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哲学・宗教質問箱
610
:
迷える大羊
:2012/07/11(水) 02:10:15
カトリック国と自殺
今週(2012年7月4日号)のニュースウィーク誌日本版の「欧州に蔓延する自殺という疫病(EUROPE'S WHITE WIDOOWS)」(バービー・ラッツァ・ナドー記者)について(ウェブ版なし、紙媒体のみ)。
簡単にいえば、財政危機、信用危機に端を発する不景気・失業、緊縮財政で追い詰められ、特に状況のひどいイタリア・スペイン、ギリシャなどで、中小企業主(家族や従業員を養えなくなったことを苦にして)や若者(スペインの25歳以下の失業率はなんと50%超)の自殺が著しく増えている・・という記事です。
記事によればイタリアでは財政再建の為、徴税を厳しくする方向に動いていて、「エク・イタリア」なる徴税専門の公社ができ、その取り立てが例えば、経営難の中小企業の経営者などにとっては厳しいものらしくて。原題のEUROPE'S White WIDOWSというのはイタリアで自殺者の未亡人たちが人生への「降伏」の意を込めて白旗を振ってデモ行進したことからくる題だそうです。
で、この記事を読んで痛ましさもさることながら、疑問に思ったのはイタリアにしても、スペインにしてもカトリック国で、特にイタリアでは実際の信仰の程度はともかく、名義上は9割方がカトリックなわけですよね?
もちろん、皆が皆、教会に毎週通い、常に神様のことを考え・・ってわけではないでしょうし、昔みたいに、自殺者は葬儀しない、村八分、なんてことはないにしても、自殺というのはやはり、タブーなのではないのか?
信仰心とか宗教が自殺への抑止力になってないの?との疑問がわきました。現代の現実のカトリック国の自殺への感覚は、非カトリック国と大して変わらなくなっているのでしょうか?
まあ、カトリック国であるはずのフランスの離婚率はきわめて高いし、やはり、公式には避妊ダメ、であるはずのカトリック国のイタリアの出生率は世界最低レベルであることを考えると、自殺について同じことがあっても不思議ではありませんが・・。
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