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ウクライナ侵攻、パナマ侵攻

1掲示板作成者:2022/11/08(火) 13:05:17
出典はアメリカの調査報道サイト Consortium News。

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How UK Backed Panama Invasion

October 27, 2022

Thatcher understood Washington’s 1989 invasion was illegal but supported
it anyway, recently declassified documents show, John McEvoy reports.

By John McEvoy

Declassified UK

(続く)

21:2022/11/08(火) 13:06:57
>>1で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・declassified は元々 declassify(〔〜の〕機密扱いを解除する)の過去分詞形
であるが、現在ではもう形容詞扱いになっている模様。

英辞郎には、
「declassified 形容詞
〔文書などが〕機密扱いから外された、機密解除された」
と出ている。

時事関連の英文では重要単語である。

・Declassified UK(ディクラシファイド UK)は固有名詞。
調査報道を行っているメディア組織であるらしい。

今回の文章は元々この組織のウェブ・サイトに載ったもので、それを Consortium
News が許可を得て転載したということになる。

31:2022/11/09(水) 20:31:07
>>1の訳例

英国がどのようにアメリカのパナマ侵攻を支持したか

2022年10月27日

サッチャーは1989年のパナマ侵攻を支持したが、その違法性は認識。最近公開された
文書が明らかに(ジョン・マケヴォイが伝える)。

ジョン・マケヴォイ

初出: ディクラシファイド UK

(続く)

41:2022/11/09(水) 20:32:38
>>1の続きの英文

Shortly before 7 a.m. on Dec. 20, 1989, Margaret Thatcher received a call
from U.S. President George H.W. Bush.

Bush informed the U.K. prime minister that Washington had just launched an
invasion of Panama, declaring that there had been “no alternative but to
intervene.”

After decades on the C.I.A.’s payroll, Panama’s military leader Manuel
Antonio Noriega had fallen out of favour with the White House, and the
Bush administration decided it was time for him to go.

51:2022/11/09(水) 20:38:29
>>4で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(英辞郎から引用)

・on the C.I.A.’s payroll については
on the payroll 雇用されて
on the payroll of
《be 〜》〜に雇われている、〜に雇用されている、〜から給料をもらって
いる

・fall out of favor with
(人)の気に入りでなくなる、(人)からの寵愛を失う
I felt I had fallen out of favor with the boss.
私はもう上司の気に入りでなくなったように感じた。

・go
go は多義語である。英辞郎では以下の使い方がある。

自動詞として
1. 前方に進む、行く、及ぶ
It's going, it's going, it's gone! 《野球中継》入るか、入った!
To go. 持って帰ります。◆ファストフード店などで
2. 続ける、継続する
That's what kept us both going. これがあったからこそ、私たちは続けてこられたのです。
3. 作動する、進展する、達する、〜の状態になる
How did it go? どうでしたか?/どうだった?/どんな具合だった?/うまくいった?
◆結果を尋ねる
That was how it went. こういうわけです。
Such ties cannot go ignored. そのような束縛は無視できない。
There goes nothing! こりゃ駄目だ!
There goes the departure bell. 発車のベルが鳴っている。
4.〔物があるべき場所に〕入れられる、しまわれる、納まる、置かれる
These documents go in this cabinet, and those files go in that shelf...
この書類はこのキャビネットに入れて。で、あのファイルはあっちの棚に入れて…。
5.〔貨幣などが〕流通している
6.〔意見などが〕通る、〔事が〕承認される[許される・認められる]、
7.〔発言が〕決定的[鶴の一声]である
8. 物が売れる
9.〔金などが〕費やされる
10.〔現在地から〕離れて行く、去る、消えていく
My memory is going. 私は物忘れがひどい。
11. 〜と書いてある
12.〔声援して〕〜頑張れ
13. ぜひ[思い切って・出しゃばって・一線を踏み越えて]〜する
◆【用法】go (and) + 動詞
I can't go (and) steal other people's work. まさか他人の仕事を盗むわけにはいかない。
14. 〜しに行く
◆【用法】go doing、go to do、go and doなどの形を取り、米口語ではしばしば、
toおよびandが省略される。

61:2022/11/11(金) 16:56:52
>>4の訳例

1989年の12月20日、午前7時の少し前、英国のサッチャー首相は米国大統領ジョージ
・ブッシュからの電話を受けた。

同大統領は伝えた。アメリカはパナマ侵攻を開始した。「介入する以外の選択肢は
なかった」と。

パナマの軍事指導者マヌエル・アントニオ・ノリエガは、長年米CIAから資金拠出を
受けていたその協力者であったが、アメリカ政府のお気に入りリストからようやく脱落
しており、ブッシュ政権はついにノリエガ退場の潮時が来たと決定していた。

71:2022/11/11(金) 16:58:34
>>4の続きの英文

That morning, over 20,000 U.S. troops descended on Panama, accompanied by
the indiscriminate bombing of poor civilian areas thought to be Noriega
strong-holds.

According to human rights organisations, up to 3,000 Panamanian civilians may
have been killed during the invasion, with tens of thousands more displaced.
The true figure of civilian casualties remains unknown — the U.S. forces didn’t
bother to count the dead, with many thrown into mass graves.

81:2022/11/11(金) 17:00:52
>>7で「注意すべき単語・熟語など、難単語・熟語など]
(英辞郎から引用)

・strong-hold
1.〔戦いの〕要塞、とりで、牙城
That city is the opposition's last stronghold.
あの都市が敵の最後の牙城である。
2.〔活動などの〕拠点、本拠地
3.〔(希少な)動物の〕生息場所
4.〔思想などの〕拠点、最後のよりどころ

・civilian area
《a 〜》〔爆撃などの対象となる〕民間人の居住地域

・up to 3,000 Panamanian civilians 〜
up to は要注意。様々な使い方がある。ここでは、以下の5.の用法である。
(続く)

91:2022/11/11(金) 17:02:45
(続き)

1. 〜次第で
It's up to you. それはあなた次第です。/それを決めるのはあなたです。
/その判断はあなたにお任せします。◆【場面】相手の決断を促す。
It's up to you to tell the truth. 事実を言うかどうかは本人任せだ。
2.〈話〉〜に従事して、〜を手掛けて
What have you been up to? 最近どうしてた?/元気だった?
◆久しぶりに会った時の挨拶
3. 〜しようとして
〔よからぬことを〕たくらんで、もくろんで、〔ひそかに〕〜しようと計画して
[たくらんで]
He must be up to something. 何かたくらんでいるに違いない。
God knows what he'll be up to next. 彼が次に何をしでかすか分かったもんじゃない。
I knew you were up to something. やっぱり何かたくらんでいたのか。
◆【場面】「相手はこっそり何かを計画しているようだ」とうすうす感じていたが、
そのとおりだった。
I know exactly what you're up to. あなたの腹の内は分かっています。
See what he is up to? やつが何をたくらんでいるか調べろ。
You're up to something. 何かたくらんでるでしょ。
What is the IRA up to? IRAは何を計画しているのか。
What are you up to this weekend? この週末は何をする予定ですか?
4.〔任務を〕遂行することができる、〔試練に〕耐えられる
I'm sure you're up to it. あなたなら大丈夫ですよ。◆【場面】難しいことに取り組む人を励ます。
5. 〜に至るまで、最大[最高]で〜まで、〜以下の
Choose up to 2 free gifts depending on your order size.
ご注文の数量により無料プレゼントを最大2個まで選ぶことができます。
6. 〜に合致して、〜に一致して、〜と並んで
The quality must be up to the sample you sent to us.
品質は当社宛てに送られた見本と一致しなければなりません。
7.(人)の性に合って
8. 〜の義務[責任・責務]で

101:2022/11/19(土) 13:59:00
>>7の訳例

その朝、2万超の米軍兵士がパナマを強襲した。ノリエガの牙城と見なされていた
貧しい一般人の住む区域に無差別の爆撃を加えながら。

人権団体によれば、この侵攻によって最大3000人の民間人が死亡し、数万人が居所
を失った可能性が指摘されている。民間人犠牲者の数は正確にはわかっていないまま
である。米軍は死者を数える手間を取らなかった。多くは共同墓地に放り込んで
終わりである。

111:2022/11/19(土) 14:00:53
>>7の続きの英文

Thatcher was the first foreign leader to be told of the operation.

