2008年5月31日 地方版
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出雲の農薬空散:被害1000人を突破−−市、発表 /島根
出雲市で26日に行われた松枯れ防止の農薬空中散布で目のかゆみや頭痛などを訴える児童生徒が続出している問題で、市は30日、新たに58人の被害申告があったと発表した。うち児童生徒55人が医療機関を受診している。26日から30日までに被害を訴えた人は成人を含め計1061人と1000人を突破、うち208人が医療機関を受診している。
市によると、児童生徒については新たに症状を訴える者が依然としてあるものの、総数は減少傾向にあるという。主な症状は目のかゆみ、痛み。慢性気管支炎の児童が、せきがひどくなったため受診したところ、農薬空中散布と影響があるとの診断を受けたケースもあったという。市教委は「市としては原因究明に努めたい」としている。【細川貴代】
毎日新聞 2008年5月31日 地方版
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中海改良事後処理:本庄工区と中海、27年ぶり水通う 森山堤防の遮水板撤去 /島根
◇中四国農政局
島根、鳥取両県にまたがる中海の干拓・淡水化事業の中止に伴う施設の事後処理で、中四国農政局中海干拓建設事務所は30日、松江市美保関町と八束町を結ぶ森山堤防に設置していた水路の遮水板を撤去した。1981年以来、水の流れが遮断されたままになっていた水域で27年ぶりに水が行き交うようになった。【小坂剛志】
森山堤防は、中海干拓事業の本庄工区干拓のため81年に完成。96年に延長約3・1キロの農道を整備した。81年の完成以来、本庄工区は中海から遮断し、水の流れがせき止められていた。だが、中海干拓・本庄工区は00年に中止が決定。残された干拓堤防の事後処理が焦点となり、森山堤防を今年度末までに60メートルを開削し、橋を設置することとなった。
この日は両県や地元の漁業者らが見守る中、水をくみ出すために設置された排水機場の跡地で、水路の遮水板(幅4メートル、高さ1・2メートル)8枚がクレーン車で引き上げられた。関係者は遮水板が引き上げられ、27年ぶりに中海の水が行き交うようになると「流れている、流れている」と歓声を上げていた。
本庄工区を干拓するための排水機場の撤去作業は06年12月に着工。来月20日にも作業が完了する予定で、撤去作業は約3億円。
毎日新聞 2008年5月31日 地方版
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飲んでる「ミネラルウォーター」で、あなたの年齢がわかる?
6月11日8時56分配信 BARKS
6月に入り全国各地で梅雨入りを迎えた。梅雨が来ると話題に挙がってくるのが「水」の話。じめじめする梅雨はうっとおしいが、この時期の降水量によって、夏場の水不足具合が左右されてしまう。
というわけで、気になる「水」に関する調査結果が発表された。とはいっても、こちらの「水」は「ミネラルウォーター」について。
ディムスドライブは、10代〜60代以上のモニター8383人を対象に「ミネラルウォーター」に関する調査を実施し、飲み方や購入・好きな銘柄などについてまとめた。
●好きなミネラルウォーター銘柄ランキング
" http://www.barks.jp/feature/?id=1000040783
これによると、ふだんミネラルウォーターを飲用・使用している人の割合は46.2%。特に “水が不味い” と言われる関東での飲用・使用率が最も高く50.7%。また、家族人数別で見ると、一人暮らしをしている人の51.9%がミネラルウォーターを愛飲。一方で、家族が3人の人は45.4%、5人以上と答えた人たちでは38.7%が利用と、家族の数が増えるにつれて、ミネラルウォーター利用の割合は減少する傾向にあるようだ。
また、「どのように飲用・使用していますか?」という質問には、84.7%の人が、「ふだんの飲料水として飲む」と回答。その結果ゆえか、「ミネラルウォーターを飲用・使用しているのはなぜですか?」という質問には、「おいしい・飲みやすいから」という回答がTOP(62.6%)、さらに2位に「水道水はおいしくないから」という意見が続き(38.6%)、水の安全性や健康面よりも、味そのものにこだわりを持って飲んでいる人が多いということがわかった。
