アメリカ
アメリカでは四年生大学を卒業後にロースクール(三年)を終了するとJuris Doctor(法務博士)が与えられる。学部を卒業してから三年勉強した結果が二つ目のBachelor(学士)では不公平だということで、名前をDoctorにしたものであり、以前はLL.B.(Bachelor of Laws、法学士号)と呼ばれた。したがって、J.D.が博士号であるという解釈は間違っている。
また、Juris Doctorとは別に一年間のLL.M.(Master of Laws, 法学修士号)がある。殆どの学生はJ.D.取得後に就職をするが、学術研究に熱心な学生は稀にLL.M.を取得する事がある。また、税法等専門知識を要求される職業の場合、LL.M.取得が有利とされる場合もある。また、それ以外のケースとして、外国で法学の学位をとった学生達(むしろ,こちらのほうが多いのでは)が、アメリカでの司法試験の受験資格を得るためにLL.M.取得の道を選ぶことがある。これは、かつての日本のように学士レベルで法学を専攻し学位を取得した者に、アメリカでの司法試験受験の資格が無い事に理由がある。その様な学生達が、LL.M.レベルでアメリカの法律システムを一年間学ぶ事により、司法試験が受けられる(代表的なのがニュー・ヨーク州)という訳である。
北米に於ける法学の最高峰の学位はS.J.D.(Doctor of Juridical Science、法学博士号)である。この学位は、一部の大学でしか取得出来ず、その入試は最難関とされ、トップ法学者を目指す学生や学者達が世界中からS.J.D.取得を目指してアメリカ留学を試みる。ステータスの高いS.J.D.であるが、実際のところ裁判官等を含めた職業にJ.D.以上の学歴が要求される事は稀であると共に、実地経験が重視される分野であるので、S.J.D.の取得が、ロースクール教授など学術界以外の就職に繋がるとは考え難い。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E5%8B%99%E5%8D%9A%E5%A3%AB