Over the phone, she assured Bush that “it was a very courageous decision
which would have our full support.” Britain would “take the line that
it was no good people criticising Noriega and then failing to support the
Americans”.

Over the following weeks, the Thatcher government stood alone in its
unequivocal support for the U.S., despite concerns over the legality of
the invasion. “Bang — just like that,” was how Thatcher described her
decision to back Bush.

121:2022/11/19(土) 14:06:21
>>11で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

(主に英辞郎から引用)

・operation は多義語である。

1.〔器官などの〕働き
2.〔機械などの〕操作、運転、運用、稼働
The system is in operation now. そのシステムは現在稼働中です。
3. 作業、工程
4. 業務、操業、事業、営業(活動)、経営、運営
That company's operations have been steadily profitable.
あの会社の事業は着実に利益を上げている。
5. 企業 ◆【同】company
6. 実施、影響、作用
7. 軍事[作戦]行動 ◆通例、operations
8.《数学》演算
9.《外科》手術
After the operation, he was taken to the ICU. 手術後、彼は集中治療室へ運ばれた。

・bang
名詞
1.〔発砲などの〕バン[ドカン・バタン]という音
2.〔バンと音を立てて〕たたく[打つ]こと
3.〈話〉突然の[激しい]動き[活動]
4.〈俗〉興奮、スリル、歓喜
5.〈米俗〉《コ》感嘆符、エクスクラメーション・マーク
6.〈俗〉《鉱物》爆薬、ダイナマイト
7.〈俗〉ヘロイン[麻薬]注射
8.〈卑俗〉セックス、性交
(続く)

131:2022/11/19(土) 14:10:31
(続き)

他動詞
1.〔バンと音を立てて〜を〕打つ、たたく
2.〔気付かずに〜を〕ぶつける、ぶつけて痛める
3.〔バタンとドアなどを〕閉める
4.〈卑俗〉〔人と〕セックスする
自動詞
1.〔バンと音を立てて〕打つ、たたく
2.〔気付かずに〕ぶつかる、ぶつかって痛める
3.〔バタンとドアなどが〕閉まる
4.〔バタンと大きな〕音を立てる[出す]
5.〔バタバタと〕うるさく動き回る
6.〈俗〉ヘロイン[麻薬]注射をする
7.〈卑俗〉セックスする
副詞
1. ドスン[ドカン・バタン・ガシャン]と音を立てて
2. どんぴしゃり、正確に、当を得て
3. 突然、急に、不意に
間投詞
〈話〉〔発砲の音をまねて〕バン
名詞
〈主に米〉切り下げ前髪 ◆通例bangs ◆【参考】fringe
他動詞
1.〔馬などの尾の毛を〕短く切る
2.〈主に米〉〔人の前髪を〕真っすぐに垂らして切りそろえる

・unequivocal
形容詞
〈フォーマル〉疑う余地のない、はっきりした、明白な、曖昧でない
He has been unequivocal. 彼は明確に[はっきりと]述べてきた。
発音 ʌ̀nikwívəkəl アネクィヴカル

141:2022/11/21(月) 13:07:26
>>11の訳例

サッチャー首相は、アメリカからパナマ侵攻について知らされた外国の指導者のうち
で最初の人間であった。

電話で彼女はブッシュ大統領に請け合った。「極めて勇気ある決断です。我が国は
全面的な支持を寄せるでしょう」。イギリスは「ノリエガを批判しているのに米国を
支持しないのは意味をなさないというスタンスで行きます」、と。

その後の数週間に渡って、イギリスは、侵攻の合法性をめぐる懸念にもかかわらず、
米国を断固として支持した唯一の国であった。後年、サッチャーは、ブッシュ支持の
決断をこう表現した。「ドーンとね。まあ、そんな感じだわね」。

151:2022/11/21(月) 13:09:45
>>11での構文に関する補足説明。

「 〜 would “take the line that it was no good people criticising Noriega and
then failing to support the Americans”」。

・〜 take the line that 〜 の that の用法は「同格」である。

・it was no good の it は形式主語、本当の主語は criticising 〜 と failing 〜 の2つ
の動名詞の語群である。people は動名詞の意味上の主語。

・it was no good 〜 の意味・訳し方については、 辞書サイト『辞遊人』に参考に
なる例文が幾つか載っている。

--------------------------------------------------

it is no good talking to sb: (人に)話してもなんにもなりゃしない
アガサ・クリスティー著 加島祥造訳 『葬儀を終えて』(After the Funeral ) p. 305
it is no good doing: 〜してもまったく無意味だ
ヴィラード、ネイグル著 高見浩訳 『ラヴ・アンド・ウォー』(Hemingway in Love
and War ) p. 464

it is no good doing: 〜するのはよそう
マクリーン著 村上博基訳 『女王陛下のユリシーズ号』(HMS Ulysses ) p. 240

it does one no good to do: 〜してもしようがない
アガサ・クリスティー著 加島祥造訳 『葬儀を終えて』(After the Funeral ) p. 35

--------------------------------------------------

161:2022/11/21(月) 13:11:45
>>11の続きの英文

From Asset to Liability

The White House had not always treated Noriega as an adversary.

Throughout the Cold War, he had been a valuable C.I.A. asset – from snitching
on Peruvian military students in the 1950s to running covert operations in
support of the Contras’ war against the Nicaraguan government in the 1980s.

171:2022/11/21(月) 13:13:24
>>16で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(英辞郎から一部を引用)

・snitch
自動詞 〈俗〉〔警察などに〕密告する
他動詞 〈俗〉〔つまらない物を〕こっそり盗む、かっぱらう
do some part-time snitching for (人)のために時々スパイをやる

・covert 形容詞
秘密の、隠された、内密の、こっそりした
covert operation 隠密作戦、秘密工作
◆国の秘密情報活動の一環として行われるものを指すことが多い。作戦や工作活動の
存在そのものは公然の秘密であり、その実行者や活動内容が明らかにされないだけ
である。その点で、存在そのものが違法であり隠される clandestine operationと
区別される。

・ Contra については次の単語や事実を、時事英文の読解に必要な常識として知って
おきたい。

Iran-Contra scandal イラン・コントラ疑惑
Iran-contra debacle イラン・コントラ事件の大失敗
◆米国がイランに武器を売却し、代金をニカラグアのサンディニスタ革命政権に抵抗
していた反政府武装勢力コントラに秘密裏に横流ししていた事件。

181:2022/11/22(火) 16:53:06
>>16の訳例

「資産」から「負債」へ

アメリカ政府はノリエガをいつも敵として遇してきたわけではなかった。

冷戦時代は一貫して米CIAの貴重な「資産」だったのである。1950年代にペルーの
軍学生をスパイしたことから、1980年代にニカラグア政府と戦うコントラ(反政府
武装勢力)を支援する隠密作戦を実施したことに至るまで、ずっとアメリカの手足
として役に立ってきた。

191:2022/11/22(火) 16:55:19
>>16の続きの英文

In June 1986, however, journalist Seymour Hersh revealed that the Panamanian
military leader was “extensively involved in illicit money laundering and
drug activities.” On top of this, Noriega had been “providing intelligence
information simultaneously to Cuba and the United States.”

Public knowledge of Noriega’s drug links turned him from an asset to a
liability, and the White House came under increasing pressure to act. Moreover,
Noriega’s links with Cuban intelligence suggested he could no longer be
trusted to do Washington’s bidding — a serious concern given the strategic
importance of the Panama Canal.