さて、そんなグルメさんたちが支持するミネラルウォーターの銘柄は何だろうか? 「最も好きなミネラルウォーターの銘柄(ペットボトル・瓶入りのみ)」という質問からは、なんと好きな銘柄から回答者の年齢が推測できるという面白い結果が浮かび上がった。
全体の結果からみると、最も支持が高かったのが「サントリー天然水<南アルプス>」(16.5%)。さすが山の神様がくれた水といったところ。2位(11.9%)、3位(11.8%)となったのは「ボルヴィック」と「六甲のおいしい水」。さらに、「アルカリイオンの水」、「エビアン」、「コントレックス」と続いた。
製品の特長が現れたのが、ひとつの銘柄に対する年代別の割合。総合TOPとなった「サントリー天然水<南アルプス>」の年代別傾向を見ると、最も多いのが60代以降。「六甲のおいしい水」や「富士山のバナジウム天然水」など、国内の水源から採水されたミネラルウォーターは、日本人の “侘びさび” までも感じさせるのか、もしくは日本の風土から生まれたので日本人の舌に合うのか…は、定かではないが、総じて年配のユーザーからの支持が高め。
一方、総合2位となった「ボルヴィック」は20代の支持が最も多く、年代が上がるにつれ、支持者の割合が減少する。「ボルヴィック」ほど如実ではないにせよ、「エビアン」や「コントレックス」も同様の傾向が見られることから鑑みると、海外のミネラルウォーターは若者に人気のようだ。
ちなみに、上にあげた6銘柄の利用者を対象に、その銘柄について「価格」「味」「銘柄・メーカー」「原産国・採水地」などの項目のどこを重視しているかを聞き、さらにそれを銘柄間で比較したところ、価格面では「アルカリイオンの水」購入者が最も高い数値を示し、味の面からは「ボルヴィック」、「エビアン」。銘柄やメーカーを重視するという人の中では「サントリー天然水」「六甲のおいしい水」の順で支持が高く、原産国・採水地では逆に「六甲のおいしい水」「サントリー天然水」の順となった。
というわけで、水の消費量が増える今年の夏。周りからまだまだ若く見られたいお父さんお母さんは、海外のミネラルウォーターを。ブランドにこだわりを持つお姉さんは、国産ミネラルウォーターを手に、さりげなく自己主張してみてはいかがだろうか?
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どんな時でも国家権力を叩くことを忘れない朝日新聞
2008年06月09日11時00分
http://news.livedoor.com/article/detail/3675337/
秋葉原での通り魔事件。犯人や被害者を携帯電話でパシャパシャ撮ったり、テレビカメラに男たちがニヤニヤしながらアピールしたりと、これが日本の教育界を牛耳っていた日教組による教育の結果かとなんだかやるせない気持ちにさせられました。
「オタクの聖地秋葉原で無差別殺人」というこんな「おいしい飯のタネ」をマスコミが放っておくわけもなく、先入観と憶測に基づいた記事をコメンテーターたちとともに次々と発表していっています。
その中で「さすが朝日新聞」と思わせてくれる記事がありました。犯人逮捕の様子を各新聞社が報じたのですが、さすが朝日新聞です。ここまでくると感心します。読売、毎日、産経、朝日の順にご紹介します。
読売新聞――「刃物男、奇声あげ次々襲撃…目撃者「腹や胸、何度も刺した」 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)」
現場近くの電器店の店長(50)は、ナイフを持った加藤容疑者を追いかけてきた警察官が目の前で制圧するのを見た。ナイフを振り回す加藤容疑者に警察官が警棒で応戦し、しばらく渡り合った後、にらみ合いになった。警察官が拳銃を構えると、加藤容疑者は観念したように路上にナイフを捨てて、取り押さえられたという。
毎日新聞――「秋葉原通り魔:死亡7人、負傷10人に…25歳男を逮捕 - 毎日jp(毎日新聞)」
