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【議論】武士道
46
:
宗教的背景
:2002/10/23(水) 02:53
わたくしは平均的サムライのすべてが最高の悟りに達したと
主張するつもりはない。しかし、サムライの思想を吸引する
精神的磁場における磁極は、外界での活動にはなく、外的
なものの否定、積極的な犠牲と完全な自己放棄ないある。
徳川時代前半に書かれた武士道論には、なるほど、武術
鍛錬を怠らず、戦争はめったに起こらないと考えるな、との
さまざまな訓戒がふくまれているが、これにはもっともな理由
がある。というのは当時、武士は一種の役人となり、鎖国制
度、完全な平和、政治的沈滞になれて、増大するはなやかな
都会的娯楽の誘惑にさらされていたからである。
しかしながら、ここでもまた、強調されるのは、個人的な快楽や
利得、怠惰や放恣にたいする欲望をおさえ、いつでも任務を
自覚する精神だった。サムライが楽しんでもよいどの活動
様式も、茶の湯、「謡」の稽古、弓術、切腹様式の練習と、
すべてが僧侶の衣の色が僧侶の精神を反映するような関係
である。本能的な欲望をおさえ、いかなる逆境でもどっしりと
落ち着き、勝利に驕らず悲しみに負けないことがサムライの
行儀作法の主要目標だった。「能」はこのような禁欲的生活
をどんな論集や逸話よりもはるかに正しくつたえる。「能」は、
いまのべていることを、空理空論に走らず、いたずらに陶酔
もせずに、サムライの生きてきた生活の姿に即して表現するい。
正確さや活気の程度はさまざまにしても、偉大な威厳と簡素な
美しさをそなえた、まぎれもなく真実の生活が舞台で展開され
る。
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