201:2022/11/22(火) 16:57:16
>>19で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・Seymour Hersh は「シーモア・ハーシュ」氏。アメリカの著名なジャーナリスト。

・on top of (英辞郎から引用)
1. 〜の上(部)に
Come out with your hands on top of your heads. 両手を頭の上に乗せて出てこい。
2. 〜に加えて
She was poor and, on top of it, very ill. 彼女は貧しいうえに、重病にかかっていた。
3. 〜より優位に立って、〜を支配して、〜を掌握して、〜を熟知して
4. 〜に接するように、〜に迫って、〜のすぐ近くに
5. うまく処理して、〔仕事を〕片付けて、成功して
She's always on top of her job, day and night. 彼女は昼夜を分かたず仕事をこなしている。
6. 〜の手に負えなくなって、〜を悩ませて

・intelligence information (英辞郎から引用)
情報資料、情報機関(から)の知見、諜報機関(から)の通知
share intelligence information with 〜と情報資料を共有する
international pooling of intelligence information 秘密情報の国際的な共有

・do someone's bidding (英辞郎から引用)
(人)の命令を実行[遂行]する、(人)の命令どおりにする、(人)から言い付け
られたことをこなす

211:2022/11/23(水) 13:09:29
>>19の訳例

しかしながら、1986年の6月にジャーナリストのシーモア・ハーシュ氏が明らかに
したことであるが、ノリエガは「違法なマネー・ローンダリングと麻薬取り引きに
深く関与していた」。それどころか、「キューバとアメリカの双方に同時に諜報機関
による秘密情報を提供していた」。

麻薬取り引き関与が公に知られることでノリエガは「資産」から「負債」へと変わった
のである。政府に対して何らかの行動に訴えるよう要請する声が次第に高くなって
いった。その上、キューバの諜報機関と関わりを持っているということは、ノリエガ
がアメリカ政府の意向に従うとはもはや期待できないことを示唆した。パナマ運河の
戦略的重要性に鑑みた場合、これは重大な懸念であった。

221:2022/11/23(水) 13:16:20
>>19の文法・構文上の補足説明。

・〜 given the strategic importance of the Panama Canal の given は元々
分詞構文の being の省略されたもの(, being given 〜 )と考えられるが、今では
ほとんど慣用表現扱いである。

英辞郎から一部を引用すると、
--------------------------------------------------
given
〈文〉〜と仮定すると、〜を考える[考慮する]と、〜を前提として、〜を所与として
Given a long enough length of time, you can do a really good job.
十分な時間を与えられれば、満足のいく成果を挙げることができるだろう。
--------------------------------------------------

・Moreover, Noriega’s links with Cuban intelligence suggested he could no
longer be trusted to do Washington’s bidding — a serious concern given the
strategic importance of the Panama Canal.

a serious concern 〜 の部分は、前の文の内容の Noriega’s links 〜 bidding
全体を受けて、それを a serious concern 〜 という名詞語句で言い換える一種の「同格」
である。
「同格」は通常は、[「名詞語句A」, 「名詞語句B」]という風に、名詞語句を連続させて、
前の「名詞語句A」を後ろの「名詞語句B」で説明するという用法であるが、この場合の
ように、[「文章A」, 「名詞語句B」]という形もある。

他の表現で書き換えるとすれば、関係代名詞を使って、

〜 to do Washington’s bidding, which was a serious concern given the strategic
importance of the Panama Canal.

ということになる。

231:2022/11/23(水) 13:18:10
>>19の続きの英文

Still, three months after Noriega’s drug links were revealed, the Panamanian
leader met with U.S. National Security Council official Oliver North in a London
hotel “to collaborate on a plan for Noriega to support the Contras in return for
American money and arms.”

In response to a Freedom of Information request, the U.K. Foreign Office
claimed that it holds no record of Noriega’s visit to the U.K. However, it seems
unlikely that British intelligence knew nothing of what was happening.

241:2022/11/23(水) 13:20:28
>>23で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(英辞郎から引用)

・National Security Council《米》国家安全保障会議
◆【略】NSC ◆1947年設立。国家安全保障、外交政策、軍事政策などを大統領に助言する
最高レベルの国防会議

・collaborate on 〜を共同で行う[制作する・研究する]

・freedom-of-information request 情報公開請求
file a Freedom of Information Act request 情報公開[開示]を要求する
formally requested under the Freedom of Information Act
《be 〜》情報公開法に基づいて正式に請求される

251:2022/11/24(木) 16:45:53
>>23の訳例

とはいえ、麻薬取り引きへの関与が暴露されてから3ヶ月経った時点でも、ノリエガは
米国家安全保障会議のメンバーであるオリバー・ノースとロンドンのホテルで会い、
「アメリカからの資金と武器と引き換えにコントラを支援する計画を協議」していた。

英外務省は、情報公開請求に対し「ノリエガの出入国に関する記録はない」と回答した。
しかし、このような事態の展開について英諜報当局が何も知らないということは考え難い。

261:2022/11/24(木) 16:47:42
>>23の続きの英文

The Lady is for Turning

By the time of Bush’s election in November 1988, the U.S. had decidedly
turned on Noriega. That year, the Ronald Reagan administration imposed
crippling sanctions on Panama and indicted Noriega on drug-trafficking
offences.

Even as Washington turned up the heat on Noriega, the British government
opposed both military intervention and sanctions.

271:2022/11/24(木) 16:49:49
>>26で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(英辞郎から引用)

・turn on
句動詞
1〔水道などの栓を〕開ける、〔栓をひねってガス・水道を〕出す、〔電気製品の
スイッチを〕入れる、〔スイッチを押して・つまみを動かして電気製品を〕オンにする
[作動させる]、〔テレビ・ラジオ・照明を〕つける
Can I turn on the radio? ラジオをつけてもいいですか?
Could you turn on the light so I can see? 見えるように、明かりをつけていただけますか?
2.〔首・体を回して〕〜の方を向く、〔人に自分の魅力・表情・そぶり・涙を〕急に
見せる、〔愛嬌を〕ふりまく
3.(人)を引き付ける、(人)を刺激する、(人)を熱狂[興奮・夢中に]させる
The crowd was turned on by his campaign speech. 群衆は彼の選挙演説に興奮させられた。
4. ワクワクさせる、しびれさせる、メロメロにさせる、グッとくる
His music turns me on. 彼の音楽を聴くとビビッとくる。
5.〔性的に〕刺激する、興奮させる、関心を持たせる、その気にさせる
She is very easily turned on to sex and enjoys the thrill of every erotic touch.
彼女は、すぐその気になってしまい、エロチックに触られるゾクゾク感を楽しむ。◆性的表現
She really turns me on. 彼女を見ると、ムラムラする。◆性的表現
(続く)

281:2022/11/24(木) 16:52:34
(続き)

6.〔栓が〕開く、〔ガス・電気が〕出る、
7. 〜に興味を持つ、〜に関心を持つ、〜に夢中になる、興奮する、活気づく
8. 〜に向かって行く、〜に手向かいする、〜に食ってかかる、〜に反抗する、〜に敵意を示す、
〜を攻撃する、〜に盾突く、(突然)反対する
9.(初めて)麻薬の味を教える、麻薬を吸わせる、麻薬の味を覚えさせる、幻覚を経験させる、
麻薬で快感を起こさせる
10.(初めて)麻薬をやる、麻薬を吸う、麻薬をやって快感を覚える、〔麻薬などで〕うっとり
する、陶酔状態になる
11.〔継続的な供給を〕始める
12. 〜に依存する、〜次第である、〜次第で定まる、〜によって定まる、〜にかかっている
◆【類】depend on

・crippling
〔正常に機能しなくなるほどの〕壊滅的な影響[打撃]を与える
〔病気などが〕手足を不自由にさせる(ほど激しく痛む)