拘束された様子を見ていた男性店員によると、男は中央通りを南に向かって逃げた。制服を着た警察官が追いかけ、通りから30メートルほど入った狭い路地に追い詰められると、無言でナイフを振り回し、警察官が警棒で応戦。警察官が拳銃を取り出すと、男はナイフを路上に置いた。その瞬間に、警察官を含め周囲にいた数人が上に乗り、取り押さえたという。
産経新聞――「【秋葉原通り魔事件】「ホコ天がパニック状態に…」一斉に逃げ出す群衆 (2/2ページ) - MSN産経ニュース」
警察官に追われる加藤容疑者は、中央通り沿いにある電気店の間の路地裏へ。「警棒を持った制服警察官と向かいあい、少し距離を置きながら、チャンバラのような感じでもみ合いながらにらみあった」(免税店の男性店主)。加藤容疑者は興奮状態で、ナイフを上に上げて威嚇。額からは血を流していたが、顔つきや服装に目立った特徴はなく、「普通の男性だった」(同)という。
「ナイフを捨てないと撃つぞ」。数分間の緊張したやり取りの後、警察官がこのような言葉を告げ、拳銃をゆっくりと構えた。加藤容疑者は観念したのか、まもなくこの警察官と、私服姿の数人に組み伏せられ、現行犯逮捕された。
朝日新聞――「asahi.com(朝日新聞社):秋葉原で無差別殺傷 死亡7人、けが10人に - 社会」
近くの電器店店長(50)によると、交差点の方から、ナイフを持った男と警察官が歩道を走りながら向かってきた。警棒を持った警察官が男に追いつくと、チャンバラのようにカチンカチンと音をさせながらもみあった。しばらくして、男がナイフを下に落とした。すると警察官は拳銃を抜き、男に向けた。「動くな」と言い、男を道路に伏せさせ、取り押さえたという。
誰がなんと言おうと朝日新聞の記事だけ、警察官の拳銃使用がおかしいように感じます。他の3社は犯人が抵抗をやめないため、やむなく拳銃を取り出したのに対し、朝日新聞だけは、犯人が抵抗をやめてから拳銃を取り出したという恣意的な誘導。こんな記事読まされたら警察は危ないという印象を読者に与えます。
これは明らかに記事に悪意がこもっています。それが分かるのが、朝日新聞と読売新聞の事情を聞いた相手です。どちらも「現場近くの電器店店長(50)」となっています。同一人物に話を聞いているはずなのに、どうしてここまで食い違うのでしょう?
こんな事件が起きても拳銃使用をやめさせたい朝日新聞。警察官に国民のために死ねと言ってるようなものです。
※6/9 13:15 記事のタイトルを修正致しました。
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「歩行者天国、始まるのを待った」と供述…秋葉原殺傷
6月11日14時30分配信 読売新聞
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、「歩行者天国が正午に始まるのを待って、トラックで突っ込んだ」と供述していることがわかった。
事件は午後0時半ごろ発生しているが、その約45分前に現場に到着し、付近で時間をつぶしていたという。
警視庁では、5年ほど前から秋葉原に通い、周辺の事情に詳しい加藤容疑者が、歩行者天国の雑踏に狙いを定め、綿密な犯行計画を立てていたとみて調べている。
加藤容疑者が犯行予告を書き込んだと供述している携帯サイトの掲示板によると、加藤容疑者は今月8日午前7時ごろ、静岡県裾野市の自宅を出発。
沼津駅前のレンタカー店でトラックを借りて、秋葉原付近に到着したのは午前11時45分で、正午からの歩行者天国が始まる直前だった。
最終更新:6月11日14時30分
秋葉原殺傷 加藤容疑者、ホコ天開始までトラック止め待機
6月11日11時42分配信 毎日新聞
通り魔事件があった現場交差点=東京都千代田区外神田で2008年6月9日午前9時10分、本社ヘリから小出洋平撮影
東京・秋葉原で8日、7人が殺害された事件で、派遣社員の加藤智大容疑者(25)=静岡県裾野市富沢=が事件直前、現場近くでトラックを止め、歩行者天国が始まるまで待機していたことが分かった。調べに「正午から歩行者天国になり人通りが増えることは知っていた」と供述している。警視庁万世橋署捜査本部は無差別殺人を実行するために時間調整をしたとみて裏付けを進める。
調べでは、加藤容疑者は8日午前5時21分、携帯電話の掲示板に「秋葉原で人を殺します」と書き込んだ後、午前8時ごろに、JR沼津駅前のレンタカー会社営業所でトラックを借り、東京に向かった。午前11時45分には「秋葉原ついた」と書いており、正午前には秋葉原に到着していたとみられるが、現場となった中央通りでは歩行者天国はまだ始まっていなかった。
