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哲学・宗教質問箱
8
:
sekko
:2005/06/12(日) 05:14:56
ヴァティカンと台湾
JP2 が逝去したとき、中国の国営TVはニュースを流しませんでした。ヴェトナムもそうです。その後、中国政府は、一応哀悼の意を伝えましたが、台湾のヴァティカン大使が葬儀に招かれたことに抗議して、葬儀には出ませんでした。実のところ、ヴァティカンは、B16の前、JP2時代にすでに、中国との国交正常化の方針を打ち出しています。
ヴァチカンとの公使の交換、そのおかげでローマに外交官を駐在させておくことのメリットは、台湾にとって、とても大きなものなので、私も個人的には、続けてほしいと思います。しかし、問題は、やはり、今の台湾の憲法が、共産党から逃げてきた外省人による中華民国憲法であり、この憲法が、台湾が中国本土を領有しているという限り、他の国が、中国と台湾の両方と国交を結ぶのは、矛盾しているといわざるを得ません。共和党のブッシュが政権にいるうち、オリンピックの前に、台湾が、実情に合った台湾国の憲法を施行して民主的に独立を図ることが望ましく、ヴァチカンも、中国との国交正常化の条件として、台湾を武力制圧しないことを強調してくれていればいいですが。中国国内には、多分日本より多い隠れカトリック信徒がいるので、彼らを今の状態から解放して、愛国教会とも折り合いをつけるという課題ばかりをヴァティカンが優先させるとしたら残念です。中国の覇権主義に対抗するには、東南アジア諸国と独立台湾と日本がいい意味で連携することが必要だし、それは、対韓国や北朝鮮と違って、メンタリティ的にも可能だと思うのですが・・
私にはフランスで知りあった台湾や中国の友人や知人もいて、台湾問題には大いに関心があります。昨年末の立法委員選挙で与党連合が敗北したのにはがっかりしました。台湾のヴァティカン大使らが外交能力を発揮することを望みます。ヴァティカンは、経済や政治や国益の思惑なしに、平和を何よりの優先事項として国際関係を見てくれる唯一の外交大国なのですから。
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