・indict
1.〔人を〕非難する、起訴する、告訴する、告発する
I wish to refrain from answering because I could be indicted.
訴追の恐れがありますので、応答を控えさせていただきたいと思います。
The once-powerful politician John Doe has been indicted for tax evasion.
有力政治家であったジョン・ドウ氏が脱税容疑で起訴された。
発音 indáit インダイト、

・turn up the heat on 〜への非難を強める

291:2022/11/25(金) 12:05:48
>>26の訳例

サッチャー、「手のひら返し」へ

1988年11月にブッシュが大統領に当選した時には、アメリカ政府はすでにきっぱりと
ノリエガに背を向けていた。その年、レーガン政権はパナマに極めて厳しい制裁措置を
課すと同時に、ノリエガを麻薬取り引きの廉で告訴していた。

しかし、アメリカ政府はノリエガ追及にいよいよ躍起となっていたが、イギリス政府は
軍事介入と制裁措置のいずれにも反対した。

301:2022/11/25(金) 12:07:09
>>26の続きの英文

In September 1989, Thatcher held a meeting in Downing Street with Panamanian
opposition figure Guillermo Ford and agreed with him that the international
community should continue to ostracise Noriega.

But “she did not think intervention would be the right way forward. It would do
the United States no good in Latin America. Nor did she think violence within
Panama would help.”

Thatcher added that “the best way to get rid of Noriega was by constant
pressure from opinion both from inside Panama and from other governments.”

311:2022/11/25(金) 12:08:47
>>30で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(英辞郎から引用)

・Downing Street
1. ダウニング街 ◆英、ロンドンのWestminster。10番地(No. 10)が首相官邸。
2. 英国首相官邸、英国政府

・opposition figure 反対勢力の人、野党党員

figure は多義語で、要注意。
--------------------------------------------------
名詞
1. 形、形状、形態、外観
2. 図、図表、挿絵、図形、図式 ◆【略】fig.
A is shown [illustrated] in Fig.III. Aを図IIIに示す。
See Figure 2. 《取説》図2(を)参照。
3. フィギュア ◆フィギュア・スケートで氷上に描く図形。
4. 姿、容姿、人影
5. 人物、大人物、大立者
6.〔人の〕体つき、体形、スタイル
She has a good figure. 彼女はスタイルが良い。
(続く)

321:2022/11/25(金) 12:10:31
(続き)

7.〔女性のバスト・ウェスト・ヒップの〕スリーサイズ
8. 象徴
9. 肖像、人物像、彫像
10. 数字、〔数字の〕桁
The number has eight figures. その数字は8桁です。
11. 数量、価格、値段、総額、合計数
12. 言葉のあや ◆【参考】figure of speech
13.《figures》統計、データ ◆【類】data ; statistics ; numbers
14.〔レンズや鏡などの〕面形状精度
15.《論理学》〔三段論法の〕格
◆大前提、小前提、結論における、小名辞、大名辞、中名辞の組み合わせのパターン
で、第1格〜第4格までの4種類がある。

・Guillermo 人名
ギリェルモ、ギエルモ、ギジェルモ ◆男

・ostracize
他動詞
1.〔社会から〕追放する、排斥する、葬り去る
2. 村八分にする、仲間外れにする
3.〔古代ギリシャで〕陶片追放する
発音[US] ɑ́strəsàiz | [UK] ɔ́strəsàiz [US]アストゥラサイズ [UK]オストゥラサイズ

・do 〜 no good 〜に何のメリットもない、〜に効き目がない

331:2022/11/29(火) 15:11:35
>>30の訳例

1989年の9月にサッチャーは官邸で、パナマの野党勢力の一人であるギエルモ・
フォードと会談し、国際社会がノリエガの孤立状態を継続すべきことで意見の一致を
見た。

「サッチャーは、パナマ侵攻が採るべき適切な進路であるとは考えていなかった。
それは、中南米ではアメリカのプラスにはなるまいと判断していた。パナマ国内での
軍事力行使もマイナスであると思っていた」。

サッチャーは付言してこう語った。「ノリエガ政権を打倒する最善のやり方は、
パナマ国内と各国政府双方の意見による継続的な圧力です」。

341:2022/11/29(火) 15:12:48
>>30の続きの英文

The same month, a private U.K. foreign office brief recommended that Foreign
Secretary John Major explain to the U.S. “our objection to economic sanctions”
on Panama: “generalised economic sanctions would serve no purpose; hurt the
innocent more than the guilty.”

Thatcher’s opposition to intervention in Panama would not last — the lady, it
seems, was for turning.

351:2022/11/29(火) 15:14:33
>>34で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(英辞郎から引用)

・brief
名詞
1.〔長い文書の〕要約、概要
2. 状況報告(内容)、ブリーフィング ◆【同】briefing
3. 短い[簡単な]説明[声明・報告・記事]
4.《法律》弁論趣意書、訴訟事件摘要書、準備書面
◆法廷のさまざまな段階で提出される、訴訟の論点を明らかにして自らの立場を有利
に運ぶための書類。なお、法律事務所内で訴訟の準備のために作られる書類を指す
こともある。内容によりtrial brief, appellate brief, memorandum of lawなどと
呼ばれることがある。
The lawyer prepared a brief for his client.
弁護士は、依頼人のために裁判の準備書面を用意しました。
5.《briefs》〔下着の〕ブリーフ
6.《カトリック》教皇書簡 ◆勅書(bull)ほど正式でないものを指す。
7.〈英話〉法廷弁護士

・John Major ジョン・メィジャー
◆英国首相。所属党=Conservative、在位1990〜1997年。労働者階級の出。大学教育も
受けていない。サッチャー首相の基での大蔵大臣。

361:2022/12/01(木) 16:56:06
>>34の訳例

同月、英外務省の内密の報告書では、外相のジョン・メジャーがアメリカ政府に対して
こう説明するよう推奨していた。英国政府はパナマに「経済制裁を課すことに反対」
であり、「全般的な経済制裁は目的にかないません。罪ある人間たちよりも無辜の人々
を苦しめるだけです」と。

しかし、パナマ侵攻に対するサッチャーの異議申し立ては長続きしないであろう。彼女は
方針転換の方に傾いていたようであった。

371:2022/12/01(木) 16:57:25
>>34の続きの英文

‘Operation Just Cause’

On Dec. 20, 1989, Bush launched “Operation Just Cause,” justifying the
invasion of Panama on four grounds: to restore democracy to Panama; to
arrest Noriega; to protect U.S. rights under the Panama Canal Treaty; and to
protect U.S. nationals in Panama.

In reality, Noriega’s subservience to the U.S. had come into question, and
Bush viewed intervention in Panama as an opportunity to shake off claims
that he was a “wimp.” Indeed, Noriega’s election rigging, persecution of
political opponents and drug links had not been a serious concern while he
worked as a U.S. asset.