加藤容疑者は、現場から北に約100メートル離れた中央通りにトラックを駐車し、大型量販店でトイレを借りるなどして時間をつぶしていたとみられる。午後0時10分には「時間です」の書き込みがあり、午後0時半ごろ、赤信号を無視して交差点に突っ込んだ。
加藤容疑者は調べに「何度も訪れたことのある秋葉原で事件を起こそうと思った」などと供述。当初から計画的に歩行者天国を狙ったとみて調べている。
一方、加藤容疑者は通行人を襲った際、ダガーナイフ(刃渡り約13センチ)や投てき用ペティナイフなど計3本の凶器を所持しており、ペティナイフは靴下の中に隠し持っていたとみられ、現場でさや付きで発見されている。上着の内ポケットには折り畳み式の小型ナイフを入れていた。
また事件前、携帯電話のアドレス帳やメールの送受信記録などデータを消去していたことについて、加藤容疑者は「周囲に迷惑をかけたくなかった」と理由を説明している。友人や知人が警察から事情を聴くのを防ごうとしたとみられる。【川上晃弘、佐々木洋、町田徳丈】
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「ホコ天に突っ込みたい」 秋葉原通り魔、4月に書き込み
6月10日15時44分配信 産経新聞
■加藤容疑者、4月書き込み
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された静岡県裾野市、派遣社員、加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が今年4月、携帯電話のサイトの掲示板に「繁華街の歩行者天国にトラックで突っ込みたいです」と書き込んでいたことが10日、分かった。警視庁万世橋署捜査本部の司法解剖の結果、死亡した7人の死因は3人がトラックではねられた全身打撲、4人が両刃のナイフ(ダガーナイフ)で刺された失血死だったことが判明。加藤容疑者が2カ月前に抱いた計画を実行に移したとみて裏付けを進める。
調べでは、トラックではねられたのは、川口隆裕さん(19)▽藤野和倫さん(19)▽中村勝彦さん(74)の3人。ナイフで刺されたのは、松井満さん(33)▽小岩和弘さん(47)▽武藤舞さん(21)▽宮本直樹さん(31)の4人。4人は失血死で、刺し傷はいずれも1カ所だった。
捜査本部は、加藤容疑者の自宅アパートの家宅捜索で、事件に使われたのと同じナイフの空き箱などを押収。6日に福井県内で購入したとみて調べる。
これまでの調べに、加藤容疑者は「人を殺すために秋葉原に来た。誰でも良かった」と供述。犯行にはナイフとともに静岡県沼津市のレンタカー店で借りたトラックを使っていたが、携帯サイトの書き込みには、4月20日に≪欲望に素直になっていいのでしたら、繁華街の歩行者天国にトラックで突っ込みたいです そんなことしませんけどね≫と記載していた。
このほか、2月から6月までの記述には≪根拠がないのに自信がある人がいるが、正直、殺意がわきます≫≪誰でもいいから殺したい気分です≫などと無差別的な殺害の衝動がたびたび書き込まれている。
その一方で≪誹謗(ひぼう)中傷されるのは存在が認められている 無視されている不細工な私は、その存在すら認められていない≫など、悲観的な記述も目立った。
捜査本部では、加藤容疑者が早い段階で車を使った無差別殺傷事件を思いついたとみて追及。さらにサイトの書き込み内容を詳しく調べる。
加藤容疑者は取り調べで生い立ちに話が及ぶと、涙を流すといい、事件について後悔しているような様子も見せるという。
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■怒号の中送検
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、万世橋署捜査本部は10日、殺人未遂容疑で、静岡県裾野市、派遣社員、加藤智大容疑者を送検した。加藤容疑者を乗せたワゴン車は同日午前10時20分ごろ、同署を出発。報道陣約200人が規制のロープを突破し、立ち往生する車にフラッシュを浴びせるなど混乱した。
