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【議論】武士道

43武士道の起源:2002/10/22(火) 03:15

諸藩の家法は、諸藩を支配する徳川家のものをふくめて、これらの初期の精神
的遺産を直接受け継いだ。それらの家法は、法典や法令の名に値しないといえ
るのは、これらの用語の使用を不当に厳しくして、旧約聖書の「申命記」(モーゼ
の律法)、「ユスティニアヌス法典」、「ナポレオン法典」のような、精密な規則に
限定したときにかぎられる。

ところが、サムライ法典の内容はある程度流動的で柔軟だった。そのために激変
と大動乱の時代にも通用し、生きつづけることができた。家法が日本人の性格、
日本人の思想と社会の形成に決定的な影響をあたえた事実を否定することは、
懐疑主義が昂じて何も理解できなくなることに等しい。ホール・チェンバレンやサ
ムソムが、武士道にたいする大袈裟な賛美を、そのまま信じようとはしなかった
のは悪くないが、日本人に本来、優れた道徳的品性があるはずがないと疑って
かかり、サムライの倫理はたんなる伝説で、明治時代に政治的目的から故意にでっ
ちあげられたと断定するところまでつきすすんだ。武士道は、さまざまな思想、
さまざまな類型にまとめたもので、はじめは藩主や支配者、のちには軍事的
専門家や愛国主義の指導者によって権威づけられた。これを一片のでっちあ
げとして排斥するまえに、わたくしたちは、ドイツやイタリアの全体主義のにせ
神話を模倣した最近の日本の風潮から、サムライの純正な倫理を切りはなさ
なければならない。


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