381:2022/12/01(木) 17:00:59
>>37で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・operation については>>12で既出。

・just cause については、英辞郎の以下の用例が参考になる。

fight in a just cause 正当な理由[正義の名]の下に戦う
battle fought in a just cause 《a 〜》正当な理由のある[正義の名の下での]戦い

・Panama Canal Treaty は「パナマ運河条約」。

・national は名詞で「同国人、(内)国民」。

・wimp
1.〈話・軽蔑的〉弱虫、意気地なし、怖がり
You're such a wimp. 気が小さいね。
That tequilla shot has been sitting there an hour, are you too much of a wimp
to drink it?
そのテキーラショットは1時間そこに置いてあるけど、意気地無し過ぎて飲めないの?
発音 wímp ウィムプ
(続く)

391:2022/12/01(木) 17:03:14
(続き)

・election rigging は「不正選挙、八百長選挙」。

rigは要注意単語である。

--------------------------------------------------
名詞
1.《海事》〔船の〕索具 ◆船の帆とマストを支えるロープ・ワイヤ・滑車などの総称。
2.〔舞台の〕仕掛け装置
3.〔建築足場などの〕支持材
4.〈話〉〔特別な用途の〕衣類、衣装
5.〔株価などの〕不正操作
自動詞
ふざける、からかう、いたずらを仕掛ける
他動詞
1. 艤装する ◆船に帆を張ったり、索具を付けたりすること。
2.〔使えるように〜に〕装具を取り付ける、〔使えるように〜を〕装備する
3.〔〜を〕慌てて[その場しのぎで]作る
4.〈話〉〔〜を〕飾る、〔人に〕着せる ◆【用法】受け身で用いられることが多い。
5.〔価格・取引・入札・選挙などを〕不正操作する
The presidential election was rigged. その大統領選挙は、不正に操作されたものでした。
--------------------------------------------------
(英辞郎から引用)

401:2022/12/04(日) 12:45:04
>>37の訳例

「『正義』作戦」

1989年の12月20日、ブッシュはパナマ侵攻の『正義』作戦を開始した――4つの
正当化事由を掲げて。すなわち、パナマの民主主義の回復、ノリエガの拘束、パナマ
運河条約におけるアメリカの各種権利の保障、パナマ国内の米国人の保護、である。

実際には、ノリエガのアメリカ政府に対する服従のいかんが問題となっていたので
あった。そしてまた、ブッシュは、パナマ侵攻を自分に対する「弱虫」との評判を
払拭する機会と捉えていた。まったくのところ、ノリエガがアメリカ政府の「資産」
であった間は、その選挙不正や反対勢力の弾圧、麻薬取り引きの関与、等々は深刻な
懸念とは考えられていなかったのである。

411:2022/12/04(日) 12:46:37
>>37の続きの英文

On Bush’s orders, the U.S. thus “mesmerised” Panama “with firepower,” using “
new gadgets, laser-guided missiles and stealth fighters,” new technologies
which the U.S. was “just dying to use,” as U.S. General Marc Cisneros recalled.

Two weeks after the invasion, Noriega surrendered himself to U.S. forces. He
was put on trial in a Miami court, which prevented his defence from presenting
any evidence relating to his work for the C.I.A., or links with senior U.S. officials
including Bush.

421:2022/12/04(日) 12:48:06
>>41で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(主に英辞郎から引用)

・mesmerize 催眠術をかける、魅惑する、魅了する
発音 mézməràiz メズマライズ

・laser-guided missile レーザー誘導ミサイル

・dying to 《be 〜》〜したくてたまらない

・General Marc Cisneros は「マーク・シスネロス少将」。

・put someone on trial (人)を裁判にかける

431:2022/12/07(水) 21:23:54
>>41の訳例

ブッシュの命により、アメリカはかくしてパナマを「火力で麻痺させた」。それに
使用されたのは「新製品、すなわち、レーザー誘導ミサイルであり、ステルス戦闘機
であった」。いずれも新規のテクノロジーの産物で、アメリカは「使ってみたくて
ウズウズしていた」と、マーク・シスネロス少将は当時をふり返って述べている。

侵攻の2週間後、ノリエガは自分の身柄を米軍に委ねた。それからマイアミの裁判所
で審理にかけられたが、弁護側はノリエガがCIAのために働いた行為あるいはブッシュ
を含むアメリカの当局幹部との関わりをめぐるいかなる証拠も提出することが拒まれた。

441:2022/12/07(水) 21:25:40
>>41での構文の補足説明
>new gadgets, laser-guided missiles and stealth fighters,” new technologies
>which the U.S. was “just dying to use,

new gadgets と laser-guided missiles and stealth fighters は文法的には
「同格」の関係であろう。
そして、さらに、
[new gadgets, laser-guided missiles and stealth fighters] と [new technologies
which 〜 ] がやはり「同格」であると考えられる。

451:2022/12/07(水) 21:27:06
>>41の続きの英文

Back in Panama, Guillermo Endara was installed as Noriega’s successor. He
oversaw the return of competitive elections in Panama, though the country
remained a key if not more important player in the Latin American drug trade.

Legal Doubts

Even on the grounds given by Bush, British legal advisers doubted whether the
invasion could be justified under international law and strongly encouraged
officials not to comment on matters of legality.

461:2022/12/07(水) 21:28:37
>>45で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・oversee
1.〔人や仕事を〕監督[監視]する
The 900 poll watchers are supposed to be sent to oversee the elections in El Salvador.
エルサルバドルの選挙に900人の選挙監視団が送られることになった。
A French man was hired to oversee the construction of the Suez Canal.
フランス人男性がスエズ運河建設の監督者として雇われた。
2.〔〜を〕隠れて[こっそり]見る
(英辞郎から引用)

また、辞書サイトの『辞遊人』の訳語が参考になる。
oversee 指図をする* 自らの手で進める* 取りしきる* 担当する*

・Guillermo Endara は一応「ギエルモ・エンダラ」という表記にしておく。

471:2022/12/09(金) 14:21:14
>>45の訳例

パナマでは、ギエルモ・エンダラがノリエガの後継者としてトップに据えられた。
同氏は複数の候補者が争う選挙の再開を指揮した。とはいえ、同国は依然として
中南米の麻薬取り引きにおける少なくとも主要な国の一つであり続けた。

[法的問題点]

英国の法律助言者たちは、ブッシュが掲げた侵攻の大義に関してさえ、国際法の下で
正当化できるかどうかを疑問視した。それゆえ、関係当局者には、法的妥当性が
からむ事柄については言及しないよう強く勧めた。

481:2022/12/09(金) 14:22:56
>>45での意味、構文についての補足説明。

・competitive elections
「競争的な選挙」とは、訳に示したように、複数のライバルが存在する選挙、つまり
独裁制ではない、民主制に則った選挙の意であろう。
つまり、democratic election(民主的選挙) と同義である。

・a key if not more important player は、構文的には、
a key ( if not more important ) player と表すことができる。
つまり、key は形容詞で、player を修飾する。
「主要な(たとえもっと重大な、ではないとしても)行為主体」

「もっと重大な行為主体ではないにしても、いずれにせよ主要な行為主体」の意である
から、結局「少なくとも主要な行為主体」という訳が成立する。

491:2022/12/09(金) 14:25:10
>>45の続きの英文

On the day of the invasion, Foreign Office legal adviser Sir Arthur Watts wrote
to Adrian Beamish, the assistant under secretary of state for the Americas,
about his concerns.

“On the facts as we know them it is not possible to conclude that the American
action was justified in international law,” Watts noted. In particular, he
wrote there could be “no justification in international law” for the U.S. claim
to be restoring democracy in Panama or for its seizure of Noriega.

501:2022/12/09(金) 14:27:13
>>49で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・Foreign Office legal adviser Sir Arthur Watts は「英外務省の法律助言者アーサー
・ワッツ卿」にしておく。

・Adrian Beamishは「エイドリアン・ビーミッシュ」。

・assistant under secretary of state for the Americas は「米州担当政務次官補」
にしておく。

ちなみに Americas は複数形の s がついていることからわかるように「南北アメリカ
大陸」(または「米州」)である。

511:2022/12/11(日) 13:04:51
>>49の訳例

侵攻の初日、英外務省の法律助言者アーサー・ワッツ卿は、米州担当政務次官補の
エイドリアン・ビーミッシュに自分の懸念を次のように書き送っている。

「我々が承知している事実に基づいた場合、アメリカの振る舞いが国際法上、
正当化されたと結論することはできません」。とりわけ、「パナマに民主主義
を回復するというアメリカの主張もしくはノリエガの捕捉を国際法上、正当化
事由とすることはできません」と。

521:2022/12/11(日) 13:06:18
>>49での文法・構文上の補足説明

・the facts as we know them
ここでの as は普通によくある副詞節を導く接続詞の用法ではない。
前の名詞を修飾もしくは限定する、関係代名詞に似た働きをする as である。

「我々が知っている(ような)事実」の意。

「名詞 + as 主語 know 目的語」( 〜 する〜、〜 するような〜)のパターンは
決まり文句・慣用表現と考えた方がいいであろう。

英辞郎には以下のように載っている。

as we know it われわれが知っている 〜 ◆【用法】修飾する名詞に後続する。
as we know it today 今日[現在]の[われわれが知っている]〜
◆【用法】修飾する名詞に後続する。
The communication technology as we know it today has been developed
within these decades.
今日の通信技術はこの数十年に開発されたものである。

531:2022/12/11(日) 13:07:56
>>49の続きの英文

He added: “My strong advice is that we should not be drawn into expressing
a view one way or the other on the legality of the American action.”