加藤容疑者を乗せたワゴン車が駐車場からゆっくりと出てくると、カメラマンが一斉にロープを突破、ワゴン車を取り囲んだ。
警察官の怒号が飛び交うなか、カメラマンの一部が地面に倒れ込んで悲鳴を上げるなど、殺気だった雰囲気に。車が人込みを抜けて車道に入ってからも、走って車を追跡する報道陣もいた。
加藤容疑者、家族の話で号泣…本格的取り調べ開始
6月10日8時2分配信 スポーツ報知
7人が死亡、10人が負傷した東京・秋葉原の無差別殺傷事件で9日、捜査本部は加藤智大容疑者(25)の本格的な取り調べを開始した。同容疑者は落ち着いた様子で「事実をすべてお話しします」などと、素直に応じていたが、家族や生い立ちの話になると、号泣する場面もあったという。
犯行について場面を問われたときには、後悔の念をあらわにすることもあったが、被害者に対する謝罪の言葉はないという。捜査本部では引き続き、詳しい動機の解明を進める。
加藤容疑者は10日に万世橋署から東京地検へと身柄送致される予定。
最終更新:6月10日8時2分
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秋葉原の無差別殺人…視聴率アップした情報番組のワケ
6月11日17時1分配信 夕刊フジ
「夢…ワイドショー独占」−。東京・秋葉原の無差別殺人事件で逮捕された加藤智大容疑者(25)が携帯電話の掲示板に書き込んだ文言は現実となってしまった。
犯行の翌日、9日の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)を見ると、事件報道に時間をさいた情報番組・ワイドショーほど数字が伸びている。
午前8時台のテレビ朝日系「スーパーモーニング」は6.9%、フジテレビ系「とくダネ!」は2ケタに乗せ10.5%、日本テレビ系「スッキリ!!」は8.1%。前4週平均をそれぞれ1.2ポイント、2.1ポイント、2.0ポイント上回った。
中でも著しい伸びを見せたのは、日テレ系「情報ライブ ミヤネ屋」(午後1時55分)で、前4週平均を3.0ポイントも上回る7.5%をマークした。
大阪・読売テレビが制作するこの番組は、もともと関東地区の日テレでは放送されていなかったが、司会のフリーアナ、宮根誠司(45)が大阪弁まるだしで本音で語るトークが地方のネット局でも広く支持され、今年3月31日からついに、関東上陸を果たした。ただし、約3時間の番組のうち、日テレに中継されるのは冒頭の約1時間だけ。
それでも、9日の視聴率は関東地区での自己最高記録を更新し、裏のTBS系「2時っチャオ!」第1部(午後2時)の5.0%を大きく引き離した。
読売テレビの番組担当者は「事件、事故など社会的関心の高いニュース、皇室関係の話題を報じた日は視聴率がやはり高い」と説明。とくに今回の事件では、加藤容疑者が警察官に取り押さえられ、連行される模様をとらえた系列キー局日テレのスクープ映像を繰り返し流したことも、視聴者を引きつけたようだ。
東西の番組事情にくわしい放送作家は別の視点から、視聴率を伸ばした番組の理由を解説する。
「『とくダネ!』と『ミヤネ屋』には共通点がある。司会者の小倉智昭は東京12チャンネル(現・テレビ東京)、宮根誠司は朝日放送と、それぞれ局アナ出身。ふだんは軽妙だが、事件や社会問題を取り上げる際に安定感がある。コメンテーターはタレントだけでなく、フジテレビや読売テレビの解説委員が適宜、登場して、問題を掘り下げている」
宮根アナは時にギャグも飛ばし、“浪花のみのもんた”と呼ばれる一面もあるが、視聴者はよく見ているようだ。
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歩行者天国狙い時間調整=横浜で高速降り国道へ−無差別大量殺人狙う・加藤容疑者
6月11日15時1分配信 時事通信
7人が死亡し、10人が重軽傷を負った東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された加藤智大容疑者(25)が歩行者天国の開始時刻に合わせるため、横浜の高速インターで降りた疑いのあることが11日、警視庁万世橋署捜査本部の調べで分かった。その後、同容疑者は国道を走行して時間を調整し、開始約30分後に襲撃。捜査本部は同容疑者が周到な計画で無差別大量殺人を狙ったとみて調べている。