The next year, Anthony Aust, a legal adviser to the U.K. mission to the U.N.,
compared the U.S. invasion of Panama to that of Grenada in 1983.

“On that occasion also there were four or five different legal grounds given,
none of which was convincing on its own. Taken together they were even less
convincing,” he wrote.

541:2022/12/11(日) 13:09:37
>>53で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・one way or the other とにかく、どっちだって、いずれにしろ(辞書サイトの
『辞遊人』より)

・Anthony Aust は「アンソニー・アウスト」。

・the U.K. mission to the U.N は「英国政府の国連代表」ということであろう。

mission は多義語である。
英辞郎から引用すると、
--------------------------------------------------
1.〔海外での交渉を担う〕派遣団、交渉団
2.〔海外交渉団などの〕任務、使命
The difficulty of that mission is underscored by some of the heaviest fighting
in the region.
この地域での幾つかの激しい戦闘により、この任務の困難さはますます強まっている。
The objective of the mission is to capture the enemy headquarters.
その任務の目的は敵の本部を占領することだ。
3.〔海外派遣される〕政府高官、特命大使
4.〔人がその全てをささげる〕使命、天職、目的、目標
Our mission is to change our community to a better place to live.
われわれの使命[目標]はこの町を住みよい町にすることだ。
5.〔特定の目的を果たすための〕宇宙飛行、ミッション
6.《軍事》〔特定の目的を果たすための〕作戦、ミッション
(続く)

551:2022/12/11(日) 13:11:40
(続き)
7.《キリスト教》〔海外などへの〕布教団、伝道団 ◆布教、医療、社会福祉活動を
行う。
8.《キリスト教》布教[伝道]活動
9.《キリスト教》〔布教団に割り当てられた〕布教[伝道]地域
10.《キリスト教》布教[伝道]本部
11.《キリスト教》〔地域の〕貧者救済本部 ◆【同】rescue mission
12.《キリスト教》〔常駐する聖職者のいない〕小教会
--------------------------------------------------

・convincing は形容詞で
1.〔説明・証拠などが〕説得力のある、人を納得させる、納得のいく、信ぴょう性のある
The story isn't quite convincing. その話がどうもピンとこないなあ。
2.〔人・チームなどの勝利が大差をつけて〕圧倒的な
(英辞郎から引用)

・on its own は on one's own の形で以下の意味(英辞郎から引用)
--------------------------------------------------
1. 自分独りの力で、自力で、独力で、単独で ◆【同】by oneself
Now, you're on your own. Have fun! さあ、ここからは自力で頑張ってね!
◆説明書などの最後に書かれていることがある。
2. 独りで ◆【同】alone
It's better (for me) to be on my own. 私は独りで過ごす方がいい。
I like being on my own. 私は、独りでいるのが好きです。
3. 自分の責任[裁量で・思うとおりに・思いどおりに・一存で]、独断で、勝手に
Hey, don't decide these things on your own. ちょっと、あれこれ勝手に決めないでよ。
4. それだけで、それ自体で
--------------------------------------------------

561:2022/12/12(月) 11:20:28
>>53の訳例

ワッツ卿はさらにこう書いている。「私が強く勧めるのは、アメリカ政府の振る舞い
の合法性に関しては、とにもかくにも何らかの見解を表明する展開に追い込まれない
ようにする、ということです」。

翌年には、国連代表団の法律助言者であるアンソニー・アウストが、やはりアメリカ
による1983年のグレナダ侵攻を引き合いに出して、こう述べた。

「あの時も、法的根拠なるものが4つか5つ掲げられた。が、その中のどれ一つとして
そのまま納得できるようなものはなかった。全部ひっくるめてはいよいよ説得力に欠けた」と。

571:2022/12/12(月) 11:22:06
>>53の続きの英文

Indeed, the U.S. invasion of Panama was widely considered to be illegal and
in violation of the charters of the United Nations and the Organization of
American States.

[Washington Was Grateful]

Legal concerns notwithstanding, Thatcher came out batting for the U.S. more
than any other political leader.

581:2022/12/12(月) 11:23:25
>>57で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・Organization of American States 米州機構 ◆【略】OAS

・bat for
句動詞
1.《野球》〜の代打に立つ
2. 〜を支持する
(英辞郎から引用)
この句動詞はもちろん元々、「for(〜の代わりに)+bat(バットをふる)」(〜の
代わりに打席に立つ)の意味であろう。

59名無しさん:2022/12/13(火) 12:59:34
>>57の訳例

実のところ、アメリカのパナマ侵攻は違法であり、国連と米州機構の綱領に背くもの
というのが一般的な認識であった。

[アメリカ政府は感謝]

法的な懸念が存するにもかかわらず、サッチャーは他の政治指導者たちと異なり断然
アメリカ政府を支持する立場を採った。

601:2022/12/13(火) 13:01:44
>>57での文法・構文上の補足説明。

・Thatcher came out batting for the U.S. more than any other political leader.
ここの come out 〜ing の come out は、英辞郎では以下のように幅広く使われて
いるが、このうちの 2. の意味と考えられる。
そして、これに、動名詞または分詞構文の 〜ing が合わさった形であろう。ただし、
『ジーニアス英和辞典』などには、この「come out 〜ing」のパターンは載っていない。

come out
1. 出てくる、外へ出る、出かける、出所する
2.〔結果が〕出る、〜という結果になる
Look into it carefully and let us know how things come out.
慎重に調査して、結果を報告してください。
This is going to come out wrong. これは失敗に終わるでしょう。
Everything came out all right in the end. 結局は全てうまくいきました。
3. 姿を現す、現れる、見える
4. 流れ出す、分泌する
5. 出場する、世に出る、デビューする、店に出る
6. 口から出る、口にされる、広まる、知られる、知れる、明らかになる、明るみに出る、
露見する、判明する、明白に示される、発表される、公になる、一般に公開される、
明らかにする、意見[態度]を表明する、はっきり分かる、真実[自分の秘密]を明かす
[告白する]、ばれる
Sooner or later, the truth is going to come out. 遅かれ早かれ真相が明らかになるだろう。
7.〔自分の性的指向について〕カミングアウトする、〔異性愛者ではないという自分の〕
性自認を明らかにする[公言する・隠さない]
When did you come out? 自分の性自認を公表したのはいつですか?
(続く)

611:2022/12/13(火) 13:03:20
(続き)

8.〔茎や葉が〕生える
9.〔植物が〕発芽する、芽が出る、もえる、開花する
10. 売りに出される、出版される、発刊される、発行される、刊行される
The author of this novel died long before it came out.
この小説の作者は、本が出版されるずいぶん前に亡くなりました。
11. 公売に付される
12. 現像される、写真に写る、写真の写りが〜である
13. 家を出る、解放される、移住してくる
14. ストライキをする
15.〔汚れ・しみなど〕落ちる、取れる、消える、抜ける
16.〔言葉などが〕出る、言われる、表現される
I tried to tell him how I felt, but the words came out all wrong.
私は彼に思いを伝えようとしたのですが、全然うまく[とんちんかんなことしか]
言えませんでした。
It just came out that way.
たまたまそういう表現になっただけです。/意識してそういう言い回しを選んだわけ
ではありません。
Wait, that didn't come out right. 待って、言い間違えた。/あれ、言い方がおかしかった。
◆【場面】変な言い方をしてしまった直後。

621:2022/12/13(火) 13:05:37
>>57の続きの英文

On the morning of the invasion, the prime minister stood outside Downing
Street and told reporters that Bush’s decision to invade had been “courageous,”
adding:“I believe this is what friends are for — to support at this time.”

In the following days, Britain vetoed a U.N. Security Council resolution
which “strongly deplores the intervention in Panama by the armed forces of
the United States of America, which constitutes a flagrant violation of
international law and of the independence, sovereignty and territorial integrity
of States.”

631:2022/12/13(火) 13:09:59
>>62で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・Downing Street は>>31で既出。

・U.N. Security Council resolution は「国連安全保障理事会の決議(案)」。

・flagrant
1.〔行為や品性が〕目に余る、言語道断の
◆blatantではうそなどが隠しきれないことを強調するのに対し、flagrantでは表に出た行為
などの非道さに主眼がある。
2.〈古〉燃え上がる
発音 fléigrənt フレイグラント
flagrant violation 《a 〜》甚だしい[ひどい]違反(行為)、重大違反
(英辞郎から引用)

・territorial integrity 領土の保全
defend the territorial integrity 領土の保全を守る
respect the territorial integrity of 〜 の領土の保全を尊重する
respect for the sovereignty and territorial integrity of states 国家の主権と領土の尊重
(英辞郎から引用)

641:2022/12/14(水) 12:47:55
>>62の訳例

侵攻初日の朝、サッチャーは官邸の前に立ち、報道陣に向かって、ブッシュ大統領の
侵攻の決断は「勇気のある」ものだったと評し、これは「友好国が賛同すべきこと、
現時点で支持すべきことと私は信じます」と述べた。

それから数日後、英国は国連安全保障理事会の決議案を拒否した。その決議案は、
アメリカ政府の武力によるパナマ介入が国際法、及び、国家の独立、主権、領土の
不可侵性を甚だしく侵害する行為であるとして強い懸念を表明したものであったが。

651:2022/12/14(水) 12:49:04
>>62での文法・構文上の補足説明。

・I believe this is what friends are for — to support at this time.

to support at this time は前の what friends are for の「同格」であり、その内容の
言い換えである。

661:2022/12/14(水) 12:50:36
>>62の続きの英文

This was the last time that the U.K. government used its veto at the UN
Security Council.

Britain’s representative to the U.N., Thomas L. Richardson, declared that the
U.K. government “fully support[s] the action taken by the United States,”
taking the U.S. at its word that “all feasible measures have been taken to
minimise the risk of civilian damage or casualties.”

Washington was grateful.

671:2022/12/14(水) 12:52:39
>>66で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・representative は『英辞郎』の以下の用例を参照。
representative to Congress《a 〜》〈米〉国会代表
send a representative to 〜に代表者を送る
send a representative to attend the meeting その会合に参加するために代表者を送り込む
send a representative to the conference 会議へ代表を派遣する

・Thomas L. Richardson は「トーマス・リチャードソン」にしておく。

・take 〜 at one's word は「(人)の言葉を真に受ける[そのまま信じる・真っ正直に
受け取る・言うがままに信じる](英辞郎から引用)。

・feasible
1.〔計画などが〕実現[実行]可能な
Her proposal seems to be the only feasible solution. 彼女の提案が唯一実行可能な解決策のようです。
2. 適した、ふさわしい
3.〔仮説・言い訳などが〕もっともらしい
発音 [US] fízəbəl | [UK] fíːzəbəl [US]フィザブル [UK]フィーザブル
(英辞郎から引用)

681:2022/12/15(木) 17:18:39
>>66の訳例

これは、英国政府が国連安全保障理事会で拒否権を行使した最後の機会であった。

国連への英国側の代表であるトーマス・リチャードソンは次のように述べた。英国
政府は「アメリカの行動を強く支持」し、「民間人への損害もしくはその犠牲者の
発生のリスクを最小限にする実行可能な措置はすべて講じた」とのアメリカ政府の
言を信じる、と。

アメリカ政府は英国のこのような態度を歓迎した。

691:2022/12/15(木) 17:20:17
>>66の続きの英文

Shortly after the Security Council vote, it was noted that Britain’s “early
and unswerving support for the U.S. intervention went down very well in Washington.
Although France joined the U.K. and U.S. in vetoing a hostile Security Council
Resolution only we have given unequivocal support to the Americans.”

So unswerving was Britain’s support for the U.S. that Douglas Hurd, then
U.K. foreign secretary, privately worried that “it will look as though we are
just following the Americans.”

701:2022/12/15(木) 17:22:01
>>69で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]
(英辞郎から引用)

・ unswerving
形容詞
〔考え方・気持ち・信念などが非常に強くて〕変わらない、揺るぎない、動じない、
不動の
発音 ʌnswə́ːviŋ アンスワーヴィング

この単語はもちろん否定の接頭辞 un と、動詞の swerve の形容詞形の swerving が
合わさったもの。
動詞の swerve は、
自動詞
1.〔真っすぐな進行方向から急に〕それる、変える
2.〔正しい行為や信念などから〕逸脱する、踏み外す
他動詞
1.〔真っすぐに進んでいる〜の方向を急に〕それさせる、変えさせる
2.〔正しい行為や信念などから人を〕踏み外させる、逸脱させる
発音 [US] swə́ːrv | [UK] swə́ːv スワーヴ

(続く)

711:2022/12/15(木) 17:23:36
(続き)

・go down well については、
go down well 受け[評判]が良い
go down well at a party 宴席で受ける
go down well with
〔考え・行動などが〕〜に受け入れられる[気に入られる・良い反応を得る]
Her new song went down (well) with her enthusiastic fans.
彼女の新曲は、多くの熱狂的なファンに非常に受けた。

・unequivocal は、equivocal に否定の接頭辞 un がついただけであるから、equivocal
を覚えておけば事足りる。

equivocal 形容詞
1. 幾つもの意味にとれる[解釈できる]、曖昧な
2.〔態度などが〕はっきりしない
3.〔人・行動などが〕疑わしい
発音 ikwívəkəl イクィヴォカル

・Douglas Hurd は「ダグラス・ハード」。

・British foreign secretary は「英国外相」。

721:2022/12/17(土) 17:47:48
>>69の訳例

この国連安全保障理事会での拒否権行使の後ほどなくして、次のような文章が書かれて
いる。政府の「パナマ侵攻に対する早期の、かつ、揺るぎない支持はワシントンで大いに
喜ばれた。国連安全保障理事会の敵対的な決議案を拒否するにあたって、フランスもまた
英米の側に立ったが、我々英国だけがアメリカに断固とした支持を表明した」。

この断固とした支持は、当時の英外相であるダグラス・ハードをして、内々にこう心配
させた。「イギリスはただアメリカの指図に従っているだけと見なされよう」と。

731:2022/12/17(土) 17:49:54
>>69での文法・構文上の補足説明。

・So unswerving was Britain’s support for the U.S. that 〜

ここはもちろん「倒置」で、普通の語順に直せば、

Britain’s support for the U.S. was so unswerving that 〜

であり、いわゆる「so 〜 that 構文」が使われている。

「英国のアメリカ政府に対する支持はあまりに断固としたものだったので、当時の
英外相であるダグラス・ハードは内々に 〜 と心配した」

741:2022/12/17(土) 17:51:22
>>69の続きの英文

Indeed, this was effectively the case. As Thatcher later recalled: “When
President Bush was in trouble about Panama, he rang me, he got support. Bang –
just like that… Where else did he get it from?”