調べによると、同容疑者は8日午前7時ごろ、静岡県裾野市の自宅を出発。電車で沼津駅に向かい、同8時ごろに駅前で前日に予約したトラックをレンタルした。
事前にナイフ6本を購入していたが、職場の同僚に1本を渡した上で、裾野インターから東名高速に乗って東京へ向かった。その後、横浜青葉インターで降りた後、国道246号などで秋葉原まで来た。
当日の歩行者天国の開始時刻は正午で、同容疑者はそのまま高速走行を続けると、到着が早過ぎると判断。同インターで降りた上で、秋葉原近くで車を止めて待機して時間調整をしたとみられる。
「ナイフが元凶は心外」 秋葉原殺傷で関の刃物業界が困惑
6月11日11時29分配信 中日新聞
【岐阜県】7人が殺害された東京・秋葉原の無差別殺傷事件が、刃物産地の関市で大きな波紋を広げている。ナイフが凶器となったことが連日報道される中、刃物のイメージダウンは避けられない。銃刀法の規制強化もとりざたされており、刃物業者らは「事件の背景を解明することが一番大切。ナイフが凶行を招いたような印象をもたれるのは心外だ」と、気をもんでいる。
事件では、犯人の男(25)がナイフ5本を持参。両刃で貫通力の強いダガーナイフを使い、次々に通行人を殺傷した。町村信孝官房長官は事件を受け、銃刀法の規制強化の検討に言及している。
関市のナイフ類の出荷額は、2005年で26億1400万円に達し、全国シェア55・4%。刃物類の中でも、関のナイフの知名度は高い。
県関刃物産業連合会の北村正敏会長は「ナイフはすべて悪いものというイメージをもたれかねない」と、懸念。凶器のダガーナイフが軍用、自衛用の武器であることを指摘した上で「この種の特殊なナイフの規制は仕方ないとしても、刃物全体を危険視して規制しようとするのは問題」と語る。
刃物を使った事件が起きる度、業界は少なからぬ影響を受けてきた。刃物売り場は全国的に縮小傾向にあり、販路拡大の壁にもなっている。
同連合会はこれまで、子どもたちに刃物の正しい扱い方を教える啓蒙(けいもう)活動に力を入れてきた。ある業者は「刃物は、なくてはならない大切な道具。事件に使われると、いつも心が痛む」と表情を曇らせた。
日本輸出刃物工業組合の坂井勇平理事長(ガーバーサカイ社長)は「ナイフは釣りやキャンプ、狩猟など、さまざまな用途、種類があるが、サバイバルナイフという名でひとくくりにされることがある。マスコミでも、ナイフがきちんと理解されておらず、一般の人に誤解を与えかねない」と批判。ナイフ以外にも、包丁などの刃物が身近にあることに触れ「ナイフがあったから、事件が起きたのではない。事件を招いた背景について、冷静に考えることが大切」と訴えている。
これに対し、ある警察関係者は、犯人がわざわざ福井市まで行ってナイフを入手した点に注目。「趣味性が強く、用途が限られるナイフについては、犯罪抑止のため、販売時に身分確認や住所、氏名の記録をすることを検討すべきではないか」と、話している。
(中山道雄)中日新聞最終更新:6月11日11時29分
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/crime_prevention/
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東大がエリート社会人養成=授業は半年、受講料600万円
6月11日14時31分配信 時事通信
東京大学は11日、主に40代の企業幹部や官僚向けの社会人講座「エグゼクティブ・マネジメント・プログラム」を10月から開催すると発表した。各組織のトップ候補生を対象に、3月まで金、土曜日を中心に授業を行う。受講料は600万円(税込み)。来春以降も半年ごとに開講する。
教えるのは、世界の政治経済、地球環境などの教養分野や「経営理論の変遷と課題」「人的資源マネジメント」といった実践的な内容。東大教員のほか、経営コンサルタント会社幹部ら国内外のビジネス経験者が講師を務める。
企業側が「将来、組織を担う人材」を推薦し、受講料も負担することを想定。出願は来月22日までで、書類審査と面接で25人程度を選考する。
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