751:2022/12/17(土) 17:52:50
>>74で[注意すべき単語・熟語、難単語・熟語など]

・this was effectively the case
case は要注意単語である。
英辞郎から引用すると、

--------------------------------------------------
1名詞
1. 場合、状況
2. 実例、事例、ケース
3.〔病気の〕症状、症例
4.〔症例としての〕患者
5. 事実、現実、真相
That's always the case with her. 彼女はいつもそうだ。
That's not necessarily the case. 実状は必ずしもそうとは限らない。
That's not always the case. そうとも限らない。
That's the case. 事実はそうだ。
I thought this would be the case. それぐらいのことはあると思った。
6. 問題、難問、困難
7.〔警察などの公的機関が捜査すべき〕事件、事態
(続く)

761:2022/12/17(土) 17:56:41
(続き)
8.《法律》訴訟、裁判事件 ◆【同】court case
The case will definitely be dropped. この訴訟は、不起訴は間違いない。
9.《法律》〔主張の〕論拠、証拠
10.〔賛否の〕議論、主張
11.〈話〉変人、奇人、変わり者
(以下は省略)
2名詞
1.〔物を保管するための〕容器、ケース、入れ物
2.〔中身の入った〕箱、ケース◆【略】c. ; C. ; cs.
3.〔保護や装飾用の〕覆い、カバー
4. スーツケース、旅行かばん
5.〔ピストルの〕ペア、2丁
6.〔窓やドアのなどの〕枠 ◆【同】casing
(以下は省略)
--------------------------------------------------

・Bang – just like that は>>12>>13で既出。

771:2022/12/18(日) 12:12:34
>>74の訳例

まったくのところ、実質的にはその通りであった。サッチャーの後の回顧によると、
「パナマをめぐってブッシュ大統領が困っていた時、彼は私に電話してきた。そして
味方を得た。ドーンと、そんな感じで。… そんな味方をほかにどこに見つけられた
でしょう」。

今回の文章はこれで終了。

781:2022/12/18(日) 12:14:27
今回の文章に関する[内容についての感想、感慨、意見その他]など。

>>227
>パナマの軍事指導者マヌエル・アントニオ・ノリエガは、長年米CIAから資金拠出を
>受けていたその協力者であったが、アメリカ政府のお気に入りリストからようやく
>脱落しており、ブッシュ政権はついにノリエガ退場の潮時が来たと決定していた。

アメリカ政府に協力し、庇護を受けていたノリエガも、いったんアメリカ政府の方針
が変われば、容赦なく追い詰められ、破滅させられる。

サダム・フセインの場合もそうだった。アメリカはフセイン・イラクと親密な関係を
結んでいたが(フセインをアメリカに招いたりしていたし、おそらく核兵器開発の
ための技術さえ提供していたと見られる)、いったん方針が変わるや、フセインは
「極悪人だー、現代のヒトラーだー」ということになった。アメリカ政府の御用機関
である大手マスコミがその声を増幅した。

フセインが国内の反対勢力に対し、生物科学兵器を使用した疑惑があっても、その
当時は何も騒ぎ立てなかったのである。

フセインはもう除去した。したがって、現在は、「プーチンは極悪人だー、現代の
ヒトラーだー」、「習近平は極悪人だー、現代のヒトラーだー」である。

相変わらずのパターンであるが、世の中はおめでたい人間ばかりだから、何度でも
だまされるのであろう。

791:2022/12/18(日) 12:16:11
>>78の続き

>>281
>ブッシュの命により、アメリカはかくしてパナマを「火力で麻痺させた」。それに
>使用されたのは「新製品、すなわち、レーザー誘導ミサイルであり、ステルス戦闘機
>であった」。いずれも新規のテクノロジーの産物で、アメリカは「使ってみたくて
>ウズウズしていた」と、マーク・シスネロス少将は当時をふり返って述べている。

いわゆる「第三世界」または「グローバル・サウス」は、アメリカ政府とその軍需産業
にとって、新兵器の実験場なのである。

あるいはまた、旧兵器の在庫の一掃処分場である。

こうして兵器メーカーや石油関連企業は大儲けする。現代では、兵器にIT機器は不可欠
であるから、当然IT産業も潤うことになる。
昔は、戦車や航空機、戦艦・空母などのメーカーが軍需産業の核であったが、今は
IT企業も含んで裾野が広くなっている。

そして、これらの大企業は大手マスコミにとって、莫大な広告料を払ってくれる
大スポンサーであるから、この面からでも、大手マスコミは報道に手心を加える動機
が存在する。

801:2022/12/18(日) 12:18:17
ついでに言っておくと、グーグルやアマゾン、ワシントン・ポストその他のIT企業や
大手マスコミは直接か、その子会社、関連会社がアメリカ政府から巨額の仕事を請け
負っている。政府が「お客様」なのである。
「お客様」に対して仕事をもらう立場の者がどんな振る舞いをするか、誰でもわかる
であろう。

811:2022/12/18(日) 12:22:13
>>78の続き

>>243
>その上、キューバの諜報機関と関わりを持っているということは、ノリエガが
>アメリカ政府の意向に従うとはもはや期待できないことを示唆した。
>>278
>実際には、ノリエガのアメリカ政府に対する服従のいかんが問題となっていたのであった。

アメリカ帝国主義の支配のやり方はいわば「間接統治」。当該国に自分の言うことを
よく聞く独裁者を据えて、間接的にその国を支配・統治するのである。

このアメリカの後押しを受けた独裁者の下で、その国のどれほどの一般市民が拉致、
拷問、殺害、等々の憂き目にあったか。(どなたか一覧表を作ってくれるとありがたい)

「アメリカは自由、人権、民主主義の擁護者である」などというおめでたい人間は
中南米の歴史を多少勉強すべきなのである。

(もっとも、日本のジャーナリストや学者はアメリカ政府の御用ジャーナリスト、御用
学者ばっかりだから、ストレートにアメリカを非難したりはしない。ぬるい言葉で印象
操作するのである)

821:2022/12/18(日) 12:25:20
>>78の続き

>>305
>それから数日後、英国は国連安全保障理事会の決議案を拒否した。その決議案は、
>アメリカ政府の武力によるパナマ介入が国際法、及び、国家の独立、主権、領土の
>不可侵性を甚だしく侵害する行為であるとして強い懸念を表明したものであったが。

ロシアはウクライナに侵攻した。
それは、上の文章の言葉を借りると、「国際法、及び、国家の独立、主権、領土の
不可侵性を甚だしく侵害する行為である」。

それを同じことを過去、アメリカはこのパナマ侵攻やグレナダ侵攻その他で何度も
やっているわけである。そして、イギリスやフランス等々がそれを支持した。

そのアメリカやイギリス、フランスその他が一体どうやって今のロシアのウクライナ
侵攻を非難できるのか。バカバカしい。

「同じことをやりながら、自分のことは棚に上げて他人を非難する」。これは個人が
やった場合、その個人は「人間のクズ」と言われるような所業である。

831:2022/12/18(日) 12:30:59
今回の英文に関する

1.英文解釈・翻訳上の質問
2.解釈や訳の間違いの指摘
2.内容についての感想、意見

などなど、ご自由にお書込みください。

841:2023/01/25(水) 21:41:06
そういえば、ちょっと書き忘れていた。

今回の英文の事実関係を調べている時に、ネットで興味深い文章に出会った。
特に>>81・82に絡んで。

博覧強記のエッセイスト・評論家である松岡正剛氏のブログ『千夜千冊』の1232夜
(2008年4月07日)である。

リンクは貼らないけど、是非多くの人に読んでもらいたい。
アメリカのやり口が実に明快に説明されている。

これぐらいの内容が日本人全員の常識になってほしいところである。

自分がここでうだうだ書いている私見の半分は、この松岡正剛氏の文章を読んで
いただければ、書く必要はなかったぐらいの話です(笑)


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